チャチャのレビュー・感想・評価
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愉快な世界の勘違いと恋愛
個性的な登場人物たちで、笑わせてもらいました。
中盤までのチャチャがラクの家に転がり込んで二人で過ごすシーンは、油彩作「シャガールの誕生日」のような、オシャレ感がある映像でした。予算の都合なのか解像度があまり高くはなかったのですが、終始色遣いが好みでした。
リンの勘違いも愉快でした。
終盤の全身白い服で森に行くシーンは、いかにも鮮やかな血が付く準備万端、といったB級ホラー映画のようなエンターテインメント性を感じて楽しかったです。
油彩作「シャガールの誕生日」のような雰囲氣も、ナレーション入りの流れ方も『アメリ』(2001年)を彷彿させるような、ユニークな酒井麻衣監督作品でした。
チャチャとリンが「正義の味方は一人を犠牲にして世界を救い、悪役は世界を犠牲にして一人を救う」、「悪役に愛されているのは、たった一人の選ばれし者」、「きっと全てを犠牲にして愛せば、愛してもらえるかもしれない」旨の会話が、知的でロマンチックで面白かったです。
花の擬人化も唐突で笑えました。さらに電柱まで話すのは衝撃的で驚きました。
盛り込みコント
チャチャがまともな人間で
樂が殺人鬼になれないヘタレだった。
そこまで悪魔じゃなかった。
個人的には逆の配役が良かった、
それか樂との出合いでチャチャにはぶっ飛んでほしかった。
とにかく伊藤万理華さんをもっと変に、してほしかった。
そういう伊藤万理華さんがみたい。
そうじゃないのであれば、サイコ的な要素はいらなかったな。
チャチャの普通の生活をみせてくれれば良かったな。
周りから浮いてるけど、おしゃれで自分を貫く女性がよかった。
ほのぼのとした人物たちと演出と音楽の割合が多めに思うから悪魔を入れるならどっぷりダークに落とすか、よりファンタジーにするかがよかった。
中途半端なように思った。
自分の期待と違ったので自分的には低評価になった。
茶とらのチャチャ
チャチャは主人公の女性の名前、劇中でも自身を野良猫に例え、男が寄ってくるのは恋ではなく、ちょっかいをだしたいだけとか、ぼやいていた。
チャチャはイラストレーター、同じビルの一階のカフェのボーイ楽と屋上の喫煙所で出会い、楽が落とした店の鍵をチャチャが届けたことで交際が始まる。同居するが楽は料理上手、まさに拾ってきた野良猫を飼っている状況、結婚するのかと思ったが、妙な方向に舵切り、実は、楽が女性として惹かれているのは同じビルの英語教室の女性教師でした、教師は男と同棲中、なんと邪魔なその男を誘拐。訳の分からないチャチャと楽のロマンスもどきの生活描写では平凡と思ったのか終盤あたりからサスペンス・モードに急に突入・・・。
終盤、チャチャが道を歩いていたら茶とらの猫も通りかかり、そうかやっぱり茶とらのチャチャだったのか・・。自分の好きなように気ままに生きるが信条で、絵の具を舐めたり、血を舐めたりとまさに猫もどきでした。
ラストに街なかの電柱のぼやき、何でも電柱は桜の木と同じくらいあると言う、日々街中の人々を眺めているらしい、本作の視点もどきの語りだったがファンタジー要素も入れたかったのか?、意味不明。
毒入りファンタジー
ユニークな映画でした。
伊藤万理華のふわふわレースのスカートのように、パステルカラーで
ロマンティックな映画かと思いきや、中間からはサイコな展開に。
お陰で飽きずに済みました。
7月7日に始まって、
デザイン事務所でイラストレーターをするチャチャ(伊藤万理華)は、
つかみとろころのない綿菓子みたいな女の子。
雑居ビルの一階はカフェ。
カフェのスタッフの樂(ラク)とチャチャは屋上の休憩タイムに知り合い
樂の帰りを待つうちに夕食を食べる約束が遅くなりすぎて、
結局、樂の手料理を食べる羽目になる。
それがプロ急の腕前で、モンサンミッシェルのオムレツもどきを
ご馳走してくれる。
ふわふわのパンケーキ🥞みたいで美味しそうだった。
夜中にチャチャが帰ろうとすると樂(中川大志)はむんずと手首を掴む。
「なんで帰るの?」
後半になる。
チャチャの帰宅を引き止めた理由が明かされる。
樂は雑居ビルの4階に入る外国語会話教室に働くピオニーに好意を
持っていて、ピオニーの恋人を、なんと殴って拉致して、
チャチャの古びた民家に監禁していたのだ。
手首を掴んで「帰るのを阻止した」のは、男の監禁を隠すためだった。
まあよく考えると、穴だらけ。
大の男をどうやってチャチャの家まで運んだのか?とか。
地理的にどの位離れてるのか?とか。
かなり適当である。
おまけにチャチャに監禁がバレたら、二人を軽トラに乗せて山奥に
殺して埋めようとするのだ。
かなり飛躍した話で面食らう。
しかしチャチャの機転で、一件落着・・・この辺も安易。
でもそれなりに人物像とかデザイン事務所、カフェ・・・
にそこはかない現実味もあるのだ。
変な話だが退屈はしなかった。
伊藤万理華はいつもながら一癖あり、
面白い個性だと思った。
観ているコッチがおちょくられてるのかと思う小気味よいテンポで、中川...
不思議女子かと思ったら…
偶然なんだけど
解説によると「人目を気にせず、好きなように生きる」がモットーの野良猫系女子・チャチャの恋と成長を描くだけど
正直なところ、タイトルや広告のメインヴィジュアルから、軽~いフワフワ感というかポップ寄りだなと思ってしまい、かわいい仕草や過剰ファッションで自己アピールする不思議ちゃんってどうなんだろうと少し距離を置きながら、と同時に観る側って作り手の苦労なんてこれぽっちも考えたりしない点について気にしながら観た。その結果、映画に入り込めなくてモヤモヤした感じだけが残ってしまった。
確かにモノローグは多かった。恋愛に関してのちょっとした意見表明みたいな感もつきまとい、なにかを説明したいんだなと思ったが、そのなにかがいまひとつ見えてこなかった。ただ最初のほうのシーンで、主人公の女の子が、仕事場であるレストランでお皿落とすという男の子のやらかしをじっと見つめていたところから、ドジも踏むイケメンが好きらしいということだけはわかった???
結局は、自分らしさ映画なんだろうけど、徹底した唯我独尊な主人公でもないし、どこが成長したの?と思ってしまい、周囲の人間や周囲の状況の影響をバンバン受けて自分らしさが変わってしまう主人公のほうが好きかもしれないなと考えた。そんなこと言うと、チャチャさん?から「周囲の人間の目を気にしすぎて、生きたいように生きていないな」とか言われそうだけど、自分らしさがあくまでも不動な映画の主人公には、どうしても感情移入ができなく、こんな女の子のこんな話があってもいいんじゃないの?にはなれませんでした。
なんでそうなるの(笑)
天真爛漫な主人公、ほんわかとした音楽。という序盤で、
コミカルなラブストーリーかと思いきや、
好きになった男がとんでもないサイコパス。
途中から、スリラー色を強めていくという
風変わりな作品。ただ、雰囲気は、出だしのほんわかムードを
キープ。そのミスマッチぶりが、あまり心地よくない。
これが、新しさだ、という制作サイドのメッセージを感じましたが、
そんなのいらない。古い人間なんで(笑)。
なんかねえ、犯罪を軽く扱いすぎな気がして、
人にやさしくない作品だと感じてしまいました。
こわっ
素晴らしかった、途中までは
初々しい恋愛ものだと思ってたからだ
しかしトラックで行く山路を見た時、震えた
車のナンバーも仕掛けがあったから
サスペンスか〜と思ったら
やっぱり恋愛ものだった
癖あるから飽きずに観れました
これはもう伊藤万理華さん‼︎
人の目を気にせず、人の目を盗む
「美しい彼 eternal」「夜が明けたら、いちばんに君に会いに行く」そして「恋を知らない僕たちは」とここ2年で大傑作を連発し続ける、恋愛映画の申し子こと突如現れし鬼才・酒井麻衣監督の最新作は、これまた密かに日本映画界を盛り上げる、ファッショナブルでありながらミステリアスな女優・伊藤万理華を主演に迎えた一風変わったラブストーリー。
予告、ポスター、何よりもその安心と信頼のキャストに大きな期待を寄せていたのだけど、ちょっとこれは...やりすぎじゃないのか??笑 いくらなんでも浮世離れしすぎじゃない??
マイペースでひとりよがり。ぶりっ子で不思議ちゃん。まるで野良猫のようなチャチャの頭の中をそのまんま映像化したような作品。こんなクセの塊のようなキャラクターを難なくこなせる伊藤万理華の演技力はやはり只者じゃないし、今回もまた惹き込まれ、見とれてしまった。「サマーフィルムにのって」で大好きになって早3年。彼女の躍進はまだまだ止まらない。来月公開の「オアシス」の期待がさらに高まった。
伊藤万理華の大好きなところが詰まった作品だけど、その一方で彼女に依存するがあまり、物語として成立していないのを随所に感じる。キャラクター性だけで押し切っているストーリーであるため、結構グチャグチャでまとまりが悪く、しかもそんなキャラにしてはそこまで意外性はなく、ガラリと物語の色が変わる後半も面白くなりきれていないように思えた。
ゆっくりと走っていたのに急にアクセルをベタ踏みして、そのまま加速し続けると思いきや、次は思いっきりブレーキを踏んでまたゆっくりと走る、そんな感じの展開。だから面白くなれなかったじまい、あと一歩のところで終わらせている感じがどうももどかしい。中川大志演じる樂もかなり面白い人物で、チャチャとの似ているようで全く違う、野良猫と野良犬のような関係性に見入ってしまったんだけど、彼もまた作品の色作りの犠牲になっているようで、一連の流れを通しての終着点を見失っていた。
色合い、雰囲気、空気感、音楽に絵にファッション。好きな要素は山ほどあるし、劇映画としてではなく、映像作品として見ればとてもよくできた作品。酒井監督のこれまでの作品は、本作同様どれも面白く見応えがあって、映像もとにかく綺麗だったのだけど、漫画や小説など原作があるものからの映画化であったため、良くも悪くも優等生的な作りだった。
だけど本作はオリジナル脚本ということで、監督の色がそのまんま反映されており、こんなにも不思議なことを考えている人なんだ!と驚きながら、唯一無二の非常に作家性のある人だと気づいたため、ストーリーとしてはそこまで好きになれなかったけど、酒井麻衣監督のことはまた一層好きになった。
頼りすぎている感じは否めないけど、この2人にしか出せない魅力と役柄だったし、野良猫が野良犬を愛し、愛されたいと思うその感情はとっても可愛らしくて面白かった。もう1回この感じで映画撮って欲しい。と、思えるくらい好きな2人と好きな雰囲気。だからより、ハマれなかったことが悔しい。
NHKぽさと勘違い、気に入ったことは分かるけどさすがにやり過ぎかな...。凛さんの見せ方と、凛さんの見る光景の見せ方が下手...。別に興味無いんだけど、と思わせちゃったらおしまいだよね。
人の目を気にしない生き方。言い換えれば協調性がないということかもしれないけど、自分のしたいことを真っ直ぐ突き進んで行う姿は、やっぱりどんな形であれかっこいいと思うし憧れる。「リトル・ダンサー」「HAPPY END」に続き、心がとても豊かになった気がします。
すごく良かった伊藤万理華と中川大志ですけど、差し押さえて一際輝いていたのは藤井隆。いるだけで面白い人ってやっぱりずるい。
日本版❗️アメリ❓ホラーをプラスした感じ
ムチムチの
樂あれば苦あり 御戸木の国のアリス
2024年映画館鑑賞99作品目
10月20日(日)イオンシネマ新利府
6ミタ0円
監督と脚本は『はらはらなのか。』『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』の酒井麻衣
脚本協力に『鯨の骨』『ドライブ・マイ・カー』の大江崇允
一応ラブコメディーかな
粗筋
同じビルの一階がレストラン
二階がデザイン事務所
三階が英会話教室
デザイン事務所で働くイラストレーターのチャチャとレストランの店員の樂が付き合い始める
しかし樂には他に好きな女性がいた
英会話教室講師のピオニーだ
けれども彼女には護という名前の彼氏がいて同棲中な熱々カップル
そんな護はバイトを始めてはすぐに辞めるを繰り返す殆どヒモ状態にも関わらず浮気をしていた
それが許せない樂は護を誘拐し監禁してしまう
そんな護を不憫に思ったチャチャは助けようとするが樂に見つかり一緒に捕まってしまい拘束され軽トラ移動
郊外の山林で樂に殺されそうになるチャチャと護
どちらかといえば嫌いじゃないジャンル
とはいえ欠点は多い
さまざまな登場人物の視点で話は進む
人だけじゃなく鼻とかポストとか電柱も
ほんわかとしたゆるい展開も終盤はグロい展開
プーさんとかアリスとかシンデレラとか最近ディズニー系の話がグロいホラーに変貌しているのが海外で流行っているようだがそれに触発されたのか
チャチャや社長の少々奇抜な小洒落た感
東京ではあまり見たことがない
どこにいるんだろうか
原宿で変な格好している中学生くらいの女の子は見かけたことがあるがどうみても地元の人ではなさそうでお上りさん丸出しだった
わりと東京の人たちって大多数が地味に生きている
日中の山手線の客層って極端な話だがゴジラ第1作で「また疎開か」と愚痴をこぼす成人男性と雰囲気はあまり変わらない
最先端とか程遠い情景
藤間爽子を演じる凛が尾行する際にホームズっぽい服装をしているところが好き
逆に目立つじゃん
何を持って自由気ままなのかよくわからない
酒井麻衣なりの答えがこれなんだろう
特に自由気ままとは感じなかった
星5とか4はあり得ないが星1や2じゃ厳しすぎ
星3が妥当
配役
Edgeデザイン事務所で働くイラストレーター血を舐めるのがチャチャに伊藤万理華
チャチャの事務所と同じビル1階の「ビストロBAU」で働く青年で動物の水晶体を集めるのが趣味の樂に中川大志
Edgeデザイン事務所のデザイナー兼営業で社長に恋するも妻子がいるので諦めている凛に藤間爽子
チャチャをスカウトしたEdgeデザイン事務所の陽気な性格の社長の藤井隆
チャチャの同僚でディレクターの大下に落合モトキ
チャチャの同僚でデザイナーのマミに佐々木史帆
チャチャの同僚でデザイナーのカナに中島侑香
チャチャの同僚でアシスタントディレクターの青木に小林亮太
ピオニーの恋人でバイトを始めてもすぐに辞めるその繰り返しでヒモに近い護に塩野瑛久
チャチャの事務所と同じビル上階の「向日葵ENGLISH教室」で勤務するピオニーにステファニー・アリアン
樂が働くレストランの店長の山田に福山翔大
ポストさんの声に原菜乃華
ひまわりさんの声に原菜乃華
電柱さんの声に檀鼓太郎
黄色いお花さんのこえに梶裕貴
飲食店Aの店員に川瀬陽太
飲食店Bの店員に松井玲奈
飲食店Cの店員に池田大
途中寝たけど問題ないだろ
モノローグ連発だよ。驚くね。しかもストーリーにそこまで効いてない。モノローグ内容をどうにかして描いてくのがドラマなんじゃないのかって気がするね。
それで伊藤万理華が中川大志の部屋にいくんだけど、この部屋はお洒落なのかどうなのか。ビールケース重ねて天板のせてテーブル作るって、数十年前には「かっこいー!」って感じだよね。いまどうなの。一回りしてカッコイイのかな。かっこいい気もするんだよね。でも実際にやったらドン引きされる気はしたの。
だいたい全編にわたってこんな感じなんだよね。「何歳くらいの人が作ったんだろう」って感じで、数十年前なら間違いなくカッコイイって言われてたエピソードが続くの。
それで話がかなり進んだところで、四階の英会話学校の講師が出てくるんだよね。ここで設定足すのかっていう。最初からやっとけよ。そして実は中川大志は英会話学校講師が好きで、その彼氏を拉致ってたのかな、ここ寝てたから分かんないけど。
この辺って「繰り返す7月◯日」でやってくんだよね。企画段階で「《カメ止め!》みたいな新しい構造が良いですね」ってまだ言ってる人がいたのかな。『実はこうでした』はさすがに飽きたよ。
そして「おいおい、みんな死んじゃうんじゃないの」って展開になるんだけど、中川大志がサイコパスっぽいね。サイコパスに犯罪やらせるとつまんないんだよ。作者の都合の良いように事件起こしてくれるからね。動機は「あの人サイコパスだから」で誤魔化せちゃうし。
それでまあ終わりかなと思うと、最後に電柱しゃべったりポストがしゃべったりひまわりの写真がしゃべったりするね。「菜乃華ちゃんにしゃべってもらおう」ってことかも知れないけど、そこまでして出演させなくても。
で、終わるぐらいになって「そういえば監督、酒井麻衣さんだった」って思い出したの。《恋を知らない僕たちは》は地に足が付いた話で面白かったけど、本作は元のテイストだったね。酒井麻衣に好きに作品つくらせたら、これ系の作品になるってことだな。
作品のできが良いかと言われたら、微妙な線だと思ってるんだけど、次も酒井監督の作品は観ちゃうな多分。
全58件中、1~20件目を表示













