「ビターバカンス」聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
ビターバカンス
原作・実写映画3本にアニメ映画をまとめて予習してからの鑑賞。
近年の福田監督にはあまり良いイメージが無く、実写映画も60分前後でギリギリでしたし、ドラマでゆるっと見る分がジャストだから90分超えでも長いんじゃとは思いながらでしたが、案の定長かったです。
ただ色々グダグダしすぎてたのが一周回ってクセになってきたのが不思議でした。
前作までのあらすじとかではなく、前作にやってた事をそのままやるので、あれこれ見た事あるな?ってなってしまい、親切ではあるんですが別に同じ事をわざわざやらなくてもという躓き加減でのスタートになりました。
今作、シンプルに笑いの量が前作たちよりも少ない気がしました。
早い段階で話を広げてしまったのもあってか、2人の掛け合いというよりも2人がツッコミに回ってしまい、ボケが総じて滑り倒しているというやらかしの連続も相まって、でも現場の雰囲気が良いからなのかその場その場でのテンションで決められてるような緩さがどうにも笑いには繋がっておらず、劇場がたまーに凍りついたんじゃレベルでウケてなかったのが面白かったです。
90分尺に伸ばそうとした結果特撮を撮ろうという感じでの話の広がり方をするのですが、基本的には福田組のメンバーがゾロゾロっと集合しており、いつもと何ら変わらない役割をやっていくので、福田監督の過去作を見ている人は既視感満載だと思います。
日アサ(ライダー、戦隊、プリキュア)全てを絡めてくるんですが、一本筋の物語というよりかは大喜利のようにお題に対しての問いを出していくスタイルなのでここら辺はまだフフッと笑えました。
なんとなくですが福田組との相性良い悪いが今作では如実に現れていたなと思いました。
主演2人はこの作品以外ではあまり参加していないのでこういうのもありだなという風に見れるんですが、ガンちゃんや白石さん、藤原竜也さんや神木くんなんかはだいぶ相性悪いんじゃないかなーと思いました。
共感性羞恥の激しいシーンが多いためか観ているこちら側が恥ずかしくなるというよく分からない感情になりました。
逆に賀来くんや勝地さん、太賀くんなんかはハイテンションな感じだったり雰囲気だったりがマッチしてるんだろうなーと思いましたし、意外だったのが窪田くんのはっちゃけっぷりで普段見る事ないキテレツな格好含め今作で一番良かったのは窪田くんのシーンでニヤニヤしっぱなしでした。やってくれてありがとうとしか。
山田くんとムロさんは背景映像としての登場が良い味を出していました。
常連組はこれくらいの登場がちょうど良いのかもしれません。
福田監督お決まりのアドリブをやるシーンは案の定グダグダしてるし、佐藤二郎さんの使い方これしか無いんかな…と思っていたところに音声さんのマイクを気にしだす佐藤二郎さん、ついには音声マイクが見切れだしたり、もうキリストとブッダも笑い出しちゃったり、鳩の声くらいの出番が良いよねーと自分が思っていた事をそのまんま言ってくれたりと、監督が客観的に自分の作品を見てメタ的な事を脚本に練り込んだのか、キャストが思わず言ってしまったのか、無駄に長かったですが何故かジワジワ笑えてきたのが不思議でした。
本当に鳩の声は良い声だな〜と思っていたので、佐藤二郎さんもこのくらいがちょうど良いです。
今作でもしっかりとパロディやりまくるんですが、なんか好きだから入れたくらいの雑な合流のさせ方でしたし、ジョジョネタやデスノートネタはまだしも、自分の作品のキャラクターを形を変えて登場させるのはいくらなんでも内輪ノリすぎやしない?と引っかかってしまい、それでもってそこまで笑えないという致命的な弱点を持っていたりとで大変でした。
アニメ版だと余裕でこの尺で観れたのですが、前3作くらいの尺じゃないと実写は間延びしまくりだったなーという印象でした。
やはり実写では2人のほのぼのトークを楽しむ一点に集中した方が良さそうでした。
鑑賞日 12/20
鑑賞時間 18:20〜20:10
座席 D-3