「福田監督の「笑い」は、しっかりとしたストーリー展開があってこそ」聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団 tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0福田監督の「笑い」は、しっかりとしたストーリー展開があってこそ

2024年12月21日
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序盤こそ、脱力系のゆる〜いやり取りを楽しめるものの、「戦隊ヒーローもの」のパロディとなってからは、肝心の「笑い」が一向に盛り上がらない。
これは、本当の「神と悪魔の戦い」ではなく、そのテレビ番組の撮影現場を描いているからでもあるだろう。
最初から「楽屋落ち」というネタが分かってしまっているので、偽物っぽさが先に立って、どこかシラケてしまうのである。
特に、主役の2人と佐藤二朗とのアドリブの掛け合いが延々と続くシーンでは、内輪だけで面白がっている様子に置いてきぼりにされて、マイクの映り込みという禁じ手すらも、空回りしているとしか思えなかった。
ラストの、「JoJo」や「巨大ロボット」や「DEATH NOTE」のパロディにしてもお粗末で、どうせなら、松山ケンイチが「L」の物真似でもしたら、もう少し面白くなったのではないかとも思う。
いずれにしても、福田監督の「笑い」は、しっかりとしたストーリー展開があってこそ楽しめるということを、改めて認識させられた一作だった。

tomato