室井慎次 生き続ける者のレビュー・感想・評価
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反応は色々あるだろうけれど
全般的に、とても良く出来た映画だと思います。
脚本、映像、演出、音楽、どこを切り取っても、味わいが十分にあります。
結末やラストシーンについては、異論はあるものの納得できる部分もあり、楽しませていただきました。
シナリオや展開、仕掛けは、もう少し精緻に、また尖らせられる部分があったようには思いますが、思ったより評価が低くついているので、高得点にしました。
先行上映で一緒に見ていた人たちの反応もすこぶる良かったです。
この映画はおそらくは関係者全員の想いを込めて、キャラクターを掘り下げに行って作ったものだと思われ、その意味では本気度が高くて、納得でき共感できる面があるからでしょうね。でもいわゆる踊る的エンタメとは違う、という。
うーん‥
前編はまさに(北‥国‥!)
踊るメンバーがちょいちょい出てくる懐かしさと、子役の演技の素晴らしさ‥少しずつ変わっていく室井さんの心情が胸を打ちます。が、話はほとんど進まなくて序章で終わりました。
さて、後編ではいろんな謎が解き明かされる、と期待していたのですが、結局美しい風景と子役の演技に感動、で終わりました‥
えっ死なせる必要ありました?犬自分で帰って来られるでしょ?身体悪いのに無理する必要ある?子供達預かったのに無責任すぎるでしょ!映画館でなければ叫んでましたね。
青島くんと共演する夢も絶たれてしまいました。残念です。
「敗れざる者」とセットで、あくまで個人的な点を付けました。なんとな...
「敗れざる者」とセットで、あくまで個人的な点を付けました。なんとなくは見れるので、星1はあったのだろうと思いました。あとは、私には合わなかったみたいです。
なので、以下に書くのは、あくまで「合うか合わないか」の話だと思っていただいて大丈夫です。
1 キャラクターがアイコンっぽい
生きてきたから出るはずの厚みが見えなくて、まるで「こういう仕事やこういう年代、こういう場所の人たちはこういうことを考えて、こういうことを言ったりやったりするだろうな」というレッテルの元で作られている台詞や行動ばかりに見えました。「敗れざる者」の女性弁護士の倫理観ゼロの発言とか、スマホを手にした若者(主に子ども側)の発言や行動(映し方が悪意あるように見えただけかも知れませんが)とか、商店で急にキレだして警察事みたいな暴れ方をし出す若者とか、近隣住民の描き方とかが主です。
私は、見ていくうちに恐らくこの映画は内容的に人間ドラマなんだろうと思っていたので、その人間の描き方がステレオタイプのラベリングだらけだと、「人間」を描きたいのではないのかな? と疑問を持ってしまい、何を感じて良いのか分からなくなってしまいました。
2 まとまりがないっぽい
「敗れざる者」を見た時に、死体遺棄事件のことや、アンのことなど、過去の事件が室井を追い掛けてきている印象で、実際に予告映像もそれらのことをピックアップしたものになっていたように感じていたため、それらの事柄が折り重なって一つに収束していくのかな、と勝手に思っていました。しかし、実際はそのどれもが物語の中心になっていく感じがせず、室井さんの言葉に絆されていくかたちで収束していきます(「敗れざる者」のタカとその実母を殺した犯人との面会シーンにも同じようなことがありました。)。犯人その者は東京の警察が勝手に捕まえてくれるし、室井さんが告げることは本件と無関係の説教だし、アンは自分から告白し出すし、その程度で済ませることだったのにどうして妙に謎めかして時間を引っ張ったのかな、メインっぽい予告にしたのかな、と疑問に思ってしまいました。
その他、里子たちのエピソード(タカの過去や恋愛事情とか、リクの過去や不登校とか)も、まるで無理やり詰め込んだ印象があって、映画として見るにはダイジェスト感が多いように感じました。実際、最初はBSでドラマ化する予定だったらしいので、その名残かな、とも思いましたが、だとしたら個人的には「映画」と「ドラマ」を構成する側が判断して作るはずではないかな? と疑問に思いました。
3 人間に対する見方・考え方が合わないっぽい
上記1、2にも共通する話題かもしれませんが、説教一つで人間が改心することが多過ぎる印象を受けました。「敗れざる者」でタカとその実母を殺した犯人が対面する場面で、いい大人が高校生男子に「お前たちはみんなこんなもんだ。」みたいな説教を一回されただけで自白し出すとか、今回のメインだと思われたレインボーブリッジ事件周りの死体遺棄事件の面会でも、今回が初対面であるはずの室井が、本件とは無関係の倫理観を教えただけで、懲りずに犯罪に手を染めていた殺人犯が自白し出す(もしこれと説教が関係なかったら、いよいよ映画的に無意味なシーンになると個人的に感じたので、多分説教が効いたということで考えています。)とか、個人的にはあり得ないな、と感じてしまいました。他人からの説教一つで善くなるなら、これまで何度も誰かの良い言葉に触れているはずですし、その人間が犯罪をするにも、それなりの人生の積み重ねと葛藤、正当化があっただろうと思うためです。
アンなんて、あの日向真奈美を母親に持ち、超複雑な人生を生きてきた結果、ほぼ洗脳状態で今の彼女ができたはずなのに、どうしてこの短期間でそこまで変われるのか理解できませんでした。
同様に、商店を荒らしていて、室井にも襲い掛かったチンピラが、「棚を戻そう」としか言わない室井に言われた後で改心したのも良く分からなくて、「それで更生するなら矯正施設はいらないよな」と思いましたし、何より、あの発言のどこに改心するポイントがあったのかが分かりませんでした。
私は個人的に、言葉が重くなるのは、その人の人生の厚みによるものだと思うからです。現代日本の20代が戦争を語るのと、戦争当時10代を生きたご年配の方々が戦争を語るのでは、その重さがまったく違うのと同じだと思っています。室井さんに言葉の重さがないとは思わないのですが、室井さんはただでさえ言葉で生き方を示せない不器用さが良くも悪くも特徴だと思うので、もっと行動で示してくれると良かったように思いました。「映っていないところで行動に移していたはず。もっと想像しろ」というのでは、観客に甘えすぎのようにも思えてしまいました。
4 倫理観が合わないっぽい
タカが恋している女子高生が、彼から身の上を聞かされた際に放った「お母さん天国に行けてないんだね」発言は、狂気的だなと感じてしまいましたが、その後で感動的に思える音楽を流す構成が一番よく分からなかったです。また、リクが同級生にやり返したことを褒める室井さんにも、低学年の子供に暴力の応酬を肯定してしまうんだな、と異質な感覚を覚えました。室井さんが警察官だったから尚更そう思いましたし、そういう心情の機微にも敏い印象があったので余計に変だな、と感じてしまいました。伝えたいことがそういうことじゃないのなら、余計、伝え方には気を配るべきなのではないかな、とも思いました。
一番は、室井さんがアンに銃を撃たせた後の件です。「銃は人を守るためのものだ。」と室井さんは言っていましたので、恐らく、どんなものでも使いよう、という道徳的な話かも知れませんが、個人的には、何をどう取り繕っても銃は殺傷能力の高い凶器であり、怖いものに変わりはないだろうということと感じてしまいましたし、その理屈では「守るために殺す」という屁理屈に対抗できないのではないか、と疑問を持ってしまいました。
あとサブキャラにも水の合わなさは感じました。例えば、キャラ立ちの為とはいえ、交番勤務の乃木が知っておくべき手続きを知らないことに一切恥ずかしさもなさそうにギャグで乗り切ろうとしているのは、天然でもわざとでも普通に職業倫理的に大丈夫なのかな、と思いました。次に、児童相談所の方々は、実際がどうかは分かりませんが、加藤浩次さん演じる出所してきた実父のもとに、どうして何の疑問もなく返せるのか理解できませんでした。元犯罪者だからではなく、明らかにリクを虐待しており、実父本人の性格的特性や生活状況等を鑑みても、帰住先として相応しくない、と普通は疑問に抱くのが人情ではないのかな、と思いました。上記にも書いたように、それが行政上の取り決めなら結果は仕方ないとしても、せめて葛藤がなかったのか。もしかすると、「血縁の強さは本当の絆なのか?」というテーマを描きたかったのかも知れませんが、それ以前に、キャラクターに葛藤がなければ人間ドラマは成立しないと個人的には思いまして、結果、観ている私は何をどう見て良いのか、良く分からなくなってしまいました。
5 構成に対する考え方が合わないっぽい
上記4でも書きましたが、音楽でその場面を意図的に構成側の持っていきたい方向に持っていこうとしている気がしてなりませんでした。これがダイナミックなアクションものとかなら、正直、人間味とかは求めていないので、視覚的に刺激的なら音楽はある程度受け入れられるのですが、個人的にこの映画はアクションも特になく、サスペンス性も薄く、ミステリー要素も大して取り入れていないのだろうと思った結果、人間ドラマだと思っているので、音楽を多用するよりも無音で登場人物の発言や所作で心情やテーマを発信した方が重厚感が増すのではないかな、と感じてしまいました。個人的に、人間ドラマは人間の在り様を描くものであって、構成側の意図を音楽などで操作的に示すものにすると一気に軽くなると考えるからです。
あと、物語構成でも合わないなと思うところはありました。室井さんが雪山で死んだと思われる際に流れた救助隊の無線で、「犬が離れない」ことを矢鱈泣きながら言っているシーンがあって、これも個人的に過剰だし、そのことを強調する暇があったらもっと状況を報告するのが仕事ではないかな、とか思いました。しかも、その後でボロボロになって犬が戻ってきたことを見ると、「もしかしてあの後、保護もしなかったのか? そこまで室井さんから離れなかった犬なのに放置したのかな? というか、ここで離れなかったのならどうして銃声で逃げ出したのかな? 銃声ならアンのところで聞いてるよね? それ以前にほぼ放し飼いで問題のない賢い犬のはずなのに、どうしてそんなににげちゃったのかな?」と余計なことまで邪推してしまい、どうにも、室井さんを殺すためだけに無理やり用意されたシーンに思えてしまいました。
以上です。長々と合わない点ばかり書きましたが、演じている方々は皆さんとても素晴らしく、子役の方も含めて見応えがありました。それに、テーマも私なりに、室井さんをとおして「繋がりの大切さ」とか、「本当に意味で生き続けるとは何か」などについて描いていると受け止めること自体はできましたので、実はそこまで「時間の無駄だった」とまでは思っていません。ただ、個人的には「何も考えず、仕事帰りにふと思い出して観てみるくらい」でも良いのかな、と思いました。
読んでくださった方、長文失礼しました。ご拝読、ありがとうございました。
「踊る大捜査線」ではなく「室井慎次」
タイトルの通り、この作品は「踊る大捜査線」ではなく「室井慎次」である。
室井慎次という人間の生き様を描いたヒューマンドラマの2部作後編。
先入観なく観てもらいたい。
そして、最後まで席は立たずに…
室井さんを退場させるには…
秋田の綺麗な風景
高校生日記(初恋と失恋)
中々無理矢理な女の子の立ち直り
本当の児童相談所?ガバガバ判定で子供
渡してしまうん?
カトー
シンペイに害をなしたお前だけは許さない!!
ココロに斧を構えたままで
エンディング
松山千春を使うとは、泣かしにきてる。
シンペイ賢いのに山奥まで逃げるわけない。
死に方にしてもあれは無い。
春になってから畑仕事中に心臓押さえて倒れるとか…救急車に乗せられて暗転からED
夜、表の椅子に座って晩酌中に、
リクくんがひざ掛けを掛けて家の中に
戻って行って家族の笑い声を聴きながら暗転ED
ありきたりでも、幸せな空間で亡くなって欲しかった。
タカくんの初恋相手が卒業後、東京で酷い目にあって大学生か警察学校に行っているタカくんと再会とか、まだまだ続くのでしょう。
カトーお前は許さない…
なかなか話が進まないと思ったらラストの予想外な展開に泣ける作品。 本年度ベスト級。
楽しみにしていた作品を先行上映で鑑賞。
期待を上回る事は無かったけど、別の意味で満足度は高めだった!
前編の事件を解決する緊迫したストーリーと思ってたけと、全く違って話が全く進まない(笑)
でも家族愛を表現した素敵な作品に仕上がっていた印象。
室井の元で生活する杏とタカとリクの3人にスポットを当てたストーリーって印象。
杏が室井と本当の家族になった感じが良かった。
タカの呆気ない失恋が可哀想過ぎる(笑)
でも東大を目指し勉強する中、自分がなりたい職業に室井と本当の家族になった感じ。
リクは良く頑張った!
右手の拳のアザはリクが成長した証。
リクをある男から室井が守る姿も本当の家族になった感じ。
そして杏がリクを守る為に取った行動も良かった!
本作のサブタイトル。
「生き続ける者」が正に本作が言いたかった事でエンドロールで3人の子供達が一生懸命に生きている姿に泣ける。
ラストで期待していた人が登場するんだけど、何で帰っちゃうの( ´∀`)
北の国から2024
先行上映にて視聴以下ネタバレあり注意
↓
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いやぁこりゃひどい
踊るシリーズはドラマから映画までdvd全部集めてますが
映画は回数重ねるごとにつまらなくなりますね
いくつかの事件が複雑に絡み合・・・わない!なんかそれぞれあっさり解決してるw!
村人たちの室井さんに対する態度の裏には深い理由が・・・ない!あっさww浅いよww!それ単なる八つ当たりやんw!
極めつけはラスト
ざっつw雑すぎるw
犬が!じゃないんだよwお前を探しにいっとんねん、そんなんで泣かせようとしてもねwとんだマッチポンプ犬やでwww
と、どうにも笑いが止まりませんでした
シリアスギャグ映画ですかこれは
登場人物全員情緒不安定なのかってくらい態度コロコロ変わるし変わる理由も薄い(というか一部は理由そのものがあるのか?)から話がどうにも薄っぺらい
そこで銃だしたから最後杏が銃出すんやろな、加藤浩次ふらついてるからリク連れ戻してでもまた戻ってくるんやろな、と先の展開全部読めてしまうしどうしたらいいんですかこれ
必死に思い出して感想書いてますがあまりにも内容薄すぎて印象に残るシーンが・・・
いっそリク連れていかれるときドナドナでも流しとけとまで思ってしまいました(暴言)
村人全員日向真奈美の信者とかタカの好きな子も実は日向真奈美の信者とか室井さんに協力お願いしてる若い刑事も日向真奈美の信者とか日向真奈美の洗脳がとけず最後杏が泣きながら室井さんを撃つとか「これで現場の刑事(すみれさん)の気持ちがわかる」とか、でも駐在員だけは日向真奈美しらない普通の人とかせっかく日向真奈美といういい悪役キャラいるんだからホームドラマでなくサスペンス寄りにしてもっと擦りたおしてよかったのでは
そして最後は室井さんが和久さん枠として「上」ではなく「現場」に指導員再雇用復帰!とかね
続きは現場の若い刑事とのバディもの、そして「上」にいった青島との対立と約束と友情・・・みたいな。ありきたりではありますが
とにかくミタカッタノハコレジャナイ感
これは踊るではなくてもよかったのではと思いますが踊るじゃなかったら見に行っていたかというと・・・というような映画でした
フルプライスでこれを見る(しかも2本)のはちょっと・・・ねぇ
踊るシリーズはドラマ&TVスペシャルから映画1、交渉人あたりまで。ギリレインボーブリッジぐらいでやめといたほうがいいと思います
追伸
すみれさんにも家族が・・・とかいうセリフがありましたがまさか地元で結婚してないよね?
11/13追記
別の映画見に行って(レッド・ワンおすすめ)掲示されていたポスターあらためて見て思ったんですが、フライヤーやポスターの室井さんのバストアップ画像もしかして遺影?
前編を観た日に先行上映をしていたので、ついでに続けて観ました。 死...
前編を観た日に先行上映をしていたので、ついでに続けて観ました。
死体遺棄事件はあっさりと特にひねりもなく解決してしまって、ほとんど室井さんと里子達のヒューマンドラマ映画という感じ。
2編に分けて作った意味は良く分からなかった。
前編ですごく嫌な感じだった人たちが、終盤でいきなり手のひら返ししたり、ずっと賢かった秋田犬が最後あっさり迷子になっちゃたりして、展開にちょっと納得できず。
引き取った子供を残したまま、室井さんがあっけなく死んでしまうとは思えないので、きっと生存してると信じたいです。
次回作で青島刑事と室井さんタッグ、期待しています。
疑似家族
過去作を引きずった謎解きも一要素ではあるが、前章につづいて物語の中心線ははっきりと、「室井と預かっている(+乱入してきた)子供たちがなす疑似家族の在り方」である。ドラマチックにしようと思えば加藤浩次や小泉今日子の線をもっと深く掘ることもできたであろうが、そこが導線にすぎなかったところはある意味残念でもあるが、今回はそちらに流れずムロイズムに絞って正解だったと思う。前章でマイナスだった点のいくつかは本作で個人的には納得を得るところもあった。いずれにしても、ロジックがどうであろうと、心が揺さぶられたことは事実である。あの子が警察になるまでレジェンドは続くだろうか。
しかし前章への宇多丸さんのあまりの酷評には残念ながら同意できない点も多かった。もちろん脚本や演出のマイナス点はいろいろと頷くところが多々あったが、結論としては俺の見ている映画と違うスクリーンを見ているんだな、と当たり前のことを改めて思った次第である。
追記:売店のおばさん(おばあさん?)にいしだあゆみ。「ブルーライトヨコハマ」、「日本沈没」、「北の国から」の五郎さんの元妻、工藤栄一の「野獣刑事」。年とともにかつてのヒロインが老人を演じる世代になってきたなあと、飯島直子も併せてそんな感慨も。
室井慎次の生き方としては納得
前後編、間を空けずに観た。というのも、前編を見にいくかどうしようか迷っていてなかなか見にいく気にならなかったからだ。
踊る・・・は世代だし、もちろん大好きな作品である。が、正直、劇場版2のあとは全くと言っていいほど内容を覚えていない。面白かったという印象もない。加えて、社長が変わってからのフジテレビが「過去の栄光を焼き直す」ことに躍起になり、過去のヒット作の続編、リバイバルに一生懸命な姿がなんだか・・・と思ってしまっているからだ。
で、結論。観てよかった、というのが素直な感想である。
細かい点で納得いかないことは多々あるし、その辺りは他の方もあちらこちらで指摘していて、まさに同感なので(タカの恋愛とか、死体遺棄事件の経過とか、村人との対立とか)私としては割愛することにする。
私が本作を見てよかったと思ったのは、「踊る大捜査線でありながら踊る大捜査線ではない(どっちかというとこれは北の国からじゃないかな、と思うくらい)」が、「室井慎次のその後としては非常に納得感があった」からである。
国の中央、ど真ん中で様々なしがらみと不自由と、政治的な思惑、納得のできない忸怩たる思いを味わってきた室井が、個人がどんなに戦っても国や組織に勝つ、変化をもたらす術などないことを悟り、残る人生を何に捧げたらいいのかと考えた。結果、人里離れた郷里(の近く?)で犯罪関係者の里親となる、という設定に、納得感しかなかったのである。
これは主要な制作者が、室井と同じような年齢であるからこそできた設定であり、50、60をすぎて自分の余命について考え始めている人たちが制作しているからこそのリアルな感覚を室井に委ねているのだと思われる。
里子との関係に多くのシーンを割いていたが、結局、組織は変えられなくても、本当に身近な、身の回りのことを変えることは不可能なことではないし、でも実は、それこそが世の中の変化をもたらす唯一の方法なのだという事実を教えてくれている気がした。
室井が生涯未婚者であったことも大きいだろう。
一方で、この国ではトップ=首相が変わったところで結局組織なんて、政治なんてそうそう変わらないし、結局国民次第だよ、ということも暗示しているように思えるので、その意味では罪深い。
すこし話が逸れたが、この本庁と所轄、という組織の構造の中で物語を組み立ててきた「室井さんの踊る」が、まったく反対の、家族という超私的単位で締め括ったという点において、見事だと思ったし、個人的に私は大好きだ。
踊る大捜査線が見たくて見に行った人は、なんじゃこりゃと思う可能性は高いと思う。
ただ、室井さんという、一度は権威・権力をまとったインテリの人生の締めとしては、これが最適解だったのではないかなと思っている。
ラスト10分はちょっと雑じゃない?とは思ったが、柳葉氏が「室井を殉職させてほしい」と早期から訴えていたと自ら暴露しているので、ようやくその希望が受け入れられたのかな、という印象でもある。
とはいえ、本筋の青島刑事の場合、こうはいかないよなあと思うので、やはり警察内部の「踊るらしい」お話になるんでしょうね。期待半分、不安半分、その終焉を見届けたいと思います(でもさすがに次のワンターンできちんと締めて、本当の最後にして欲しいです)。
最後に、かつてのスリーアミーゴスの役割を、本作では一人で担った矢本悠馬氏は素晴らしかったと讃えたい。
なんじゃこら
これが躍るなんだよって人は良しとするんだろうな。
ファンてわけではないけど一通り見た自分の感想は映画として脚本演出もひどすぎるです。
本篇なにかと人間が気持ち悪い。終盤、いろんな物事が軽く終わってく展開にウソでしょって思ってホントにそのまま終わった。
この二作品の存在意義って何なんだろと。
室井をなかったことにしたかったのかな。
更に織田裕二主演で今回の事件にまだ裏があってとかならまだ分からないでもないけど。
見方にコツが必要です。
こんなに、作品自体はオススメできないのに泣けた映画ははじめてでした。
新体験。
この映画は見方にコツが必要です。
まず、ミステリー要素はないものと思うこと。
脚本の抜けと、雑さと、危うさによって頭に浮かんでしまう疑問を解決しようとしないこと。
背景や理由は捉えようとせず、ただただ、そのときの個々人の感情や思いだけに注視して見ること。
そうすると、おそらく人生たくさんのことを経験してきた皆さんなら勝手に補完されて泣けて来るはずです。
踊る大捜査線世代の、中年だからこそみれるし感動する。
それを狙ってつくった作品でないならば、ちょっと理解ができない映画です。
後編というよりは予告編
室井が亡くなったような演出が続きますが室井が生きているヒントがちらほら
なぜ?子供達はまだ室井の家に住んでいるのか
子供達は心配している顔を見せるが悲しい顔をしていない
子供達が作った室井慎次の家の真新しい表札が立っている
談笑する子供達を乗せた室井の車が走っている
室井に会いに来た青島が呼び出されて会わないで帰ってしまう!THE MOVIEの逆パターン ニヤリとしますね!
タイトル通り室井は生き続ける者なのです!
室井の生還と青島の復活!
新作踊る大捜査線を期待します!
でもこすか映画だね!
憧れのヒーロー
いやー、よかった。予想の10倍。”踊る”が、ここまでのヒューマンドラマになるとは、想定外。
ちょいちょい古くさい小ネタを挟みながらも、淡々と描かれる室井の物語は、昭和生まれの男の憧れる生き方ではないだろうか。最近は、こうした実直な主人公を据えたストーリーが少ないので、更に際立って見えるのかもしれない。
昔の映画”野生の証明”のキャッチコピーに「男はタフでなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格がない」(元はチャンドラーの探偵小説のセリフ)という名言があったが、まさにそれを絵に描いた古き良き時代のヒーローだ。その映画には高倉健が主役を張っていたが、本作の室井が、その主人公に重なる。
もっと言えば、イーストウッド映画に出てくる退役軍人の爺様だ。とっつきにくいが、タフガイで心底優しい。中でも自分の中で5本指に入る作品「グラン・トリノ」は、本作を気に入った方にはおすすめできる。もっともあちらは軽口を叩くが、室井はとことん寡黙だ。そこが日本人らしいのだが、今はさすがに時代が違うのだろう。
自分も含めて、社会人の引退も近い年齢の方なら、劇中の室井が作りたかった暮らしには共感できるのではないだろうか。実際には単なる田舎暮らしにも、なかなか踏み出せないが、それ故に中高年が憧れる生活を含めて、室井をヒーローたらしめる理由なのだろう。
郷愁と愛着を込めて、室井慎次の生き様にエールを送りたい。
踊るシリーズとの温度差
ちょうどLast TVの再放送直前の先行で観たので、作風の温度差で風邪を引きそうでした。
やはり「踊る~」ではなかった。
踊るの遺伝子はありましたが。
でも室井という人間の生き様は描かれていて、不器用な男の作る家族ドラマとしては良かったと思います。
終わりかたには賛否両論あるだろうなあ、とも思いましたし、個人的にはそれはないだろう、という思いもあります。また事件があっさり解決した感が否めませんが、それでも個人的には好きな作品です。
ただ、前後編にしなくても、もしかしたらできたのでは。
10年以上経っても、この演出か・・
この「室井慎次 生き続ける者」だが、「室井慎次 敗れざる者」とまとめて同日に観たので、一緒にレビューしたい。
一緒にレビューした結果がこの点数。
これ以上の点を付けるわけにいかない。
初期の「踊る」シリーズが好きだったこともあり、惰性でとりあえず続編も観ている。
映画版は、シリーズが続けば続くほど酷くなっていると感じていたが、とりあえず完結した。
で、今回10年以上経って、室井慎次が主人公の作品が出ていることを映画館で知った。
とりあえず観ようと興味が湧いたのは、「この10年で監督、脚本家、演出は変わったのか」。この一点。
私は昔から日本映画のお涙頂戴的な演出が大嫌いだ。
特に、感動的な音楽を悲しいシーンに合わせて流すあの演出が死ぬほど嫌いで、見るだけで虫唾が走る。まるで、感動を強要されているようだ。はっきりと気持ち悪い。あれで、涙を流す人が信じられない。
初期ドラマからその兆候はあった。しかし、まだ我慢できる程度だった。
しかし、踊るの映画版は、シリーズを重ねるごとにこの傾向が強くなった。
面白いシーンにはコミカルな音楽が、感動的なシーンには感動を誘う音楽、悲しいシーンには情緒的な音楽。本当に気持ちが悪いテンプレ音楽&演出。
その演出塗れの映画ははっきりと「駄作」と言えるものになった。
で、今回はあの映画から10年以上経過している。
さすがに、監督もこの気持ち悪い演出から卒業して、少しは変わっているのではないか?
ちょっとだけ期待して映画を観た。
結果が、この点数だ。
脚本自体は悪くないと思う。
「踊る」に大事件を期待している人は期待外れだろうが、個人的には室井さんが都落ちして、過去の贖罪として里親をやっている、というストーリー自体は良いと思う。
自分の年齢を重ねるごとに、大きな事件よりも、こういった日常の話の方が心に響く。点数を「0.5」ではなく「1.0」にしたのは脚本は悪くなったからだ。
しかし、気持ちの悪いテンプレ音楽&演出はそのまま。
こんな演出は無い方がこのストーリーならドラマとして良くなる、とはっきり言える。
なぜ、こんな下らない演出をまだ続けているのだろうか?
日本映画のレベルは既に韓国映画の後塵を拝しているが、なぜ追い抜かれたのか、理解していないのだろうか・・。この演出を続ける限りは今後も駄作にしかならない。監督も結構な年だろうし、考えを変える柔軟性も無いのだろう。なら、もう作品を作らない方が良いと思う。踊るシリーズはこれで終了とした方が良い。
室井さんの死ぬプロセスとか、ストーリーも色々とツッコミどころはあったが、それよりもこの古臭い演出をいまだ続けていることに、嫌悪感しか感じなかった。こんなに後味の悪い映画鑑賞後の感覚は久しぶり。前週に「シビル・ウォー」観たので、余計日本映画のレベルの低さに情けない気持ちになった。
最後に青島が登場していたが、もう続編は作らなくて良い。
「踊る」シリーズは、フジテレビの黄金期を支えた作品として年配の人の記憶に残っている・・それ以上の地位を望むべきではない。
良い話でしたがでもこれじゃない感がw
先行上映で見てきました。
前半に引き続き綺麗な映像と里子との心温まるハートフルなお話
でもでもこれじゃないのよー期待してたのはw
小泉今日子、加藤浩次やマギー無駄遣いだなー
最後はあっあの人が!新章始まるのかな?
全381件中、221~240件目を表示