「くそツボのネズミが話し相手となるより」FARANG ファラン カール@山口三さんの映画レビュー(感想・評価)
くそツボのネズミが話し相手となるより
身寄りのない孤独の格闘家が選んだその道は、
フランスからタイへ逃亡してムエタイのイカサマ賭け試合に、またもや役の運び屋に逆戻り。
やっと手にした愛しい妻と連れ子との安らぎに、虫が良すぎるイカサマ野郎達がそっとしてはくれないのが闇の世界。
闇で育った者は闇に消されるのが道理というもの。
ドンパチ、バイオレンスのゴア描写もゴロツキ同士では気迫も乏しく痛みも薄い。
あれだけ暴れて流血に死人が出ても、警察も軍隊も動かない。不思議な世界だ。
ただただ、生き残っていた連子のダラちゃんとの逃亡生活があり得るとも思えない。
やっぱり、ネズミと話し相手となるのだろう。
(^◇^)
FARANG ファラン
劇場公開日:2024年5月31日 100分
「ヒットマン」「コールド・スキン」などのジャンル映画で活躍するフランスのザビエ・ジャン監督が、
容赦ないバイオレンスとゴア描写を満載に、妻と娘を殺された男の復讐劇を描いたリベンジアクション。
地元の裏社会から逃れ、タイの美しいビーチへとたどり着いたフランス人の格闘家サムは、現地で出会った妻のミアと娘のダラとともに仲むつまじく暮らしていた。
ホテルのポーターとして働く一方で、家族のため、そしていつか自分の店を持ちたいという夢のため、ムエタイのファイターとして危険な賭け試合に出場するサム。
しかし、よそ者であり、すねに傷を持つ彼にとって、成功を収めることはなかなか難しいことだった。
焦ったサムは同じフランス人の男ナロンからある仕事を引き受けるが、そんなサムを思いがけない残酷な運命が待ち受けていた。
主人公サムを演じるのはキックボクシング経験者の新星ナシム・リエス。
共演に「オンリー・ゴッド」「暁に祈れ」のビタヤ・パンスリンガム、「息子のまなざし」のオリビエ・グルメ。
タイトルの「FARANG」はタイの言葉で、主にヨーロッパなどの西洋人を指して「よそ者、外国人」といった意味をもつ。
2024年05月31日公開
FARANG/ファラン
2022年製作 フランス
上映時間:
100分