熱烈のレビュー・感想・評価
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内に秘めた熱い信念とドラマ性に胸打たれる
この映画には光と影が刻まれている。冒頭の煌びやかなステージ。鳴り響く音楽。観客が発する熱い歓声。これら判で押したような盛り上がり描写は個人的にいささか苦手とするところではあるが、本作はそのシーンを抜けると、今度は正反対にある光の当たらない場所へフォーカスし、人知れず努力を続け、苦難の中でも夢や希望を失わず、ひたすら寡黙に歩んでいく青年の姿に寄り添うように描写を重ねる。そこで初めて本作が単なるノリやスポ根ではなく、主人公の信念を丁寧に紡ぎ上げようとしていることに気づくのだ。お調子者のコーチの変容も極めて重要な部分だ。勝ち馬に乗ろうとする気持ちと、主人公が持つわずかの可能性に賭けようとする思い。これらの葛藤が魅せる。かくなる登場人物の様々な感情が相まって、やがてもう一度訪れるステージ場面は最高潮の興奮で一杯になる。コミカルかつ飄々とした表層と裏腹に、熱い思いを内に秘めたドラマとして評価したい。
カンフーから“ダンス”へ映画史的な系譜
1970年代のカンフー(功夫)映画を見てきたひとりとしては、約半世紀後の中国で製作されたバトル映画が、武術やカンフーではなく“ダンス”であることに非常に深い感慨を覚えます。少林拳や截拳道(ジークンドー)などでブルース・リーやジャッキー・チェンが戦い、相手を叩きのめす姿に胸を熱くしていたように、2020年代はダンスでの戦いに胸を熱くする時代や社会になったのだなあと。
70年代にアメリカのサウスブロンクスで生まれた戦う手段が世界に普及し、武術の発祥の地のひとつである中国でも人気のスポーツとなってその映画が製作されたことは、映画史的な系譜から見ても意義深い。人に向けるパワーを暴力ではない手段で発散し、自己の中の怒りや不満、そして夢や希望を表現するものがダンスになったのです。
とにかく観て欲しいです
王道のスポ根ダンスバトル映画
中国 杭州の、ブレイキンのダンスチームの話。 青春スポコン、分かり...
最強、最高のブレイキンバトル
題名通りの映画
パンフレットに出演者紹介がなかった...!
ワンイーボーがカッコよかった
中国・杭州のブレイキンチーム感嘆符!は、カリスマダンサーのケビンが好き勝手な行動を繰り返しやりたい放題だった。コーチもケビンに口を出すことができず、対応に手を焼いていた。しかし、ある時ケビンの代役を探さなければいけなくなり、以前オーディションを受けた陳爍(チェンシュオ)を思い出し、チームに加入させた。チェンシュオはチームの仲間たちと練習を続け地区予選を突破し全国大会に出場する事になったが、そこにチームを離れていたケビンが戻ってくるという話が出て、その条件としてチェンシュオをクビにする事だった。さてどうなる、という話。
ベタなストーリーなんだけど、なかなか面白かった。
パリ五輪で採用になったから認知度が上がったブレイキンなんだけど、中国でもこんなに人気があるのかな?
そのパフォーマンスはダンサーのスタントを使ったとは思うけど、なかなか迫力あった。
なにより、チェンシュオ役のワン・イーボーがイケメンでカッコ良かった。
かっこよ!
ベタだけど泣かされた! 熱い中国の熱い若者たちの王道スポ根映画
完全にノーマークでした。もう1本見てから帰ろう、くらいの感覚で見た本作ですが大当たり。
中国のダンスバトルものですが映像面も音楽面も洗練されていながらのストーリーはベタベタなスポ根モノでありつつ、浪花節的な展開も見せて、非常に心熱くさせられるものがあります。
主人公やその家族、コーチやダンサーたちも最高のキャストですが、ヒール役が本当に憎らしいのもこの映画を盛り上げてる1つの要素。
ラストバトルも窮地に追い詰められてからの、反則ギリギリの展開で逆転するあたり、プロレスファンの心を刺激してくれました。
昨日の「侍タイムスリッパー」に続いて、こんな熱量のある映画を見せられて、映画ってすごいなとしみじみ思います。
ブレイキン大国日本では
そうだよな。ブレイキンはパリ五輪でも正式種目となるほどに今やスポーツであり、音楽も一体となっているのだから、スポ根映画として必要な要素が揃っているじゃないですか。そして、憧れ・努力・成長・挫折そして強力なライバルという王道路線を王一博(ワン・イーボー)がアマイマスクでグイグイ押して来るんだからそりゃあ面白くなるに決まっています。
インド作でも「ストリートダンサー」が公開されたばかりなのに、ブレイキン強豪国でもある筈の日本は何をしてるんだろう。そんな企画力・体力もなくなって来たのでしょうか。
ちなみに、王一博(ワン・イーボー)は、「無名」「ボーン・トゥ・フライ」に続いて今年だけで早くも3作目ですが、本作が一番カッコ良かったな。
次回ロスでは除外の新競技
五輪種目になった競技をネタに映画で一発当てたるわ(想像)な中国映画。テンポの速い展開やこまめに挟まれるギャグはいいのだけど、話はぶっちゃけ漫画、ジャンプ的なベタさで、高評価はワン・イーボーファンの推し活?と思っていたが…。
とにかくラストのダンスバトルの熱量に圧倒! ダンサーの動きをキレよく見せる目まぐるしいカット割、ワイヤーアクション交えつつの異常な体技と高度な身体能力、役者の泣きが演技に見えないほど仲間や会場が一体となった興奮と感動、まさか最後の大ワザそれかよ!(唖然)な大爆笑。ギャラクティカマグナムの見開き連続のような、なんだかよくわからんけど熱烈なクライマックスにノックアウトされた。
スノーボードやスケート同様、ブレイクダンスってそもそも五輪的なガチな競技性とは相容れない若者のストリートカルチャーで、老若男女親兄弟が一緒に盛り上がる構図は正直ダサいし、チーマー同士の小競り合いにも見えなくはないのだが、そんなことはお構いなしに、従順で素直な家族思いの好青年を主人公に努力・友情・勝利で押し切った感じ。
ケビンとか名乗っちゃうのはアジア人ならではの欧米コンプレックスという気がしなくもないが、とりあえず続けて公開される英国製ブレイキン映画も観ねばなるまい。
ブレイキンの素晴らしさ
王道のストーリーと映像なのに新しい組み合わせで満足感が凄い
レビューで現代のカンフー映画だと見かけてこれはと思い見に行ったら、想像以上に良かった...ありがとうレビュー!!!
・ストーリーも映像もどれも良かったが、個人的にはカメラワークが一番凄いと思った。楽しかった
・映像の切り取り方がとても美しい。中国の当たり映画で時々感じるがほんとに上手いやつはマジで画面の切り取り方が上手い。細部まで拘っていて素晴らかった...
(こういうの見ると他の映画で物足りなさを感じるからある意味困るw)
・ストーリーは王道!これが良い!!!
古臭さも感じるくらい王道なのに、特に思いやりの種類だとか今の若者に通じる今っぽさを感じた
・古くさいような、でも現実離れの仕方が現代っ子のような主人公
主人公の方が達観していて師匠の方がその辺に居る圧のないおっさん
これも王道といえばよくあるパターンだがやっぱどこか今どきっぽい
・音楽は印象は及第点な感じもするがストーリーに合った歌詞と演出には作中何度も感動したし、母親のところは泣かされてしまったTT
教科書通りといえばそうなのだが、効果的な使い方をしていして上手いと思った
・ストーリーや歌詞が説教臭く教訓めいてるのが中国らしさを感じて良い!これぞ海外映画の醍醐味
・カメラワーク...
ダンスの粗をカバーするのは当然として、それだけでなく様々な画面の動かし方で...どれだけいろんな手法使うのよ?!と思うくらい魅せてくれた。しかも使い方が素晴らしい...!!!
タイミングとテンポの良いカメラワークに惚れました♡
・タイトルとエンドロールのフォントが良いw
なんにせよフォントに限らず映画のあちらこちらに細部へのこだわりを感じた
映像もストーリーもどれも奇をてらったウザさがなく、押し付けがましもなく、だがつまらなくもない絶妙さ
これがなんと心地よいことか...!
王道すら踏襲できないつまらない作品が多い中よくここまで頑張った(我慢した)なぁと...
制作側の自己満足ではなく見る側を想って作ってくれた映画だと感じました。
素敵な映画を作ってくれてありがとう、と伝えたいです。
事前情報ほぼなしで見に行ったが記憶に残る良作でした。
気になったのが、このところ良い意味でアニメとかニチアサっぽさを感じる海外映画のエンカウント率が高い気がするのは気の所為でしょうかね?
カンフー映画(ちがう)見てるのにウルトラマンは出てくるとか、師匠は東京の下町でその辺に居そうな感じだとか、実家にいるような不思議な安心感があった(笑)
もともと現代の漫画はカンフー映画の影響を多分に受けているのでもしお互い影響し合っていたりしたら嬉しいなぁと思う
もう一度どこかで映画館で見たいと思った
満足しすぎてウキウキで帰ったらパンフレット買うの忘れたからまた行くことになりそう
映画らしい映画~ 集中して見れた。
なんか中華系の映画観たいなという気分だったのでなんとなくこれを選んで。
俳優も知らなかったが、スポーツ系漫画好き(スラダンとかその手の)でアイドル好きの若い友人を誘ったら、ありきたりのストーリーっぽいけれどワン・イーボーイケメンだから付き合ってもいいよと。
ところが、映画あと、連れの感想は、覚えてる限り自分が映画館で観た映画の中でダントツレベルに良かったとw
お互い、ここよかったねの話をすると、大体被ってた。
やってる映画館も多くないようでしかもスクリーン小さいところもあったので、スクリーン大きいところを選んだのだが、これは映画館で見て楽しいので、映画館に行ってよかった。
映画らしい映画を見たなーという感じ。
話の展開は早いのに、凄い濃く詰まっていて、登場人物も多いので、集中して見たら、すごい力入ってた。長めなのに、中だるむこともなく。
入れたかった要素を詰め込んでると思うが、長すぎる、ここ要らない!って思うような蛇足はギリギリカットしているので、あの場面も良かったねってなる。
そんなセリフ言うか?とか、わざとらし!みたいなのが多いこの頃だが、ちゃんと見てる人に上手に想像させて、説明しなくても見てる人がスムーズに分かるように作られているし、
脇役もみんな必要な役であり、出てくる建物や店など背景も、魅力的だった。
普段知らない中国の街の風景も新鮮。
映画内のチームメンバーも本当にダンサーだったり、ダンスしてきた人だったり、手抜きなしだからこそ熱気あふれてるわけだと納得。
それにしてもダンスシーンって、迫力やかっこよさを撮るの難しそう・・・
大勢で踊ってると、近すぎると何が何だか分かりにくくなるし。下手にデジタル技術加えても嘘くさくなるだろうし。いい感じに撮るの難しいんだろうなあと思った。
主人公がダントツイケメンでカッコいいので、主人公ありきのアイドル映画になりがちに思えたが、全然そんなことなくて、メインの二人をとりまく仲間や家族、みんながあっての話なので、ワン・イーボーファンでなくてももちろん楽しめるし、連れは、もっとワン・イーボーのファンになったと言っていた。
自分はハイキューとかスラダンには詳しくないが、(大昔の人間なので)タッチとかあの手の漫画の要素をみっちり詰めて、しかしみちみち感で苦しくなることもなければ、あんなんじゃ収まりきらないよね、盛り込みすぎだし中途半端!っていう不満もない、いい具合に映画にしてるのは凄いと思う。
主人公のお母さんが滅茶美人・・・たぶん、こうするなって思ってた通りのことあって、そこはみんなを泣かせたんじゃないかな・・・
コーチ役の旧友や元妻も、語り過ぎることなく、観客の感情を動かす。
映画の後、あの人誰って気になったり、ああいうひといるよねーとか、観た後も楽しい。
それにしても、富裕層と庶民の生活の差、日本と変わんないっていうか・・・主人公がなんか切実すぎてなんでこんなかわいそうなのw 配役も違和感なかったわ。
映画作ってる人たちみんなの息が合ってこその映画。観客とも息が合う映画。
映画館で観るのおススメ。ダンスシーンも大画面で観に行く価値あるほど盛り込まれてるし。
映画の中でも、怪我したりしていたけれど、実際彼らはもっと怪我したり努力してるんだろうなあとも思った。
分かりやすい映画だったので感想多め・・・
これ、映画じゃなくていいだろ、ドラマで十分じゃん、とか、こんないい俳優使っておきながら何このへぼストーリー!とか、怒りが湧く映画も多い中、久しぶりにストレスなく観れた。その割には映画館ガラガラ過ぎで気の毒・・・(自分はお得な日に行ったからまだ多かった感じだったけれど)
音楽を…!
ストーリーがしっかりしているから面白い
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