雨の中の慾情のレビュー・感想・評価
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淫夢と現実のなかで。
売れない漫画家の義男と、自称小説家の伊守と、引っ越しの手伝い先で出会い気になる存在となる伊守の女・福子の話。
悪徳商売がバレ、義男宅に世話になることになる伊守と福子だか、ある日、実は家庭があるからと言い伊守は福子を置いて義男宅から出ていき、義男、福子の2人の生活が始まるが…。
タイトル「雨の中の慾情」、冒頭の入り雨宿りする田んぼに囲まれたポツンとある屋根のあるバスの停留所と書けば分かりやすいだろうか(そんなイメージ)、雨に濡れ雨宿りする独りの女性に服に付いてる金具に雷落ちるかもですよと言って独りの女性をパンツ1枚まで脱がしその姿に欲情しちゃって…♡
もうその冒頭でバッチリ心掴まるてるのと同時に、この監督、脚本書いてるのはド変態野郎だなと思ってしまう私。終始漂うエロさと福子の艶っぽさで観れたってのが正直なところ、てか福子の艶っぽさがヤバかったね!(笑)
ストーリー進めば、この福子との行為、生活は夢?現実は戦時中?と現実軸がどっちなのかと解りにくさもあったものの。義男演じた成田凌の凌はホントに大丈夫?反応してない?てか反応してるよね!とそっちばかりが気になった(笑)
かなり難解、四重構造の世界線?
冒頭からの世界線:義男が漫画家、伊守は小説家を志す
義男が兵隊:左手・右足を失っている、伊守は戦友
義男が兵隊:瀕死の状態
冒頭からの世界線:福子が日本人ではない世界
以上のような世界線から成立しているのかなと思いましたが、
何が虚で実なのかは、正直わかりませんでした。
漫画家の義男×艶っぽい福子、この下品になりすぎない客観的なエロさと
戦争の悲惨さ、壮絶さを目の当たりにする義男が兵隊の世界線の
絶妙な交わり具合というかごった煮具合というか、
頭の中がぐちゃぐちゃになりましたね。
原作は未読ですが、同じ内容なんですかね。ちょっぴり気になります。
映画の日の鑑賞でしたが、私を入れて観客6名でした。
興行収入は厳しい作品だろうなぁと思いましたね。
アート的?な奇妙かつファンタジーな変態映画
予告でわりと流れてて気になり見てみました。序盤の感じは予告で見ていて想定していた感じのものでサクサクと進んでいきます。設定的に時代背景や日本なのか海外なのかもよくわかりません。ま、でもその辺はこういう世界なんだなとすんなり受け入れて見ていけば気になりませんでした。後半になり、実は戦争で負傷した主人公の夢だったことがわかるのですがそこからが時系列がめちゃくちゃになり、見ながら見る側の解釈でうまく整理していかないとついていけなくなります。最終的にはあの戦時中の映像も主人公の妄想なのかな?と、思う感じに終わります。たぶん唯一の現実は最後のシーンだけなのかなと思いました。自分はそういう風に解釈しました。あとはすべてヨシオの妄想の世界を映し出した?感じなのかな。
もはやこの作品は私が思うにはストーリーがどうとかはもうどうでもよくてその時、その時に描かれる描写を見ていく、なんとなく美術的なアート作品を延々と見るようなそんな感覚で見ていきました。もう少し尺は90分くらいでもいいのかなと思いました。最後の方はもう早く終わんないかなと思ってしまったので。
内容的にだいぶ頭のおかしいバカバカしいところが結構あるのですがその辺がギャグやコントみたいにならずどこかシリアスな空気感を出してやれてるのはやはり演者の皆さんの間違いない演技力があってこそだと思います。
中西柚貴さんや中村映里子さんは初めて見た女優さんでしたが体を張っていて演技もとても良かったです。中西さんは最初、元BiSHのチッチなのかと思っちゃいました(笑)
出演者の方はどの方も間違いない演技力をお持ちの方なのでその辺りは評価されるべき点かなと思います。
ただ、内容が内容なだけに劇場で見ると人によっては金返せと言いたくなるかもしれませんので、どんな作品でも寛容的に捉えられる方でない場合はサブスクになってから見るでもいいと思います。
自分としては見て悪くなかったなと思います。
「夢」が効果を上げているようには思えない
冒頭の雷雨のシーンは、映画のタイトルそのもので印象深いのだが、やがて、これが、主人公が漫画を描く上での想像であったことが分かってくる。ただ、それと同時に、どうして出会う前の女性を想像することができたのかという違和感も残る。
その後は、いつの時代の、どの国を舞台にしているのかも定かではない、現実とも、妄想ともつかない不思議な物語が展開されるのだが、「つむじ風」のエピソードが描かれるに至り、これがファンタジーであることがはっきりする。
ところが、その矢先に、今まで観てきたものが、戦場で負傷した主人公が、病床で見た夢であったことが明らかになり、驚かされるとともに、夢だからこその辻褄の合わなさに納得もしてしまった。
ただ、そのまま「夢オチ」で終わるのかと思っていると、その後も、現実とも、妄想とも、回想ともつかない話が続いて、最後は、すべてが、主人公が戦死する直前に見た幻覚であったということが分かり、2度目の驚きを味わった。
結局、これは、異国の娼婦を、日本に連れて帰ると約束した兵士が、その約束を果たせないまま戦死してしまうという悲恋の物語だったという理解で良いのだろうか?
仮に、そうだとしても、それを描くのに、これほど込み入った展開と、執拗な「欲情」のシーンは必要だったのかという素朴な疑問が残った。
何よりも、現実と非現実の境界線が不明確な物語から、「悪夢」を見ているような感覚や、「迷宮」に入り込んだような効果があまり感じられなかったのは、残念としか言いようがない。
三重構造の果てにあるのは、悲観的な自己否定と当時の絶望が入り混じっている
2024.11.29 一部字幕 イオンシネマ久御山
2024年の日本映画(132分、R15+)
原作はつげ義春の短編漫画「雨の中の慾情」を導入に「夏の思いで」「池袋百点会」「隣りの女」のエッセンスを加味している
売れない漫画家としがない小説家志望、訳あり未亡人を描いた恋愛映画
監督&脚本は片山慎三
物語の舞台は、とある国の寂れた町・北町(ロケ地は台湾+秋田県)
売れない漫画家の義男(成田凌)は、長屋住まいながらも家賃の支払いに困窮していた
彼は、大家の尾弥次(竹中直人)から紹介された訳あり仕事で生計を立てていて、親友の小説家志望の伊守(森田剛)ともに不景気な世の中を凌いでいた
ある日のこと、尾弥次の知り合いの孫・福子(中村映里子)の引っ越しを手伝うことになった二人は、ボロい車で郊外の邸宅へと向かった
呼びかけても反応がなく、義男が中に入って福子を探しに行くと、彼女は2階の一室にて、全裸のまま眠りについていた
その美しさに魅了された義男は、何を思ったか、そのへんに落ちていた紙に彼女の裸体を書き留める
目覚めた福子は、「さわらずに描くのね」と言い、二人の奇妙な出会いは幕を開けた
その後、福子は北町の喫茶店で働くようになり、義男も常連となっていく
だが、福子はいつの間にか伊守と付き合い始めるようになり、義男には絶望が募っていった
映画は、伊守の知り合いの編集者X(梁秩誠)から、栄えている南町の商店PR冊子の真似事をする様子が描かれ、悪どい営業マン・須山(足立智充)との関係も描かれていく
広告掲載を餌に前金を集めて冊子を作るという方法は、当初は断られ続けていたが、一軒の契約を取ったことから、少しずつ増え始めていく
だが、須山は知らない間に多くの契約を結んでいて、その金を持って逃げてしまった
伊守も身を隠すために福子と一緒に義男に家に潜り込むものの、伊守は「実は南町に妻がいる」と言い残して逃げてしまう
やがて、商店主たちは義男の居場所を突き止め、彼らは絶体絶命のピンチに陥るのである
と、映画はこの前半部分が実は義男の妄想だったという構成になっていて、ゆくゆく漫画になるプロットのようなものになっていた
現実の、彼は戦時下で手足を失った兵士であり、唯一まともに動くのが頭と利き腕だけだった
伊守は戦友であり、福子は娼館の女、尾弥次は軍医として存在し、義男は身近な人々を使って妄想を繰り返していた
その後も、虚実不明なシーンが展開され、一体どっちが本当のことなのかわからないように混濁していく
だが、彼が手足を負傷する経緯を思い出していくうちに、妄想の中身もやがて変化していくことになる
冒頭の濡れ場は「雨の中の慾情」の一幕であり、彼が福子に渡した漫画の一節なのだが、それが無惨にも無視されている状況を目にする
それでも、女性に対してエロい漫画を手渡すという意味不明な行動があって、彼自身は福子との関係をまともにしていこうと考えていないように見える
福子という女性が本当にいたのかも曖昧で、現実で起こっていることも一種の妄想になっていて、いわゆる三重構造になっているように思えた
いずれにせよ、エログロ満載のつげ義春の漫画の実写化なので、モザイクがガッツリ入るシーンもあれば、戦時下の戦闘シーンもかなりエグいものになっている
どこからが妄想かわからない世界観なのだが、不思議と見入ってしまう作品になっていて、テイストが合う人はOKだろうか
ただし、エピローグに向かうまでがちょっと長いので、もう少し削っても良かったのかなと思う
映画は、ほぼ台湾で撮影され、追加撮影を日本でしているが、この世界観に合う街並みが日本にはないことが理由だという
日本のどこかの町と言うよりは、満州などのように日本が進出してできた町と言う感じになっていて、それを体感するのは良いのかな、と感じた
微妙!長いし、後半タイムループしすぎてよく分からん
後半入った辺りまではまずまず面白かったんだけどなー。レトロなんだけど昔すぎない感じがあって。
戦時中シーンに入ってからがおかしなことに。夢?ほんとは何?設定が飛ぶし繰り返すし、多分みんなラストあたりは終わってくれーって、飽きてたんじゃないかな。
あと、やたらエロいシーンが多かった(笑)
成田くんと中村さん、何度も脱いだかね?(笑)
やっぱり森田剛は見せなかった。
最後のペットシーンなんて思わず笑いそうになった。
君、誰?って。
しかも中村さんは、遠野なぎこに見えるし(笑)
微妙な不思議な映画でした。
何処までが夢?現実?
東京国際映画祭で拝見致しました。舞台挨拶などもあり朝10時に始まる回に行きました。朝10時じゃなくて夜観たかったなー。中村映理子さん演じる福子さん魅力的だなー。ケツの穴まで舐め回す女には笑いました。森田剛さんや竹中直人さんが個性的な役で、脇を固めています。成田凌さんや仲村映理子さん難しい訳ですよねー。1回じゃ良くわからないです。何処までが夢?現実?
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