エイリアン ロムルスのレビュー・感想・評価
全162件中、61~80件目を表示
生きる意志
エイリアンシリーズは昔見たけどそんなにハマらなかった人間です。今作はオマージュが沢山あると聞きましたがどれもわかりませんでした。批判されまくっている「プロメテウス」もそんなにひどい作品か? 面白くはなかったが、という感想です。
あと、この監督のファンです。「ドント・ブリーズ」が好きだったのでこの映画の恐怖シーンの緩急の上手さは本当に良かった。主人公はなし崩し的に仲間と危険な船内を探索しますが、死に直面して少しずつ成長していき最後まで生きる意志を投げ出さず恐怖と立ち向かう、というオーソドックスな作り。
冒頭20分くらい? はエイリアンがほぼ登場せず登場人物をきちんと描いていて、主人公の苦しい境遇やその友人たちがなぜ危険な行動を取るのかがよくわかった。SF設定や退廃的な街並みも詳細はわかりませんが大体の事はわかるような作りになっている。
正直、滅茶苦茶良い映画ではなかった。しかしメッセージはシンプルでわかりやすくアクションやホラー・ゴア表現も高いレベルと思う。これがPG-12でないなら小学生でもお客さん入りそうだけどなあ、けどゴア表現消したらつまらなくなるだろうな、と矛盾した事を考えた。
雰囲気、は、あったよねぇ〜
冒頭の街のシーンなんかも、昔の名作「風」だしね。暗い中で蠢くのも一作目を意識した感じだし。
だからこそ、「期待」はしてみてたよ。でも、やはり、設定のディティールが甘いとことかもあって、、、
アンディのキャラ設定とか、音と熱に反応って設定とか。よく考えると「ん?」ってところ、結構あったし。
結局のところ、「人型エイリアン」を出したかったのかなあって。でも主人公の女性って、なんか突然スーパーウーマンになっちゃうしさ。まあ、あのパーティの中には「リーダー格」はいなかった気もするし。6人組だけど、アンドロイドいるし、妊婦は寝てるしで、人間の犠牲者が足らない感じだよね。
そして、なんとなく「恐怖は続く!」って感じで、実際の所行き着くゴールが見えないというね。
確かに「雰囲気」は、あった。そこら辺はオールドファンも期待できたんじゃないかな?でも期待通りの展開になったかっていうと、んー?って感じ。
エイリアンのフォルムもしっかりと見せて欲しかったしね。なんなら全員やられる展開でも良かった。
ま、期待を持って鑑賞できたので、0.5はおまけで。
続編は難しい、、、
レプリー=レイン、ビショップ=アンディVSエイリアン
難しい事はわかりませんが、初回から見ている自分は面白かった♪
是非、再度見直したい。設定が良くわからずに進んで行ってしまった。
レインとアンディの関係も少ししかわからないし、仲間達の関係も・・・
しかーし、エイリアンは確実に居ました。凶暴さを維持したままです。
人間の赤ちゃんと合体した姿は色々あると思いますが、それはそれで良しと。
生存者は、ただ一人のレインだけ。まだまだ続きそうで、楽しみです。
シガニーが好き過ぎて、もう出演しなのかぁ・・・と寂しくなり★4.5。
余談ですが、口の中のエイリアンが少し可愛く見えてしまった・・・
コヴェナントの反省を生かしている
コヴェナントではエイリアンはCGで少数、登場人物は大多数の大人だったが、真逆の作り方
少数の若者が中心で、アニマトロニクスを駆使した多数のエイリアンが登場
複数シリーズ化してエイリアンの見せ方も飽和状態かと思ったが、無重力の宇宙空間という新たな切り口で、展開も最後まで飽きずに楽しめた。
最後の気持ちの悪い人型エイリアンも今までと違った恐怖心があり、個人的には良かった。
こちらはヒットもしているようだし、是非とも主役は再登場してほしい
(笑)
なんというか、そもそも批判したいだけで書かれたレビューに見える。
そもそも父親は明かされてない(ストーリー見ればわかる)し、スタッフ関連の知識も間違っている。
ゼノモーフの知識もそもそも間違っているし、ストーリーで説明された「今作の」チェストバスター誕生経緯も完全に理解が足りない。
最近このような浅いレビューばかりで辟易する。
巣窟
なんかやたら怖かった。
物語の骨組はシリーズを踏襲してるようで変わり映えはしない。限定された空間でエイリアンから逃げる。
むしろセルフオマージュとも言えるくらいの構成だ。
なんだけど、群を抜いて怖い。
音楽のせいかな?
監督の趣向もあるんだろうな。相性がめちゃくちゃ良いと思われる。
その限定された空間が「廃墟」のような設定も効いてるんだと思われる。禁忌の空間というか、踏み込みさえしなければ、そんな恐怖に見舞われる事もなかったろうにと思えてしまう。まぁ、舞台装置は前作からの引き続きのような所もあるので、ゾクリとはするのだけれど。
毎回思うのだけど、エイリアンの全身をなかなか映してくれない。その辺りも伝統なのかと思わなくもないのだけれど、サービスカットくらいは欲しい。ただ未知なる恐怖の表現であるならば、全貌を把握できないってのは効果的なのだろうなぁ。
今回のエイリアンも雰囲気◎だ。
フェイスハガーから始まって、顔を覆われる様とか、幼体が腹を食い破って出てくるとことか、エイリアン的名場面をしっかりアピールしてくる。ぶっちゃけ何度も観たシチュエーションだ。でもその都度怖い。今回は特に怖かった…。
Androidの無機質さとかは、アングルの妙もあってエイリアンとは別の恐怖を与えてくれる。
本能が拒絶する恐怖とは別に、深い闇を伺うようなそんな異質さが際立ってた。
とまあ、シリーズの旨味を凝縮して進化させたような本作であった。
成体との攻防戦は絶体絶命の連続で息つく暇もない。無重力で回避するとことか、九死に一生って感が凄く強くて良かったわー。
このあたりの描写や設定は監督の持ち味が存分に反映されてるとこでもあるんだろうなぁ。
そして予想はしてたけどエイリアンx人間のハイブリッド…こいつがまた輪をかけて異質で異様。
その前に赤ん坊状態を見せる周到さとか…可愛い→怖いのギャップが技あり!
あの一瞬、全く違う空気になったもの。今までの事が一旦リセットされるような感じかしら。
そこからの揺り返しは、強烈だった。
なんか捕食シーンを初めて見たような気がする。
それも母親を喰ってるわけだから悍ましさMAXだ。
強烈なインパクトで、コイツだけは宇宙の藻屑になってもらわんとエラい事になると、体内アラートが最大出力で鳴り響く。
ラストに至る仕掛けもすこぶる良くて、エンディングで座席に埋まるかと思うほど脱力したのは言うまでもない。
ラストは何作目かで見たような引き際なれど、エイリアンシリーズはコレが正解なんだと思われる。
考えてみたら、全作通してここまで密室を意識した事がなかったように思う。
ほぼ宇宙船内で起こる事なのだけど、今まではソコを意識した事がなかった。
その辺りも演出の妙なのかもしれないなあー。
原点回帰を果たしたような本作。1作目のコンセプトを突き詰めて昇華させたような印象であった。
ロムルスの続編は期待しないかな
アッシュと同型のアンドロイドが登場したり
アンディがユタニの利益のために行動したり
フェイスハガー・チェストバスター・ゼノモーフへの変化を見せる辺りは
エイリアン1寄りかと思いきや
銃器でゼノモーフを撃ちまくったり、最後に貨物室で敵と対峙したりは
エイリアン2寄りか
思い返せばゼノモーフへの変化を見せる辺り2の方がわかりやすかった
エイリアンに対する怖さでドキドキした1だったけど、本作ではそのような感覚があまりなかった
優秀な前作があるとどうしても比較してしまう。
ノストロモ号から回収した繭からエイリアンを培養して黒い液体を作成して逃げる、裏にはユタニの関与が
とシリーズに繋がる要素はいっぱいあるけど新しい発見が無いのでちょっと物足りない
コヴェナントの続きが見たい側からすると物足りない
書いてもしょうがないんだけど、疑問が出てしまって考えはじめたら楽しみが半減してしまった
・植民星から抜け出したい労働者が恒星移動できる宇宙船を持っているのは何故か
・研究用宇宙施設がジャクソン星近くにきた理由
・ユタニが研究用宇宙施設を放棄した理由
・エイリアンが成長のたびに大きくなるその原資、質量保存の法則
・ケイの子供も同様
・エンジニアが黒い液体を開発した理由
ロムルスの続編は期待するところが無い気がする
懐かしい感じのパニックホラー
エイリアンシリーズは好きな映画で特にエイリアン2が好きな映画の上位に入ってくる自分にとっては満足度が高かったです。
閉鎖空間で制限時間と化け物に追われながら脱出を目指すって展開が昔懐かしいパニックホラーですね。
ただ逃げ回るだけでなく銃火器で対抗する所がエイリアン2の系譜を感じます。
オタにとっては出てくる兵器類にも注目したいですね。今回登場のF44AAパルスライフルはオートエイムとフレンドリーファイア防止機能付き。おまけに装弾数450発!エイリアン2に登場した海兵隊のM41Aパルスライフルより高性能ですがエイリアン2より前の時系列じゃなかったでしたっけ?
終盤の迫るエイリアンの集団をオートエイムで次々撃破していくシーンもエイリアン2のセントリーガンがエイリアンを迎撃するシーンを思い出させますね。どんどん減っていく残弾表示が緊張感を演出してドキドキさせてくれます。
ホラーと言うよりはSFアクションって感じでとても楽しめました。この路線で続編作って欲しいです。
タイトルなし(ネタバレ)
「これまでの作品をオマージュしてる」っていうか、ラストなんてほぼ1stの展開と同じやんけ!
全体的にお化け屋敷アトラクション感、面白かったけど「映画的なカタルシス」は無く感じる。びっくりハウスでした。
ディズニーランドはこれをテーマにしたアトラクションでも作る気なのかと勘ぐってしまうくらいチャレンジ精神旺盛。
ナイスポイント=1stと2ndの間のストーリーだから、その辺の細かいディテール(メカニックデザインや時代考証)はちゃんとしてて良し。ブラウン管TVとかサイコーに好き。過去イチのゴア描写で攻めてたのはすごい、あれは高評価。
バッドポイント=エンディングがもう…まんま一緒だからズッコケるわあれは…「え、次はまた戦争になるの?キャメロンに監督させるの?」みたいな。
『ドント・ブリーズ』化したエイリアンの世界。旧作への究極愛が炸裂するシリーズ継承作!
ああ、主役の女の子って『プリシラ』でヒロインやってた子だったのか!!
観ていて全然気づいていなかった……。
あれだけ『プリシラ』観たとき、可愛い可愛いって言ってたのにな、俺(笑)。
さすがにこういう恰好して出てたら、偽ロリには見えないのな。
珍しくSF映画を封切りにて視聴。
『エイリアン』は1~3は観ているが、最近の続編ものは面倒くさくなってちゃんと観ていない。もともとミステリーとホラーについては三度の飯より好きなのだが、SFにはほとんど思い入れがないタイプ。『エイリアン』に関しても、「ホラー味が薄れる」ほどに関心も失せていったという感じでしょうか。
なので、『エイリアン』にさして思い入れがあるわけではないし、一連のクロニクルにはまったくもって詳しくない。あくまで知識のないホラーファンが、ホラー寄りの観点で書いている、うっすい感想ということでご容赦ください。
― ― ― ―
『エイリアン』シリーズの新作を作ろうと考えたとき、確かに『ドント・ブリーズ』の監督ほどにドンピシャでふさわしい監督も、なかなかいないにちがいない。
そういや、あれも密室空間で、実力が段違いの強大な敵に「狩られる」構造の映画で、逆に『エイリアン』リスペクトの香りのするくらいの作品だった。
まして、「禁足地にわざわざ踏み込んで、起こさなくても良い怪物を起こしてしまう」という、まさに『ドント・ブリーズ』そのまんまの設定。
この人なら「あの独特の感じ」をうまく出してくれるだろうってことで、白羽の矢が立ったんだろうな……と思って鑑賞後パンフを読んでみたら、なんとこの映画、フェデ・アルバレス監督自身がアイディアをリドリー・スコットのところに持ち込んで実現した企画らしい。なるほど、もともと熱狂的な『エイリアン』ファンだった監督が、旧作への最上位の敬意と愛着をもって取り組んだ結果が、この作品ということか。
結果として、『エイリアン:ロムルス』は以下のような映画になった。
●徹底的に旧作(とくに初代)の展開や要素をなぞる、リスペクト度の高い良い意味での模倣作となった。
●前半、ホラー要素ゼロのSF的/社会批判的な状況説明パートがかなりあって、ここはぶっちゃけ長い気がする。
●エイリアンが具体的に跳梁し始めるのは全体の3分の1が過ぎたあたりから。そこからはお化け屋敷ムービーとして愉しめる、娯楽度・アクション度の高い及第点の仕上がり。
●新要素としては、今回の犠牲者が「若者」たちだけという部分が大きい。
●ヤングアダルト的要素を増した分、「子供じみた夢」「幼稚な判断」「反権力」「大人世代との対立」といった、ユースカルチャー的な側面が際立っている。
●もう一点、「黒人」で「ポンコツ」の「白人少女に庇護されている」「アンドロイド」が、ほぼ無双系のヒーローとして君臨するという展開が、いかにも現代のポリコレ要素満載で面白い。アンディの立ち位置は、昔でいえばまさに『ターミネーター2』なのだが、今はその役割を担うのが白人でもマッチョでもない「被差別者」じゃないといけないんだなあ、と。
― ― ― ―
登場人物を全員、密航して他の星域に脱出しようとしている若者たちに設定したことで、ジュヴィナイルSF感がいや増しに増しているのは確かだ。
あとは、「若者」を思い切りバカで、状況判断のできない、感情的な未熟者として描くことで、80年代スラッシャー・ホラー的な雰囲気が加味されている点も見逃せない。
要するに、『狩られる犠牲者』たちが、『13日の金曜日』や『エルム街の悪夢』と同様の世代設定なので、「若気の至りでやらないでもいいことをやって」「オジサン世代のSランクモンスターに追いかけまわされる」空気をそのまま『エイリアン』に移築することに成功している。言い換えれば、『エイリアン』の『ドント・ブリーズ』化と言ってもいい。
とくに、中盤のフェイスハガーだらけの毒グモ屋敷みたいな広間を敵中突破するために、気温を体温まであげたうえで、声を出すな、汗をかくな、興奮するなって……本当にまんま『ドント・ブリーズ』じゃあーりませんか(笑)。
その割に、前半戦で極力ホラー味を抑えて、植民惑星の社会問題とか、労働問題とか、人種(アンドロイド)問題とか、バイオ産業の倫理問題とかに踏み込んで、ねちねちと社会派SFっぽいノリで通しているので、後半に『ドント・ブリーズ』っぽい「入っちゃいけない廃屋で冒険とかやったら大変なことになる伝統的な若者虐殺ホラー」が控えていることは、結構うまく隠蔽されている。
とはいえ、僕はかなり前半は退屈だったけど……。
後半に入っての彼らの「判断の間違いっぷり」は清々しいまでで(笑)、とにかく「行ってはいけない方に行き」「入ってはいけないところに入り」「やってはいけないことをやって」取り返しのつかないことになる、の無限ループに突入する。
ここに常に「肉親の情愛」「夢の追求」「仲間どうしの友愛」といった前向きな要素が絡んでくるのが本作のミソで、このあたりは偽ヒーロー映画(ヒーローが判断を間違い続ける映画)の傑作、フランク・タラボンの『ミスト』(07)を思わせる部分もある。
要するに、彼らは若く、理想に燃え、仲間を想い、ヒーローたらんとするがゆえに、逆説的に判断を間違い続けるのだ。
この対極として登場するのが、アンドロイドのアンディである。
― ― ― ―
本作においてもアンドロイドは、他のシリーズ諸作品同様に、きわめて重要な役割を果たしている。第一作のアンドロイドは、人のふりをしてクルーに紛れ込み、企業組織に従った活動に従事している悪役じみた設定だったが、その後、シリーズの紆余曲折を経て、今回のアンドロイド「アンディ」はむしろ複層的な役割を担っている。
まずは、「弟キャラ」「ポンコツ」「親父のおふる」「コミックリリーフ」「道化役」の属性を身にまとって登場。ヒロインのレインに庇護される立ち位置で、基本的に役に立たない。
他の連中からは、「無能」「中古」「廃棄前」として扱われ、「黒人型」「貧相」「低身長」の外見を揶揄される。彼は間違いなく「被差別者」であり「いじめられっこ」である。
ところが、中盤で必要に駆られてレインがアンディのモジュールを入れ替えたことで、アンディは大幅のバージョンアップを経験することに。その結果として彼は「リーダー」「ヒーロー」「冷徹」「高性能」「データバンク」「圧倒的身体能力」といった属性を身に着けることになる。
これはある種の「下剋上」であり、主客の逆転現象だ。
「なろう」でいうところの、まさに異世界チート現象である(笑)。
アンディのチート化は、感情と友情に判断を左右される「愚かな若者たち」の対極的存在として、情にほだされないで冷静に状況を分析して行動できる「サイコパス的指導者」像、あるいは「老成した年長者的なリーダー」像をアンディに付与せしめる。
さらには、上半身アンドロイドとの接触によって、「レインに尽くすことが第一義のアンドロイド」から、「企業の意志に従って大義のために行動するアンドロイド」へと動機付けに上書きが発生し、アンディのなかで複雑な何層もの属性が入り乱れて主張し合う状況に。
密室状況下のサヴァイヴァルで、アンディは結局どの属性を「選び取る」ことになるのかが、本作の一つのテーマとなってくるわけだ。
宇宙における、人とAIの対決もしくは協調を描いた作品といえば『2001年宇宙の旅』にとどめを刺すが、パンフ巻末のスペシャル・インタビューで、リドリー・スコットは『エイリアン』のアンドロイドの発想源が、『2001年』のHALであることを明かしている。
人を守るか、船を守るか。人員を優先するか、使命を優先するか。
究極の状況判断が迫られる際に、どうしても人とコンピュータでは、判断が異なって来る。
まさに本作のアンディは、HALの直面していたテーマの後継的存在なのだ。
― ― ― ―
もう一点、『エイリアン』らしい特性に関していえば、「生殖・繁殖」の要素と女性との絡みが挙げられるだろう。
エイリアンは、他のレジェンド・モンスターと比べても、性的なほのめかしが濃厚な存在である。まあ、ジェイソンやマイケルに女を殺させたうえにレイプまでさせたら、あまりに安きに流れ過ぎて上映できないって部分もあるだろうが(笑)、伝統的にアメリカの殺人鬼映画に性的な要素は希薄であるように思う。
少なくとも、ヴァンパイアは疑う余地なく性的な存在だが、あれは基本的には個の「誘惑」と「堕落」の物語であって、あまり生殖とは結び付かない気がする。
一方でエイリアンは、本来的に「仲間を増やす」ことが第一義の生命体である。彼らにとって人間は、殺すべき敵であると同時に、何よりも繁殖用の素材として重要だ。その意味でエイリアンには、日本のラノベ『ゴブリンスレイヤー』の「ゴブリン」や、数多の大人向けアニメに登場する「●獣」「触●」みたいなところがある。
フェイスハガーから延びる管は、明らかにディープスロートのメタファーであり、性交のアナロジーとなっている。ゼノモーフの口腔部の形状や、人体を取り込んでいる「巣」の外観にも、性的なほのめかしが容易に見て取れる。
エイリアンは自らの繁殖に際して、相手の男女の性別を問わないが、「そうではない有性生殖による進化」を常に念頭に置いている気配があって、最終的なターゲットとして受胎能力のある女性が狙われる傾向が強い。
だからこそ、『エイリアン』シリーズは、毎回、女性が主人公でなければならなかったといえる。
『エイリアン:ロムルス』でも、すでに妊娠しているケイが、エイリアンの重要なターゲットとされ、いろいろと酷い目に遇いまくったあげくに、例の「黒い液体」のせいで『ローズマリーの赤ちゃん』(68)のような恐ろしい経験をすることになる。一番最期のところにしても、あれってお乳を吸いにきてたんだよね……?
ちなみに、最後に産まれて来る「究極生命体」って、明らかに『進撃の巨人』のビジュアルイメージに影響受けてる気がするけど……ホントのところ、どうなんでしょうか(笑)。
― ― ―
今回のパンフレットは、徹底的にスタッフトークだけで固めた資料価値の高い内容で、読んでいてとても勉強になった。
「リドリー・スコット監督の『エイリアン』に対するフェデの愛はすさまじいですよ。あれほどまでにほかの監督の映画を愛している映画監督に、僕は出会ったことがありません」(トム・モラン、製作総指揮)
特に興味深かったのは、コンセプトとして本作が『エイリアン』の1と2の間に位置づけられる作品となるから、撮影方法やパペットの技術など、技術的側面まで80年代に「わざわざざ寄せて」撮っていたという話。可能な限りCGを使わず、実写で撮ることにこだわりを持っていたのみならず、衣装に関しても、「80年代に撮影された映画のようにしたい」との要望で、その時期の服をベースに作っていたらしい。
要するに、本作は「1980年代に夢見た未来」を再現するべく作られた映画だということだ。これまでにも、「この話はクロニクルの●作目と●作目の間にあたるエピソード」といった映画はたくさんあった気がするが、ここまでこだわって「作品の時代感」を踏襲しようとしたプロダクション・スタイルは珍しいのではないか。
結果として、それは俳優たちにもいい影響を与えたようだ。
「特に、CGがこれだけ少ないと、演技なんかしなくて済んじゃう部分が多いんですよ。実際にリアルな環境の中で、フェイスハガーがかぶりついてくるんで、そのまま反応すればいいんです。予算が潤沢なモンスター・ムービーでも、テニスボールやグリーン・スクリーンに向かってお芝居をすることが多いなか、あんなにいろんなものを実際に組み立ててもらえて本当に恵まれてました」(ケイト・スピーニー、主演)
本作から漂ってくる「本気度」の高さや、シリーズ作としての違和感の薄さは、こういう監督の異常な情熱とこだわりがあってこそのものだったのか、と改めて感服した次第。
いくらでも作れそう
閉ざされた宇宙船での息詰まる閉塞感と恐怖
痛み苦しみの場面がエグすぎ
ヒトの生理的嫌悪感にこれでもかとハマりまくる描写は、あいかわらずの「エイリアン」でしたが。
死亡フラグたった人は確実にやられる
(順番も予想通り)
妊婦が出てきて、産まれるのはニンゲン外のもの
ヒロインに忠実なアンドロイド(時々…違ったり)
それと、強い女性の、母性の発揮
生き延びるのは女性
エイリアンはシガニー・ウィーバーの第一作から女性の映画だったわ
基本的にベタな作りで、想像通り。
オマージュと言えば聞こえは良いですが、既視感ありあり
あちこちからいろんなものを持ってきてツギハギして1本作った、大変省エネな映画だと思った。それでもホラーSFとしてヘビーで見応えあり。
1と2の間の話とのことだが、こんな感じなら何作でも作れそう。
でも私は「プロメテウス」の続き~完結編が観たいです。(できれば「コヴェナント」はなかったことにして)
レインが強くて愛らしいだけじゃなく、頭が切れて冷静で、なんてまあ好ましいヒロイン。
おばさん感情移入して、いつの間にか手に汗握ってがんばれがんばれと応援、彼女の絶対に諦めない強さと根性には感動だけど、凄すぎて「そんなあ」と笑ってしまった。
アンディ、ほんの少しだけいい仕事もしたが、アンドロイドのくせに生身の人間の「姉」レインの母性に守られて生き延びるって不甲斐なさすぎ。
ひたすら気持ち悪い「赤子」は、あんな短時間で大きくなりすぎ、そして造形に意外性がない。ハリー・ポッターに出演してませんでした?と聞きたくなった。
ケリーはさんざん痛く苦しい思いをして最後は自分の子に食われて気の毒すぎ。
不安が大きく残るラストがこのシリーズらしいが、「1」と同じにしたんですね。
どこで起きていることなのか位置関係がよく分からなかった。
ビジュアルは凄い。特に広がり迫るアステロイドが、見たことのない光景で見入ってしまった。また、重力のオンオフのアイデアが斬新で面白かった。
リドリー・スコットも焼きが回ったな。。。
ツッコミどころ満載の2時間10分のつまらない映画。
20世紀フォックスのオープニング曲のアレンジも意味がわからない。
放棄されたユタニ社の宇宙船に忍び込み、冷凍休眠装置を盗み出してからユヴァーガ星へ脱走する話しのアンチョコさ。
単細胞で気短な従弟ビヨン、妊婦なのにバカな妹レイ(アメリカ映画にはよく出てくるバカ女)。ストーリーの中で赤ちゃんの父親を明かしている。
貨物用宇宙船はユタニ社の宇宙船にぶつかって被害を受けているはずなのに脱出に使う。
第1作でアッシュ役だったイアン・ホルムのプラクティカルエフェクトとCG、ディープフェイクAIの技術を組み合わせて作成された合成人間「ルーク」。(オマージュ?)
エイリアン(ゼノモーフ)はそもそも何十年も捕食しないで卵を産み続けてこれたのか?
監督:フェデ・アルバレス(ウルグアイ出身)
制作:リドリー・スコット
リドリー・スコットが制作に加わっているのに不作の映画。
面白かったエイリアンシリーズも本作で終わりにして欲しい。
EW
エイリアン関連の作品を劇場で観るのは多分初めてです。
公開前・公開後の評判がとても良かったのでワクワクしながらの鑑賞。「ドント・ブリーズ」のフェデ・アルバレス監督なのもプラスして。
とってもジャンキーな作品でした。
ホラー畑の監督にガチモンのモンスターを付与したらそりゃ面白くなるよなという期待に拍車をかけてくれて、底なしの絶望を叩きつけてくれるので目が大喜びでした。
ひょんなことから宇宙に飛び出したと思ったら宇宙船の中にエイリアンが潜んでいて…というシリーズを見なくても分かるお決まりからの続々と襲われていく展開はベタですがスッと飲み込めるのがこのシリーズのいいところだと思いますし、ポップコーンムービーには最適だなと改めて思いました。
今作では何度も選択する場面が多く、その判断が正しい正しくないもありますし、人工知能だから最善最速を心がけての行動もありますし、感情に揺られる場面も多く、その点の駆け引きは「ドント・ブリーズ」に通ずるものもあり二重に楽しめました。
宇宙空間を活かしての重力の有無での戦闘を見せてくれるので場所を無駄にしないスタンスも好きでした。
銃の規制だったり酸による影響だったりとうまいこといかない作りなのもとても良きでした。
エイリアンたちの造形もしっかりとキモいのも素晴らしく、そんな奴らが真正面からネチョネチョしながら物理的に攻撃してきてくれるもんですからそりゃあ最高です。
寄生してからニュルっと出てきたり、思いっきり子宮を突き破って出てきたりと生理的にキャーっとなるシーンも多いのでそこんとこ耐性ないとキツいかもしれないです。自分は楽しみました。
惜しむらくはもう少し暴れるシーン・やられるシーンが欲しかったなぁというところです。
予算的な問題なのか、クオリティの問題なのか、思っていたよりかは登場頻度は多くないのでそこに強く期待すると少し肩透かしするかもです。
ジャンプスケアは少なめなのも音頼りでビビらせてこないところに好感を持てました。
ザ・エンタメだわ〜って作品を浴びれて良かったです。
エイリアンには無限の可能性があるのでまたアバターと戦ってください。
鑑賞日 9/8
鑑賞時間 9:00〜11:15
座席 Q-38
お前、もしかして!
アッシュが出てきて、これは期待できる!とニヤリ。
第一作目でも使われてた効果音もあって、かなりの繋がりを感じさせてくれました。
アンディとのやりとりも、楽しめました。
いつ暴走するかー?、、。とドキドキ笑
エレベーターのところで、助けに戻るところなんかは、エイリアン2を思わせてくれます。
でも、この辺から、盛り下がってきてしまいます。
なんか、リプリーには決意的なものを感じましたが、なんかそういうのがないんです。
ここで盛り上げなきゃって感じでした。
ああ、やっぱりこんなボスなのか、、。これに近いのは4でみたよ。
自分に注射打っちゃうとか、残念すぎる人とか、ちょっと初期の登場人物に魅力がないかな。
エイリアンも沢山出し過ぎた感がありました。
全体として、楽しめましたが、エイリアン、エイリアン2を超えることはなかったですね。
やっぱり、映画音楽って大切だなぁと。
ジェームズ・ホーナーは偉大でした。
オーディブルでエイリアン 虚空の影というのがありますが、こういう感じで、エイリアン2に繋がるとよかったかな。
オマージュシーンがちょっとくどい
どうしようかなと思っていたのですが、結局見ちゃいました。この映画、原点回帰と言いましょうか、第1作と類似の密室ホラースタイルで多分売り物は「怖さ」。でも肝心の「怖さ」はちょっと足りないなというのが私の実感です。
これまでの作品すべて(1、2、3、4...)をオマージュするような映像があり、全部を見てきた私からすると「いや、またかいな」とちょっと辟易とするほど。せっかくの新作映画を総集編映像集みたいにしたらアカンでしょう。映画全体としては面白い方だとは思うのですが、いかんせん詰め込み過ぎの感が否めません。
私が気に入ったのは、この映画のオリジナル創作である「重力場が一定時間ごとにオン・オフされる」部分。これは面白かったです。エレベーターホール内を浮いてる途中でもうすぐ重力が来るシーンはハラハラしました。やはり過去作にないような映像・物語部分をもっと充実・強化した方が、映画単体としては面白くなると思います。ノストロモ号の残骸からエイリアンを拾った...という設定も悪くない。もう一工夫/二工夫があれば傑作だったかもしれない惜しい映画でした。
スリリング
近年のAIの普及もアンドロイドの現実を
少しずつ感じた。
近未来あるかもしれないと思っていた
戦争も起きているし。
『人間は感情的になるので冷静な判断が出来ない』
と言われても、親しい人が目の前で苦しんで
いたら助けるのでは。
相変わらずスリリングな映画。
あの見た目とヨダレが目の前だったら
血の気が引く。
ロバート・ボブロクスキさんがメイクして登場。
あの身長の高さとビジュアルはラスボス感でてたなぁ。
闇の中で闘う恐怖描写は、怖かったが
楽しめました。
頑張りました!
高校生の頃、友人たちとテアトル東京って劇場で一作目の『エイリアン』を見たっけ。
その時は面白さがよくわからず、「こんなものか」ぐらいの感想だったけど数年後、名画座のオールナイトで何回目かの観賞をした時、凄く怖く感じたのを憶えている。
数年の間に感性が育ったのかな?
今回の『エイリアン ロムルス』はとても頑張って、一作目の世界観を出そうとしてるみたいで、宇宙の暗さとか、エイリアンの性器っぽさとか、メカの当時っぽさなんか「やり過ぎだろ」ってくらい。
一作目に比べると、やっぱり画面から伝わる緊張感とかが全然、足りないけど、よくやったなと思う。
面白いのは一作目の主人公たちがブルーカラーで会社に不満あるとはいえ正規の大人の会社員っらしかったのに、今回は希望のない少年少女なとこ。
監督の好みなのか、時代なのか。
さて問題は今回のクライマックスというかオリジナルの部分。
俺は過去の実験映像で、エイリアンの血清(?)を打ったネズミがエイリアン化したみたいだったから、あの妊娠してた娘もエイリアン化しちゃって、ギーガーデザインの『スピーシーズ』の女の人みたいになっちゃうと思ったのよ。
でも人の心は残っていて、主人公を助けるために闘うんだ!と思ったのよ。
あるいは産まれたエイリアン人間が、ママたちを守るため頑張るんだ、とかそーゆーデビルマンみたいな、日本の異形ヒーローもの的展開を期待しちゃったのよ。
それが・・。あんなセーム・シュルトみたいなの、怖い?
まあセーム・シュルトに襲われたら怖いか・・。
大体さ!エイリアン人間を開発して労働に使うんだって事らしいけど、あんな凶暴で頭悪いの、労働させられるわけないじゃん。
それなら、いっそエイリアン飼いならして、労働させる方法、考えた方が早いし安上がりなんじゃね?
いや、エイリアン人間が労働環境に不満を感じて暴動起こして、経営者を血祭りなんて方が映画としては面白いかな。
なんて、どうでも良い妄想をかきたてられた映画でした!
落ち着く暇なく面白かった
・第一作を10年ほど前に観たのでうろ覚えだったけど、なんとなく覚えてた程度でも面白かった。勝手にあの宇宙船はなくなったものと思ってたので、残ってた事が地味に怖かった。
・植民地の星が未来がなさすぎて怖かった。まぁ現実と同じ感が凄かった。
・シリーズを見たと思うけど全く記憶がないので、他の作品との比較ができないのだけど、見応えのある宇宙船の映像や、常に主人公たちが危機に瀕してるのが理解できる演出がとても良かった。落ち着く暇が全くない中で、しかも宇宙空間っていう身近じゃない世界でも没入感が凄くて、どうなってしまうのかとヒヤヒヤした。
・主人公の合成人間のアンディへの愛着が強いのが、少しわからなかった。父親の形見らしかったけど、どんな両親だったのだろうと思った。おいていけないほどの唯一の家族のようだったので、出会いの描写も観てみたかった。。なよなよした感じ、特に目が良かった。で、そこからアプデしてパワーアップした豹変ぶりも凄く気持ちよかった。でも、それ故の冷酷さが切なかった。ケイが窓越しに捕まったのは怖かった。
・撃ち殺したら宇宙船に穴が開く縛りを無重力で滅殺したシーンが良かった。硫酸を無重力で避けるのを初めて観た。自分だったら避けきれない。もし身近にあったら浮いてるゲロかもなと思った。
・最後の胎児との合成が気持ち悪くて凄かった。特に表情があるっていうのが。格納庫の中でまだ生きてそうと思った。
・一貫して演出がすごく良かった。
さすがに1には遠く及ばず…でも
楽しめました。確かに1さえ知ってたら十分ですね。知らなくても面白いとは思いますが、話のつながりが見えてくるのはやはりワクワクするもんです。
(リプリーが何とかやっつけたと思ってたエイリアンが生きてたのには、おおっ!となりました。凄まじい生命力!!)
1に比べると単調で、エイリアンそのものの恐怖がなく、「エイリアン」としては何だか物足りない感じも受けますが、SFホラー物としてはとても楽しめました。
ただ、妊婦さんにはあまりオススメできないかもしれません(汗)
新しい要素なし
良くも悪くも想定範囲内。
新作なので、なんらかのサプライズが欲しかったが、そういった要素は無く、ストーリーの流れも原点のエイリアン1作目を踏襲している感じ。
事前に低予算で済んだと情報があったのもあるけど、暗いシーンが多く、セットはだいぶ簡略化しているのが感じられた。カメラのカット割も古臭い所があり、映像的に見るべきところは終盤の無重力体液くらい。序盤は眠たかったけど、終盤は手に汗握る感じでソコソコ楽しめた。
全162件中、61~80件目を表示