「エイリアン入門編って感じ」エイリアン ロムルス 焼肉定食さんの映画レビュー(感想・評価)
エイリアン入門編って感じ
エイリアンシリーズは全視聴済み。1~コヴェナントの円盤を所持し、数年に1回見直す程度のエイリアン好き。エイリアンの新作ということで、「どうやら1と2の間の話らしい」程度の事前知識のみで映画館へ。
簡単なストーリーとしては、地球以外の星にも移住しているのが当たり前の近未来。過酷な環境・労働下で働く若者たちが、他の星に移住するため惑星間航行に耐え得る「コールドスリープ」の設備を求めて、漂流した宇宙ステーション的なものに乗り込む。そこには異形の化け物が存在し・・・みたいな感じ。
なんだけども、まぁぶっちゃけてしまえば、所謂パニックホラーもの。宇宙ステーションやら惑星やらでエイリアンに襲われ、一人また一人とエイリアンに嬲り殺されていくっていうのが1~4通してのお約束のストーリー。そのため、冒頭の登場人物紹介みたいなシーンは「こいつが最初に殺されるのかなぁ」みたいな、ある種生贄品評会的な感じで見ちゃってOK。
本作の感想はレビュータイトル通り「エイリアン入門編」っていうのが正直なところ。「原点回帰」というほどの怖さは無く、「新作」という目新しさもない。というのも、(ここからはシリーズを視聴済みの方にしか通じないかもしれないが)ノストロモ号、アンドロイド、フェイスハガー、チェストバスター、ゼノモーフ、パルスライフル、最後は宇宙にポイ捨て・・・と、要素は散りばめられており、確かに「エイリアン」なんだが、1のような気味悪さや2のような銃撃戦、3のような成す術の無い絶望感や、4のような・・・う~ん4は何だろうな(AVPと前日譚2作は割愛)、とにかく、前述のような「良さ」があまり感じられなかったかなぁと思う。最後の人型もぶっちゃけ「妊娠してる」って時点で想像がついたし、4の焼き増し感がぬぐえなかった。
個人的に良かった点は、登場人物を若者にして、硫酸対策で無重力感の射撃のシーン。正直それぐらいかな。「つまらない」とまでは思わなかった。が、表現に困るが「エイリアンってこうだよね?」っていう、何というか「無難感」みたいなのが残念だったかな。
もし本作が初めての「エイリアン」で、興味を持った方がいらっしゃるなら、古い作品ではあるが是非過去作をご覧になっていただきたい。