劇場公開日 2024年9月6日

「ファンサービスと新しいエイリアン」エイリアン ロムルス kameさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ファンサービスと新しいエイリアン

2024年9月17日
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鑑賞方法:映画館

前半と後半で別物ですね。

前半
冒頭の「A L I E N」まででが脱帽の演出。

しばらくはファンサービスが続きます。
そして植民惑星の描写はブレイドランナーの雰囲気を引き継ぎながら、宇宙船がその辺にあるあたりにエイリアンらしさがある。
あと、奴隷期間が勝手に延長されるのやばいよね。次回への伏線ですかね。

ロムルス内の無重力演出が2001年に迫る緊迫感(後半はそこまででもない)。
またBGMも2001年を意識していそうなものがあったりと、スコットのキューブリック愛が感じられる。
ここは全部かっこいい、SF映画ファンは絶対に見ましょう。

後半
CMの「RUN」からファンサービスは終わり基本的にホラー感の強い作風に変わります。
バカが仲間を危険に晒す設定もウェイランド社に奴隷のように扱われている設定だから納得できます。あと、アンドロイドとの関係もありますし。
今作の特徴である。人間を大切にするアンドロイドの登場も、エイリアンシリーズ伝統のクズアンドロイドの設定に対抗する感じでいいですね。
今後の二人が楽しみです。

ゼノモーフの新設定
生命を生み出すという最近のエイリアンのテーマを示すために、女性器っぽい蛹形態が追加したのはナイスです。
ゼノモーフを人間が簡単に倒せる設定はいいですね。
ラストでエンジニアそっくりのヤツが出て来てワクワクしました。
倒し方もエイリアンって感じで満足。
でも、あいつ生きてるんだよね?

総評
総じて過去のオマージュでリスペクトしながらも、「エイリアン仕切り直すわ」みたいな覚悟とメッセージが伝わるいい映画です。
撮影は高クオリティで文句なし。

最後にツッコミをさせてほしい。
なぜ、エイリアンの研究施設なのに酸対策をしていないのか?不思議だー

kame