エイリアン ロムルスのレビュー・感想・評価
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絶望の無限ループ
エイリアンシリーズはよく知らないですが、1を観て関心が高まったので最新作も興味本位で観に行きました。
知らぬ内にエイリアンの幼体に寄生され、そこから急激に進化していく恐ろしい光景に心拍数が上がっていました。私は得体の知れない生物に恐怖心を抱きやすいので、幽霊や殺人鬼が出てくるホラー映画よりも遥かに怖かったです。
静かな宇宙船でふとした拍子に幼体の群れに追いかけられる、安全な場所に逃げたと思ったら新たな個体が現れるなど、どうやっても助からない絶望的な状況に何度も陥ったことで、いつ襲われるかわからない恐怖にずっと苛まれました。
主要キャラが若者ということで、彼らと同じ立ち場として共感しやすかったです。特に、レインがどんな状況でも諦めずに乗り越える勇敢さは、今の若い世代を牽引する理想像として惹かれました。
ULTRA 4DXで観ましたが、予想以上にスリリングでした。座席の動きで無重力を体感する場面では、ふわふわと浮いている感覚になりました。船内の空気が宇宙に放出されたときは、劇場内に暴風が吹いて凄まじかったです。また、一部シーンでは両側にも映像が映し出され、VR映像のような没入感がありました。まるで、一人称視点のSFゲームをしているみたいでした。
エイリアン初心者でも理解しやすく、十分満足することができました。それと、今後レインがどうなるのか気になってきました。もし、ロムルスの続編が出たらぜひ観てみたいです。
チェストバスター萌えはどうしたらいいですか
ミッキー・マウスとリドリー・スコットという、裸足で逃げ出しくなるような「映画界の重鎮」の監視下で「ホラー」、「エイリアン」を撮ることは相当に神経を使うことだっただろうと思われるが、その試験結果は、そのことがよーーく分かる「優等生」の解答だった。
フェデ・アルバレス
「死霊のはらわた」リメイクは、痛ったーい悶絶グロ映画で、ドラッグの問題も織り交ぜての大真面目な、ホラーでは珍しい、おなか一杯になる良きリメイクだった。傑作です。
そして「ドント・ブリーズ」では、気配を消す、犬の口臭から耐える、まさしく「息を止める」「息をもつかせぬ」スリラーで、キャラクター設定、ストーリーテリング、冒頭の異常なカメラワークやワンカット風、暗視の撮影など、映像面でも素晴らしい手腕の持ち主であることが証明された。
リメイク、ホラー、スリラーの第一人者といってもおかしくはない存在。
「エイリアン ロムルス」
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スコットらしい副題が「ロムルス」のため、本作を鑑賞する前に「ローマ」を築く狼に育てられた初代の王「ロムルス」を描くのか、築かれる「ローマ」のことを描くのかにオレは興味がいっており、本当は「コヴェナント」の続編を観たかった身にとっては、正直「1」と「2」の間のお話ということはどうでもよかった。
企画的に「コヴェナント」の続編は通らなかっただろうし、そうは言っても「グッズ」は売りたい、というところなんだろう。
だが、鑑賞済みの人にはある程度分かることだが、ラストのあの存在は風貌が「プロメテウス」のあの存在を意識させる。つまり、人間とあの調剤の組み合わせは「神」だということ。結果としては、「コヴェナント」のデヴィッド、あるいはウェイランドの望む姿ということになり、一応、尻切れトンボのまんまの「コヴェナント」のできなかった続編の構想らしきものが其処には描かれてはいる。もう少しわかりやすく、でもって「あの存在」の顔がよく見えなかったんだけど、「アニキ」似だったら違う意味で「ギャー」だったんですけど。
ただし、多くの人が感じたように、それは「エイリアン4」の繰り返しにしか見えないその辺が本作の最大の残念な点にもなっている。
「ほら、あれ言わせなさい、Get Away From・・・」
「・・・・・・・・・・・OK。」
アルバレスの(おそらく苦渋の)心の声が聞こえそうだ。
アルバレスはちゃんと、「廃墟」と化した宇宙船に、虐げられた「若者」(あるいはバカモノ)が侵入し、エライ目にあうという自身の2作でも使われた、セルフオマージュ的なホラー映画の原点を設定に活かしてはいる。
だけど、「ドント・ブリーズ」の時のような、息苦しい画づくりはもっとできただろうし、そういう展開をストーリーにもっと組み込んでもよかったのに、と思うが、優先すべきことはほかにあったということだろう。
その結果、悲しいかな、接待映画「フォースの覚醒」にしか見えないんだよね。
いやよくやったとは思うが、おっさんに関しては、そんな接待は要らないんだよね。むしろ、今では熱心なファンのyoutuberのFunmovieが面白かったりするのだから、本家もつらいだろうが、だからこそ、ゴリゴリのリドリー印の「コヴェナント」の続編を作ったほうが、価値はあったとは思うんだけどね。
シリーズいいとこどりも単品ではいいかもしれないけれど、サブスク時代にそれは果たしてどうかなあ、という気がする。
追記
副題「ロムルス」の意味は結局ラストのあの「存在」のことであるのだが、オレはそっちよりそれが築いた「ローマ」のほうが見たかったなあ。
追記2
あとね、やっぱりエイリアンやフェイスハガーの造形って、性器だから、もう少しそのニュアンス、いや、すまん、はっきり言うわ、エロい感じが欲しいのよ。原点回帰ということでもないだろうが、その点も残念。
一番悲しい追記
チェストバスター誕生の衝撃、産声が宇宙船の激突の爆発音に被さる愚行。もっと言うと、走ってほしかった。
No One Can Hear You Push
During the first half of Alien: Romulus, I had a small quibble that the story, which serves as a direct sequel to the original Alien, seemed to follow similar plot points to its predecessor. However, the latter half of the film escalates exponentially, introducing a new and terrifying alien creature as a worthy counterpart to its master. Surely, any small child who happens to walk in on this beast will be forever traumatized. The movie features a young, talented cast and remains true to the aesthetic established by Ridley Scott in Alien and later expanded upon in Prometheus. Both sequel and remake, it feels more like a techno remix epilogue to the original.
若い観客層向けの“エイリアン入門”として理想的
純粋な「エイリアン」フランチャイズとしては7作目、“VSプレデター”を含むと9作目だそう。もしこれまで無縁だった人が全部通して観るには尻込みしそうな量だが、本作「エイリアン ロムルス」はそうした層のエイリアン初体験として理想的ではなかろうか。正編ではストーリー上の連続性により世界観が作を重ねるごとにどんどん壮大になり、それが敬遠される要素にもなりうるが、「ロムルス」はスピンオフの位置づけのおかげでそうした壮大な世界観には軽く触れるのみで、過去作を未見でもさほど問題ない。主要キャラクターも若者たちに限定されたことで、若い世代がより共感しやすいだろう。
本作のメガホンを託されたフェデ・アルバレス監督の「ドント・ブリーズ」を楽しんだ人なら、“視力はないが聴覚が鋭い凶悪な敵に殺されないよう、音を立てず息を詰めて逃げる”あのシチュエーションの反復に喜び、観る側も思わず息をのむ緊迫感をまた味わえるはず。アルバレス監督がウルグアイ出身ということもあってか、メインの俳優たちの外見も白人のほかにラテン系、アフリカ系、アジア系と多様性的にばっちり。
過去作のシーンのオマージュを散りばめつつ、ヒューマノイドの人格を入れ替える極小リムーバブルディスク、断続的に作動する重力発生システムなど、新しいギミックをうまくストーリー展開に活用している。興行成績が上々だったこともあり、「ロムルス」の続編のアイデアもあるとか。だいぶ先になりそうだが、楽しみに待ちたい。
懐かしさと新しさを両立させようとした気概は伝わった
フェデ・アルバレス監督が「エイリアン・シリーズでまだやってないことを見つけたよ、若者たちだ!」って言ってるのをどこかの記事で読んだが、確かにその通りである。かろうじて「2」のニート、「4」のウィノナ・ライダーは若者感あるけど、ニートは幼女に近いし、ウィノナは◯◯(自粛)なので若者とも違う。いまでは貨物船の乗組員、軍人、科学者なんかがゼノモーフさんの餌食になってきたわけで、「エイリアン」と冠する以上はゼノモーフに襲われる団体が必ず必要になる。そういうシリーズのお約束を丹念に拾いながら、新味を利かせるために、未来を夢見る若者たちを配するのはなるほどと納得。思えば一作目なんて45年前の作品なわけで、ちゃんとエイリアンの繁殖プロセスを見せていたり、これから本シリーズを知る人たちへの配慮も好印象。デザイン面も懐かしさがあって、オールドファンへのサービスも新規開拓の意欲も両立している。ただ、過去作オマージュがかなり多いせいか、予想できる「まとまる形」にまとまってしまった感はあるので、もっと青春ものとして突き抜けてくれても良かったとは思います。
人とAIの兄弟愛
長期シリーズとして新機軸を打ち出したわけではないが、重要なポイントを手がたく抑えて、しっかりと怖い映画になっていた。過酷な労働環境から逃れたい若者が打ち捨てられた宇宙船に乗り込み、燃料確保しようと試みるが、やばい生物が中にいて、閉じ込められてしまう。逃げ場を失くして一人ひとりと仲間がやられていき、誰が生き残れるのかのサバイバルが始まり、シリーズのイースターエッグをちりばめて従来の観客を楽しませつつ、追いつ追われつの緊迫感あるシーンが続いていく。
割とアナログ的な手法でエイリアンを作成していることが報じられているが、こういう得体のしれない生物はあんまりグリグリ動かさない方が怖い。CGじゃ駄目ということじゃなく、動かしすぎるのが問題なんだと思う。
人間とAIがともに生きている未来を見せるという点でも面白かった。人間は合理的に動けない、AIは合理的に計算してしまう。この思考の違いが作中の展開でポイントになることがあるが、そういう違いを乗り越えて兄弟の絆を育んでいる主人公に今の観客は何を思うか。
凛々しい主人公
エイリアンと2の間の物語。
エイリアンに近い時間軸の物語なのだが、その世界観をしっかり引き継がれている。
傲慢な人間の欲望と希望にすがる若者たちが絡み合い、そこに潜むエイリアンたちの獰猛な欲望に支配されていく。
その中から脱出する主人公の姿が1と2、それぞれのリプリーを彷彿させる姿に興奮を覚えた。
また視覚的にも無重力空間を使用したりと面白い演出も惹きつけられた。
過去の『エイリアン』シリーズをなぞりパクったシーン満載で面白いが…
1 『エイリアン』シリーズについて
『エイリアン』シリーズは1~4、『プロメテウス』『エイリアン/コヴェナント』があるが、監督がリドリー・スコット、ジェームズ・キャメロン、デビッド・フィンチャー、ジャン・ピエール・ジュネと素晴らしい顔ぶれで、それぞれテイストの違った作品に仕上がっていた。
ただ、もはややり尽くした感が強く、直近のリドリー監督2作品に関しては、エイリアンは脇役に追いやられ、つまらないアンドロイドvs.人間の戦いがメインテーマとなっていた。個人的には、これでシリーズは終わったと思っていた。
ところが美味しい食材はしゃぶり尽くしたい、のだろうかw エイリアン以上に強欲なハリウッドは、人気監督フェデ・アルバレスを担ぎ上げて、またまた新作をでっち上げてしまったのだから恐ろしいw これでシリーズはプレデター絡みの2作も含めると9作品にもなる。
2 監督フェデ・アルバレスについて
アルバレス監督はヒット作が多いため、小生も『ドント・ブリーズ1&2』『蜘蛛の巣をはらう女』『死霊のはらわた』と、大半の作品を見ていた。特徴はスリリングなシーンをテンポよく、次々に積み重ねて相乗効果で印象を高めるところだろう。ジェットコースター・ムービー系の作品などお手の物ではなかろうか。
3 過去作品をなぞりパクっていくのだが…
両者の合体は、さてどんな新しさを生み出したか…最大の興味はそこにあったのだが、はっきり言って期待外れだった。
映画としての出来は別に悪くない。日照時間ゼロの民間宇宙植民地で、契約地獄に縛られるヒロインたちという設定は、なかなかいい。もうちょっとじっくり描けば、それだけで独立の作品を作ってもいいと思うのだが、如何せん登場人物が全部安っぽい。ある意味、直近2作のリドリー作エイリアンを引きずったかのようなチープな人物造形である。
彼らが植民地近傍の宇宙空間に漂う漂流宇宙船を奪おうと乗り込んでみると、実はその船は第1作の舞台ノストロモ号の残骸から活動停止中のエイリアンを回収したものの、すぐに乗務員が全滅させられていたのだ。当然、ヒロインたちも元の乗務員たちと同様、船内でエイリアンに散々な目に遭わされる――という粗筋。
そしてエイリアンとの攻防で、過去の『エイリアン』1~4の印象的シーンが次々に再現されていく。
船内で壊れていたアンドロイドを再起動させてみると、それは1に出てきたアッシュである。研究スペースを奥に進んでいくと、エイリアンの器官や滲出物で固められた洞窟のような巣があり、これは2にあったもの。人間とエイリアンの船内での追いかけっこと、その挙句、ヒロインがエイリアンに追い詰められ、顔と顔が接触しかねんばかりになるのは3の引用。
最後に人間の生殖器を使って誕生したエイリアンは4の引用で、妙に不気味に人間っぽいのも4と同じ。ヒロインがフェミニストよろしくエイリアンと闘う姿勢を見せるのは2のラストと同じ。
というように過去作品をなぞりパクっていくのだが、その上にアルバレス独自の魅力が出ているかというと、残念ながら感じられなかった。
映像はリドリーに比べると、さすがに見劣りするし、アクションはキャメロンに及ぶべくもない。構図の面白さはフィンチャーに負けるし、人物の変態ぶりはジュネに適わない。ま、あんな大御所たちと比較する方が無理なのかもしれないが、類似シーンを積み重ねたのなら、もう少し頑張って欲しかったw
王道
若者の群像劇としてのエイリアン
レインとアンディの如き、複雑な愛情
洗練された新たなエイリアン作品
無重力空間を最大限に活かした演出が見事でした。
また、エイリアンに関する隠喩が誰にでも理解しやすく盛り込まれており、シリーズの中でも極めて素晴らしい作品だと感じました。
『ドント・ブリーズ』の監督が手がけたとのことですが、これまでのエイリアン作品の魅力をしっかりと残しつつ、シリーズに馴染みのない人でも抵抗なく楽しめる、洗練された仕上がりになっていると思いました。
未知の生命体から逃げ惑う緊迫感、 怖くてドキドキしながら、手に汗握...
長いエイリアンの旅
エイリアンで無くっても
面白かった!
期待以上に楽しめた
無印の「エイリアン」をアップデートさせたような印象の本作。
スパイ映画、サスペンス、バイオハザード、アンドロイド、無重力、これらをミックスさせて娯楽度全開に仕上げた。
評判がいいのは知っていたけれど、期待以上に楽しめたのは良かった。
エイリアンシリーズは最初の4作しか観ていない。物語部分が好きというわけでもないし、一応ホラーカテゴリであるこのシリーズは若干苦手でもある。
しかしどうやらエイリアンという生命体には興味があるようだ。というのも、エイリアンが幼体の時から徐々に成長していく様に妙な高揚感を感じてしまったのだ。ジェットコースターの最初のゆっくり高く上がっていく時みたいなものだろう(絶叫マシンは苦手だけど)。
あとは、アンドロイドであるアンディの存在が興味深い。
旧型でしかも少々壊れているらしいアンディははっきり言ってポンコツだ。
ポンコツのときは仲間で味方だったが、能力向上と共に不穏な仲間と変化してしまうのが面白い。優秀なアンドロイドになったけれど…という具合だ。
アンディ自身も、他の人間も、エイリアンの幼体も、全てアンディの行動いかんでどうにでもなりそうなギリギリ感がいい。
エイリアンが出てくる映画を観た
公開された当時、エイリアン(ゼノモーフ)のデザインは非常に衝撃的でしたが、今はモンスターデザインの1つになってしまっている為、ビジュアルとしての目新しさは感じませんでした。
2以降の各作品はその都度デザインや形状を少しずつ変化させたりする工夫が見られたので、エイリアンの特徴にはそれぞれ興味を引かれていた気がします。
しかし今回は新規ファン獲得の入門編と考えれば致し方ないのかなとは思います。
ただ、そうなのであれば、最後の最後までエイリアンで意地を通して欲しかったのですが、オフスプリングとの攻防で映画を締めたのは非常に解せない感じでした。
また、これまでのエイリアンの大説明やアンドロイドのアッシュの登場など、鼻につくネタが多かったのもマイナスポイントでした(よっ!待ってました!って言いそうになりました)。
作品全体を通して、口数ではない「饒舌」な印象を受ける映画だったし、スピルバーグ的な演出がところどころで見られたのはとても情けなかったです。
良かった点…新鮮だったのはアンドロイドのアンディのキャラクターでした。
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