アビゲイルのレビュー・感想・評価
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踊る吸血鬼
謎の指示役に集められた面識も素性も本名も知らない6人の男女。仮名として、フランク、サミー、ディーン、ピーター、ジョーイ、リックルズ。
知ってる人ならピンと来る“悪ガキ集団”で、ある犯罪計画を…。
昨今日本中を騒がしている“アレ”のような。
ならばそんな許し難い犯罪とグループに天誅!
一人のバレリーナ少女を誘拐。
少女の父親は“大富豪”。身代金は5000万ドル。
誘拐は成功。後は隠れ家に監禁し、身代金が支払われるまで一晩監視し、それを山分け。
楽勝な仕事…の筈だった。
医学の心得があるようなジョーイが少女のケア役。
少女の名前“アビゲイル”を聞き出すなど怯える彼女を気遣うが、アビゲイルの口から意味深な…。“お気の毒に”。
不審に感じたフランクがアビゲイルの父親の正体を聞き出す。
アビゲイルの父親は、政界にも通じる巨大犯罪組織のボス。
その配下に謎の殺し屋がおり、人間離れした残虐な殺し方を…。
途端にヤバい事態に陥った事を知る。ヤベー奴に手を出してしまった…。
すでに遅かった。一人(ディーン)が惨殺される。
娘を誘拐されたボスと殺し屋の魔の手が…。
否。本当の“恐怖”はそれではなかった。
アビゲイルの正体は…
って言うか、もうポスターでネタバレしちゃってる。
伏せて知らないで見たら驚きの展開だったろうが、人目を向かせるのは難しかっただろう。
敢えてネタバレする事によって、人目を引くインパクト。
分かった上で見てもちゃんと面白い作り。B級風味が乙。
アビゲイルの正体は、吸血鬼だった…!
誘拐し、怯える少女。
しかし、少女の正体は吸血鬼で、次々と血祭りに上げられていく…。
怯えた顔で“獲物”を品定めしていたかと思うと、怖っ…。
バレリーナでもあり、襲い掛かる時は優雅に踊って。吸血鬼映画の歴史も長いが、まだまだ“新種”現る。“踊る吸血鬼”!
見た目は少女だが、1000年以上生きている。頭も良く、か弱い少女のフリをしたり、言葉巧みに仲間割れを誘発させようとしたり。
弄ぶかのように、ジョーイらの本名や素性や各々抱える苦悩を暴露し、揺さぶる。
優雅に踊り、狂暴な顔付きになって、鋭い牙を剥き出しにし、ガブリ!
血で塗れた顔でニヤリと笑うアビゲイル役のアリーシャ・ウィアーの凄み。
(『マチルダ・ザ・ミュージカル』の女の子だったのか…!)
“獲物”6人もそれぞれキャラ立ち。
冷静そうであったり、不敵そうであったり、小生意気そうであったり、頭の鈍そうなでくの坊であったり。早々の殺され役や頼れそうな人物も呆気なく…。
次第に各々の素性も分かっていく。その中にも油断ならぬキャラを配置。その傲慢さがラストの思わぬ展開に繋がる。
犯罪に加担してしまったが、ヒロイックな存在も居ないと話は盛り上がらない。
メリッサ・バレラの美貌と格好良さ。『イン・ザ・ハイツ』『スクリーム』では露出のある格好だが、今回それを隠しても、抜群のスタイルと魅力は隠し切れない。
やり取りはチクチクピリピリギスギスで、ブラックユーモアも孕む。
テンポ良く、スリルあり、分かり易さも良し。
まさに“出血”大サービス! グロや血の量はたっぷりと。
『スクリーム』のマット・ベティネリ=オルビンとタイラー・ジレットの監督コンビのツボを抑えた作り。エンタメホラー・クリエイターとして暫く安泰だろう。
そもそもがネタバレ映画なので、ラストの展開もちょっとネタバレ。
フランクが吸血鬼化。傲慢と欲望爆発し、アビゲイルやボスを殺して、俺が全てを手に入れる。
阻止する為に、ジョーイとアビゲイルが組む。
あ、アビゲイルの脅威から生き延びるサバイバルじゃないんだ…。意外性はあったが、アビゲイルがずっと脅威のままの方が良かったかな…。“踊る少女吸血鬼”はやはりインパクトあるし。
最後はちょっとエモーショナルに。
ジョーイは長らく会えていない息子への愛。
アビゲイルも実は父親への愛を欲していた。
最後にその父親が登場。犯罪組織のボス…いや、父親も吸血鬼。
アビゲイルを吸血鬼にした張本人。それぞれの時代で様々な呼び名が。“ド◯◯◯ラ”とか…?
古くから暇を持て余した吸血鬼父娘の遊びの場になった生け贄の館。
唯一アビゲイルと通じ、生き延びたのはジョーイくらいか…?
次は誰が吸血鬼少女の流血ダンスに誘われるのか…?
B級類いでスマッシュヒットし、批評も上々だったから、続編も作られるだろう。
と言うか、続編求ム!
だって、予想以上に面白かった~。
【”貴方達も気の毒にね、と誘拐された少女は言った。”今作は、面白チョー怖いグロテスク極まりない、血塗れ”白鳥の湖”映画である!】
ー この作品では、一体何リッターの血ノリが使われたのだろーか。序盤のサスペンス要素満載の展開から、バレリーナ少女の真の姿が露わになって行く二転三転する過程が、物凄くグロテスクで、血塗れで、イヤー、参りましたである。-
■闇の世界に君臨する大富豪クリストフ・ラザール(ナント、マシュー・グード)の娘で12歳のバレリーナ・アビゲイル(アリーシャ・ウィアー:小っちゃくて可愛い姿からの変身モードが凄い子役さん)は、お互いの名も知らぬランバート(ジャンカルロ・エスポジート)と言う男に誘われた曰く付きの男女六人により誘拐される。
計画は順調に進み、犯人グループは一晩彼女をおどろおどろしい屋敷に監禁すれば五千万ドルの身代金が手に入るはずだった。
だが、実はアビゲイルの正体はバンパイア(吸血鬼)で、徐々に彼女の反撃が始まる。
◆感想<Caution!内容に触れています。!!>
・手元に今作品のフライヤーがあるのだが、そこには【誘拐犯の大誤算。】という惹句がデカデカと書いてる。
そして、この映画は正にその通りに進むのである。
・序盤は、サスペンス要素漂う中、物語は始まるのだが、アビゲイルがおどろおどろしい屋敷に監禁されたところから、惨劇は始まるのであーる。
ジョーイ(メリッサ・バレラ)が、彼女の見張り役となるが、息子がいるジョーイはアビゲイルに優しく接するのである。
・運転手ディーン(アンガス・クラウド:映画の最後に彼に捧げるというコメントが出るが、合掌である。)から始まり、海兵隊のリックルズ(ウィル・キャトレット)と引き裂かれた死体で発見される。あー、怖い。
・アビゲイルを幽閉したと思っていたら、逆に自分達が幽閉されている事に気付き、徐々にお互いに疑心暗鬼になって行く生き残った誘拐犯たち。この辺りの彼らの駆け引きが面白いが、じゃじゃーんと現れたアビゲイルが、彼らの本性を語って行くシーンと、彼らを雇ったランバートの真意が明らかになるシーン。
・アビゲイルに噛まれた、ホントはお金持ちの金髪サミー(キャスリン・ニュートン)が、筋肉男ピーター(ケヴィン・デュランド)を吸血鬼になって殺しちゃったり、元刑事のフランク(ダン・スティーヴンス)も”自棄だ!”などと言いつつ、吸血鬼になる様もナカナカである。
とにかく、この辺りから血がドバドバで、キューで作った杭で身体を突かれると、身体が粉砕するシーンの数々は、もうグロテスクなのだが、何だか可笑しくもある。今作は、ホラー・コメディ要素も微妙に塗している所もナカナカである。
<そして、最後に登場したアビゲイルの父、大富豪クリストフ・ラザール。だが、そこで父に愛されていないアビゲイルは唯一自分に優しく、息子も居るジョーイだけ逃がすのである。
今作は、面白チョー怖いグロテスク極まりない、血塗れ”白鳥の湖”映画なのである!>
阿鼻叫喚の!
劇場公開では見逃して、年明けになんか景気のよいホラー見たくてU-NEXTでレンタルしました、アタリでした〜😄
シュールとベタ、ゴアと意外性もあっていいです!予備知識なしに劇場で見てたらかなりびっくりしたと思いますが、ポスターでネタ割ってたからなぁ…まぁ仕方ない。
開始からしばらくはクライムサスペンス風で、しかしこの犯罪チームが「失敗必至」のダメ構成で…(笑)しくじる予感しかなく、始末されてく順番も予想通りで、ある意味安心して見れました。
始末過程のバトルやゴアはなかなか凄惨で、グロいの苦手な人にはお勧めできませんが、イヤな嗜虐趣味とかは感じないのでホラーとしては割とサッパリしてるほうかな。
アビゲイル、いかにもな美少女じゃなく割と地味で可愛いタイプ。蒼井優似かも(バレリーナだし)。
吸血鬼ものの縛り(お約束)は控えめな分(?)、爆散がとにかく派手!で笑ってしまいました。
あと「ミーガン」との共通点をけっこう感じました、シスターフッドありの所とか(というか男がクズとアホばっかり)。
ホラーの変速快作「キャビン」の怪少女バレリーナも思い出しました。
いい話風を盛り込む必要があったのかは少し疑問ですが、最後どこまで転がって止まるのかわからずハラハラと飽きずに観れて、続編ありそうな終わり方。次あればちょっと期待します。
面白かったけど…
好きか嫌いかで言われたら好きです。
スイッチとかハッピーデスデイとか好きなので。
面白かったと思います。
設定がまず面白いので、いくらでも膨らませられたと思うのですよ。
だから、ティムバートンあたりに監督させたらもっと面白かったんじゃないかなと(笑)
アビゲイル可愛いし、キャラ立ってるからそのまま最後まで行ったら良かったのになあ。
レクター並みの殺し方のバリエーションとか、殺しの度に踊りをもっとフィーチャーするとか…。
主人公交代とかは興醒めでした。
シリアスなのか、コメディなのか、どちらにも振り切れてないのも残念でした。
ただ、映画として及第点は上げれると思いました。
クリスマスあたりにワイワイ言いながら観るといいのではないでしょうか。
極悪なのに憎めない
久しぶりに面白い映画を見れたw
悪党VS極悪吸血鬼血みどろの戦いw
この設定が吸血鬼に肩入れして見られる。
吸血鬼が少女なのでどんなに悪党でもどっちかと言えば
肩入れしちゃうのは悪党軍団ではなくアビゲイルの方になる。
アビゲイルは極悪非道なのだけど可憐な少女の姿をしているので
中身は何百歳にもなるのに結局人は見た目に大きく左右されるのだなあと。
ババアの姿だったらどっちにも肩入れできなかたかもしれない。
この可憐な少女×バレリーナ×吸血鬼という組み合わせは
ちょっとコミカルでもあるしギャップが萌えする。
ストーリーは単純なんだけど、見ている側の期待に沿って
展開してくれるのである意味王道なんかな?
予告で大筋はわかっているので前半のアビゲイルの猫被りも
いつ剥がされるのかワクワクするし、化けの皮が剥がされてからの
圧倒的パワーにも歓喜する。そして檻に入ってやられたフリ、
最後のピンチ、こう飽きることない展開は非常に上手いなあと思った。
ストーリーが単純でも飽きさせない展開、演出は最近のアクションやホラーでは
見られなかったのでちょっと嬉しかった。
これは続編あるね。
ジョーイは続編でも出られるかな?
チュチュ
予告、前情報まったく無し。
この可愛い子がどうなるの?って思いながら誘拐からの実名名乗らず、過去を詮索されない6人。そんな彼らはネズミと呼ばれる。
なんか俺の過去をあててみなとか謎のゲームをやったりするんで、アビゲイルはいつ、なにやるんだろ…と少しダルい。
誘拐したバレリーナの少女アビゲイルを24時間監禁するだけで大金貰えるぞ、ヤッホーい!!
簡単じゃん。
唯一、ジョーイと名付けられた女性は子供を持つ母としての同情か優しく声をかけ、乱暴はしないと約束の指切りをかわす。
そして、自分は父から愛されてないと訴えるアビゲイル
アビゲイルの父親が政界も動かすヤバい相手だと知って逃げ出そうとするもドアは鉄格子、窓にも鉄板。
それに加えてアビゲイルの覚醒。
実は吸血鬼!
なんだってー!
次々とメンバーを殺っちゃうアビゲイル
その姿は髪に羽のアクセを付けて血みどろのチュチュ、ピカピカと光るトゥシューズ、口周りはベロリと血の口紅
優雅に軽やかに踊りながら殺人を楽しむ姿は新しく、とても美しい。
そんな吸血鬼バージョンの牙ギリギリのアビゲイルちゃんでも可愛いし、なんか応援したくなるぞ
吸血された女性を操る時、アビゲイルと同じポーズをなぞりながら踊りながら迫ってくる表現は良かった。
ニンニクも効かず、十字架を握りしめ男の胸をザクザク刺す
朝になるまでに殲滅かな?
実はその屋敷はアビゲイルちゃんの殺人おもちゃハウス
主導権を握ってたランバートさん
彼もアビゲイルを殺したいんだよ、一緒にやろうぜ!とフランクに吸血鬼になって戦って欲しいと持ちかける。受け入れる彼。
さすがに1対2ではアビゲイルも手を焼く。
瀕死の状態でアビゲイルはジョーイに約束の指切りを差し出す…
フランクがジョーイを洗脳しようとするもてんで効かず、年季が違うわよ的なことを言ってのけるのかっこいい
アビゲイルを助け、通じ合う2人
そこへ、父親登場
めっちゃ存在感ある〜
アビゲイルの訴えによりジョーイは無事脱出
きっと息子のもとへ
父親との関係やランバート、死体プールにするほどアビゲイルのおもちゃを集め遊ばせるのは?
最初のアビゲイルの電話の主は誰だったのか?
なぜ父親に愛されていないというのか?
いろいろと謎もあるが、美しく踊る華麗な美少女とゴア描写も良かったので良作品
幼顔の殺人鬼…エスターが何度か頭をよぎる…
デートムービーにおすすめ❣
とにかく、おもろーでした
ラストまで怒涛のどんでん返しの嵐
設定が新しいのでどう終わるのか先が読めない
だけど古典的な密室ホラーなので最後にサバイブするのはきっと主人公なんだろうなと
ある程度のお約束もあるのでそんなに頭をつかわない作品
子役の子演技うまかったな
ギリギリ納めてる感じですごい映画
なにかいろいろな人気作品をちょっとずつ要素として散りばめているような。途中ホームアローンのような子供VS泥棒的なシーンまできたときは、これは「家族で楽しむ映画」なのかな?とか。グロイの苦手なひともまぁギリギリ耐えられるくらいのグロさかもです。いろいろな要素つめこみすぎて中途半端というよりギリギリ納めてる感じですごいなと思いました。
笑えるホラー
あらすじ段階で気がつくべきたった
バンパイアがバレエダンサー
うん、新しいよ
そしてアビゲイルは完全にネタが尽きたゾンビ映画に吸血鬼とバレエダンサーをぶっこんで来た映画だった
バレエダンス攻撃するアビゲイルちゃんにはもはや笑うしかないね
けっこうよかった
最初いい評判がなかったので見ない予定にしていたのだけど、だんだん気になってきて見に行く。するとけっこう面白い。予告でほぼネタバレしていて『フロム・ダスク・ティル・ドーン』的なものかと思っていたらテイストがちょっと違う。急にジャンルが切り替わるのではなく、トーンがそのまま地続きだ。
太陽の光に当たると人体爆発が起こる。心臓に杭が刺さっても爆発する。表現が豪快だ。ニンニクと十字架は効き目がない。反射光でも効く。バンパイアの歯が汚い。
人間ドラマが丁寧で面白い。アビゲイルの人物像があまり語られなくて、前日譚がそのうち作られそうだ。
ラストシーンは主人公が無事に館を出られるのかすごくハラハラする。出てからも車でグズグズしているので、早く行けよと焦る。
アビゲイルが可愛い
調度品が凝っていてディズニーアトラクションみたいでした。
細身の身体でちょこちょこ歩き、あどけない顔で恐ろしいセリフを口にするアビちゃん。
可愛くて印象に残りました。
(ちなみに、「バレエってムカつくんだよ!」というとある人の台詞にも笑った)
こんな少女になってみたいものだ。
私がアビちゃんになるには転生が必要だが
妄想の中でいつでもアビゲイルになれるスキルを手に入れた。
日本ではPG15なんだけど主演の少女が撮影当時12,3歳っていうのはいいのだろうか。
娑婆に帰ってもろくな事をしなさそうだった他の登場人物と違い、生き残った人には愛があった。
ところでディーン役の俳優さん(アンガス・クラウド)、ウクライナルックのイケメンだったが、本当に薬物中毒で昨年亡くなってしまったそうで、エンドロール前にも追悼のメッセージがあった。あのダルそうな喋り方はジャンキーの演技かと思ったがまさか素・・・?って事はないよね?この映画以前にも薬物関係の役を演じていたみたいで、役に喰われたんでなければいいけれど、クズ野郎の役を演じていてもグッドルッキングだったので嫌な印象はなかった。むしろサミーが昭和のレディースみたいなファッションであんな人今時いるか?と思ってしまった。ピーターは清原和博に果てしなく似ていた。
Shall We Death?
誘拐した子供がヴァンパイアだったと種明かしをしているところからどんな展開を見せるんだろうと気になっての鑑賞。
しっかり大好物の映画でした。血飛沫満載、ヴァンパイア満載、意外な展開連発と大人向けのハッピーセットみたいな作品で嬉々として観れました。
誘拐グループがちょっと抜けてるところのある人たちなので、普通にピンチになったりしながらもお屋敷まで連れて行って子供を監禁まではスムーズに進むんですが、この時点でキル数だいぶ少なくない?尺持たなくない?と不安に襲われましたが、そんなことなく楽しめるので不安は杞憂に終わりました。
お調子者は首をパックリいかれて、海兵は振り向きざまに顔の半分抉られ持ってかれてとインパクト強めの絵面がやってきて犯人は誰だ誰だの探り合いが始まりつつも、互いが互いを信用しているわけではないので牽制しまくったりの展開でゾワゾワさせられますが、誘拐した子供のアビゲイルが正体を明かしてから一気に物語が面白さにも血飛沫的にも加速していきます。
アビゲイルがとても魅力的なキャラクターになっていたのも良かったところです。
子供の姿だけど何世紀も渡って生きているでぇベテランですが、子供のフリが抜群に上手いのとバレエのキレの良さとどこを切り取っても魅力的で、印象に強く残る演技をしていたアリーシャ・ウィアーさんは今後も観続けていきたい女優さんです。
アビゲイルが直接手を下す描写が少なかったのは勿体無いかなと思いました。
メイン格のジョーイは子供思いな面が見えてアビゲイルを気遣いながらもディープな過去が足を引っ張っていたりとでキャラクターが濃くてとても見応えがありました。
元刑事のフランクは結構テンパリ屋かつ狡猾な奴ですがやる事はやってくれるので頼もしいですし、取り立て屋のピーターは筋肉モリモリマッチョのアホですがリアクションが大きくて見ていて楽しいキャラでした。
サミーはハッカーで知的なキャラのはずなのに一番酷い目に合うのが可哀想であり面白くもあり、死体だらけのプールに落ちてグッチョグチョになってもキャスリン・ニュートンは美しかったです。
サミーはアビゲイルに噛まれた傷が原因でヴァンパイアになってピーターをぶっ殺したと思ったら、鏡に反射した光で綺麗に爆散しますし、フランクは仕掛け人のランバート(こいつも吸血鬼)に噛まれて覚醒してめちゃ強吸血鬼になってジョーイの前に立ち塞がってきて展開が二転三転して目が驚きっぱなしでした。
ピンチに陥ったタイミングでアビゲイルが颯爽と現れてジョーイを助けるところなんかテンション上がりました。
そこからは手を組んだアビゲイルとジョーイでゴリ押してゴリ押して杭を心臓に突き刺して全身破裂しての結局血まみれになりつつも生き延びた時は思わずガッツポーズしてしまいそうになりました。
まさかの協力体制で勝利をもぎ取るなんていう展開は予想外で、良いエッセンスになっていたと思います。
お父さんがババーンと出てきたオチだけはちょーっと弱い気がしましたが、全編渡って楽しめた良作でした。
こういう古典的なものに一捻り加えた作品はなんぼあっても良いので製作陣の皆様方、色々とお願いします。
鑑賞日 9/21
鑑賞時間 21:20〜23:20
座席 O-15
スプラッターよりも不潔さがダメな人はキツい映画かもしれません
2024.9.19 字幕 MOVIX京都
2024年のアメリカ映画(109分、R15+)
訳あり少女の誘拐によって、未曾有の事態に巻き込まれる犯罪グループを描いたスプラッター系ホラー映画
監督はマット・ベティネッリ=オルラン&タイラー・ジレット
脚本はスティーヴン・シールズ&ガイ・ビューシック
物語の舞台は、ヨーロッパのとある町(ロケ地はアイルランドのダブリン)
麻薬中毒から立ち直りつつある元陸軍衛生兵のジョーイ(メリッサ・バレラ)は、ある計画に参加していた
それは、12歳の少女アビゲイル(アリーシャ・ウィアー)を誘拐して身代金をゲットしようという作戦で、誘拐自体は予定通りに行われた
ジョーイたちは、リーダーのランバート(ジャンカルロ・エスジポート)の命令により、彼女の住む屋敷へと向かい、そこでアビゲイルを監禁することになった
参加したのは、元ニューヨーク市警の刑事・フランク(ダン・スティーヴンス)、元海兵隊の狙撃兵・リックルズ(ウィリアム・キャトレット)、ハッカーのサミー(キャスリン・ニュートン)、地元のギャング・ピーター(ケヴィン・デュランド)で、彼らの護送にディーン(アンガス・クラウド)があてがわれていた
監禁は12時間、その後にアビゲイルの父(マシュー・グッド)との取引が行われるはずだった
だが、ディーン、リックルズが何者かに殺され、その屋敷には何者かがいるのではないかという空気が立ちこもる
また、アビゲイルの父が実は裏社会の大物クリストフ・ラザールということがわかり、さらに不穏な空気が漂い始めるのである
映画は、誘拐した少女が実は吸血鬼で、その父も吸血鬼でした、という内容で、アビゲイルを監禁していたと思っていたものの、実は反対に監禁されていた、というテイストになっていた
この時点での生き残りは、ジョーイ、ピーター、サミー、フランクの4人で、彼らは「吸血鬼について知っていること」を共有しあったりする
そして、心臓に打つ杭をビリヤードのキューを加工するなどで応用し、日が昇る時間まで耐えようと考える
映画は、単純なスプラッターホラーで、これまでの吸血鬼のイメージを踏襲する内容になっている
特徴的なのは、日光浴びたらバーン!とか、杭を打たれたらバーン!という、ド派手な死に方だろうか
噛まれたら操り人形ヴァンパイアになるのだが、そのあたりの設定も非常にわかりやすく、噛んだヴァンパイアが死んだら吸血鬼化しない、というものになっていた
予告編で「アビゲイルがヴァンパイア」ということがわかっているので、ヴァンパイアになるまでが長く感じる
だが、正体を表してからはすごいスピード感になってくるので、待ってました!という感じに仕上がっているのではないだろうか
いずれにせよ、ヴァンパイア映画の基本的な要素が満載で、配役の勝利と言えるほどに主演のなりきり具合がハマっていた作品だと言える
ラストに登場する父親の存在感も圧倒的で、娘の言うことはちゃんと聞くところは面白い
スプラッター自体は大丈夫でも、死体プールに浸かったサミーがそのままの服で行動しているとか、血まみれのジョーイがそのまま車を運転するとかの方がキツいと思う人が多いかもしれません
一昔前のホラーだったら、サミーはシャワーを浴びるサービスショットを披露する役で、そこでピーターが殺されると言う展開になったのかな、とか余計なことを考えてしまった
ニンニクと玉ねぎの違いがわからないのもツボで、所々に配置されている真剣なギャグも良かったのではないだろうか
大山倍達曰く、アメリカにはバレリーナとは喧嘩をするなという諺がある!
この作品の主人公アビゲイルは小さい女の子だけど、ヴァンパイアでただでさえ筋力半端ないのにバレリーナの持つ体幹を活かした攻撃で自分を誘拐した反社共を次々と血祭りにあげていく。攻撃の際に踊りながら煽る余裕を見せながらw
これこれ!やっぱりヴァンパイアは牙を剥き出しにして、蛇みたいにシャーって言いながら獲物を威嚇しないと!これはヴァンパイア映画の様式美だよ?
あまりにもつまらなくてレビューするのを止めた、ヒューマニスト・ヴァンパイア・シーキング・コンセティング・スーサイダル・パーソン ← 長ぇよ
は、吸血鬼を描写するには必要不可欠なキバすら生えてなく、吸血鬼一家に生まれたゲジ眉前髪ぱっつんの主人公の吸血鬼少女が人間の生き血を吸えなくなった原因となった、生身の人間を家族が食べるシーンすらカットしたのは間違い。
どんなに頑張っても、劇団員の総人数よりも客が少ない売れない地方劇団みたいな貧乏臭い演出は改めて欲しいもんです。どうしてもこの演出でやりたいなら舞台演劇でやってください。
ヴァンパイア映画を普通の青春映画にして何が楽しいのか?人を噛み殺さないサメ映画みたいなもんだぞ?お約束は守らなきゃいけないよ。
あぁ、スッキリした。これでヒューマニスト・ヴァンパイア・シーモンキー・コンサルティング・スーさん釣りに行こうよ・パイソン( 変わってるし)は成仏しました。ナンマイダ〜、ナンマイダ〜。
閑話休題、大金持ちの娘だとしか知らない反社共が立て籠もる屋敷が実はヴァンパイアの屋敷だった事に気づいた時の慌てっぷりといったら、もう本当にいい気味だった。
アクション映画のお約束、何でもハッキングできるスーパーハッカーはご都合主義半端無いけどそこは娯楽映画のお約束ということで目をつぶりましょう。
ヴァンパイアに噛まれたら、その噛まれたヴァンパイアの下僕になりさがるので噛む噛まないの地獄絵図。バタリアンを思い出したけど例えが古すぎですね。
ヴァンパイアはこれだけ強いのに日光を浴びると身体が爆発してバラバラになっちゃうのは派手すぎて笑えます。
最後にヴァンパイア少女アビゲイルの父親が登場した時の世界の終わりドラゲナイドラゲナイ感は絶望したなぁ、ヴァンパイアに喧嘩売っちゃいけないや。
ヴァンパイア少女の肉弾戦はスタントマンいたのかな?子どものスタントウーマンっているのか?あまりにも格闘がうまくて格闘技習いに行きたくなりました。
何故か、上映館が多いのでどこに住んでいても見れるから時間があったら是非鑑賞する事をお勧めします。
一つ疑問だったのはEDロールで誰かを追悼してたけど、何の関係者だったんだろうか?それが心残りです。
← 犯罪者一味の刺青姉ちゃんでした。
「プリンセスチュチュ」ヴァンパイア爆誕!(笑) 恐怖と笑いの絶妙なるマリアージュを堪能。
バレエの技で相手と戦うって、猛烈なデジャヴがあるんだけど……
って、あの大傑作アニメ『プリンセスチュチュ』じゃないか!!!(笑)
あと、「筋肉バカ」のピーターとして登場したケビン・デュランドが、影武者レベルでイーロン・マスクに似ていて、びっくりした(最初イーロンがでてるのかと……ww)
あれ、たぶん私生活で100回は間違われてると思うよ。
― ― ― ―
ふつうに面白かったです!
出来の良いマニアが、愛する旧作の要素をバランスよく按分して作った、お化け屋敷ホラーの良作。
何よりも、「ホラー」は「コメディ」と紙一重、表裏一体であることをきちんと踏まえて作られた作品である点がうれしい。
さすがは、『スクリーム』のリメイクを卒なくこなしたコンビだけのことはある。
とにかく、恐怖と笑いはそもそも親和性が高いし、やりすぎた恐怖は容易に笑いへと転化する。ここのロジックをしっかり理解したうえで、面白がってやりたい放題やらかしているのが、実に楽しそうでよろしい。
やっていることは、結局のところ『エイリアン(79)』と同様の「閉所で怪物が無双するホラー」の再生産なのだが、そこに「恐るべき子供」としての女ヴァンパイアをバレリーナの格好で導入し、さらには「狩るもの」と「狩られるもの」が逆転する「猫とネズミのゲーム」の要素を加味することで、ある種の「模様替え」にうまく成功している。
ヴァンパイア・ホラーといいながら、実質的には絵に描いたような「お化け屋敷ホラー」としての展開に終始し、かつ、ゴチック館での殺人劇という古式ゆかしいマナーハウス・マーダーケースの型を踏襲している(作中ではアガサ・クリスティーへの言及がある)点もオールド・ファンの心をくすぐってくる。
それに、なにはともあれ、チュチュを着てバレエを踊りまくりながら襲ってくる子供のヴァンパイアという存在には、相当のヴィジュアル・インパクトがある(笑)。
「大人の想像以上に踊れて演技のできる子供に依存する」カルチャーは、昨今では『ビリー・エリオット(05~)』の大成功によってミュージカル・シーンに定着している印象があるが、まさに今回の子役アリーシャ・ウィアーは、ブロードウェイの『マチルダ・ザ・ミュージカル』(22)から引っ張られている。実際に観た印象で言えば、アビゲイルはほぼ「主役」として全編で気高く君臨しており、実にいい子役を見つけたものだと感心する。
対する犯罪者集団にも、どこか人間味と愛嬌のあるキャラが揃っていて、観ていてそこそこの愛着が湧くし、その分、ひとりまたひとりと屠られていく展開には釘付けにさせられる。ヒロイン役のメリッサ・バレラは、監督コンビの過去作、リブート版『スクリーム(22)』と『スクリーム6(23)』でも主演をはっており、スクリーム・クイーンとしての貫禄十分だ。
終盤の展開のひとひねりにも、観客に先を読ませない創意と工夫を感じさせる。
ここで「父親の不在と子供の葛藤」という要素をぶち込んで来るあたりに、『スター・ウォーズ』の国アメリカの「業」のようなものを感じる(いつも最後は「父親との関係性」の話に落ちつく)のは穿ち過ぎだろうか。
― ― ― ―
以下、元ネタなどについて、箇条書きにて。
●まずは監督コンビ自身が言及しているとおり、クライム・サスペンスが中盤でヴァンパイア・ホラーに「浸食」されていくおバカ展開については、ロバート・ロドリゲス監督・クエンティン・タランティーノ脚本の『フロム・ダスク・ティル・ドーン(96)』の組みたてが、間違いなく祖型になっている。
●冒頭で、謎のリーダーが本名のわからないメンバーを集めて、それぞれに綽名をつける流れは、タランティーノの『レザボア・ドッグス(92)』への明快なオマージュだ。
今回はシナトラ軍団=「ラットパック」と同じ、フランク(・シナトラ)、ピーター(・ローフォード)、サミー(・デイヴィスJr)、ディーン(・マーチン)、ジョーイ(・ビショップ)の名が振り当てられている。字幕だけ見ていると、リックルズだけが仲間外れの綽名をつけられたようにも思えるが(しわくちゃ顔だっけ?)、ドン・リックルズも実在するシナトラの親友のコメディアンから取られた名前だ。
ちなみにシナトラ自身、思い切りマフィアの息のかかった人間だったが(『ゴッドファーザー』にはシナトラをモデルとする歌手が登場する)、ここではラットパックのメンバーが出演した強盗映画『オーシャンと十一人の仲間(60)』も、当然念頭に置かれているはずだ。
●メンバーのなかにひとり裏切者が隠れ込んでいる、という中盤以降のネタも、おそらくなら『レザボア・ドッグス』を踏襲したアイディアではないか。
●大人の侵入者がハイテク屋敷で子供にコテンパンにしてやられる展開というのは、もちろん『ホーム・アローン(90)』を祖型としたものだ。ここに『エクソシスト(73)』とか『エスター(09)』とかの要素が加わって、さらにスウェーデンの吸血鬼映画『ぼくのネリ(08)』およびそのアメリカ版リメイク『モールス(10)』の影響も色濃く盛り込まれている(少女としての外見、大人と子供の組み合わせ、首謀者に見えて下僕、実は何百年も生きている、他)。
●ヴァンパイア映画としては、チャイコフスキー「白鳥の湖」の使用が、ベラ・ルゴシ版の『魔人ドラキュラ(31)』への目配せになっている。なお、『ブラック・スワン(10)』もしくはバレエ内の黒鳥を意識した演出でもあるかと思ったが(『プリンセスチュチュ』における「るうちゃん」みたいなやつ)、そちらはあまり気づかなかった。むしろダンス・アクション演出としては『M3GAN/ミーガン(23)』あたりを意識している印象もある。
あと、吸血鬼の歯の生え方とか、死んだら派手に爆散する様子とかは、たぶん『フライトナイト(85)』を念頭に置いて作ってるんじゃないかとも思いながら観ていたが(あれもホラーとコメディを融合させた楽しい吸血鬼映画だった)、あとでパンフを見たら脚本家のお気に入り映画としてモロに『フライトナイト』の名前が挙げられていた。
●話としては、表に見えている誘拐事件と、裏で展開している真相との「ギャップ」や「ロジック」自体は、基本的に良く出来ていると思う。
でも、大富豪の令嬢を誘拐しようとさんざん下調べしたうえ、「現地まで行って」「ハッキングまでして」侵入しているのに、誘拐する少女の父親が誰か、実行犯の誰も気づいていないというのは、さすがにあり得ないでしょう(笑)。あんな大きな家が誰の家か、調べたハッカーにわからないはずないし。
あと、いくら寄せ集めの実行犯集団とはいえ、誘拐当日の夜から全員で飲んだくれて、誘拐した少女を部屋に置き去りにしたまま誰も見張りすらつけていないなんてことはやらないと思うけど。全員バカなんだからしょうがないって話なんだろうけど、あのへんはちょっと作り手の都合が優先されている気がしたなあ。
それに、「誘拐場所」が少女の住む大邸宅ってのはわかるけど、指定された「監禁場所」まで古色蒼然たる大邸宅ってのは、明らかに不自然だろう(笑)。そんなゴチック屋敷に人質を匿う犯人グループとか、聞いたことないし。逆にいえば、実行犯はもう少し自分の置かれている状況を疑うべきなんだよね。あの「壁画」を発見するシーン(ちょっとダリオ・アルジェントの『紅い深淵 プロフォンド・ロッソ(75)』を想起させる)より前から、「おかしなこと」はいくらでも起こってるんだから……。
●ダリオ・アルジェントつながりでいえば、中盤に地下室で発見される「例のプール」は、明らかにアルジェントの『フェノミナ(84)』を意識したものだろう。そういえば、あれの犯人も……。あと、いちいちアビゲイルが「狩り」の前に「白鳥の湖」のレコードをかける演出も、『プロフォンド・ロッソ』のテープレコーダーっぽくて良い感じ。
●意外と監督コンビは本格ミステリーにも関心があるようで、悪党連中が最初の夜に「相手の素性当て」をするあたりでは、いかにもホームズものの冒頭を思わせるような推理(しかも結構面白い)が展開されるし、終盤ではアガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』が自己言及的にギミックとして引用される。
どの「弱点」がヴァンパイア退治に通用するかを順番に実地で検討していく中盤戦もミステリーチックだし、終盤の「どんでん返し」も容易に想像はつくが、いちおう様になっている。基本的にミステリー・マインドに富んだ監督コンビ&脚本家で、非常に好感がもてる。
●バレエ吸血鬼とラットパックの面々のバトルシーンは、怖がらせるというよりは明快に笑わせにかかっていて、観ていて純粋に楽しい。
とくに階段を活用した上下動アクションでは、なかなかに手の込んだコレオグラフィが組まれていて、見ごたえがある。
でもこの吸血鬼って、血の祝祭のヒロインとして、わざわざもう一回チュチュを着直してから、一階まで下りて来たってことだよね(笑)。実にほほえましい。
●吸血鬼の弱点って話でいうと、わざわざ「狩り場」として設えられたマナーハウスに、シェイドが開閉可能な天窓が放置されていて、日中に開けると直射日光が降り注ぐような場所が残っているわけがないので、あのあたりはかなりご都合主義のような。
あと、ヒロインに杭が突き立てられた瞬間、ヴァンパイアをそこに前から押し付けて、サンドイッチ状に退治するってのを絶対にやると思ったけど、やりませんでした(笑)。
●最終盤で血まみれになったアビゲイルちゃんって、真ん中分けといい、長い顔といい、歯並びといい、なんとなく『キャリー(76)』のシシー・スペイセクに印象がよく似ている。
吸血鬼に変貌したフランクが盛大に血を吹くギャグっぽい描写は、『処女の生血(74)』のパロディかな?
●別に間近で観たから単にそう思うだけなのだが、「バレエ経験のない子役がポアントまで出来るようになった」ってエピソードが『ぼくのお日さま』の少年のフィギュアの上達ぶりとかぶり、「がちゃっ歯でヒロインの異常性を視覚的に表現する」やり方が『夏目アラタの結婚』とかぶり(ラストの共闘展開もちょっと似てる)、犯罪者集団が閉じ込められて標的に逆襲される『ドント・ブリーズ』的展開が『エイリアン:ロムルス』とかぶって、複数の映画がグラデでつながっていくのって面白いな、と。
●極端な下町なまりで話す、頭のねじのゆるんだ社会病質者のドライヴァー役で出ていたアンガス・クラウドは、2023年に25歳の若さで逝去されたとのこと。死因はオーヴァードーズといわれていて、これが遺作となったらしい。役とかぶる部分があっていたたまれない。ご冥福をお祈りいたします。
ぼよんぼよん担当
は、ブライスダラスハワード専任かと思っていたら違う人でした。
音で怖がらせるとは大分不愉快でしたが、吸血鬼のお約束が昔ながらでいい、バレエはちょっと目新しいし、破裂! は段々楽しくなってくる。
おっとピーターは? 宿主が死んだから助かったのか? それとも夕食に?
ヴァンパイア新境地
どっちかと言うと『フロム・ダスク・ティル・ドーン』系のお話しで、先の展開が読めず面白かったです。寄せ集めの犯罪者集団が大富豪の12歳の娘を仲介人指定の隠れ家に連れ込んだところ、さらった相手がヴァンパイアで隠れ家は彼女の狩場だったと言うオチです。最初はクライム.サスペンスと思わせといて実はホラーと言う、一粒で二度美味しい構成だけど、予告編はネタバレ過ぎですね。ところが、絶体絶命の中、犯罪者達が裏切りや結束を繰り返しながら、最後はヴァンパイアとも手を組むと言うビックリな展開で脚本家のアイデアに感心しました。一方で、ホラー作品らしい残酷描写も満載で、バレエダンス風の格闘シーンやヴァンパイアが爆烈して死ぬシーンなど、作り手が目新しいことをあれこれ詰め込んでいるのもいい感じです。役者では、ヴァンパイア役のアリーシャ・ウィアーが次回作が心配になるほどの大熱演でした。最後にちょっと出てくるマシュー・グードは、妖気を発している感がハンパなかったです。
吸血鬼モノの新たな一面を見せた、か!?
こういうモンスター系は、やられるグループをどうやってモンスターのテリトリーに入れるかが一つの鍵にはなるよね。
例えば、道に迷った若者グループとか、
急な雨宿りをお願いする男女とか、
古い家を安く買った家族とか、
そういう意味じゃあ、この、誘拐して監禁したつもりが監禁されてたというプロットは中々面白い。まあ、決して予想できないってわけじゃないけどね。
メンバーの名前を明かさずあだ名で呼び合うのは、タランティーノの「レザボアドッグス」みたいだよね。
そこまではいい。でもアビゲイルがヴァンパイヤだとバラすタイミングがちょっと雑。姿を見せずに最初の獲物を狩ったのに、みんなの前で豹変、ってさ。もう少しなんかありそうだけどね。
そして、「踊る吸血鬼」
そこまでいくと、「え?笑わせにきてる?」とさえ思っちゃう。挙げ句の果てには噛んだ相手とのシンクロダンス。「狂気」を見せようとしたのなら、失敗かも。軽く笑える。
残り2人となってからの展開も「そうきたかあ」と言わせたいのか、二転三転しすぎというかね。攻守入れ替わりが目まぐるしくてラストに向かう勢いがなくなっちゃってね。
そんでもって、パパ登場からのアビゲイルとファイナルガールの変な感情、それてラストのキャンディ。
ああいう形で生き残るっていうのも新しいと言えば新しいのかな?やっぱ全員やられちゃおうよ。なんか「怪異」がこわくなくなるよね、分かり合っちゃったりすると。
少し新しい設定感じたので0.5おまけ。でもすべてがうまくいってるわけではないのが惜しい。
結構お客さんがいたのが少し意外😅
2024年ベスト・ホラームービー!⭐️⭐️✨✨
首なし死体と踊るアビゲイルがツボでした…この場面、なかなかおかしくも怖ろしく美しいなと思いました。
ラストの主人公の「いったい何なのよ!」という捨て台詞は、正にただただ翻弄されただけの一夜を過ごした感じが出ていて良かったですね。
オススメ!笑
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