アビゲイルのレビュー・感想・評価
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ナメてた少女は吸血鬼だった
ナメてた少女は吸血鬼だった…
一言で例えればそんな映画。
面白いのが、この映画はクライムサスペンスとして始まる。誘拐の為に集められたチームが少女を監禁、身代金を手に入れる迄の24時間を描く…作品かと思ってしまう。ポスターや予告でヴァンパイアモノとネタバレしてるから分かってはいるが、知らなかったら、誘拐チームの仲間割れを描く「レザボア・ドッグス」の様な映画かと思っていただろう。
そして映画は、ある瞬間からホラーバイオレンスへと姿を変える。そこからは其々の個性的なキャラが益々立ちだして面白い。少女吸血鬼もなかなかキャラが立っている。新しいモンスターヒロインの誕生だ。
誰がどう生き残るのか?二転三転する展開も面白い。
吸血鬼映画の伝統と進化。個人的には、「僕のエリ 200歳の少女」以来の発展した吸血鬼映画だ!
#アビゲイル
必ずパーティーに1人いる早く死んでくれないかなって奴😁
が真っ先に死んでくれると、やはりスカッとしますね(笑)
公開当初のレビューが芳しくなかったので、メチャクチャ期待値下げて行ったからか、思った以上に楽しめました😅
後半失速とかレビューが目立っていたから、どれだけ残念な終わり方をするんだと身構えていましたが、イヤイヤ、全然、残念でも何でもないじゃんって感じだし😏
クライマックスが残念な映画を腐るほど観ているからか、それに比べたら、遥かに楽しめました😌
めっちゃくちゃ
スプラッターとホラーとアクションを一気に鍋に放り込んでクラシックで味を整えた様な映画。最初の人間関係の伏線や唐突なヴァンパイアとの攻防戦、展開がコロコロ変わってしまって最終的に怖がらせたかったのか何なのか全く分からん。最後は何が正しかったのか、自分の理解が足りないのか家の帰り道に考える方がよっぽど怖いです。普段後半に余って焦って食べるポップコーンが中盤くらいに全部食べ切ってしまいました。オマケに目の前のおっちゃんのいびき付き。サブヒロインが可愛かったので星2です。
ちょっと新しいジャンルかも
何となく気になり見てみたら
そこそこ面白かった
バイオハザードの様な、ゾンビのようだけど
吸血鬼なのね
死亡と言うか消滅の条件が分からないけど
まあ、結末も悪く無いかな
血糊が嫌いで無ければ、まあ見てみるべし
いろいろ惜しい
根幹の設定を知らずに見た方が間違いなくびっくりすると思いますが、ただそれだとそもそも観に行かなかった気もするので難しいところ。
それはまだいいとしても、吸血鬼が吸血鬼らしい能力を見せてくれないので全然強く見えず、一方の誘拐団もツワモノがいないので、なんか弱いモン同士がぐだぐだやってるだけにしか見えないのが致命的でした。
いやまぁ、全体的にコメディ調なので、ヘルシングみたいな本気のオカルトバトルは求めちゃいませんが、にしたって最低限の緊張感は出してくれないとメリハリってもんが…
古い屋敷やバレエ音楽などゴシックな要素も、全体のノリと噛み合ってませんし…
個人的に微妙でした。
色んな映画を想起させる
同じ時間で
「ラ○○○○○」「す○○」と迷ったが、
どっちもロングランだろうし、
若しくはその内TVでやるよねー、
的な感じでコレにしました。
ワープマシンの有人実験の先人として乗り込み、マシンが誤作動を起こし帰らぬ人になったと思われたが、ヒロが時空の歪みの中で漂う彼女を見つけ、ベイマックスの最期の力で助け出した。
それは、「ベイマックス」の中で、ヒロの兄タダシの担当教授キャラハンの娘アビゲイルの話。
何の話や。
そのくらいの知識(要らんやん)で今作を観ましたが、
怖いっすね😱吸血鬼ですよ🧛
ゾンビものと同じ様に、
正体現す時が一番怖い😱
誘拐犯6人は闇バイトなんだろうか❓
と呑気に観てたが、
ご指名のネタバラシ聞くと、
お互い知らない事の方が不自然なくらい
その筋では有名人じゃないのか❓
吸血鬼のベタネタは健在で、
それでよく何百年と生きてたよね、
とも思ったが、
もっと無敵感は欲しかったかな。
お父さんは無敵かもな。
「キャビン」とか
「ドントブリーズ」
を想起させるプロットで、
ベタではあるがやはり楽しめる流れ。
他では、
コレぞ映画というグロ描写は、
ヒいたけど素晴らしい。
サミーが落ちた場所とか😱
久々のホラーは、
残暑が猛暑の内に観て正解でした👍
予告見なければよかった
少女を誘拐してきたらヴァンパイアだった。
この突拍子もない設定が一番面白かったけど予告で見せられてたから何の驚きもない。
怖くない。
ハラハラもドキドキもしない。
ヴァンパイアなのに美しくない。
笑えもしない。
閉ざされた空間の中で、一人ずつ一人ずつ、、、。
「エイリアン」がいかに傑作であったか、あらためて確認できた。
これからはパパと仲良くね!
単純に何も考えずに観れる映画でした。
アビゲイルが「へ~ん~し~ん」するまでは、どうなるのか期待しましたが、それからがちょい陳腐になっちゃった。
エイリアン、マトリックス的な既視感ある要素がバンバンで出てきて・・・
余り期待していくと、肩透かし喰らいますけど、適度な恐怖やスプラッター的なモノを観たい方には丁度いいかもです。
261 吸血鬼のパワーではディオの方が強い
2024年公開
前半の閉ざされた屋敷編は非常にサスペンスフル。
後半の騙し合い編は普通の面白さの線を越えられなかった。
アビゲイルは昼間は活動できんよね?
事前情報は収集できなかったのか?
最初にディーンを殺したのはいったい誰なの?
狙撃兵も?
フランクは緻密そうで結構アバウト。
ワタシは心底憧れたよ、とストレツイオ風に最後は吸血鬼になる。
オトンは最初から家にいたのか?
でやはりオトンも執事も当然こうなっていますわな。
アビゲイルの爆心ダンスでごまかしているが
これだけ腑に堕ちんシーンで貫くと
やはり相対的に評価は落ちる。A24なのに。
60点
鑑賞 2024年9月16日 イオンシネマ草津
配給 東宝東和/ユニバーサル
蝶のように舞い、蜂のように刺す…ってか?
取り敢えずアビちゃんが華奢で可愛い🩷→のちのち見事なまでに裏切られるww
いわゆる「吸血鬼もの」であり「ホラーもの」なんだろうけど、そこはヒトヒネリもフタヒネリもあって、作中でも出てくるけど「そして誰もいなくなった」のような展開もあり、最後のオチ(?)まで含めて楽しめた。
取り敢えず、吸血鬼が弱点(太陽光を浴びる、心臓に杭を撃たれる…など)を突かれると、とんでもない勢いで爆裂するのが新しいww
いやぁ、予想以上に面白かった。
こんなに面白くていいの?(笑)
上映館や上映回数も少ないため、マイナー級の扱いの映画だと観る前は思っていたのですが、メジャー級のハラハラする面白さでした。
物語も意外な方向にいったりして、先が読みにくい展開でした。
アビゲイルちゃんは、今流行り?の怖可愛い感じで、ホラー映画で小さな女の子が出てくると癒しの効果もある気がします。バレエを組み合わせたのは斬新ですね。
最後の方でホロリときました。ジョーイにも男の子がいて、大切な言葉を聞きました。
期待をはるかに超える面白さでした。
スプラッターよりも不潔さがダメな人はキツい映画かもしれません
2024.9.19 字幕 MOVIX京都
2024年のアメリカ映画(109分、R15+)
訳あり少女の誘拐によって、未曾有の事態に巻き込まれる犯罪グループを描いたスプラッター系ホラー映画
監督はマット・ベティネッリ=オルラン&タイラー・ジレット
脚本はスティーヴン・シールズ&ガイ・ビューシック
物語の舞台は、ヨーロッパのとある町(ロケ地はアイルランドのダブリン)
麻薬中毒から立ち直りつつある元陸軍衛生兵のジョーイ(メリッサ・バレラ)は、ある計画に参加していた
それは、12歳の少女アビゲイル(アリーシャ・ウィアー)を誘拐して身代金をゲットしようという作戦で、誘拐自体は予定通りに行われた
ジョーイたちは、リーダーのランバート(ジャンカルロ・エスジポート)の命令により、彼女の住む屋敷へと向かい、そこでアビゲイルを監禁することになった
参加したのは、元ニューヨーク市警の刑事・フランク(ダン・スティーヴンス)、元海兵隊の狙撃兵・リックルズ(ウィリアム・キャトレット)、ハッカーのサミー(キャスリン・ニュートン)、地元のギャング・ピーター(ケヴィン・デュランド)で、彼らの護送にディーン(アンガス・クラウド)があてがわれていた
監禁は12時間、その後にアビゲイルの父(マシュー・グッド)との取引が行われるはずだった
だが、ディーン、リックルズが何者かに殺され、その屋敷には何者かがいるのではないかという空気が立ちこもる
また、アビゲイルの父が実は裏社会の大物クリストフ・ラザールということがわかり、さらに不穏な空気が漂い始めるのである
映画は、誘拐した少女が実は吸血鬼で、その父も吸血鬼でした、という内容で、アビゲイルを監禁していたと思っていたものの、実は反対に監禁されていた、というテイストになっていた
この時点での生き残りは、ジョーイ、ピーター、サミー、フランクの4人で、彼らは「吸血鬼について知っていること」を共有しあったりする
そして、心臓に打つ杭をビリヤードのキューを加工するなどで応用し、日が昇る時間まで耐えようと考える
映画は、単純なスプラッターホラーで、これまでの吸血鬼のイメージを踏襲する内容になっている
特徴的なのは、日光浴びたらバーン!とか、杭を打たれたらバーン!という、ド派手な死に方だろうか
噛まれたら操り人形ヴァンパイアになるのだが、そのあたりの設定も非常にわかりやすく、噛んだヴァンパイアが死んだら吸血鬼化しない、というものになっていた
予告編で「アビゲイルがヴァンパイア」ということがわかっているので、ヴァンパイアになるまでが長く感じる
だが、正体を表してからはすごいスピード感になってくるので、待ってました!という感じに仕上がっているのではないだろうか
いずれにせよ、ヴァンパイア映画の基本的な要素が満載で、配役の勝利と言えるほどに主演のなりきり具合がハマっていた作品だと言える
ラストに登場する父親の存在感も圧倒的で、娘の言うことはちゃんと聞くところは面白い
スプラッター自体は大丈夫でも、死体プールに浸かったサミーがそのままの服で行動しているとか、血まみれのジョーイがそのまま車を運転するとかの方がキツいと思う人が多いかもしれません
一昔前のホラーだったら、サミーはシャワーを浴びるサービスショットを披露する役で、そこでピーターが殺されると言う展開になったのかな、とか余計なことを考えてしまった
ニンニクと玉ねぎの違いがわからないのもツボで、所々に配置されている真剣なギャグも良かったのではないだろうか
飛び散り方が派手でいい
誘拐した少女がヴァンパイアだったってのは、ある意味結構なネタバレ。それでもその要素があったから観に行こうと思ったわけで映画の宣伝って難しい。大富豪の娘を誘拐するというクライムサスペンス観に来てこれだったなら観客は戸惑うに違いない。
「エスター」のように、少女なのに若くないという設定にピッタリの女の子を選んでいるのが面白い(メイクとかでそう見せている可能性もあるけど)。彼女がヴァンパイアだって知っているから、さぁいつ豹変する?って思いながら観るという変な鑑賞の仕方だった。
アビゲイルが豹変してからはこの手の映画の定番とも言える展開を楽しんだ。ヴァンパイアの弱点をさぐるところは面白かったし、ヴァンパイアがやられるシーンもとても派手でいい。ただ、戦いが全般的に少しゆるいのは残念だった。あまりに無策だったり、アビゲイルの追いつめ方も少しやさしい。ハンティングを楽しみにしても追われる恐怖がもう少しあってもよかった。ちょっと拍子抜け。
それでも十分と言える。次につながる雰囲気もあったし。でも続編作るなら早く作らないとアビゲイル役の子が大きくなってしまう!
大山倍達曰く、アメリカにはバレリーナとは喧嘩をするなという諺がある!
この作品の主人公アビゲイルは小さい女の子だけど、ヴァンパイアでただでさえ筋力半端ないのにバレリーナの持つ体幹を活かした攻撃で自分を誘拐した反社共を次々と血祭りにあげていく。攻撃の際に踊りながら煽る余裕を見せながらw
これこれ!やっぱりヴァンパイアは牙を剥き出しにして、蛇みたいにシャーって言いながら獲物を威嚇しないと!これはヴァンパイア映画の様式美だよ?
あまりにもつまらなくてレビューするのを止めた、ヒューマニスト・ヴァンパイア・シーキング・コンセティング・スーサイダル・パーソン ← 長ぇよ
は、吸血鬼を描写するには必要不可欠なキバすら生えてなく、吸血鬼一家に生まれたゲジ眉前髪ぱっつんの主人公の吸血鬼少女が人間の生き血を吸えなくなった原因となった、生身の人間を家族が食べるシーンすらカットしたのは間違い。
どんなに頑張っても、劇団員の総人数よりも客が少ない売れない地方劇団みたいな貧乏臭い演出は改めて欲しいもんです。どうしてもこの演出でやりたいなら舞台演劇でやってください。
ヴァンパイア映画を普通の青春映画にして何が楽しいのか?人を噛み殺さないサメ映画みたいなもんだぞ?お約束は守らなきゃいけないよ。
あぁ、スッキリした。これでヒューマニスト・ヴァンパイア・シーモンキー・コンサルティング・スーさん釣りに行こうよ・パイソン( 変わってるし)は成仏しました。ナンマイダ〜、ナンマイダ〜。
閑話休題、大金持ちの娘だとしか知らない反社共が立て籠もる屋敷が実はヴァンパイアの屋敷だった事に気づいた時の慌てっぷりといったら、もう本当にいい気味だった。
アクション映画のお約束、何でもハッキングできるスーパーハッカーはご都合主義半端無いけどそこは娯楽映画のお約束ということで目をつぶりましょう。
ヴァンパイアに噛まれたら、その噛まれたヴァンパイアの下僕になりさがるので噛む噛まないの地獄絵図。バタリアンを思い出したけど例えが古すぎですね。
ヴァンパイアはこれだけ強いのに日光を浴びると身体が爆発してバラバラになっちゃうのは派手すぎて笑えます。
最後にヴァンパイア少女アビゲイルの父親が登場した時の世界の終わりドラゲナイドラゲナイ感は絶望したなぁ、ヴァンパイアに喧嘩売っちゃいけないや。
ヴァンパイア少女の肉弾戦はスタントマンいたのかな?子どものスタントウーマンっているのか?あまりにも格闘がうまくて格闘技習いに行きたくなりました。
何故か、上映館が多いのでどこに住んでいても見れるから時間があったら是非鑑賞する事をお勧めします。
一つ疑問だったのはEDロールで誰かを追悼してたけど、何の関係者だったんだろうか?それが心残りです。
← 犯罪者一味の刺青姉ちゃんでした。
鑑賞動機:あらすじ10割
ああ、ユニバーサルのモンスター物ね、ハイハイ。という感じでいたけど。バラしてない方が面白いけど、バラしてないと、興味も持ってもらえなくてスルーされるような気がする。よってアリ。
そして中々の血みどろグロ描写ぶりで(爆散もあるよ)、二転三転する展開は楽しかった。
恩義を忘れないヴァンパイア
冒頭いきなり「白鳥の湖」の本格的なバレエシーン。このシーンで単なるホラー ヴァンパイア映画ではない。また誘拐された少女が連れ去られた先は、城のような豪華な館。格調高い芸術作品となった。
前半は適当に集められた犯罪グループのいざこざが続くが、なぜか館が外部と遮断されてしまった。そして話が本格的に進んでいく。
遂に現れた少女の正体。アビゲイル役のアリーシャ・ウィアーはこの豹変するアビゲイルを演じた時には、本当にヴァンパイアになっていたのだろう。(?)
ヴァンパイア年齢は明かされていないが、人間の12歳にあたる年齢。まだまだ子供。事の始まりは自作自演かもしれないが、監禁された時に監禁を解き、寄り添ってくれたのはジョーイ。ヴァンパイアといえ愛が必要なのです。
可愛いバレリーナは吸血鬼!
可愛いバレリーナ少女を身代金目当てに誘拐したらとんでもない人物ととんでもない少女だった。次々と罠にはめられて餌食にされていく誘拐犯たち。とある人物だけは助かるのですが。
リアル吸血鬼の話なのでかなりやわらかめではなくハードグロテスク系なので見る人はきおつけて!
吸血鬼の描写はかなりリアルなので、見ごたえありです。可愛いバレリーナ少女なのにダークネスをここまで演じきるのは素晴らしいの一言です。
吸血鬼だから銃で撃たれても不死身ですから怖い、怖い!
衝撃の結末はぜひ劇場にてご覧ください。
※本当にグロテスクなので怖いのが苦手な人は無料しないで。
吸血鬼のバレリーナ少女が暴れまくります。凄いです!
「プリンセスチュチュ」ヴァンパイア爆誕!(笑) 恐怖と笑いの絶妙なるマリアージュを堪能。
バレエの技で相手と戦うって、猛烈なデジャヴがあるんだけど……
って、あの大傑作アニメ『プリンセスチュチュ』じゃないか!!!(笑)
あと、「筋肉バカ」のピーターとして登場したケビン・デュランドが、影武者レベルでイーロン・マスクに似ていて、びっくりした(最初イーロンがでてるのかと……ww)
あれ、たぶん私生活で100回は間違われてると思うよ。
― ― ― ―
ふつうに面白かったです!
出来の良いマニアが、愛する旧作の要素をバランスよく按分して作った、お化け屋敷ホラーの良作。
何よりも、「ホラー」は「コメディ」と紙一重、表裏一体であることをきちんと踏まえて作られた作品である点がうれしい。
さすがは、『スクリーム』のリメイクを卒なくこなしたコンビだけのことはある。
とにかく、恐怖と笑いはそもそも親和性が高いし、やりすぎた恐怖は容易に笑いへと転化する。ここのロジックをしっかり理解したうえで、面白がってやりたい放題やらかしているのが、実に楽しそうでよろしい。
やっていることは、結局のところ『エイリアン(79)』と同様の「閉所で怪物が無双するホラー」の再生産なのだが、そこに「恐るべき子供」としての女ヴァンパイアをバレリーナの格好で導入し、さらには「狩るもの」と「狩られるもの」が逆転する「猫とネズミのゲーム」の要素を加味することで、ある種の「模様替え」にうまく成功している。
ヴァンパイア・ホラーといいながら、実質的には絵に描いたような「お化け屋敷ホラー」としての展開に終始し、かつ、ゴチック館での殺人劇という古式ゆかしいマナーハウス・マーダーケースの型を踏襲している(作中ではアガサ・クリスティーへの言及がある)点もオールド・ファンの心をくすぐってくる。
それに、なにはともあれ、チュチュを着てバレエを踊りまくりながら襲ってくる子供のヴァンパイアという存在には、相当のヴィジュアル・インパクトがある(笑)。
「大人の想像以上に踊れて演技のできる子供に依存する」カルチャーは、昨今では『ビリー・エリオット(05~)』の大成功によってミュージカル・シーンに定着している印象があるが、まさに今回の子役アリーシャ・ウィアーは、ブロードウェイの『マチルダ・ザ・ミュージカル』(22)から引っ張られている。実際に観た印象で言えば、アビゲイルはほぼ「主役」として全編で気高く君臨しており、実にいい子役を見つけたものだと感心する。
対する犯罪者集団にも、どこか人間味と愛嬌のあるキャラが揃っていて、観ていてそこそこの愛着が湧くし、その分、ひとりまたひとりと屠られていく展開には釘付けにさせられる。ヒロイン役のメリッサ・バレラは、監督コンビの過去作、リブート版『スクリーム(22)』と『スクリーム6(23)』でも主演をはっており、スクリーム・クイーンとしての貫禄十分だ。
終盤の展開のひとひねりにも、観客に先を読ませない創意と工夫を感じさせる。
ここで「父親の不在と子供の葛藤」という要素をぶち込んで来るあたりに、『スター・ウォーズ』の国アメリカの「業」のようなものを感じる(いつも最後は「父親との関係性」の話に落ちつく)のは穿ち過ぎだろうか。
― ― ― ―
以下、元ネタなどについて、箇条書きにて。
●まずは監督コンビ自身が言及しているとおり、クライム・サスペンスが中盤でヴァンパイア・ホラーに「浸食」されていくおバカ展開については、ロバート・ロドリゲス監督・クエンティン・タランティーノ脚本の『フロム・ダスク・ティル・ドーン(96)』の組みたてが、間違いなく祖型になっている。
●冒頭で、謎のリーダーが本名のわからないメンバーを集めて、それぞれに綽名をつける流れは、タランティーノの『レザボア・ドッグス(92)』への明快なオマージュだ。
今回はシナトラ軍団=「ラットパック」と同じ、フランク(・シナトラ)、ピーター(・ローフォード)、サミー(・デイヴィスJr)、ディーン(・マーチン)、ジョーイ(・ビショップ)の名が振り当てられている。字幕だけ見ていると、リックルズだけが仲間外れの綽名をつけられたようにも思えるが(しわくちゃ顔だっけ?)、ドン・リックルズも実在するシナトラの親友のコメディアンから取られた名前だ。
ちなみにシナトラ自身、思い切りマフィアの息のかかった人間だったが(『ゴッドファーザー』にはシナトラをモデルとする歌手が登場する)、ここではラットパックのメンバーが出演した強盗映画『オーシャンと十一人の仲間(60)』も、当然念頭に置かれているはずだ。
●メンバーのなかにひとり裏切者が隠れ込んでいる、という中盤以降のネタも、おそらくなら『レザボア・ドッグス』を踏襲したアイディアではないか。
●大人の侵入者がハイテク屋敷で子供にコテンパンにしてやられる展開というのは、もちろん『ホーム・アローン(90)』を祖型としたものだ。ここに『エクソシスト(73)』とか『エスター(09)』とかの要素が加わって、さらにスウェーデンの吸血鬼映画『ぼくのネリ(08)』およびそのアメリカ版リメイク『モールス(10)』の影響も色濃く盛り込まれている(少女としての外見、大人と子供の組み合わせ、首謀者に見えて下僕、実は何百年も生きている、他)。
●ヴァンパイア映画としては、チャイコフスキー「白鳥の湖」の使用が、ベラ・ルゴシ版の『魔人ドラキュラ(31)』への目配せになっている。なお、『ブラック・スワン(10)』もしくはバレエ内の黒鳥を意識した演出でもあるかと思ったが(『プリンセスチュチュ』における「るうちゃん」みたいなやつ)、そちらはあまり気づかなかった。むしろダンス・アクション演出としては『M3GAN/ミーガン(23)』あたりを意識している印象もある。
あと、吸血鬼の歯の生え方とか、死んだら派手に爆散する様子とかは、たぶん『フライトナイト(85)』を念頭に置いて作ってるんじゃないかとも思いながら観ていたが(あれもホラーとコメディを融合させた楽しい吸血鬼映画だった)、あとでパンフを見たら脚本家のお気に入り映画としてモロに『フライトナイト』の名前が挙げられていた。
●話としては、表に見えている誘拐事件と、裏で展開している真相との「ギャップ」や「ロジック」自体は、基本的に良く出来ていると思う。
でも、大富豪の令嬢を誘拐しようとさんざん下調べしたうえ、「現地まで行って」「ハッキングまでして」侵入しているのに、誘拐する少女の父親が誰か、実行犯の誰も気づいていないというのは、さすがにあり得ないでしょう(笑)。あんな大きな家が誰の家か、調べたハッカーにわからないはずないし。
あと、いくら寄せ集めの実行犯集団とはいえ、誘拐当日の夜から全員で飲んだくれて、誘拐した少女を部屋に置き去りにしたまま誰も見張りすらつけていないなんてことはやらないと思うけど。全員バカなんだからしょうがないって話なんだろうけど、あのへんはちょっと作り手の都合が優先されている気がしたなあ。
それに、「誘拐場所」が少女の住む大邸宅ってのはわかるけど、指定された「監禁場所」まで古色蒼然たる大邸宅ってのは、明らかに不自然だろう(笑)。そんなゴチック屋敷に人質を匿う犯人グループとか、聞いたことないし。逆にいえば、実行犯はもう少し自分の置かれている状況を疑うべきなんだよね。あの「壁画」を発見するシーン(ちょっとダリオ・アルジェントの『紅い深淵 プロフォンド・ロッソ(75)』を想起させる)より前から、「おかしなこと」はいくらでも起こってるんだから……。
●ダリオ・アルジェントつながりでいえば、中盤に地下室で発見される「例のプール」は、明らかにアルジェントの『フェノミナ(84)』を意識したものだろう。そういえば、あれの犯人も……。あと、いちいちアビゲイルが「狩り」の前に「白鳥の湖」のレコードをかける演出も、『プロフォンド・ロッソ』のテープレコーダーっぽくて良い感じ。
●意外と監督コンビは本格ミステリーにも関心があるようで、悪党連中が最初の夜に「相手の素性当て」をするあたりでは、いかにもホームズものの冒頭を思わせるような推理(しかも結構面白い)が展開されるし、終盤ではアガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』が自己言及的にギミックとして引用される。
どの「弱点」がヴァンパイア退治に通用するかを順番に実地で検討していく中盤戦もミステリーチックだし、終盤の「どんでん返し」も容易に想像はつくが、いちおう様になっている。基本的にミステリー・マインドに富んだ監督コンビ&脚本家で、非常に好感がもてる。
●バレエ吸血鬼とラットパックの面々のバトルシーンは、怖がらせるというよりは明快に笑わせにかかっていて、観ていて純粋に楽しい。
とくに階段を活用した上下動アクションでは、なかなかに手の込んだコレオグラフィが組まれていて、見ごたえがある。
でもこの吸血鬼って、血の祝祭のヒロインとして、わざわざもう一回チュチュを着直してから、一階まで下りて来たってことだよね(笑)。実にほほえましい。
●吸血鬼の弱点って話でいうと、わざわざ「狩り場」として設えられたマナーハウスに、シェイドが開閉可能な天窓が放置されていて、日中に開けると直射日光が降り注ぐような場所が残っているわけがないので、あのあたりはかなりご都合主義のような。
あと、ヒロインに杭が突き立てられた瞬間、ヴァンパイアをそこに前から押し付けて、サンドイッチ状に退治するってのを絶対にやると思ったけど、やりませんでした(笑)。
●最終盤で血まみれになったアビゲイルちゃんって、真ん中分けといい、長い顔といい、歯並びといい、なんとなく『キャリー(76)』のシシー・スペイセクに印象がよく似ている。
吸血鬼に変貌したフランクが盛大に血を吹くギャグっぽい描写は、『処女の生血(74)』のパロディかな?
●別に間近で観たから単にそう思うだけなのだが、「バレエ経験のない子役がポアントまで出来るようになった」ってエピソードが『ぼくのお日さま』の少年のフィギュアの上達ぶりとかぶり、「がちゃっ歯でヒロインの異常性を視覚的に表現する」やり方が『夏目アラタの結婚』とかぶり(ラストの共闘展開もちょっと似てる)、犯罪者集団が閉じ込められて標的に逆襲される『ドント・ブリーズ』的展開が『エイリアン:ロムルス』とかぶって、複数の映画がグラデでつながっていくのって面白いな、と。
●極端な下町なまりで話す、頭のねじのゆるんだ社会病質者のドライヴァー役で出ていたアンガス・クラウドは、2023年に25歳の若さで逝去されたとのこと。死因はオーヴァードーズといわれていて、これが遺作となったらしい。役とかぶる部分があっていたたまれない。ご冥福をお祈りいたします。
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