「アビゲイルに阿鼻叫喚の嵐」アビゲイル レントさんの映画レビュー(感想・評価)
アビゲイルに阿鼻叫喚の嵐
劇場鑑賞をスルーした作品。予告編を見て私のアンテナが反応した、劇場鑑賞は見送るのが無難だと。今回配信にて鑑賞し見事的中。
そもそもキャサリン・ニュートンが出てる映画にはハズレが多い。ご本人はとてもかわいらしくて好きな女優さんなんだけど、いかんせん出る映画出る映画つまらない、特に最近の作品ほど。
なぜ劇場鑑賞スルーしたかというと誘拐した少女がバンパイアだったという出落ち映画であり、それを予告編でネタバレしていたというのもあるが、その出落ちから物語は広がらないだろうという予想したから。今回鑑賞してほんとその通りだった。
バンパイア映画もゾンビ映画、サメ映画同様やりつくされていて様々な工夫をして何とか面白くしようというのもわかるけど、今回の意外性あるアプローチは「フロムダスクティルドーン」ですでにやっちゃってるしねえ。
物語も先が容易に読めてしまうし、というか結末がどうなろうと興味も失うほどもう一つ物語に興味もわかない。
何百年も生きてきたアビゲイルが父親に愛されておらず寂しくてこのようなゲームをしていたんだという設定で、最後にはジョーイに心を開いたような結末を迎えるけど、アビゲイルが彼女をそこまで慕うような場面はそもそも描かれていないし、なんか無理やり最後はいい話にまとめたような。
実はキャサリン・ニュートンが出てるとは途中まで気づかなかった。ずいぶんかわいい子だなと思ってたら彼女だときづいて、これは失敗かなと思った。ダン・スティーブンスもこういうB級映画はすっかり常連の相変わらず線の細い男前。
クライマックスにかけてどんどんつまらなくなる作品はほんとどうしようもない。まだ前半は面白く見れたんだけど後半はとにかくグズグズだった。
もうバンパイア物のアクション映画はやりつくされていて何を見せられても面白いとも思えない。よほど斬新な設定にするか、シリアスな人間ドラマにするかしないとだめだと思う。
本作は杭を打たれたり、陽の光を浴びると体が爆発するとか、なんとか差別化を図ろうとしてるみたいだけどそれも斬新とまでは言えないし。
バレエを踊りながら人を攻撃してくるアビゲイルのキャラクターも悪くはないけど、これもミーガンの二番煎じみたいだったし。せめてミーガンくらいキャラに魅力あればよかったんだけどアビゲイル役の女優さんが魅力なかったのも大きい。
ちなみに作品最後にアンガス・クラウドに追悼という字幕が出るけど、誰?と思ってキャスト調べたら最初に殺されたソシオパス役の俳優だった。なんと25歳で亡くなったとのこと。お悔やみ申し上げます。