夏目アラタの結婚のレビュー・感想・評価
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_φ(・_・すげー 引き込まれた。
自分だったらどうすんの?って考えるんだけど?どうしますか?
殺人鬼は殺人鬼ですよ。4人殺しているんですからね。あの3人も本当に死にたいって言った確証なんてないんですよね?ラストシーンどう捉えるか?私にはあのスキッパがサイコーにサイコに見えましたが、、、、。
死刑に至る病〟って映画の阿部サダオのカメラアングル似ていましたが黒島結菜の方が数倍怖かった。黒島結菜の代表作になるのでは?柳楽優弥もいいのですがあの手のお兄ちゃん的役は卒業したほうがいいかなぁ、、もっと違う奴が見たいですね。
明日は漫画を大人買いして来る予定です。
原作の漫画大好きな者です
※原作、映画ともにネタバレしていますので閲覧注意です※
原作の漫画は世界で一番と言っても良いぐらい面白いです。
単行本を楽しみに生きて、しかも最終回で今まで追いかけてきて良かった、と幸せな気持ちになれた漫画です。
映画もとても楽しみで、劇場ではなぜか緊張しました。絶対面白いものになっていると信頼していましたが2時間でまとめるとなると原作とは変えているだろうし、未知のものに対する期待と不安がありました。原作通りにしてほしいという願望はなく、漫画と違う点を楽しみにしていました。
柳楽さんはイメージしてたアラタよりは可愛い感じ(喋り方とか)だけど、どんどんハマります笑。
環はもう原作と見分けつかない!笑
真珠もリアリティあって良かった〜
唯一原作通りが良かったかなと思う点は、裁判中の真珠の衣装なんですが、白いワンピースってたしか襟がなかったよね?(細かい)
あとちょっと見てみたかったなあ〜と思ったのは、真珠のアクリル板に手をつく動きのバリエーション(ワンパターンに見えてしまった)、アラタの未成年に手を出せない的な葛藤の表情、カッコ悪い表情で泣くアラタ、真珠の逆告白です。
あと離婚届ももっと細かく千切り倒して紙吹雪みたいにしてほしかったかな〜!笑
意外と狂気を感じる動きは少なかったです(それはそれでリアルで良いんだけど!)
そして検事も裁判長もカッコ良かったです!弁護士は狂気を感じる目をしてくれてたのに最後まで良い人で、裏切られました笑。
エンドロール後に弁護士の秘密が明かされるかな、と思いきやまさかのものすごいハッピーな秘密が明かされ、一気に多幸感に包まれました。
嫉妬するほどXの織り込み方がうまーーい!笑
最高でした。原作でもあったのかも…?!と匂わせる絶妙なエンディング。乃木坂太郎先生監修の和訳も本当に素敵でした。「ボク」って書いてるから真珠の歌?!と思ってたら乃木坂太郎先生監修の文字が出てきて涙ですよ、そこが一番感動したかも笑。
私にとって、どん底から救い出してくれる夏目アラタは「夏目アラタの結婚」という作品そのものであり、本当に原作にも映画にも感謝しています。作ってくれてありがとうございました…!
【追記】
最後の真珠の笑顔…かわいそうな子になったら、またアラタが来てくれる…とかいうサイコパス丸出し動機で事件起こしてないよね?まさかね?笑
地面に座り込んじゃったらアラタがバイクで来てくれたの、子どもの頃のシーンと重なって良かったです。
ラスト近くまで釘付けでした
原作未読です。
後半、ラスト間際までとにかく楽しませてもらいました。
ずっと緊張感があって、真珠さんへの「信じてあげたい」とアラタへの「騙されるな」が常に自分の中でせめぎ合っている感じです。
裁判が毎回面白くて、真珠さんが初めて語ったあと検察が間髪入れず「加害者はどうやって殺したのか」と言い出した時など、どうなるのかと本当にワクワクしました。
知能指数のくだりもすごく納得がいって、脱走するあたりまでは釘付けでした。
それまでが怒涛のミステリーだったせいかもしれませんが、脱走した辺りからがいやにフワッとした?ような印象。
最後アラタが真珠さんの幼少期と会っていたくだりについては、好みもあるとは思いますが、個人的には急にアラタと真珠さんを安売りされたようでガックリ来ました。
アラタが過去に見た可哀想な子の話をした時にまさか違うよな…?という気はしてしまっていたので、ここにきて自分でも予想出来るオチを付けられたのが安売りと思えてしまったのかもしれません。
ラスト近くまではとても面白かったです。
出だしからぐいぐい映画の世界に引き込まれました。
予告を観て想像していたのと全然違ってびっくりした。
ホラー、サスペンス、法廷モノ、ラブストーリーと移り変わり、最後どうなるの?とドキドキしてたら、オチは真珠の初恋だったんかい!というラスト。
前半の死体解体や児童虐待が全部吹っ飛んで、帰り道、なんか幸せな気分だった。
佐藤二朗さん、「あんのこと」で観た時よりバージョンアップした変な人の役だった。
キモ!!!の二文字を進呈します。
死刑囚の人たちにちょっかいをかけることをやめることができない自分の闇に、まず向き合いなさい。
現代にこういう人、いそうだし、いるんだろうなー。
今回、私が感じたのは、その人の成育歴は、歯に出るということ。
親に手を掛けられて育った子は、20歳で永久歯はそろっていて、歯並びもキレイ。
かたや、歯医者に行くことを親に禁じられた子の歯は、ボロボロ。
私は、実際に、40代で歯が一本もない男性に会ったことがあります。
にかっと笑うと、歯茎のみ。
ホラーかよと、背筋が寒くなった。
毎日の丁寧な歯磨きや、歯科に歯のクリーニングに行く習慣は、きちんと親からインストールされていないと、身につかない。
真珠の歯、ちゃんとケアをしてあげてね、アラタくん。
この映画が、もし小説だったら、読み始めたら徹夜で朝まで泣きながら読むコースでした(*^▽^*)
2時間で終わる映画でよかった。
主演2人には、スタンディングオーベーションです。
出だし、アラタに真珠に会ってとお願いする少年のリアルなお母さんにも、拍手を送ります!
鑑賞動機:予告での黒島結菜の怪演5割、同じくオリヴィア・ロドリゴ『ヴァンパイア』5割。
原作は読んでないが、伏線の回収され具合に震える。事件自体の謎、そして真珠自体の謎は外連味が強いけれど、アラタと一緒に真珠に翻弄されていくうちに、何が起きていたのか見届けたくて、のめり込んで観てしまった。×とかクンクンとか、何かあるんだろうとは思ったが、そうくるとは。
序盤はモノローグが多めでちょっとどうかと思ったし、おそらく原作からかなりエピソードや描写を削っているのだろうが、逆に真珠という存在が際立つことになったのかもしれない。
桃ちゃん…いい!
そして…エンディングのオリヴィア・ロドリゴ『ヴァンパイア』が本作に絶妙にフィットしているのがすごい。
動機がわからない
終わり方は悪くないし、主役二人の演技はなかなかだけど、なぜそんなことをするのか説明不足で、キャラに寄り添えない。
なぜ夏目は婚姻届出すまでして真珠にせまろうとするのか?
真珠は無実を言いながら結局殺害を認めるのはなぜ?
弁護士が真珠の無実を信じるのはなぜ?
描写されている事実だけではあまりに説得力不足です。
それで最後にみんなそれなりの善人にされてもねえ。
黒島結菜さんの演技は圧巻です
見てない方も居るかと思うのでネタバレを控え目にします。
原作を見てますので、さすがにあの伏線を2時間で回収は無理かと思って観ましたが、被害者家族や弁護人等のエピソードを丸々カットして何とか2時間に詰めた内容ですね。原作の完了前に映画脚本が完成していたらしいので仕方ないかもしれません。ただ映画としては完成していたのかなって思います。
品川ピエロを演じられる若手女優って誰も居ないだろうなって思ってましたが、黒島結菜さんの演技は圧巻ですね。この映画の脚本内容で品川ピエロを演じるなら、これ以上は無いのかもって思います。柳楽優弥さんと黒島結菜さんの演技を観る映画って感じです。他の出演者はエピソードをカットされ過ぎて…ね。佐藤二朗さんとかキャラ違い過ぎですし。
ラストの主題歌で原作者の乃木坂太郎氏が日本語訳を付けてますが、これが一番原作ぽいのかもなって感じです。
追加。公開1週間なんで踏み込みます。ネタバレありで。
映画だと3回、原作だと4回の公判後のドラマが映画版は非常に飛ばしてます。被害者家族の伏線を全て飛ばした関係だと思いますし、ホントの父親探しも、犯行の理由、警察の追跡や藤田さん、アラタの母親、検察の情状、最後の面会まで全てない。どうしても2時間じゃ無理ですが黒島結菜さんの演技がやはりよかったんで、何か勿体ないんですよね。
それでもボクは愛してる
てっきり弁護士が獄中の死刑囚と結婚する話と思ってた。つまり、それくらいの関心。
後はコミック原作、監督は堤幸彦、柳楽優弥と黒島結菜が出てるって程度。
事前情報や詳細もほとんど知らず、漠然とこのセンセーショナルな題材だけ。堤印のサスペンスみたいだし、一応見ておくか。
こういうのが意外や面白かったりする。本作も然り!
3人の男性が犠牲になった凄惨なバラバラ殺人事件。犯人は名字と太ったピエロ姿をしていた事から、“品川ピエロ”と呼ばれる事に。
児童相談所職員の夏目アラタは、被害者の子供からある依頼を受ける。遺体はいずれも身体の一部が無くなっており、頭部を見つける為に犯人に会って欲しい、と。
初面会。そこに現れたのは太ったピエロからかけ離れた華奢な若い女だった。名は、品川真珠。
本当にコイツが連続殺人鬼…?
しかし真珠は会うなり、「思ってた人と違う」と拒否。
咄嗟にアラタは、「俺と結婚しようぜ!」と言った事から…。
弁護士じゃなく、児童相談所職員。
本気のプロポーズじゃなく、引き留める為の手段。
こっちは依頼である目的の為に。
しかし相手は気持ちをぶつけてくる。
本気なのか、弄ぼうとしているのか。
その手に乗るか。聞き出してやる。
駆け引き。
手続きも済ませ、結婚は本当。が、本気で惚れる訳がない。
…と、思っていた。
真珠の予測不可能の言動。
言ってる事もころころ変わる。
驚きの発言。「ボク、誰も殺してない」
性格もどれが本当か。子供みたいなあどけなさ、女性らしいしおらしさを見せたかと思いきや、暴言や挑発的な態度も。
ニタッと笑うと歪んだ歯並び。底知れぬ気味の悪さ。
なのに何か、人を惹き付けるものがある。
それでなくとも事件や人物像にはまだまだ謎が。
殺されたのは3人。が、現場には別のもう一人と思われる血痕が…。
暗い生い立ち。父親は不明、母親と二人。
幼少時はぽっちゃりで今と別人のよう。
虫歯になっても歯医者に連れて行かれず、母親から虐待を受けていた…?
幼少時のIQは70と、同年代の子供と比べると低い。それ故学校ではいじめられ…。
しかし今のIQは100以上で、平均並み。
いや平均どころか、時折人の心や中身を見透かすような言動も…。
幼少時はIQ低かったのに、今は頭がキレる。そもそも10年やそこらでIQが30以上も上がる事があるのか…?
本当は犯人じゃない。別人説まで浮上。が、獄中で刷り変わる事など…。
本当にコイツ、何者なんだ…?
公判が始まり、真珠の証言はまたしても世間を翻弄させる。
同時に少しずつ明かされていく真珠の過去。
その間も真珠の視線は、アラタを見据えている。
真珠、お前は俺に何を求めているんだ…?
今年は『誰も知らない』でカンヌ史上最年少男優賞から20年。天才子役は現在の日本映画を背負って立つクセ者実力派になった。
柳楽優弥の巧さ。普通の真面目な児童相談所職員ではなく、元ヤンキーという設定がミソ。チョイ悪な性格、心の声(ナレーション)も含め、ユニークな役作り。
勿論堂々対しているものの、さすがの柳楽クンも今回ばかりは食われた。
個人的に黒島結菜って、あんまり印象無かった。『カツベン!』のヒロインくらい。朝ドラでもヒロイン務めたらしいが…。
イメージは清純派。可愛いし。
それが、どうだ! イメージからかけ離れ、覆す、この超絶存在感!
可愛らしさや魅力もあり。それと同時に滲ませる、不気味さ、薄気味悪さ、異常さ。何処かピュアさや哀しさ、儚さも…。
公判でのファッションはある意味黒島結菜のコスプレショー。
もうとにかく、彼女が出てくる度に惹き付けられる。魅せられる。
よくぞこの難役をやりきった。圧倒的怪演は拍手喝采モノ!
センセーショナルな題材だけに、キャスティングも個性的。
弁護士役の中川大志は好助演も光る。
“裁判マニア”の佐藤二朗はらしさ全開だが、ちょっと浮いてたかな…。
当たり外れ激しい堤幸彦だが、今回は当たり。
エンタメ、トリッキーなサスペンス、ミステリーとしての面白さ。
見せ方も凝り(照明を落とし、印象的なガラス越しの面会)、所々ユーモアも滲ませる。
二転三転の法廷劇でもある。
ボクは誰も殺してない。犯人は、ストーカーのように付きまとっていた実父。その実父が3人を殺し、その手伝いをさせられた。本当の事を言ってるような、嘘を言ってるような…。
検察がそれを崩すも、新たな証拠で発覚した真珠の現年齢。
それが事実だった場合、死刑は求刑出来ない。立証され、公判は棄却。ならば今真珠を拘束している法的根拠は…? 司法の盲点も付く。
難点も無い訳ではない。さすがにリアリティーに欠ける点や強引なご都合主義もある。被害者の内一人の殺害動機は分かるが、他の3人の殺害動機は…? ちょっとピンと来なかった。
それでも上々。エンタメ・ミステリー、裁判劇、司法への問い掛け…。
この路線で終着するのかと思ったら、意外な方向へ。
単なる見世物じゃなく、ちゃんと獄中結婚した二人の“ラブストーリー”であった。
一時二人で逃避行。
アラタが寝てる間に居なくなった真珠は再逮捕され、やり直し裁判。
居なくなる前に真珠はアラタにある事を託す。
見つけ出し、真珠の衝撃の真実。壮絶な過去。
母親が歯医者に行かせなかった理由、幼少時IQが低かった理由、急にIQが上がった理由にも繋がる。
先日見た『市子』を彷彿させた。殺人を犯したが、壮絶な人生に翻弄され、誰もが市子の幸せを願った。
なら、真珠だって…。実は一人の女性の哀しいドラマ。
そんな彼女が何より求めたのは…
自分を見、こんなボクでも愛してくれる人。
真珠の想いは本物だった。真っ直ぐアラタを見つめていた。
しかし、アラタはずっと…。憐れんでいた。
自分の愚かさに気付いた時…。
死刑囚と結婚…? 言いたい事あるなら、言え。真珠を幸せにしてやれるのは俺だけだ。
にしても、何故真珠はアラタを…?
EDで明かされる“出会い”。
あの時から。真珠の匂いを嗅ぐ行動も異常さかと思ったら、探していた。確かめていた。見つけたのだ。やっと。
究極なまでのラブストーリーであった。
✖️
柳楽優弥君は好き好き。
黒島結菜ちゃんは「ごめんね青春」の生徒役は覚えてるけど、あまり存知上げず。。
(氷魚君のパートナーのあの子か!)
原作未読ですが、堤監督作品はほぼ観てます。
予告がインパクトありましたね。
目尻下げてニッカ〜!からのあの歯並び!!
"死刑囚へプロポーズ"ですと?!?
興味が湧きました!
日本中を震撼させる連続殺人事件が起きる。
現場となったアパートで、バラバラ死体をカバンに入れている人物を逮捕。
髪の毛ボサボサ、顔はまるでピエロ?のようなメイク。
太った、血まみれのボロに身を包んだ犯人は、一見女性か男性かもわからない風貌。
現行犯逮捕されたのは真珠(結菜ちゃん)
後に"品川ピエロ"と呼ばれる死刑囚。
被害者はバラバラに切断されており、DNA鑑定によると犠牲者は4人と判明する。
被害者の1人、その息子から、まだ見つかっていない父の頭部の隠し場所を聞き出す事を依頼され、真珠に接触する事になるアラタ(柳楽君)
予告でもネタばれされていた面会室でのガラス越しのプロポーズは、何と2人が初対面した僅か数分後の出来事だったとはビックリ!
アラタは真珠に受け入れられ、消えた頭部の隠し場所を聞き出す事が出来るのか?
目的を果たすためとはいえ、だんだんと真珠のペースにハマっていくように見えるアラタにハラハラした。
かなりぶっ飛んだ展開。
本当に籍を入れてしまうなんて驚いた。
しかし、このプロポーズがきっかけとなり、黙秘を続けていた真珠は徐々に事件の真相を語り出す。。
2人の駆け引きは緊張感があり、真相は?と
先が気になる進行はお見事。
面会室でのガラス越しの心理戦は
"死刑にいたる病"の阿部ちゃんvs水上君
"ラストケア"まさみちゃんvsマツケンのソレと比べると(類似性高しなので)やや緊張感や迫力に欠けたが、コロコロと変わる真珠の表情や声色には引き込まれました。
アラタも本音を悟られないように、真珠に寄り添った風を装ったり、言葉を選んだり、、
目が泳ぐ表情、反して目力!
彼の葛藤や苦悩、もしかして惹かれている?動揺など、様々な感情が行き来する様子はリアリティありました。
「ボク、誰も殺してないんだ」
こちらの想像通りに進む展開からの
二転三転する想像外の進行はとても面白かったです。
伏線回収もなされ、分かりにくい所はしっかりとセリフで説明をしてくれていますw
しかし
しっかりとしたサスペンスを期待していたからか、もっとヒリヒリしたかったのは本音。
ラブ要素多めで、ちょっと笑える所もあって、若い子向けのコミックスが原作だからなのかな〜と思いました。
サイコパスに見えた真珠ちゃんでしたが、その生い立ちから真正のサイコパスではなかった様で残念。。
アタラ
ヤラレちゃうのかと思ったのに。。
そこを期待していた私も素質あり?!
きゃーーー!!
真珠の無実を信じる熱心な弁護士
(大志君)
純粋に、正義感の塊だったけれど、こちらも狂った人物だったら面白かったのに。。
(真珠によるマインドコントロール完了済みとか。。)
バッドエンドが割とイケる口なので、ちょっと欲しがってしまいました(°▽°)
ラブストーリーかっ!!
結局、真珠の願望通りになったわけだが、これは純愛なのか?!
運命なのか?!
彼女の描いた筋書き通りに収まった、
いや、収められた感が強くて、、
アラタ、、本当にそれでいいのか?!
と。ちょっと心配にはなりました。。
あの、純粋で優しい、かわいそうで健気だった赤トンボ太っちょちゃんと、痩せた真珠が同一人物に見えなかったのも、個人的にモヤってしまった。。
(見た目ではなく)
どこにそんな狂気が??
そんなに狂うかな〜。。
死刑囚マニア!
なる人が実在するのかは知りませんが、彼の発言がいちいち鋭く刺さって怖かったです。
二朗さんお得意のキャラでした。
丸山礼さんで冷めたけど、市村裁判長は良かったです。
主題歌も本作とマッチしていてナイス選曲でした♪
虫歯でキスしたら…
誰かを憐んでいる人ってなんだか上から目線になってるなあと以前から感じていたので,まさに我が意を得たりであった。「憐れむ」って神の視点なんじゃ?
冒頭近くで,自分は誰も殺していないと真珠が宣言し,心身の苦痛から解放するために死なせてあげることを彼女は人殺しと明確に区別するのだが,当然のことながら法秩序はそれを許してくれない。彼女に他の選択肢を持たせることができるのは,哀れみでも善意でもお金でも無いように見える。たぶん唯一の答えは「教育」だろう。
などと色々考えさせてくれる秀作ではあったが,終盤の蛇足感がちょっと残念。
怪演に引き込まれた
原作未読。
あまり期待せず鑑賞。評価が思いの外高かったので軽い気持ちで。
黒島の怪演に引き込まれた。光と影の演出が上手く、不気味さがなお一層強調されていた。
アラタの視点で鑑賞していたが、自分の中の感情も揺れた。真珠の本音はどこにあるのかアラタと一緒に考えた。アラタ役の柳楽は、適任だった。
色々と不明点はあったものの、中弛みは一切なかった。見終わってみて、純粋な恋愛を描いていたのだなと感じた。
涙で滲んだ届出の文字に彼女の本心を読み解く!コレは罠か?それとも愛か。
今日は、ちょいと噂の「夏目アラタの結婚」を観に行きました。
もうね、事前に思ってた内容と違い、想定以上にコレは良かったですね。
久しぶりの堤監督節でしたが、最後の最後まで十分に楽しめる作品を味わう事が出来ました。これは感謝の言葉ですね。有り難うございました。
この作品の展開流れは、適当なサイコパス的猟奇殺人犯の話では決して無く、
緻密でかつ念入りに仕組まれた思惑と罠、彼女自身の壮絶な過去、そしてアラタがなぜ結婚に至ったのか。
それは偶然だったのか、必然だったのか。
本編終盤まで見えてこない 本心。彼女と彼の運命的愛とは何か。そこが最大の魅せ場になってますね。
”結婚” それは最初は何かを引き出す為の罠だった。彼女も何かをさせる為の罠でもあった。でも やがてお互いがお互いを知る。
面会室のガラス越しの 息もつかせぬ心理戦が観ている側の緊張感を最大限まで上げさせて来ます。
ラストに二人が見上げる青空の下、その想いがお互いの本心が繋がる場面に
静かなる安堵と これから向かえる希望とを 感じる事が出来るでしょう。
オリヴィア・ロドリゴの主題歌:「ヴァンパイア」が
彼等の未来を歌っています。
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原作:乃木坂太郎氏
監督:堤幸彦氏
脚本:徳永友一氏
上映時間:120分
----MC
夏目アラタ(児童相談所職員):柳楽優弥さん
品川真珠(3人殺害遺棄犯 容疑者):黒島結菜さん
宮前光一(真珠の弁護士):中川大志さん
まず、流石の柳楽さん主役ぶりでしょうか。
心理戦の顔の表情と心の読み。今までに全く無い役作りで挑んでいるのが分かります。
そして同時に黒島さんの品川ピエロですね。
二人とも面会室のガラス越しの顔の表情が とっても凄い。
時には宇宙人顔、時にはサイコキラ-顔、そして地獄の使者的な目をした顔。
貞子も真っ青な呪われた悪霊そのものにも感じたり。
この辺り さすが堤監督ですね。そのパワ-を感じます。
”三度目の殺人”や”死刑にいたる病”等でも 面会室際の攻防戦が繰り広げられましたが それをも凌ぐ名場面の数々だったと思います。
---------展開流れ
とあるアパ-トの一室で、3人を惨殺し遺棄した品川ピエロこと 品川真珠。
彼女は太った醜い犯人と思われていたが、3人の被害者の内の息子 山下卓斗の 見つかってない父の首を見つける依頼で犯人品川と面会する羽目になったアラタ。
その姿が予想外に美人であった事に驚く。彼女は本当に、本当に殺人犯なのかと。
彼女の見事なまでの心理戦にハマる弁護士宮前とアラタの 真珠の狙いと本心を引出し何とか山下の首の在りかを訊きだしていく~展開流れ。
やがて 少しずつ見えてくる彼女の本心と狙いが・・・・
最後に 結婚・・・その意味をお互いに知る事になって行く~。
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(疑問に思う事)
・アラタが森で真珠の母(環)が埋めたトラベルケ-スを探し出すのだが
あれは多分不可能と思う。普通は数人がかりでも何日もかかるだろう。
また ケ-スが完全な形で見つかるのは極希と感じる。
・”市子”みたいな話だが、姉の2歳下の生まれ変わりで学校に行くが成長不良でそんなに虐められるのか。特殊学級扱いもあるだろうし。先生も放置だったのか。学校側の記録等は調査しないのかな。
歯医者に連れて行かなかった母の狙いも分からないでも無いが、それだけが生き代わりの条件では無い様に思う。
・20歳超えたら死刑、18歳以下セ-フって。確か18歳以下でも死刑に成る事はあったはず。そんなに17歳と言う的に焦点を当てなくてもと思う。
・殆ど小学校、中学校に行けてなかったと思ったが 介護の仕事などへは就けるんだね。母が亡くなった後の身元保証人とかは どうしていたのだろうか。
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最後に思うことは、この世の中で彼女の様に
親達から虐げられて、そして已むなく 若くして犯罪者になってしまって。
ムショを出て人生やり直し~そんな彼や彼女らは幸せになる権利は無いのかな?
素直にそれを感じた作品だった。
彼女真珠に対して 彼アラタは必然の出会いで在った事が
何より二人の運命的だったと思う。
二人共 前を向いて歩んで、そして顔を上に向けている
そんな二人へ心からエールを贈りたいな。
ちょっと怖いイメ-ジ作品かもですが
是非劇場でご覧下さい!!
ミステリーだと思っていたら、XXの様相を呈してきて、最後はXXにXXした。ナンノコッチャ
ミステリーだと思っていたら、ラブストーリーの様相を呈してきて、最後は純愛に感動した。
最初の面会のあと夏目アラタは、真珠が鎌をを掛けてアラタが手紙を書いた本人かどうかを試したことを知る。手紙はいつも拝啓で始まっていたから、もう既に手紙の主がアラタでないことが真珠にバレてしまっている。アラタと観客は、真珠が頭が切れる事を知る
アラタはアラタで、面会のとき心にもないことを、表情1つ変えることなく口に出す。真珠と会話してる時のあらたの心の中のモノローグが面白い。
夏目アラタになんかヤバイ感じを抱いたとき、ふとジョジョの岸辺露伴が頭に浮かんだ。いま考えると全然違うキャラクターだが、”ヤバイ” という言葉から露伴先生を連想しただけである。
さて、物語はこの後、アラタと真珠がお互いの腹を探りあい裏を読み合う心理戦、頭脳戦となり、丁々発止のバトルが繰り広げられて行くのかなと僕は思ったのだが。
モチロンそんな風になるわけがない。ミステリーの犯人を当てたことがない僕の想像なんか軽々と飛び越えていく。
そして、真珠の「誰も殺してない」発言にアラタも僕も度肝を抜かれる。
そしてぞして、アラタと死刑囚フェチ(?)の藤田(佐藤二朗さん)との出会いがアラタを変える。
アラタは藤田に死刑囚のことを聞くなかで、真珠と対峙して真実を突き止めるには上っ面の駆け引きではどうしようもないという考えに至る。
覚悟を決めたアラタは婚姻届を真珠に見せる。
おおー、新たな展開か? ♪ヽ(´▽`)/
まあ、なんだかんだで裁判が始まる。裁判での真珠の発言や振る舞いから、僕にはこの裁判が全て真珠の思惑どおりの筋書きで物事が運んでいるように見えた。
もしかしたら真珠はホントは殺人犯なのに、無罪を勝ち取るために周到な計画を練ってきたのではないかと思えてくる。
真珠が裁判の観客(^^)の方へ垣根を超えて飛び込み、アラタに抱きつく場面には驚いた。面会時のガラス越しでは近付いても直接相手に触れることは出来なかったが、真珠のルール無用の荒業に裁判所中が度肝を抜かれる。もちろんアラタも僕もビックリ。いやホント、驚いたあ ( ゚Д゚)
2審の判決の後、法の網の目の隙を突き、再逮捕しようとしていた警察の包囲網をくぐり抜けて2人は逃げ出す。
このとき裁判長(われらが市村正親さん)の渋すぎるセリフが飛び出す。
「その先に何があるというんだ」
くわーカッケー、ビシッと決まったぜい ( ≧∀≦)ノ
さてこういう時、バイクで逃走する2人が向かう先はどこか? もちろん海に決まっとる。ラブストーリーの定番じゃ。
渚に座って海を見つめる2人が微笑ましい。
しかしこの時点では未だミステリーの部分で気になることも残ったままだ。殺人の真相は? 犯人は結局誰なのか? 4人目の犠牲者は誰か? 等々、イチャイチャしてる場合っじゃないぞと思いつつ僕はもうすっかりラブストーリー鑑賞モードに完全に切り替わってしまっていた。バラバラ殺人の謎なんかより2人の愛のゆくえの方が気になってきた。
真珠がアラタに投げかけた「僕は哀れみでなく真実の自分を愛してほしかった」みたいなセリフが真珠の口から飛び出た時には、おおー、ラブストーリーの定番フレーズじゃないかなどと大いに盛り上がっていた。
そのあとミステリーの謎も究明されて、これで映画ももう終わりだな、或いはミステリーだから最後に実は真相は違うんじゃないかみたいな事を匂わせる映像でも出るのかななんて思ってボンヤリと終わりを待っていた。
そしたらミステリーPARTにではなく、ラブストーリーPARTに続きが残っていた。ナント真珠の純愛が描かれたではないか。最後の最後にちょっと感動してしまったヨ。
いま思ったのだが、あんなに昔の幼い頃の微かな匂いを覚えていて、しかも、それを今も嗅ぎわけられるなんて、真珠、オマエは犬か? などとツッコンでみる。 ワン (^ω^U)
主役適役力演。前半楽しめたけど後半失速。残念。
タイトルバックの格子柄から、主人公真珠の母親が隠していた、以外な秘密が暴かれるまでの中盤までの展開は大いに楽しめました。さすが漫画映画の巨匠堤幸彦監督。
主役お二人も正に適役、力演。特に黒島結菜さんは華奢で童顔、原作真珠のイメージにピッタリ。
でも、後半ストーリーのはしょり具合は、一体何なのでしょうか? 犯罪動機や、ミステリーの謎解きなど丁寧な説明が必要な箇所をはしょってるが意味不明です。
原作未完の内に制作開始したから?配給元のワーナー・ブラザースから制作費と上映時間の制約が入ったからか?(多分これか?)
これなら同じ主演と監督で数作に分作し、Netfilxで制作したのを観たかった。
心理戦と伏線回収、予定調和外しで面白かった
品川ピエロ=品川真珠と夏目アラタの心理戦、駆け引きに引き込まれて観ていたが、真珠のことが分かるに連れ、アラタの真珠に対する感情が揺れ始めて、唐突に本当の夫婦な二人になってしまって、ついていけない。
強気なアラタだが、サイコパス真珠の手のひらで転がされ、敢え無く術中にハマる、という流れかと思ったらそうではなかった。
予想される予定調和がことごとくひっくり返されて予測不能。
伏線回収がいくつもあり、話が二転三転、オチが読めなくて面白かった。
真珠がアラタの匂いをかぎまくった理由が分かってほろっとするが、いやいや、自分が楽にした人々の遺体をバラバラにして一部を埋めた女なんだわ、と思いなおす。
ピュアで可愛らしいところもあって、それも彼女の一部のようだが、平気で血に塗れながら遺体をバラバラにするのも彼女の一部。他人を完全に理解するのは不可能とはいえ、彼女の内面に共感できるものがない。
私は主人公二人ともに感情移入できませんでした。
アラタは、養護施設の出身だった。
もしかして、「誰も知らない」の長男だったりして。
チンピラ風だったり、ポーカーフェイスで本気がわからない柳楽優弥が大変良い。相変わらず目力がある。
黒島結菜が意外にも(失礼)複雑な役を見事に演じきって素晴らしい。
丸山礼、中川大志も役にハマっていていい感じだった。
住宅街のアパートの一室で行われていた凄惨なバラバラ殺人事件、といえば近年起きたある事件を思い出す。
神奈川県綾瀬市が撮影協力していたが、例の「座間」市は、綾瀬市の近隣。
座間市もテレビや映画のロケに協力しているが、この映画には協力できないだろうな、と思った。もし協力してたら、映画の本筋と関係ない都市伝説とか出てきそう。
原作既読のファンですが辛かった
原作既読のファンで、すごく楽しみにしていました。
前提として役者さんの演技は素晴らしかったです。また堤幸彦監督の作品が好きな人には良い映画だと思います。
ですが個人的には見に行ったことを後悔しました。この内容で漫画原作と言われてもな…と思いました。
原作未完のままで書いたとは言え酷いところが多すぎました。
1番は真珠のキャラクターが酷いと思いました。
真珠が「母が死にたがったのに死なせてあげられなかったから被害者が死にたい時に殺してあげた」みたいに書かれていて母親の影に支配される可哀想な女みたいな書き方をされてるように感じてすごく引いてしまった。最後に幼い頃にアラタに会っていて匂いを覚えてたって描写も、え?!と思いました。あの流れで真珠のキャラが一気に安っぽくなってしまったように感じました。
また、アップのシーンも多かったので真珠がメイクしたことないのようなことを言ってるのにずっと眉毛が整っているのがすごく気になりました。歯並び頑張ったなら眉毛も気にした方が良かったのでは…。
他では宮前に関しても全く書かれず、ただただ弁護してくれる良い人のまま終わってびっくりしました。藤田もただ佐藤二郎さんを出したかったんだなーくらいの書かれ方で意味ある?と言う感じで限られた時間の中で必要があるように感じずきつかったです。
被害者3人に関してもエピソードが全く描かれず被害者が真珠に近付いたのは…なんで??可愛かったから???分からないってなってて本気か???と思いました。
時間の制約があるとは言えここまで違う話を書きたいのであれば漫画原作ではなく設定を借りたオリジナル作品として公開された方がよほど良いと思いました。
面白かった!
原作読んでます。ファンです。
でも、原作読んでなかったとしても、映画として素直に面白いと思いました。端折ってはいますが、端折られたのはアラタと真珠以外の人間模様であって、基本的に原作通りのストーリー展開ですし、違和感はありませんでした。
読んでない人にとっては、開始5分で殺人犯に結婚申し込むのは、トンデモ展開でしょうが…原作自体がトンデモですし、
そうなった背景は充分描かれてはいないですが、アラタはそんだけ熱く、責任感のある男なんです。(笑)
原作は、第一話から結婚届持ってますから。
逆に端折ったおかげで、映画としてのテンポは良くなり、どうなるの?という疑問がスイスイと解かれていくカタルシスさえありました。
その緊張感はまさにサスペンスであり、有罪か無罪か、やったのは誰だ?というミステリーでもあるのですが、はっきり言ってしまえば、
「真珠はやってます。」
なので、
「殺人者とのラブストーリー」です。
殺人者が愛を求めて、と言う話です。
ちょっと変わった純愛もの、と言ってもいい。
「死刑に至る病」とは全く路線が異なります。
真珠は外をコントロールはしていません。
映画としてのエンタテインメント感も充分です。
ハンニバルレクターや、日向真奈美にも通じる黒島さんの見事な演技に大変感銘を受けました。正直、原作のイメージと違うと思ってましたし、原作の色気が無いなーとも思ってたのですが(ごめんなさい)、他の誰にもこの役出来ないというレベルまでのめり込んでやり切ってると思います。
犬並みの嗅覚も(笑)。
登場人物を絞り、2時間のほとんどを柳楽さんと黒島さんのやりとりに割いたのも正解だと思います。
そのヒリヒリするやりとりはまさに密室劇です。
いつ真珠が裏切るのか、それは一見、頭脳戦、心理戦のようで、実はその全てのやりとりは、真珠の純粋な思いから来たものだったという最後の回収は、本当に素敵でした。
真珠は、死刑を逃れるための工作はしましたが、アラタに対しては誠実に対応していました、ということです。
原作との差異、例えば宮前が実の父親である可能性は、文句言う人がいますが、私は削って正解だと思います。
それを入れてしまうと2時間には収まらないし、もたついたと思います。
エンタテインメントなんですから、この突き進むストーリー展開で映画としては成立します。
さて、原作では、2人は結婚しますから、原作通りのエンディングですが、
しかしながら、いくら可愛くても殺人犯と結婚出来るか?と言う問いに自分はどうしてもYESが言えなかったので、星半分減としました。
ごめんなさい。
でもかなり面白いので、オススメです!
重要なところの改変がしっくりいった
マンガ三分の一予習、荒唐無稽な設定で出落ち感満載のマンガは意外とそうでもなく、面会の駆け引きとどんな展開に転ぶか面白い作品です。映像化にあたり、マンガではどうしてもわからない部分である、なぜ真珠はアラタに心を許したのかということ。作者の便はあると思うが、はっきり語られないマンガでは推測にしか過ぎない。そこをうまく補足したのが、今回の脚色だと思います。マンガでは、幼少の真珠に出会ったのは弁護士の方で、アラタはその話を聞いたに過ぎません。これを本当に出会わせていたことにして、ニオイを共通の記憶にしたことが、辻褄も合い説得力が増しました。
マンガチックな展開の中にも、リアルさが加わり、救いがあったのは私は好みです。マンガだったら必要ないことでしょうけど。
そんなことはなくても原作のアラタは魅力的で、柳楽さんのアラタもしっかり再現された魅力がありました。
ミステリーとしても面白いです。
深刻な素材をカラッと明るく仕上げたエンタメ作品
柳楽優弥扮する主人公・夏目アラタが、連続バラバラ殺人の真相に迫るミステリーであると当時に、容疑者である”品川ピエロ”こと”品川真珠”(黒島結菜)と結婚するというラブストーリーでもありました。
容疑者の真珠は、最終的に生い立ちからして無戸籍であることが分かり、また充分な育児も受けずに育ち、継父からのDVや学校での苛めも経験するという極めて悲惨な状況で生まれ育ったことが明らかになります。そうした”素材”からすると、「市子」同様の重苦しい社会派ミステリーにもなり得るお話でしたが、本作は「市子」と違い、奔放で陽キャな夏目アラタを主人公にしたことで、全く異なる味付けの仕上がりになっていました。
また、真珠の汚いというか不気味な歯並びも見所のひとつ。黒島結菜の美しいお顔とは対照的に、ニヤッと笑うと見える汚くて隙間だらけの歯は、予告編から印象的でした。これが一見ホラー的な怖さも醸し出しており、本作のエンタメ性を一層引き立てていたと思います。そしてストーリー的にもこの歯がポイントであることが明かされ、この辺の創りも非常に良く出来ていたと感じられました。しかしあの歯はどうやって作ったんでしょう?
ストーリーの面白さ、秀逸なキャラクター設定、柳楽優弥と黒島結菜のダブル主演の役になり切った熱演と、思っていた以上に面白い作品でした。個人的にちょっと残念だったのは、エンディングテーマであるオリヴィア・ロドリゴ の「ヴァンパイア」。真珠の感情を代弁する曲ということで選ばれたそうですが、曲自体は良いと思うものの、日本語の曲にして欲しかったと思わざるを得ませんでした。
そんな訳で、本作の評価は★4とします。
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