夏目アラタの結婚のレビュー・感想・評価
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その人の匂いは初恋の香り
原作は全12巻が既刊。
うち、自分は3巻までを読了。
既にして120分尺に収まるボリュームではなく、
また原作ありモノの悪しき轍を踏むかと思っていたら、
意外なほど映像化の出来は良い。
原作との合致度はどれくらいかは分からぬが
ミステリー×サスペンスの映画作品として
(あ、プラスしてラブロマンスも)十分に成立している。
三件の連続殺人の犯人として
一審では死刑判決が出された『品川ピエロ/品川真珠(黒島結菜)』。
が、法廷でも黙秘を貫いたため、
三人の遺体の欠損部分の行方は分かっていない。
まだ見つかっていない父親の首の隠し場所を聞き出すため
名前を偽り『真珠』と文通を始めた遺児のため
児相の職員『夏目アラタ(柳楽優弥)』は拘置所に面会に向かい
成り行きから「俺と、結婚しよーぜ」と言い放つ。
そこから始まる心理戦。
『アラタ』は一挙手一投足や言葉から
彼女の心情を読もうとする。
一方の『真珠』は弁護士の『宮前(中川大志)』、
『アラタ』の先輩の『桃山香(丸山礼)』をも篭絡し
何かを企んでいるよう。
幾つかの謎は提示される。
遺体の一部を意図的に隠し、その場所を黙秘する理由。
子供の頃に低かったIQが、長ずるにつれ跳ね上がった理由。
初対面の時から『アラタ』に固執する理由。
一審では黙秘を貫いたのに、控訴審では突如として饒舌になった理由。
一方、『アラタ』の心情も次第に変化する。
勿論、最初の目的は行方の分からぬ首の在りかを突き止めるため。
やがて『真珠』の薄幸な子供時代に憐憫を感じ、
「可哀想だ、たあ、惚れたってことよ」を地で行く愛情に。
最初は「殺人者」との見立ても、彼女の言動により
次第にその確信は
揺らいで行く。
謎を解く鍵となるパズルのピースは
緻密に配置されている。
とりわけ、ネグレクトかと思われた
幼少期の母親からの扱いさえ
理由があってのことと判った時の衝撃。
冒頭から幾度となく提示される幾何学模様が意味するところには
呆気に取られたけど。
もともと『黒島結菜』は良い女優さんで、
〔明け方の若者たち(2021年1)〕
〔鋼の錬金術師 完結編(2022年)〕
での、特に前者の演技は特筆モノ。
撮影時は役柄とほぼ同年齢と思われるが、
心の揺らぎを過不足なく演じて見せた。
「NHK」の朝ドラ〔ちむどんどん(2022年)〕では叩かれたけど、
彼女の責にはあらず、メタメタな脚本のせいだろう
(ホントに〔パッチギ!(2005年〕〔フラガール(2006年)〕の共同脚本かと、
疑ってしまったほど)。
本作でも、その技量は遺憾なく発揮。
殺人鬼で被害者で、
人を操る狡猾さと
純愛に夢見る無垢な心を併せ持つ複雑な女性の表現は終盤まで秀逸。
「ヴァンパイア」という曲、いいですね!
堤演出が散りばめられたいろんな涙が出る映画
映画は時間の制約あるから…
裁判もの大好き💕にはたまらん
軽やかな着地
おもしろかった 原作は知らないけど、 漫画が原作と言われたら、 あ...
おもしろかった
原作は知らないけど、
漫画が原作と言われたら、
あ、やっぱり、と思う節は多々あった
(悪い意味じゃないです)
キャスティングも良いし、
ストーリーも引き込まれたけど、
このご時世に、
太った人に対する評価を下げるような内容なのは、
大丈夫なの?
柳楽優弥そこそこ好きですが、
直虎の中での龍雲丸の役に次ぐ、
柳楽優弥ファンのための作品に感じました
(これも悪い意味じゃないです)
面白いのは中盤まで
何とも変わった映画です
まぁ、ギリギリの
バツに救われ、バツを求める映画
人によって評価が分かれそうですが、ミステリ好きの自分には見応え漫天でした。原作未読なので、ミステリ要素を純粋に堪能出来たのかも。「アンナチュラル」「ラストマイル」が好きな人なら、高い確率で楽しめる気がします。
ただ漫画原作だけあり、主要人物のリアリズムのない行動が、生理的に受付難い人もいそう。自分も同様の気分でしたが、ラストの回収と主題歌で涙腺が崩壊しました。この映画で泣いていいんか?という理性は、脳内のカナシミ(sadness)が吹き飛ばしました。恋愛映画としては不格好かもしれないけど、「エターナル・サンシャイン」や「(500)日のサマー」のような遠回り過ぎる恋愛描写が好きな人は、泣けるかもしれません。
🤡
1. ミステリ映画として
中盤の種明かしまでの展開は見事です。序盤で振られた謎が、思わぬ形で氷解します。原作未読で気付ける人は居ないでしょう。ただ後半ミステリ度が減り、恋愛サスペンスっぽく展開するのが残念という感想も散見しました。ただ、その感想は如何にもミステリ初心者。何故って、ラストにもう1つの大きな種が明かし待っているらです。正直、その真実は中盤の台詞で部分的には気付けるのですが、最初のシーンから貼られまくっている伏線の意味は、やはりラストじゃないと分かりません。自分はその回収で想いが溢れ、絶妙なタイミングで Olivia Rodrigo "Vampire" が輪をかけたので、涙が溢れてしまいました。
🤡
2. 堤幸彦作品として
「金田一」「ケイゾク」「TRICK」「SPEC」激ハマり世代としては、堤幸彦への期待感は大きめ。ただ「20世紀少年」の裏切りはトラウマで、一時期映画館から足が遠のきました。と言いつつ「イニシエーション・ラブ」「人魚の眠る家」「十二人の死にたい子どもたち」「ファーストラヴ」は観てるので、お得意さんな方でしょう。
話の趣は大分違いますが、法廷ミステリである本作は「ファーストラヴ」と若干似ています。「ファーストラヴ」も、被告の本音を引き出そうとする接見がシーン多い映画。ただ恋愛要素は、北川景子演じる臨床心理士が一手に引き受け、被告には皆無なのはかなり違う点です。被告を演じた芳根京子の接見・法廷シーンで魅せる圧巻の演技が見処でしたが、ミステリ的には肩を透かされるので、尻すぼみ感がある作品でした。
本作「夏目アラタ...」の黒島結菜の配役はピッタリ。「アシガール」を代表に、一途で一本気な少女を演じさせたら、右に出る者がない女優。本作での華奢さも、猟奇的な演技も見事。自分がラストで涙したのも「アシガール」のヒロインの一途さが延長線上にあったおかげかもしれません。
これが本当の真珠夫人
2024年映画館鑑賞83作品目
9月7日(土)イオンシネマ石巻
ACチケット1400円
監督は『イニシエーション・ラブ』『人魚の眠る家』『十二人の死にたい子どもたち』『望み』『ファーストラヴ』の堤幸彦
脚本は『翔んで埼玉』『劇場版 ルパンの娘』『KAPPEI カッペイ』『翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて』『もしも徳川家康が総理大臣になったら』の徳永友一
粗筋
3人?の男性を殺害した死刑囚品川真珠と児童相談所職員の夏目アラタが結婚する話
3人目の被害者の息子山下卓斗はアラタの名前を使い真珠と文通を始めた
父親のまだ見つかっていない頭部の居場所を聞き出すため
それもすぐにバレて夏目は卓斗の代わりに真珠と接見室で会うことに
意外と頭がキレる真珠に翻弄され別人だということがバレてしまいそれを食い止めるために流れでプロポーズ
事件の真相が次々と判明するサスペンス
黒島結菜の新境地
彼女の芝居が光る
それがほぼ全てと言っても過言ではない
涙が乾くところまで再現する細かい演出は心憎い
子供のときにデブになるわけだがそれって本当に必要か?
時間的都合もあるだろうが3人の被害者や環の元恋人のそこまでの経緯があまりにも気薄かな
そのくらい想像しろってことだろう
連続テレビドラマにみたいに端役の1人1人まで掘り下げるわけにはいかないからな
匂いを嗅ぐ変態ぶりも過去に2人は会っていたエピソード好き
あと法廷で証言台から傍聴席に駆け上がりアラタに抱きつくシーンも好き
あと佐藤二朗さん気持ち悪い
あの独特の粘っこい芝居
アドリブでふざけたことを言うのも良いがこれもまた佐藤二朗さんの味
傑作の部類だけど些細な不満点も多く星5は抵抗があるので星4
配役
死刑囚と結婚する児童相談所の職員の夏目アラタに柳楽優弥
死刑判決を受けた殺人犯の品川真珠に黒島結菜
真珠の幼少期に木村心
真珠の弁護士の宮前光一に中川大志
アラタの先輩職員の桃山香に丸山礼
アラタが勤める大高利郎児童相談所所長の大高利郎に立川志らく
事件の担当検察官の桜井健に福士誠治
拘置所の刑務官の井出茂雄に今野浩喜
控訴審の裁判長の神波昌治に市村正親
真珠の母の品川環に藤間爽子
環の元恋人の三島正吾に平岡祐太
死刑囚アイテムコレクター兼裁判傍聴マニアの藤田信吾に佐藤二朗
真珠の3人目の被害者の息子の山下卓斗に越山敬達
3番目の被害者の山下良介に皆川暢二
卓斗の母に佐藤めぐみ
児童施設「くらなみ園」の施設長に松金よね子
予告編
から非常に期待していた。
久しぶりに日本映画で見応えのあるヒューマンサスペンスになるのではないかと。
そして、主演の柳楽優弥はそれにうってつけで、
予告編で見せてくれた黒島結菜の一皮むけた快演にもわくわくした。
結果、悪くはなかったが、期待しすぎてしまった物足りなさは否めない。
サスペンス要素や猟奇殺人犯との心理戦は大したことはなく、
エモーショナルなラブストーリーに重点が置かれたように感じた。
予告編から想起されたものに比して大幅に浅くて薄かった。
予告編のできが良すぎたのか?
また、全編通して容姿を揶揄するような表現に満ちており不快だった。
大人は納得ずくのことなのだろうし、黒島は実際かわいい。
しかし、子役の子は?
これを観てどう感じるのだろうと余計な思いが終始消えず、胸が痛んだ。
さらに、職場の2人。
存在意義がほぼほぼなく演技も稚拙。
大いに興が削がれた。
観賞前は原作を大人買いとも考えたが、その意欲も削がれた。
黒島結菜の怪演が素晴らしい
連続バラバラ殺人事件の犯人として逮捕、起訴され、一審で死刑判決が出た品川ピエロこと品川真珠の上告審から始まる。
児童相談所の夏目アラタは事件の被害者の子どもに頼まれ、まだ発見されていない被害者の頭部を探すため真珠に接触した。アラタは真珠から情報を引き出すため、彼女に結婚を申し込んだ。やがて真珠はアラタに対し、自分は誰も殺していないと衝撃の告白を行い、父親が殺したのだと言った。真実は如何に、という話。
終始ドキドキして、何が真実なのだろう、って楽しめた。
なぜ急に結婚に同意?とか、あんなデブからそこまで痩せれるの?とかもちゃんとわかったし、真珠の賢さが徐々にわかってくるストーリーも良かった。
観終わってみると、アラタに惹かれた幼少期のシーンも有り、誰でも良かった訳じゃないんだとわかる伏線回収もちゃんとしてあって、抜け目なかった。
夏目アラタ役の柳楽優弥は相変わらず素晴らしいし、死刑囚・品川真珠役の黒島結菜はボロボロの歯以外は可愛いし、秘めた演技は怪演と言っても良いのかも。彼女は特に素晴らしかった。
中川大志の良い人弁護士もそこそこ、丸山礼の面会時の怒りも良かった。
エンディング曲・オリビア・ロドリゴのヴァンパイヤも合ってた。
こんな黒島結菜がみたかった
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