夏目アラタの結婚のレビュー・感想・評価
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エンタメ作だからこその実力
死刑囚の女性になぜプロポーズしたのかという一番大切な点がちょっと無理矢理に感じたのが惜しいが、サイコ・サスペンスとして最後の締めまで楽しめた。文芸作でも小難しい作品でもないこんなエンタメ作でこそ柳楽優弥さんの安定した力が、作品に芯をもたらしたのは凄いなぁ。
それにしても、黒島結菜さんのあの汚いスキッ歯はどうやって作ったのだろう。
これぞ純愛映画です
初めて柳楽さんをカッコいいと、黒島さんを可愛いと思った作品でした。子役で「天狗の…」越山くんが出てたのは嬉しかった♪
なんで死刑囚に恋心を抱いたか?は気持ちが分からなかったけど2人は「感情」ではなく「本能」で通じあったんだと思う。ハッピーエンドで良かった!堤監督の当たり作品です
いつも柳楽さんが左?(右だったかな?)に傾いてるのが気になりました
異常心理恋愛サスペンスの体裁を取った、王道のファム・ファタル映画&本格ミステリー映画。
意外にちゃんと「本格ミステリー」やってて、感心した。
まあ、映画がすごいってより、原作がすごいんだろうけど。
単なる異常心理サスペンス物かと思って観に行ったので、「バツ印」とか「歯並び」といった単なる「こけおどし」と思っていた要素に、ちゃんとミステリー上の意味と伏線があって、かなり驚かされた。
原作未読。堤義彦映画も、久方ぶりである。
パンフも売り切れていて買えなかったので、監督がどういう意図で本作の映画化を目指し、どれくらい原作に準拠していて、そこにどんな独自の創意を加えたかはまったくわからない。とはいえ基本的に、映画はとても面白く観られた。
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冒頭は、小菅の東京拘置所の鳥瞰撮影で幕を開ける。
印象的な放射形のX字の形状。まさにフーコーが『監獄の誕生』で紹介した「パノプティコン」である。そうか、今さら気づいたけど、日本は「未決囚」を思い切り全方位監視システムのなかで威嚇・抑圧しているんだな(笑)。
で、そのX(エックス)字と呼応するように、
多くの×(バツ)の映像が積み重ねられる。
金網のバツ。
踏切のバツ。
標識のバツ。
いずれも、「否定」「停止」「封鎖」「禁止」「懲罰」を意味するマイナスの「バツ」だ。
要するに、このイメージ映像のラッシュには、東京拘置所に拘留されるヒロインの人生と現状が象徴され、集約されているのだ。
そのなかには、青いハンドタオルに描かれたバツの模様も交じる。
その本当の「意味」が明らかになるのは、ラストを待たなければならない。
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本編が始まる。
出だしは、女性版の『羊たちの沈黙』、あるいは『ハンニバル』といったところ。
連続バラバラ殺人事件の容疑者である「品川ピエロ」のところに、児相職員の夏目アラタが面会に訪れる。担当する被害児童が犯人と「文通」していて、犯人から直接会わないかという連絡が来たという。夏目は、少年の「品川ピエロに埋められた父親の首を探してほしい」という要請に従って、少年の代わりに拘置所に赴いたのだ。
実際にあった「品川ピエロ」は、ガチャガチャでボロボロの歯をしている以外は、逮捕時の太った姿とは似ても似つかない、少女のように華奢で美しい女性だった。
「品川ピエロ」は、どうやらひと目で文通の相手が目の前の男ではないことに感づいたらしい。さっそく見透かしたように、恫喝したり、出ていく素振りを見せたりして、揺さぶりをかけてくる未決囚。
そこで夏目アラタが放った乾坤一擲の逆転の一手、それは「結婚しようぜ」という意想外の要請だった……。
映画は、大半のシーンを拘置所の面会室で費やし、「品川ピエロ」品川真珠と夏目アラタの心理的攻防を描き出していく。
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本作の本質は、一言でいえば何になるだろうか。
僕は、「ファム・ファタル」ものだと思う。
いわゆる「運命の女」に出逢ってしまったことで、男が身を持ち崩していく「ノワール」の典型的な型を、真正面から踏襲した作品。ね、そうでしょう?
衝撃的なファースト・インパクト。相手への度を越した関心。
いつしか魅了され、操られ、犯罪行為に加担していく過程。
いろいろとクセのある設定で糊塗されているせいで一見気づきにくいが、「ファム・ファタル」ものとしては、本当に「王道」といっていい作りではないか。
それに何より……、夏目アラタ自身が作中で、品川真珠のことを「彼女は運命の女です」ってはっきり言っているのだ。
その意味で、本作は『マノン・レスコー』や『カルメン』『椿姫』といった小説/オペラ群、あるいは『ギルダ』『郵便配達は二度ベルを鳴らす』『白いドレスの女』『黒蜥蜴』といったノワール/映画群の衣鉢を継ぐ、正統的なファム・ファタル映画だと言っていいと思う。
ちょうど本作が、三谷幸喜が別の観点から「ファム・ファタル」テーマに挑んでいる『スオミの話をしよう』と同じ時期に封切られたというのは、実に興味深い。
堤義彦や三谷幸喜のような60代の優秀な表現者にとって、昨今の女性性に対する考察の深まりや、女性の社会的地位の観直しといった「女性観の変容」は、今まで信じてきた「魅力的な女性像」を揺るがす、思いのほか動揺を誘う事態なのかもしれない。彼らにとっては「昭和的なヒロイン像」を一度振り捨てて、「魅力的な女とは何か」を「再定義」する内的要請が高まっているのではないか。
作劇上、後半に入ると僕たちはそれなりに品川真珠という女性に、一定のシンパシーを抱くように仕向けられる。
しかし、間違えてはいけないのだが、
品川真珠という女は、決してまともな女ではない。
たとえ、ヒロインとして輝きながら君臨したとしても、
こいつは正真正銘のろくでなしである。
この話が「まともでない女」と「まともでない男」が、奇妙な引力のもと惹かれ合って、虚々実々の駆け引きの末に思いがけない関係性を構築していく物語だということは、ゆめゆめ忘れてはならない。
彼女の生まれ育ちがいかに劣悪だろうと、彼女がしでかしたことは決して免罪されないし、彼女が一般の人間とは全く異なる道徳観のもとで動いていることは、夏目アラタだってよくわかっている。彼女が夏目アラタに心を開いたのが、彼女を単なる〇〇〇だと呼んだからだ、ということをスルーしてはならない。
品川真珠は〇〇〇だ。
そんな真珠をアラタは愛している。
これは、ファム・ファタルの物語であると同時に、
骨の髄までの「悪の物語」でもある。
なぜ、品川真珠は品川ピエロなのか。
それは、彼女が「JOKER」だからなのだ。
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もう一つ最初にも言った通り、本作には意外なほどに本格ミステリー味が充溢している。
これは、根っからの本格好きの僕としては、思いがけないご褒美であった。
とくに、幼少時・逮捕時の品川真珠が「太っている」とか「歯並びが悪い」といった、表面上は「ヒロインの異形性・怪物性」を強調するための「ルッキズム的な記号」と思われていたものが、実は「事件の真相」と深く結びついているギミックだったというのは、ちょっと予期していなかった分、かなり驚かされた。
これ、歌野晶午とか乾くるみとかの某作を想起させるような、壮大なネタふりを仕掛けてきてるんだよね。それがうまくいっているかどうかはさておくとしても(歯の〇〇〇〇〇は、いじろうがいじるまいが年齢に応じて勝手に起きる自然現象なので、こんなことには基本的にならないんじゃないか?? あと田中ビネーって、これだけ聡明で勘の良い女性が受けたとして、〇〇が〇〇〇〇ってだけの理由で、あんな結果に本当になるものなのか??)この仕掛けを、法廷闘争の勝負手として活用するのみならず(そもそも品川真珠って、最初からあの事実を伏せ札として用意していて、いざとなったらこの展開になるように狙ってたわけで)、司法手続き上の「数分間の空白」を活用した、盲点を突くようなトリッキーな展開まで用意してある。
さらに本作では、二人が面会室で出会った最初から、とある五感の一つを強調するようなシーンが端々に挿入されるのだが、これもまた、終盤に向けての壮大な伏線だったりする。えええ、これ、岩清水弘が早乙女愛の〇〇〇〇残る〇〇〇〇にすがるがごとく、みたいなネタだったのかよ(笑)。
明らかに、原作者のなかには、本格ミステリーマインドがあって、行き当たりばったりで連載しているわけではなく、最初から綿密な青写真を描いたうえで、伏線をいくつも用意して、読者をあっと言わせることに全力を費やしている。僕はこういう作品が大好きだ。
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映画化としては、どうしても12巻もある原作を切り詰めている分、若干足ばやな印象はあるし、キャラクターの掘り下げが足りない部分もある気がする。
とはいえ、まずは、面会室で対峙する二人の「表情」をうまく撮るのが一番大事だという信念のもと、徹底的に「照明」にこだわって撮影し切ったのは、実に的を射た演出だったように思う。
冒頭の、逆光で顔が真っ黒に淀むなか、黒々とした目で見返して来る真珠。
下からの煽りの光線を浴びて、狂気じみた面貌へと一変する真珠。
そんな真珠に対峙して、ときどき射貫くような言葉で相手を制するアラタ。
二人の丁々発止のやり取り、千変万化する関係性、発言毎に顔立ちを一変させる様子を、堤義彦は「演技」と「ライティング」でフィルムに刻印する。
あとは、カット割りと、リズムと、音響で。
原作に出て来る印象的なシーンの再現性は、かなり高い気がする。
そして、今回の一番の殊勲賞は、照明さんだといってもいい。
演技の面でいうと、僕は黒島結菜と柳楽優弥が世の中で絶賛されているほどに巧いとは思わなかった。
魂の演技ではあるが、無骨で、地声をコントロール出来ていない、生っぽい演技だった。
でも、それが結果的には巧く嚙み合っていた気がする。
真珠もアラタも、生まれとしてはバリバリの虐待児童で、社会とうまく折り合えず、生きづらさを抱えている存在だ。そういう「世慣れなさ」「偽装しきれない非社会性」を、抑揚と音程の微妙に取れていない滑舌の二人の「未熟」な演技は、期せずして上手く体現できていたのではないか。
この二人の「こなれなさ」と比べて、対照的に「めちゃくちゃこなれていた」のが、中川大志の弁護士役だ。この人こんなに小器用でコントロールの利いた演技できるんだ、って感心するくらい、ちゃんとした演技をしている。どう表情筋を動かして、どう目線を動かしたらいいか。どういうテンポでどうしゃべったら音楽的に聞こえるか。そのあたりを中川大志はきちんと踏まえて、「いかにも演技臭い演技」をやりこなしている。中川くんの演技と主演二人の演技には、「俳優集めたアニメ映画で一人だけプロ声優が交じっている」くらいの差がある。きっとこれって、NHKの「LIFE!」あたりで鍛えられたんだろうなあ(笑)。
でも劇中で、この「こなれた演技」で出来た弁護士は、「こなれない演技」で出来た真珠とアラタからは、徹頭徹尾「信用されない」。
弁護士の真珠を助けたいという想いに偽りはないが、真珠にとってはどこまでも「うまく利用できる」存在でしかないし、アラタから見れば「こいつはいつか真珠に殺される」存在でしかない。
ここでは、「演技の質のギャップ」が、そのまま世慣れない主演二人と世慣れた弁護士の「あり方のギャップ」として、うまくスライドされているのだ。
ただ、堤義彦の悪いところは、他の「脇」にもやりたいようにやらせてる部分で、少なくとも佐藤二朗の傍聴マニアは明らかにやりすぎである(笑)。昔の東映ピンキーで山城新伍がすべてを根こそぎ持っていってたような悪目立ちぶりを、こういうメイン二人を立たせるべき本格ミステリー映画でやっちゃうのは、正直どうかと思う。
児相のメンツを志らくと丸山礼で固めるのも、少し「コント臭」が強すぎるし、市村正親の裁判官も、あんなに目立つ必要はないような。
あと、最初に出て来た文通少年は良い演技だったけど、彼『ぼくのお日さま』のスケート少年だったのね! ぜんぜん観ていて気付かなかったよ。
物語の展開としては、とくに被害者3人に関する終盤の説明が、あまりに十把一絡げなうえに真珠にとって都合が良すぎる点や、結局「なぜ犯人はこんな事件を起こしてあんな後処理をしたのか」の動機の部分が、最後まで観てもよくわからない点など、あまりうまくいっていない面も多い。
終盤で明らかになる「真相」が、うまく前半とフィットしていない印象もある。アラタに「最初から彼女は心のままに行動していたんだ!」とか言われても、明らかにあの女はめちゃくちゃ「駆け引き」しまくってただろう!って思わざるを得ないし(笑)。
あと、面会室のガラスをぶち破るシーンとか、終盤での結婚式のシーンとかは(原作もああいうモンタージュなのかもしれないが)明らかにうまくいっていない。とくに後者のチープでダッサいテレビ的演出にはサブいぼが出るかと思った。
とはいえ、総じて面白い映画だったのは間違いない。
ぜひ原作のほうも最後まで読んでみたいと思います。
なぜバラバラに?
原作未読だが、平均点の高さに惹かれて鑑賞。
連続殺人犯「品川真珠」(黒島結菜)が捕まるが、完全黙秘を貫く。被害者たちはバラバラにされて捨てられていた。被害者の一人の息子が、父親の首を見つけ出したくて、児童相談所の職員「夏目アラタ」(柳楽優弥)を名乗って真珠と文通を始める。それを知ったアラタ本人が、「俺が見つけてやる」と少年に約束し、拘置所を訪ねて真珠と面会。首の行方を訊き出そうとするが、はぐらかされる。これは一筋縄ではいかないと感じて、「お前と結婚してやる」と申し込む。すると真珠が「自分は誰も殺してない」と言い出して――といったストーリー。
柳楽さんは、ただの「正義の味方」ではない、不良少年上がりのひと癖ある男を好演している。朝ドラが酷評された黒島さんも、本作では底の知れない容疑者を怪演している。
伏線もよく回収されている。ただ、真珠の殺人は1件を除いて自殺幇助なのだが、ではなぜ遺体を解体しなければならなかったのかという疑問は残る。
面白かったけど原作と違う
ザ漫画の世界観
始まり方とか掴み方がTHE漫画で面白いです。
結婚してくれと2人の間のガラスに婚姻届を貼り付けるシーンがすごいよかったです。
最初は見つかっていない殺された被害者の首を探していたのに、最後には本当に恋して愛して、サスペンスサイコ恋愛映画って感じです。
ピエロの虫歯治したら歯がめっちゃ可愛い女の子やんけって思いました。
殺したくて殺したのはあの父親もどきだけで、他の人たちは解放されたがっていた、死にたがっていたから手伝ってあげたって言ってたけど、あの人たちとピエロの接点ってなんだったんだろか、何で出会って殺してあげてたんだろか。
玄関の前でアラタに声をかけられてハンカチの匂いをずっと覚えてるの、うわぁ、すごいって思ったけど、殺人犯なんだよな結局っていうのと、ずっと待ってたんだねよかったねって気持ちと、変な狭間の感情になります。
死刑にはならずに済んでよかったって思う一方で、法とはなんだろう、殺人犯ってなんだろって考えちゃう気持ちになりました。
佐藤二郎さんが、殺人犯に飲まれるみたいなこと言ってたけど、話してると殺してしまう気持ちもわかるよなみたいになっちゃうのかな。
二郎さんはしっかり二郎さんらしいちょっと様子おかしめのおじさん役やってたけどよかったです。
泣くシーンはないと思っていたのに、あまりにまっすぐなピエロの愛に涙出てしまいました。
漫画の世界観だからこそ面白いと思いながら見れる作品でした。
飽きない展開
地に足がついてない感じ
多重多層なストーリーやトリック…、すごいと思う。
真実や本当の気持ちが薄皮を剥がすように明らかになっていく展開も。
そして、なにより柳楽優弥さんの色気のある演技と、線の細い黒島結菜さんのサイコパスっぷり。
しかし…、人間が4人も殺されてる(うち、3人は幇助かもしれないけれど…)。
しかも、死体をバラバラにしてるんですよ。アパートの部屋で。
これって、もっと重くて残虐で深刻なことなのではないの…。違和感。
児相の職員が(いくら子供から依頼されたからっていって)、あそこまでするかなっていう違和感…。
「首をみつけたい」。子供がさらっと発言しすぎかな……。
未成年だったら、刑が軽くなるんだ!にウェイトを置いている価値観…。
都合よく色んなものが見つかる展開。
面白かったけど、いまいち入り込めなかったのは違和感がいっぱいだったからか。
Netflixでシリーズにして、もっとじっくり話をはこべば…、きっと、もっと良かったと思う。
結局、4人殺して、バラバラにしたんでしょう(バラバラにするって、すごいことだと思うよ)。
地味ーにオトメゴコロくすぐられました笑
原作読みたくなる
「おい、汗臭えぞ」「嫌な臭いじゃない」
ミステリー要素どっぷりではじまって、純愛ラブストーリーで締めくくる。冒頭は、監督堤幸彦を感じるシーン(SPEC的な)。そこでたくさん映し出された✖✖✖✖には当然、訳があった。それがあったからこそ、アラタの求婚を受け入れた理由になるんだなあ。その肝心な理由を、結局真珠はアラタに明かすことはなかった。そこに純愛感が詰まっていた。
ストーリーは、「市子」と似た設定。親の都合に振り回された娘たちの悲劇。だけど、真珠本人は可哀そうとみられるのを極度に嫌っていた。こういう家庭環境に育った子供もそうだし、例えば被災者などの中には、「可哀そう」の言葉に救われる人もいるだろうが、その言葉に傷つく人もいるってことを肝に銘じたい。
エンディングに流れた、オリヴィア・ロドリゴ「バンパイヤ」は映画のイメージ通り。
ただ、映画に入り込めない理由はいくつかあって、例えば真珠は整形をしたわけでもないの顔が変わりすぎている。痩せて可愛くなる設定はわかるが、例えば鼻の形なんかはまるっきり違う。あの娘の顔立ちで、果たしてアラタはあとからしっかりと恋愛感情を抱けたのだろうかと不信感が強い。また、裁判官役の市村正親は、どう見ても定年の年齢(裁判官は70歳らしい)を超えている。そして、志らくの演技が舞台の役者のように大げさでクサすぎる。本人は上手いと思っているんだろうが、べっとりとしてて興ざめしてしまった。
またひとり、追いかけていきたい女優が増えた。
黒島結菜、テレビドラマでかわいい女優さんだとは思ってたけど、こんなすごいとは思わなかった。一瞬も目が離せない。追いかけていきたい女優さんがまたひとり増えました。あの歯はどうやってなのかな。
柳楽優弥と黒島結菜の二人でストレートな恋愛ものが見てみたい。
中川大志、松本穂香に似てる。
丸山礼、なんでこの人? って思ってたらなるほどな、適役。
志らくさん、なんで。
母親役の藤間爽子、最近よく見るけど、この人もそろそろ来そう。
男の子、タ、タ、タクヤだ。
佐藤二朗、まさにハマり役。
そして、今野! 係の人って顔映るだけで全部持っていく。何にもしないのに。でも邪魔にならないし壊す訳でもない。
もう少しで見逃すところでした。予告以外に情報入れずに観たから、展開全く読めず。
エンディングに流れる「ヴァンパイア」もよかったです。
ストーリー展開は面白く観たのですが‥
(完全ネタバレなので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
結論から言うと、今作のストーリー展開は面白く観ました。
ただ一方で、映画の根幹に関して重要な部分が欠けているようにも感じました
この映画『夏目アラタの結婚』は、主人公・夏目アラタ(柳楽優弥さん)と偽って、連続バラバラ殺人犯の品川真珠(黒島結菜さん)と文通していた被害者の息子である山下卓斗(越山敬達さん)が、夏目アラタに自分の代わりに品川真珠と面会して欲しい、というところから物語は始まります。
被害者の息子である山下卓斗は、父の見つかっていない首を探すために連続バラバラ殺人犯の品川真珠と夏目アラタの名前を使って文通していたのです。
その後の面会で、連続バラバラ殺人犯・品川真珠は夏目アラタをコントロールしようとし、逆に(山下卓斗の父の首の場所を聞き出すために)彼女の信頼を得ようと夏目アラタは品川真珠に結婚を申し入れて、物語は展開して行きます。
ただ、この品川真珠の夏目アラタに対するコントロールと、夏目アラタの品川真珠への結婚の申し込みは、いわば映画前半での1段目の話でしかありませんでした。
今作の物語の根幹はもう1つ深い、映画後半の2段目の話である、品川真珠と夏目アラタの過去からの関係性にありました。
この映画『夏目アラタの結婚』は、映画前半1段目の奇抜な、品川真珠と夏目アラタのコントロールと結婚申し込みのやり合い(バトル)に重きを置いて描かれていて、映画前半の面白さはありました。
しかし映画前半1段目の奇抜な2人の関係性に重きを置いて描いてしまったために、逆に、映画の根幹にかかわる、映画後半2段目の本当の品川真珠と夏目アラタとの過去からを含めた関係性の方は、逆に説得力を無くしてしまっていたと思われました。
つまり、映画の前半と後半で、品川真珠と夏目アラタそれぞれの心情に、一貫性をそこまで感じられないと思われてしまったのです。
なので、映画後半の品川真珠や彼女の母親・品川環(藤間爽子さん)との過酷な過去に、本来であれば映画を観ているこちらに深い共感や感動が起こってもおかしくないのに、そこまでの感情が映画を観ていて起こっては来ませんでした。
同様に、(単に情報を聞き出す信頼を得る為に、死刑判決を1審で受けている連続バラバラ殺人犯に結婚を申し込んで結婚をするという)主人公・夏目アラタの前半での奇抜な言動によって、後半での夏目アラタの品川真珠への深い感情は、説得力が欠けているように感じました。
この映画『夏目アラタの結婚』は、映画後半2段目に描かれる品川真珠の過酷な状況での心情や、幼少時代の夏目アラタの心情を基盤に(逆算)しながら、映画前半1段目の初めから、品川真珠と夏目アラタにもっと映画を通して一貫性ある複雑な心情を持たせて表現する必要はあったのではと、僭越思われました。
映画前半の奇抜な表現に偏ってしまったために、後半に描かれた今作にとって大切な根幹がそれによって分離され、物語全体の説得力が抜け落ちてしまったように感じました。
ストーリー展開は面白さもあっただけに惜しい作品になっていると、映画鑑賞後に僭越思われました。
予想していたよりも遥かに遥かに
中途半端
公開前の番宣で柳楽さんがよくテレビに出られていて、その時に目にした予告に惹かれて鑑賞。
うーん、サスペンスかと思いきやラブストーリーって展開もうーんだし、成功してる3人が殺して欲しいという設定もうーんだし、どういう理由であれ(ってその理由もはっきりしなかったけど)遺体損壊した相手とそう簡単に本気で向き合えるっていうのもうーんという感じで納得いかず。
オープニングから「×」というマークをめっちゃ出してきたけど、匂いに執着してたのであって、模様ではなかったんだからそこまで出す意味はなかったかなとも思うし。
柳楽さんの目力が強くて引き込まれそうになったけど、途中から???の連続の中、無理やり綺麗に終わらせた感強し。
高校生や大学生が観たら素敵な話!ってなるのかな...
あと、そんなにグロくはないにしても遺体損壊シーンがあるのにレーティングがGっていうのもどうかと。せめてPG12くらいに引き上げておいて欲しかった。
柳楽さんはもう少し深いテーマの映画で観たい役者さんだとあらためて思った映画でした。
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