ボストン1947のレビュー・感想・評価
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笑って泣けて手に汗握って大感動
1936年から1946年の韓国。
ソン・ギジョンとナム・スンニョンから、
ソ・ユンボクへバトンを繋ぐように、
祖国への思いを胸に、強い覚悟を持ってレースに挑む
マラソンランナーたちの姿を実話に基づいて描いたヒューマンドラマ。
日本人として胸が痛むところもありますが、
母国を大切に思う気持ちに、非常に心を揺さぶられました。
あの時代だからというのもあるのでしょうが、
今の自分に祖国に対して、こんな想いはないなぁ…と、
我がことながら少し残念に思ってしまいました。
監督の脚色による紆余曲折な展開の効果も感動を倍増させてくれましたし、
ラストのボストンマラソンのシーンは、実話なので結果は判っていても、
手に汗握る迫力で、ゴールした瞬間、泣きながら心の中で拍手喝采です。
ソン・ギジョンとナム・スンニョンの友情関係も、
ソ・ユンボクとの師弟関係も、温かくてステキでした。
補足ですが、
たまに、ソン・ギジョン役のハ・ジョンウさんが大鶴義丹さんに、
ソ・ユンボク役のイム・シワンさんが若いときの鶴見辰吾さんに、
勝手に脳内変換されてしまう時がありまして、ひとりツボってました。
祖国の国旗と国歌は言葉では言えない誇りがあるんだと
あの走りに全世界が感動の嵐
誇りをかけて走る
キャスティングが良い
期待以上!号泣!
難民国として、国際社会に復帰することの意味は、想像以上に大きなものだった
2024.9.5 字幕 イオンシネマ京都桂川
2023年の韓国映画(108分、G)
戦後の混乱期に国際大会に出場しようと奮闘した朝鮮マラソンチームを描いたスポーツ映画
監督はカン・ジェギュ
脚本はカン・ジェギュ&イ・ジョンファ
原題は『1947 보스톤』で「1947年、ボストン」、英題は『Road to Boston』で「ボストンへの道」という意味
物語は、1936年のベルリンオリンピックにて、日本人名・孫起貞として優勝したソン・ギジョン(ハ・ジョンウ)が描かれて始まる
彼は「日本人代表として走ったこと」をスピーチで強要され、日章旗を月桂樹で隠したことなどを理由に、マラソン界から追放されることになった
それから10年後、戦争が終わって日本の統治は終了したものの、今度は米ソによる管理体制に入る
ギジョンの功績はレース名を冠するまでになり、そのレースも10周年を迎えることになった
だが、ギジョンは酒を浴びて表彰式に遅れて来るなど、自堕落な生活をくり返していた
ベルリンの盟友・ナム・スンニョン(ぺ・ソンウ)は呆れるものの、再び二人で世界の舞台を目指したいと考えていた
スンニョンは高麗大学のマラソンチームの監督をしていて、そこには貧乏な出身ながらも短縮マラソン(20km)で優秀な成績を叩き出したソ・ユンボク(イム・シウン、幼少期:キム・ジョンチョル)もいた
ユンボクはギジョンに憧れてマラソンを始めていたが、自堕落な彼を見て落胆し、能力の高さから高慢な態度を取り続けていた
映画は、スンニョンがボストンマラソンへの参加を考え、ギジョンを誘う所から動き出す
大会への参加を在韓米庁に打診するものの、担当者のスメドレー(モーガン・ブラッドリー)は「朝鮮は難民国のために、アメリカに入国するためには保証金900万ウォンと在米の保証人が必要だ」と言う
それは本国の決定であり、在韓米軍のホッジ将軍(ロン・ケリー)の発言一つで可能だったが、彼は大会への参加には否定的な立場だった
そこでスンニョンは「ギジョンからプレゼントされた靴で優勝したジョン・ケリー(ジェシー・マーシャル)の記事」を見つけ、彼に手紙を書くことを考える
渋々、ジョンへの手紙を書くことになったギジョン
だが、その返事には「招待はOKだが、ギジョンが監督になること」が条件になっていた
そして、スンニョンは出場のために監督を降り、ギジョンが就任することになった
映画は史実ベースに脚色を加えている作品だが、かなり綿密に再現されていた
難民国認定からの入国の難しさ、在米朝鮮人のペク・ナムヒョン(キム・サンホ)がこぼす「何もしてくれない祖国」という言葉も辛辣なものとなっている
だが、そんな祖国だとしても、ギジョンは太極旗を胸に走る意味を強く感じていて、ボストンマラソン財団の公式会見では自説を語り、その大切さを訴える
その言葉は記者団の心を掴み、運営側は星条旗を外して、太極旗にて走ることを許可するのである
スポ根映画としての成長過程、ユンボクの周囲で起こるドラマなどもサラッとしていて濃密
コメディ要素もユーモアがあって暗くなりそうなシークエンスでも弛緩作用が効いていた
レースシーンも迫力があり、最初から最後まで集中力を切らすことなく鑑賞できるのは良かったと思う
若干のロマンス要素もあって物語に華もあるし、瞬間湯沸かし器のようなギジョンの葛藤もしっかりと描かれていたと思う
公式記録を今更変えることは難しいと思うが、記憶だけは語り継がれて行ってほしいと素直に思えた
いずれにせよ、事前に必要な知識はないが、日韓併合、戦後の過渡期の歴史の流れを知っていないと、なんで米軍?と思ってしまうかもしれない
このあたりは基礎教養の部分で、若干耳の痛い話も出てくるが、これは朝鮮サイドの意識と感覚で描かれているので当然のことだと思う
史実映画としても発見があるし、スポーツ映画としても見応えがあるので、気になっている人は事前情報(レースの結果など)なしで鑑賞しても良いのではないだろうか
演出過多だったが感動してしまった
「ソウルの春」を観たばかりだが、続けて史実に基づいた韓国映画を鑑賞。植民地支配から解放されたばかりの韓国がマラソンでオリンピック出場をめざす話。孫基禎は、植民地時代に日本人として出場したオリンピックで金メダルをとったマラソン選手ということは知っていた。でも、本作は選手ではなく監督として活躍する姿を描く。
当時は国家として成立する前だから、政治的にはかなり混乱している時期。アメリカの統治下だからオリンピック出場も難しかったのだろう。国際大会で活躍が必要という条件はなかなかハードルが高い。しかもそのためのボストンマラソンへの出場にもいくつかの条件が必要。だからドラマになる。
マラソンのレースシーンもなかなか熱かった。感動仕立てにするための演出(犬がらみのトラブル)は若干盛りすぎた感はあるが、ギリギリ受け入れることにしよう。いや、そもそもこの話自体も演出しすぎなんじゃないの?と思える箇所がいくつかあった。でも、なんだかんだで感動してしまうんだから、あまり文句は言えない。
気になったのはユンボクのオリンピック出場。世界記録出して、相当期待されたんじゃないかと想像する。でも、そこはほぼ触れずに終わった、後で調べたのだが、なるほどという結果だった。映画では触れないわけだ。
本作では、日本憎し!の気持ちが抑えめだったように感じる。植民地支配が絡む物語としては珍しい。政治色が強くない、スポーツの話だったからかもしれない。だいぶ観やすい映画になっていた。演出過多なところがなければもっとよかった。感動しただけにもったいなく感じる。
詰めが…
それで、翌年のロンドンオリンピックはどうなったの?
ボストンマラソンに出場するための保証金を、民衆からの寄付で賄ったり、ボストンが米国独立の地であることを訴えて、ユニフォームに太極旗を付けることを認めさせたりといったシーンには、胸が熱くなる。
特に、星条旗を付けて走ることを断固として拒否する監督の姿には、ベルリンオリンピックで自分が獲得した金メダルが日本の実績になってしまったという彼の過去が重なり、二度と同じことをくり返さないという決意がひしひしと伝わってくる。
ただ、その割には、思いのほか「反日色」が薄くて、やや拍子抜けしてしまった。日本をどう描くのかは別にしても、作劇上は、憎むべき強敵がいた方が話が盛り上がったのではないだろうか?
クライマックスのマラソンにしても、転倒して足が痙攣していた割にはゴボウ抜きで優勝するという展開は、これがフィクションだとしたら「やり過ぎ」で興醒めだし、監督が11年前に樹立した世界記録を、同じ韓国人の若者が塗り替えたという事実も、「出来すぎ感」が強すぎて、逆に感動できなかった。
そもそも、苦労してボストンマラソンに出場したのは、翌年に開催されるロンドンオリンピックの出場権を獲得するためだったのに、エンディングで、そのことに何も触れないことには違和感を覚えざるを得なかった。調べてみると、1948年のロンドンオリンピックでは、韓国はマラソンで良い成績を残せなかったようだが、次のボストンマラソンで韓国勢が表彰台を独占したことなど、自分たちに都合の良い事実だけを紹介するという姿勢には、やはり、誠実さが欠けているように思う。
ところで、ボストン在住の身元保証人は、如何にも胡散臭くて、てっきり、巨額の現金を持ち逃げするのだろうと思っていたのだが、最後まで「善い人」だったところには、何だかホッとしてしまった。
感動あり、笑いもあり
知らない話だったのですが、なんとドラマティックな実話なのでしょう。
募金が集まるシーンや朝鮮の国旗が認められたシーンは泣けました。
マラソンのシーンはテンションあがりました。
はじめての飛行機や渡米の珍道中には笑いました。
感動だけでなく笑いもあり、想像していたよりずっと楽しい映画でした。
Runner
実話ベースの韓国映画ということでフラッと鑑賞しましたがこれが最高で最高で、思わず泣いちゃうところもあるドラマ性とスポ根ならではの熱もあって素晴らしい1本に仕上がっていました。
韓国は今でも反日思想が根強いというのは様々な媒体で知ってはいますが、今作を見るとその理由も分からんでもない卑劣な行動があったのも考えさせられましたし、だからこそ自分たちの名前と自分たちの国のためにタイトルを取りたいというその行動力は尊敬しちゃいます。
マラソン選手としての心掛けで喝を入れて、それをもってもっと成長するという王道ながら沁みるシナリオもスポ根好きにはたまらなかったです。
資金面でボストン行きが難航するという難しさもしっかりと描かれており、上の人間は動こうとしないからギジョンが動き回るけれど歯が立たず、それでも諦めなければなんとかなるの精神でめげずに動き続けた姿は本当にカッコよかったです。
自国の旗を胸につけるために尽力する姿も胸熱ですし、そこにいくまでの盛り上がりにも参加したくなるくらい盛り上がっていました。
マラソンを描くという点でも良さが際立っており、ペース配分はもちろん、ナムがラビットになってユンボクを誘導したり、普段の特訓で鍛えられたことによって上り坂も下り坂にも対応できてどちらでもスパートをかけれるという利点を活かして進んでいくところが見応え抜群でした。
フォームもマラソン選手そのものの躍動感で、息を入れるタイミングだったり前進気勢だったりと本物のレースをよりドラマチックに思える演出になっていました。
ラストは王者との一騎打ちで両者共にヘロヘロのはずなのに最後の力を振り絞って駆け抜けていく様子には思わず感動して涙が出ちゃいました。
現地にいた人たちも自国問わず、全身全霊かけて走ってくるユンボクをめちゃくちゃ応援したんだと思いますし、それをすぐに出迎えてくれるギジョンの暖かさ、そして無事に完走したナムも思いっきり抱きしめて泣き笑いというもう盛り上がりまくりで観ているこちらもその場にいるかのような感覚でした。
その後の3人はマラソンのみならずスポーツという面で大きく貢献していて、皆さん90歳を超える大往生までなされているもんですから、本当に健康に元気に生きていたんだなぁと嬉しくなりました。
俳優陣の熱演が本当に最高で、イム・シワンの肉体改造、ハ・ジョンウとペ・ソンウの体全部使った演技とどのシーンを切り取っても見応えのあるものになっていていました。
スポ根ものとして、人間ドラマとして素晴らしい作品でした。
自分の国を誇りに思う、なんて素晴らしいんだろうと目がキラッキラに輝いていました。
鑑賞日 9/2
鑑賞時間 18:15〜20:10
座席 A-5
市井の人々のパワーが「国」を動かした
祖国のプライド
以下で書ききれませんでしたが、イム・シワンも言わずもがなグッドです。
本日は会員サービスデイ。雨が降ったり止んだりの不安定な天気ですが、ヒューマントラストシネマ有楽町の午前回はほどほどの客入りです。
さて、本作は実話を基にしたストーリーでスポーツ(マラソン)物ということで、感動が約束された王道な作品。勿論、裏切らず終盤の涙腺崩壊は必至なのですが、感心するのは流石のカン・ジェギュ監督、映画が巧い。実話と乖離しすぎないバランスの取れた設定や演出は、けしてお涙頂戴だけの陳腐な作品になっていません。端折ってもいい情報はトントン拍子で進め、感動につながる導線となるシーンこそ丁寧に語ることで、109分という短めな上映時間で上手にまとまっていて感情移入しやすい作りになっています。
主演のハ・ジョンウは相変わらず素晴らしい。時代は日本の統治下から独立し大韓民国が成立したばかり。そのため国際的な立場が弱く認知度すら低い状況で、本当にボストンマラソンに出場できるのか中盤まで紆余曲折が続きます。指導者として、また国の顔として出場実現と勝利のために尽力するソン・ギジョン(ハ・ジョンウ)。自身が背負う過去「自分たちのアイデンティティを歪められたくない」一心で語る大会前の演説は、もはや説得力しかありません。
さらに本作の肝は名脇役ペ・ソンウ。彼が演じるナム・スンニョンは「国民の英雄」であるソン・ギジョンの先輩であり、ともにベルリンで戦った同志。若きエース、ソ・ユンボク(イム・シワン)に目をつけ、やさぐれ気味のソンを表舞台に引っ張り出してボストンを目指すきっかけとなる人物ですが、人懐っこい笑顔で難しい状況を巧く取り成したり引き受けたりが尊すぎ。それも相まって、終盤は何ならこの人に一番泣かされた気がします。多くの作品に出演し、ドジだったり正体不明だったり、割とコメディリリーフ的な役割が多い印象がありますが、本作の存在感はとても印象的です。あっぱれ。
真面目だった
ボストンマラソンへの出場を目指す韓国のマラソンチームのお話だ。ベルリンオリンピックで金メダルをとっているのに、日本の統治時代だったため韓国の実績としてカウントされず日本を恨んでいる。そのため反日色が濃い。
主人公がそのメダリストで現役を引退して監督になる。お話のポイントが、ボストンマラソンに韓国として認めてもらうことや、予算がないこと、ユニフォームに韓国の国旗を採用してもらえないことなどをとても丁寧に描いているため、さっぱり面白くない。ユニフォームなんて勝手に国旗を縫い付ければいいし、それがダメなら優勝してから国旗を掲げればいいとしか思えない。それが史実なら仕方がないのかもしれないが、ちょっと触れる程度で充分だ。
僕はマラソンを趣味としていて、当時のトレーニングや戦略などをじっくり描いて欲しかった。選手は普段からやたらと、特に山を走っていたからそもそも足が速いくらいの表現だ。どうやってスタミナをつけるかとか、精神面など当時なりのことで今では間違っていることとか、そういう面白さが見たい。
レースが始まると熱い展開で面白い。犬に当たって転んで立ち上がるのも大変な状態になりながら復活して一位って、犬の件がなければ超楽勝だったのではないだろうか。
この歴史、心揺さぶられる
1936年のベルリンオリンピックのマラソン競技で、金メダルを獲得したソン・ギジョンと銅メダルを獲得したナム・スンニョン。2人は朝鮮半島が日本の植民地統治下にあったがゆえ、日本代表選手として日本名で参加せざるを得なかった。
表彰台でユニフォームの日章旗を隠したことでソン・ギジョンは選手の引退を余儀なくされ、第二次世界大戦が終わり日本から独立しても、メダルの記録は日本のままだった。
そんな身を切られるような思いをしたソン・ギジョンはその後、祖国で英雄となったが、無気力で物臭な日々を過ごしていた。
英雄ソン・ギジョンの名前の付いたマラソン競技で、1位獲得した若者のソ・ユンボクは、幼い頃からソン・ギジョンに憧れていたが、表彰式に現れたソン・ギジョンの酒臭く興味のない様に失望してしまう。
若者達にマラソンの指導をしていたスンニョンはユンボクの才能を目の当たりにして、ボストンマラソンに出場させようとユンボクを誘うが、ユンボクは病気の母親の為に金を稼ぐ必要があり、賞金がないと分かった以上とにかく金を稼がなければならなかった。
ギジョンと同じようにベルリンオリンピックで苦い思いしたスンニョンは、朝鮮から若いランナーを輩出すべく、若者達にマラソンの指導をしていた。
ボストンマラソンに若者を出場させようと奮闘するスンニョンに説得され、ギジョンは動きだす。そしてギジョンが監督をすることを条件に何とか道筋を見出す。
ユンボクに病気の母親がいることを知ったスンニョンは、その手助けをすることでユンボクをチームに迎え入れることができ、ユンボクも母親の為に一生懸命練習に励んだ。
だが、ユンボクの母親が病気とは知らないギジョンは、ユンボクが金の為に走っていると疑わず辛く当たってしまい、ユンボクはチームを出てしまう。
ギジョンはスンニョンに連れられ、ユンボクの母親の入院している病院へ。そこでユンボクの母親の深刻な病状を知る。
そんな中ユンボクの病気の母親が亡くなってしまい、母親のユンボクに走らせてあげたかったという思いを胸に、ギジョンたちはまたユンボクをチームに参加させる。
ここからが本格的にチームの奮闘がはじまる
ギジョンもスンニョンも指導に力がはいり、ユンボクも過酷な練習に励んだ。そして実力はギジョン以上と言われるまで成長した。
ギジョンはボストン行きの道筋を何とか見出すが、朝鮮は難民国とされ米国に入国するのに保証金を求められる。その保証金の問題を解消できずボストン行きは難しいとされたが、ユンボク達に期待し応援する人たちの心を動かし、その募金で保証金を解決することができた。
そしてギジョン、スンニョン、ユンボクはようやくボストン行きが叶いいざ!
だがまたボストンでも、アメリカに保証されるからにはユニフォームは星条旗でなければならなかった。またも同じ屈辱を繰り返すのか、いや、何としてでも朝鮮の太極旗を胸に走らなければ!
ボストンでの保証人としてあつらえられたペク・ナムヒョンは、この国は何でも金だといい、いい加減で本当に保証人が務まるのか不安だが、太極旗を勝ち取る会見での通訳はいい仕事をしてくれた。
頑として星条旗を条件と譲らないアメリカ側に、3人の熱意が伝わり、会見に来ていた人達をも巻き込んで太極旗を勝ち取ったのだから。
もうあとはボストンマラソン。
出場はユンボクとスンニョン。
ユンボクのペースを守り、誘導しながら走るスンニョン。
様々な苦い思いを胸に走るユンボクの顔は、凛として揺るぎなく、冷静で、芯の強さを感じさせた。
認知度の低い朝鮮を、実況でも侮っていたが、淡々と走り他国の強者を抜かしていくユンボクに注目し始める。
もうあとは見守るしかない!
1位に躍り出たユンボクだったが、犬を連れていたギャラリーの手からリードが外れてしまい、その犬がコースに飛びだしユンボクと衝突‼️
そんなことあるか⁉️
そして倒れるユンボク。たちまちペースを崩して体が言うことを聞かず立ち上がれない。それでも何とか立ち上がろうと頑張るユンボク。
さっき抜いた強者達にどんどん抜かれてしまう。
マラソンがスタートして間もなく、いてもたってもいられなくなったギジョンは自転車でユンボクの先を追う。そこで倒れたユンボクを見つけて駆け寄る。そしてユンボクが立て直せるよう懸命に声をかけサポートする。
あぁ、何とか立てた。ユンボク 頑張れ!もう涙が止まらない。
そして徐々にペースが戻って再び走り出す。
あぁ。なんだ。もう。本当に涙が止まらない。
そしてもう、凛として揺るぎない、芯の強さを感じさせるユンボク再び。
ここからのユンボクが強かった。強くて素晴らしかった。
なんとまた追い上げ1位でゴール!
そして世界記録まで更新!
あぁ。本当に良かった。
子供の頃、病気の母親の為にお供えを盗みに行ったあのきつい坂道。
母親への思いがユンボクを強くしたのだ。
第二次世界大戦の時代がもたらす背景が如何なるものだったのか、この映画を通してすごく大事なことを学んだ。すごくいい映画だった。
そしてギジョン、スンニョン、ユンボク皆90歳を超えて長生きされたと。感服させられた。
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