ナミビアの砂漠のレビュー・感想・評価
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今のところ本年No.2、オススメ
登場人物がみんなキャラが立ってて、どのシーンも鮮烈に印象に残ってる。
ヘタレ彼氏の諸々、ランニングマシンとキャンプのシーンが特にお気に入り。
河合優実さんは、他の作品でも目立つ演技をしてたけど、この作品でとても好きになった。
ボーダーの女性の話
他のコメントでも「自分が許されたような気持ちになった」という感想がありますが、自分も同様です。
映画そのものがセラピーのようでした。
主人公は家族を捨てた父親を恨みながら、無理矢理許していた。
父も人間だから仕方ない。親を憎みたくない。
抑圧した怒りの矛先は、恨んでもいい他の男たち。
男性に依存的な態度を見せる一方で激しい攻撃性を持っていました。
女性には攻撃性を見せないあたり、母親との関係は悪くないのだろう。
ちょい役の隣人女性もいい空気感を出しています。
自分が恋人と喧嘩する声を聞いているはずなのに何も知らないように微笑んで挨拶してくれる自然体な態度が、主人公にとっては母親的な包容力を感じたのだと思います。
「お腹すいた」
これは子供のように甘えているのだと気づきました。
「お父さん、お腹すいた」
父親には言えない。叶えてもらえない欲求。
安心感や甘えが生んだ食欲。
一人で食べることを嫌がるのは、恋人が不在の父親の代わりだからでしょう。
ここ、痛いほど共感できます。
共依存の元カレとは違い、「お互いに高めあえる対等な関係」を求めた新しい彼氏は、許しだけでなく厳しい叱咤もする。主人公にとっては理想的な関わり方だと思います。
境界性人格障害、双極性障害というワードが出てきたのには驚いた。
多分、主人公は境界性人格障害だと思います。
女性に対してはアンバランスにならないあたり。
同じ病気を抱えている人や、主人公と似た性質を持ったかたには気づきがある作品だと思います。
ま!!!!!
美人ならではの展開ですけどねっ!!!!!!
意味は分からないがエネルギーは感じる
きっとナミビアも砂漠も出てこないんだろうな、と思っていたら、やっぱりそうだった。一部、スマホで砂漠の映像見てる瞬間があるのと、エンドクレジットのところだけそれらしい映像が映るが、特にナミビアについて語られるシーンは無い。なんの意味があるのか、わからない。でもよく分からないエネルギーは感じる。
冒頭、駅近くのビルを歩いて喫茶店にたどり着いた河合優実が、友だちの話と男たちの風俗の話とを、同時に聞く場面から心を掴まれる。
目の前のことがまるで他人事のように思える。多分この頃から、もう病気が始まっている。
陰惨なストーリーのことを鬱展開と言ったりするが、文字通りのうつ病の物語になっていき、目が離せなくなる。
あと恋人との喧嘩がリアル。特に突然男が暴力的になったり直後に謝ったりとか、すごくよく分かる。自分にも心当たりがある。
男たちの方も病気ではないか。
ロリコン…
大昔ノーパンしゃぶしゃぶに行ったことを素直に白状するが(俺は寛一郎か)、そんな自分のようなおっさんにはハードル高そうな作品かと鑑賞前には身構えていたものの、河合優実をずっと観ているだけで137分が不思議と飽きなかった。いちいちリアルな彼女の演技はもちろんだが、ホン・サンス的ズームや脳内ワイプにえっ?となったり、ふたり組になって溶けていく…とかのポエムな(キモ)脚本とか、心療内科の葉山さんの話し方とか、唐突な唐田えりか力などなど、画面に惹きつけて離さない工夫がしっかりされていた。
お腹空いてないって言ってる…からのキレっぷりや、洗濯機など周囲の音が耳に障る不安定さ、葉山さんとのやりとりなどを通じ、カナが抱えているものを想像しつつ、しまいには自分がカナに同化していくような感じすらしたが、理解できていないところも多いので、気のせいだと思う。とりあえず、映画なんか観てなんになるんだよと言われても「あみこ」も観てみたくなった。キャンプだホイ!
BGMとして観る作品
東京砂漠
将来の夢もなく何に対しても情熱を持てないカナ。一応恋人はいるが、彼との生活に退屈さを感じるようになっていたカナは、ハヤシという男と生活するようになる。
しかし、新生活を始めた2人は互いに心が通じ合わなくなっていき……
面白い映画を観た。
好きか嫌いかで言われれば嫌いかもしれない。
なんでかって言われたらなんでかって言えないので、嫌いじゃないかもしれないけど、好きではない。ただ、独特で唯一無二、面白い。
鑑賞前、鑑賞中、鑑賞後と、この映画に対する印象がコロコロと変わった。
鑑賞前は今泉力哉的な良質な邦画かと思っていた。
しかし観始めると全く違う。
酒タバコセックスみたいな、どっかのバンドがやってそうな痛大学生的世界観。
中身の無いいわゆるエモ映像集みたいで少しガッカリだった。
しかし、それもまた違うことに気付かされる。
カナが抱えている精神的な部分はもっと深く重く苦しい。
彼女は何も悪くないと言いたいけれど、結局彼女が全部悪い。
あの2人の空間がキツくてキツくてしんどい。
もう観ていられないそう思ったとき、不思議なことにそんなこの映画のイメージもまた大きく変わった。
隣のお姉さんが出てくるあたりから終盤にかけて少しずつカナの世界が浄化されていく。
日常化した取っ組み合いはもはや愛おしいし、母親の親戚たちとのビデオ通話からラストカットまでで、ようやく彼女がこの世界に生きることができたように思えるのだ。
河合優実は改めて凄い女優だな。
良い女優だとは思っていたけど、正直今まで特別上手いと感じたことはなかった。
この難役をあそこまで自然体で演じられるのは才能でしかない。
今後の活躍も期待していきたい。
自分が女だったら金子大地が演じるような男を好きになっているかもしれない。それ以前にやっぱり金子大地が好きなのよ。
筧一郎は藤井風にしか見えなかったし、中島歩が出てくるとニヤニヤしてしまう。
好きな役者がイマイチ好きになれない役を演っていて最高だった。
あと全然関係ないけど、伊島空さんご結婚おめでとうございます!!
私はカナという1人の女性が開始1分からずっと好きになれなかったが、同時に無性に生きていて欲しいとも思った。
私にはあまり映画的な解釈はできないけれど、ナミビアの砂漠のようにこの一辺倒で生きにくいこの世の中にオアシスを見つけるのはなかなか難しい。
自分も自分のことで精一杯だが、1人でも多くの同年代の人がオアシスに辿り着ければと願うばかり。
よくわかんないけど確かにナミビアの砂漠。
好きな映画ではなかった。
でも悪い映画ではないと思う。
まず絵がいい。
正直あまり共感できるところのない登場人物たちなんだけど、なんか見入ってしまう。
河合優実はもちろん魅力あるんたけど、だからって誰が撮ってもこうなるわけじゃないだろうし。
やっぱりこの監督才能あるんでしょう。
なんかこう、わかってないなーと思うとこが一つもなかったので、きっと頭もすごくいいんだと思う。
しかしなー、残念ながらキャラクターや描いてる世界が好きじゃなかった。
自分と重なるところがなくて、興味も向かない方面という気がした。
唐田えりかだけ良かったかな。
とりあえずあの男のチョビ髭は嫌だった。
あーこの髭剃っちまいてー!とずっと思ってたわ(笑)。
もう一人の男は髪切れよって。ウザいし。
どうもその男どもの、あの辺が悪い(髭とか髪とかではなくて笑)、ていうのが観賞後の盛り上がりポイントの一つっぽいんだけど、自分はそんないいとも悪いとも思わなかった。
その辺にいる普通の男なんてこんなもんでしょ。
まあその、こんなもん、が時に我慢できないというのもわからんではないが。
でもその辺の普通の女だって、そういうこんなもん的なとこあると思うしね。
ていうかこういう人たちと接触ないので正直よく知らない(汗)。
結局言いたいことはわかるようなわからないようなだったけど、エンドロールの後に映る、インパラみたいなのが水飲んでるシーンは妙に説得力があった。
うまく説明はできないんだけど、この映画を絶妙に総括してるようなとこがあって、その辺のセンスも只者じゃないなーという気がした。
あとなんか精神科の治療が微妙に絡んでくるんだけど、色んな人のレビュー読んでて、それに割とみんな肯定的なのが不思議。
かなりリアルにインチキ臭くない?
あの男性医師のいい加減な感じはもちろんだけど、女性カウンセラーの、質問に答えず全部患者への問いかけにもどしてしまう、いかにもな感じとか、イライラしたけどね。
「どうしてロリコンを例に出したのですか?」ていう逆問いに「アンタそれこっちの質問に答えてねえだろ」とか言ってやって欲しかったけどなー!
ただこれもやっぱり、その辺の普通の精神科なんてそんなもんだろ、という気がする。
てな感じで、書いてるとなんか煮え切らないようなことしか出てこないんだけど、悪い映画、スカスカの映画、つまらない映画、ではないんだよね。
でもなんかモヤモヤして、ああでもない、こうでもないと考えてしまう。
そのはけ口としてこうしてレビューを投稿する次第です。
皆さんそんな感じなんですかね?
カンヌの受賞も、このモヤモヤ感に賞上げましょう!て感じだったのかな?
ひとつ思ったのは、自分中の理想というか願いというか、そういう真面目な思いが前面に出てくる場面が全然ないなあということ。
ちょっとでもあればよかったのに。
結局アンタ何がしたいの?どうなりたいの?って度合いが強すぎて。
いや彼女なりに前面に出してんのか・・・?
でなくてそういうのが見つからないってことなのか?
・・・結局モヤモヤする。
河合優実で持ってる作品
映画の冒頭、友人の自死を聞かされても他人事のような表情のカナに、一体この子の思考はどうなってるんだ?と少し驚かされてしまった。
その後、彼女は友人とホストクラブへ行き、自称クリエイターのハヤシとデートをして、酔って帰宅をすると同棲中の恋人ホンダに介抱される。何とも奔放なカナの日常が綴られ、よく言えば何事にも捕らわれない自由人、悪く言えば自分自身というものを持たない今時の少女といった印象を持った。好きか嫌いかという問題は別にして、この何とも掴みどころがない存在は、この映画をとても魅力的な物にしていることは確かである。
カナを演じるのは、昨今活躍が目覚ましい河合優実。彼女のドアップの映画のポスターが示す通り、全編出ずっぱりの熱演を見せている。正に彼女の存在感で持っているような作品ではないかと思う。
ただ、カナに感情移入できるかどうかと言えば、自分には出来なかった。どちらかと言うと、客観的に彼女の生き方を観察した…というのが正直な所である。
カナが今のような暮らしを送っている理由、彼女という人間を形成するバックボーンは、劇中に幾つかヒントが散りばめられている。例えば、妊娠中のエコー写真、終盤から登場するカウンセラーへの告白等から色々と考察はできる。しかし、いかんせん詳しい所までは分からず、そこは想像で補完するしかない。そこが分かれば彼女の苦しみや怒りといったものにも共感することが出来たのだろうが、残念ながらそれは出来なかった。
ただ、こうした孤独な若者がこの世のどこかに存在するのかもしれない…と、そんな思いを巡らすのみであった。
尚、カナは境界性パーソナリティー障害なのではないか…とも思った。ただ、そうするとこれは病気についての映画になってしまうわけで、それは少し捉え方として間違っているような気もした。本作はあくまでカナという女性のパーソナリティの部分をテーマにしていると捉えるのが筋だろう。
劇中には幾つか目を見張るような演出も見られる。
例えば、タイトルインサートのタイミングは「愛のむきだし」を連想させられたりもしたが、中々斬新で面白いと思った。
また、冒頭のカフェのシーンにおける周囲の騒音、後半の隣室から漏れてくる英会話のリスニング音等、音響演出も中々凝っている。
一方、時々カメラがズームされるが、これについては余り感心しなかった。唯一、カナのスマホに映るナミビアの砂漠の動画にズームするカットは技ありに思えたが、それ以外は余り意図が感じられない。全体のリアリティ重視なトーンにも合ってないような気がした。
また、終盤から幾つかシュールなシーンが登場してくるが、これもそれまでのトーンを考えると違和感を覚える。カナの不安的な精神状態を表したものなのだろうが、もう少し抑制しても良かったのではないか。
更に、ホンダやハヤシといった男たちの造形が陳腐過ぎるのもどうかと思う。ダメ男を描くにしても、もう少し深みが欲しい。ホンダに至ってはほとんどコメディかと思うほどであった。
現代社会を上手く描写している
平凡で退屈な毎日を過ごす21歳女性の日常生活を描いたヒューマンドラマ。窮屈な現代社会で苦悩する若者の姿を上手く描写している。
主演を演じるのは、注目の若手実力派女優・河合優実。最初から最後まで彼女の世界を堪能できる作品であり彼女の魅力に引き付けられる作品です。
2024-171
日本語字幕付き上映の回をあえて選んで鑑賞してきました。 主人公 2...
河合優実劇場✨✨✨
ミイラ取りが。
まったく理解不能でした
この才能はいったい何者!?
小栗康平さんの「死の棘」を見てから島尾敏夫氏の原作「死の棘」を読み終え、今「島尾敏雄日記(死の棘までの日々)」を読んでいます。島尾敏雄の「死の棘」の事は以前から知っていましたが夫の不倫がきっかけとなって妻が精神を病み夫を責め続けるというおどろおどろしい内容のため映画を見たり本を読んだりするのを避けていましたが、実際に見たり読んだりするうちに相手を責め続け、いたぶり、時には暴力をふるい、自死を図ろうとする姿がある意味究極の愛の姿のようにも思えてきました。
「ナミビアの砂漠」のなかでも酷似する場面が描かれますがきっと「死の棘」の影響を受けたものと思いパンフレットを買って読んでみましたが「死の棘」関する言及が一言もされていないことに驚きを感じました。「死の棘」は日本文学を代表する私小説であり、実際に島尾敏雄の妻である島尾ミホさんが精神を病んで医者にかかったり果ては住んでいた東京を離れ、最終的にミホさんの故郷である奄美大島に引っ越すという大きな代償のもとに書かれた作品なのですが同じような到達点に脚本・監督である山中瑶子氏が己の感性のみを信じることでたどり着いていることは特筆すべきことだと思います。
観客を楽しませるような展開やら、女優の可愛さをアピールするような映画でなくて監督の中のリアルを追求しているので一見女優にここまでの演技を求めるのか?と思うような場面もありますが「かっこ悪いのがかっこいい」「みっともないのが美しい」と感じる映画でした。見る人を選ぶというか万人受けするような作品ではないと思いますが...
マジで意味がわからなかった。
「不適切にもほどがある」や「あんのこと」の河合優実さん主演だったので予告で見てこれは面白いんじゃないかと思って早速見てみましたがマジで意味がわからなかったです。
何を伝えたいのか、何がテーマなのかよくわかりませんでした。
ただ、どっかでなんかこれまでのことが伏線回収か何かあるのかずっと気になって見てましたが最後まで特に大きな展開もなく終了。
先日見たcloudのように中身がなくてもそれも含めて最高!って感じの作品もありますが、これはちょっとただただ意味不明で終わり方も良くなかったな。本当に今年1番の駄作を見たかもです。
自分的今年ワースト1だった変な家より酷かったかも。
でも河合さんはじめ出演者の方々の演技は素晴らしかったです。
とりあえずわざわざ劇場では見る価値がありません。配信で見るくらいで十分かと。
優しすぎる男と超ワガママ女
優しすぎる男と超ワガママ女の話で、正直、無理〜、という内容でした。
まあ、女は精神を病んでいるんだけど、それでも、やっぱり、無理〜でした。
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