劇場公開日 2024年9月6日

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ナミビアの砂漠のレビュー・感想・評価

全357件中、1~20件目を表示

2.5現代を砂漠にするのはまだ早い

2024年9月14日
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鑑賞方法:映画館
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まぬままおま

3.5眺める人生、眺められる人生

2024年9月8日
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鑑賞方法:映画館

 ヒロイン・カナのつかみどころのなさに、前半かなり戸惑った。友人を軽くあしらい、二股をかけ、あっさりと堅実な恋人を裏切る。彼女の目的や志向がさっぱり分からず、物語もどこに向かっているのか予測がつかず…。彼女の暴力性も相まって、不穏な空気におののきながらも、なぜか目が離せなかった。
 予告もちらしにも触れる機会がなく、タイトルとキャスト以外の前情報は一切なし、での鑑賞。そもそも、タイトル「ナミビアの砂漠」の意味さえも、よくわかっていなかった。時折カナがスマホで眺めている砂漠、エンドロールで延々と大写しになる風景がナミビアなんだろうな…と思いながら、帰宅後にネット検索。ナミビア共和国・ナビブ砂漠の人工池に集まる動物たちのライブカメラ映像が、気持ちが鎮まる、中毒性があるなどと支持されているらしい。では、彼女はなぜ、このサイトにハマっているのだろうか。
 後半、スクリーンがぐーっと反転してスマホの画面に押し込められ,カナが自分を画面越しに眺めるシーンが印象的だった。心や体が自分から切り離される、離人症を思わせる描写。恋人との生活がいよいよままならなくなり、仕事からもドロップアウトした彼女は、よろよろとカウンセリングに通う。箱庭にやっと置いた木の下で、顔を合わせるだけの隣人(あの!唐田えりか。ハマり役!)と楽しく歌い踊る。本作の中で唯一、純度の高い幸福なシーンだった。
 彼女は縛られたくない、解き放たれたい、と全身で叫ぶ。自分の自由のためならば,周りが傷つくことも厭わない。けれども、縛られず、解き放たれるためには、まずは自分を縛り付ける存在が必要になる。たとえば友人、恋人、仕事。そして、解き放たれるということは、拠り所を失うということでもある。やさしい元彼が作ったハンバーグを、もそもそと咀嚼して消滅させるカナ。滑稽なのか悲壮なのかわからない、ねっとりと残るシーンだった。
 人工池に集まる野生の生き物に自然を感じるように、作りものの世の中でうごめく自分を外から眺める、拭いきれないウソっぽさ。自分は眺める側ではなく、眺められる側だった。ならば、値踏みが大好きな人たちに鑑賞される人生から、フレームアウトすればいい。そう気づいた彼女が辿り着く先にあるのは、安堵なのか、失望なのか。…100年経ったら、どちらも大差なし。

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cma

5.0今年一番の日本映画

2024年10月31日
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鑑賞方法:映画館

無軌道であぶなっかしく、しかし強かで強靭さもある主人公像が本当に素晴らしい。岡崎京子の作品の主人公のようだ。タフで大胆で人を食ったような強烈な個性とエネルギッシュに現代を闊歩するカッコいい女が存分に見られる作品だ。この作品の主人公にとって、心の傷もまた自分らしさで個性である。現代の消費社会は残酷で傷つけられることもあるが、その傷にひるまない強靭さが全身で体現した河合優実の佇まいがすごい。『あんのこと』ではむしろ、社会の理不尽さに傷つき敗れる繊細な女性像を体現したが、こっちは現代社会を食い破るような強靭さと繊細さも併せ持ったような驚くべき主人公像を構築している。今年はこの2本で完全に河合優実の年になった。そして、山中瑶子の脚本は大胆不敵で見事なキャラクター造形力を見せてくれた。今後、日本を代表する映画作家になるだろう。

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杉本穂高

4.0戦いに疲れ、傷つき、怒るヒロインは大都会のヌーなのか?

2024年9月18日
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鑑賞方法:映画館

知的

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清藤秀人

4.5根深い男社会への不服を全身で表すカナに、ぐいぐい突かれる痛みと快感

2024年8月31日
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鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

興奮

男女平等や多様性尊重の理念が当たり前の語られるようになった昨今の日本でも、男女格差は厳として存在するし、そんな根深い男性優位社会に不満を抱きながらも「自分一人が声を上げたところで何も変わらない」と消極的に現状を容認している大勢(恥ずかしながら私もそう)にとって、カナ(河合優実)の恋人に対する暴れっぷりは、単に目の前の相手だけでなく、優しいふり理知的なふりで女性という存在をじわじわと押しつぶそうとするより大きな男社会そのものへの不服を体現しているように見える。それは自分でも気づいていなかった急所、あるいはツボをぐいぐい突かれるような痛さをもたらすが、その痛みを受け入れることで積年の凝りやこわばりがほぐれ、ほどなく快感に変わっていくのに似ている。

監督・脚本の山中瑶子は日本大学芸術学部の監督コースに通うも、馴染めずに中退。その後独学で初監督作品「あみこ」を制作したというが、型にはまらない作風、小器用にまとめようとせず粗削りでもいろいろ試してみようという意気が映像から伝わってくるのが実にいい。

この「ナミビアの砂漠」を観たことがきっかけで、身のまわりで不満に思いつつも受け流していたことを自分から変えていったり、理解しているつもりで実は勘違いだった言動を改めたりする人が増え、めぐりめぐって社会の古い体質が改善されるなら、それこそまさに“痛快”ではないか。山中瑶子監督にはこれからもその独創性を極める方向で突き進んでほしいと願う。

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高森郁哉

2.5関心が持てる様なシーンが全く無かった

2025年9月24日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

河合優実扮するカナは同級生が自殺したと聞かされた。

夜遊びしてだらしない怠惰な生活を送っているだけの女性は魅力ないな。もっとピシッとしてほしいんだけどね。一応エステで働いてはいるんだ。同棲してる男も直ぐ別れて欲しいとか言って責任感無い奴だしね。今どきなのかもしれないけど、イライラするね。関心が持てる様なシーンが全く無かったのは残念だ。

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重

3.0出演者さんがいい

2025年9月19日
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Norman

4.0中年だけどなんかわかる

2025年9月19日
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鑑賞方法:VOD

難しい

斬新

私は中年女ですが、主人公の若者独特の情緒不安定さはわかります。
ある程度年齢重ねると流せるようになる事も、若い頃はストレートに受け止めてしまったりして勝手に傷ついたり。

私はカナちゃんみたいにモテなかったし劇中に出てくるわりと衝撃的な出来事もなかったけど、全ての事に真っ直ぐで、自分には何も無いから自己肯定感も低くてとにかく生きにくかったなあ‥と。

だけど、最後にカナちゃんが今カレと自分自身に必死に向き合おうとしてる場面はちょっとだけだけど、前向きになれたんだなと思ってます。

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ミオ

3.5その映画に共感・理解することは必ずしも「その映画が面白い」ということではない

2025年8月27日
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鑑賞方法:VOD

河合優実演じる主人公のカナの二人の男性の間でフラフラしたり男性の影響でタトゥーや鼻ピしたりする感じは「あぁ、こういう子いるよな」「ああいう子ってこんな感じなんだろうな」と妙に納得するし、急にヒステリックになって暴力的になるところなんて、実際にはやらないんだけどもすごく自分ごとのように感じる。砂漠のオアシスのライブカメラが人気というのは聞いたことがあったし、主人公が何となく観て別の世界に思いを馳せるのもなんだかとても良くわかる。
じゃ、ストーリーが面白いかという別にそういうわけではない。
ただ、河合優実含め役者たちの演技への真摯さや飽きさせない絶妙なゆっくりめのテンポ感で何となく見入ってしまう。
それがこの映画の目指すところなのかどうかはわからない。
よくある小さな邦画の及第点という感じ。

印象に残ったこととしては
●寛一郎と金子大地のセクシーさ
この二人は正統派イケメンとも違うクセのある顔立ちなのだが、なんだか妙に色気を感じる時がある。それがこの映画ではよく出ている。役柄について言えばホンダ(寛一郎)と付き合ってればよかったのに…と思う。仕事も頑張ってるし家事もするしいいやつじゃん。ハヤシ(金子)はちょっとかなへの本気度がわからないな、、と思ってたけどなんだかんだいってカナのヒステリーに付き合ってるのは意外だし好感持てる。穏やかな幸福を得るにはホンダの方が確実そうだけど、現実もカナみたいな子は案外ハヤシとくっついてる方が多いのかもな。

●カナの勤務先がエステ
今若い女の子の就職先でめちゃくちゃ多そうだよなと思う。美容外科の受付とかさ。で、先輩社員がVIOの脱毛について「絶対やらない」と言ってるのが良かった。最近の脱毛必須&マナーみたいな風潮が嫌いなので。このセリフが実際の取材などに基づいているのか、監督の願望なのかは気になるところ。

●河合優実が脱いでる
これは事前情報として知らなかったのでちょっとびっくり。でも以前から、この子ほど良く胸も大きめでスタイル良いよなと思っていたので(最近は年齢のためか痩せてきてそうでもないけど)、しっかり、イヤらしい感じではなく撮ってくれたのは嬉しかった。同性でも綺麗な裸体は観たいのです。監督もそうだから撮ったんだと思うし。

●地元町田!
冒頭で河合優実が走ってるシーンが一番興奮した。

そんな感じ。

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yco

0.51番わからなかったかも。

2025年8月12日
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鑑賞方法:VOD

ご都合主義ってわけでもないし、
察せよってスタンスにしてもなんか…情報少なすぎるし、
もうわからんわってなってしまった。
中身が感じられない。

理解できない方がアホなのだとしたらしかたないけど、
さすがに見た人に任せすぎのずるい映画という印象。

僕のない頭ではまったく理解できない映画でした。

最近は意味深風な映画(ボソボソしずる系映画と呼んでいる)の視聴にハマってるけど、その中でも1番わけわからなかったかも…

設定
脚本
演出
配役★★
好み

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ろろ

2.5この無気力は共感できました

2025年7月30日
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鑑賞方法:VOD

21歳の女性の生活話。夢や希望の描写はなく、ただ惰性で生きている雰囲気。若さ故とも言える無気力感。自分もこんな時期あったなと共感。決してスッキリする作品ではないし苦しさも感じる。主人公も何かを見つけた時、変わる気がする。

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RYO

3.0意図が余り分からなかった

2025年7月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

映画を鑑賞するときにはプロット展開や演出などから監督の狙いやメッセージを推測するのが楽しみの一つだが、本作においては、なんとなく引き込まれるものがあった反面それがあまり伝わってこなかった。これは作品の問題ではなく、鑑賞者である私との相性というか、経験や価値観の相違によるもので、また違うタイミングで鑑賞したら違う印象となるかもしれないと思った。タイトルのナミビアの砂漠がどう関連してるのかもよく分からなかった。

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にち

3.0なんかもったいない

2025年7月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

奔放に生きているようで、自分がどう生きたいのかわからず、感情のコントロールがうまくできない。
そういう役柄を河合優実が表現している。

しかし編集が冗長。137分は長くてダレてしまう。
手際よくまとめると印象が違ったと思う。

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惑星1号

3.0わからない

2025年7月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

河合優実の演技に終始引き込まれたがもうここまでにしてと途中から思った。引き込まれるの通り越して引きずり込まれるのを止めたかった。最後に救いみたいな理解した?みたいなのが欲しかったけど私にはわからなかった。病気だったってこと?ホンダやハヤシもどうかしてるかも??ナミビアの砂漠か…エンドロールのヤギの種類であろう名を知らぬ動物、水を求めて来るけど飲みそうで飲まない個体、何が起こるんだろうと眺めていたけど本編もそういうものだった

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Sheeta

3.0よく分からない作品

2025年7月17日
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何を見せられていたんだろう。
1人の女性の生活?。
起伏は無いですが、最後まで何となく見れてしまった。

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YU

3.5河合優実の芝居は引力の強さを感じる

2025年7月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

昭和、平成、令和のどの時代の女性の役を演じても、その時代のその女性のリアルさを河合優実さんからは感じられる。かなりぶっ飛んでるカナという女性がリアルに感じられるのは彼女の演技力の賜物かと。ストーリーとしては人によって色んな受け取り方があると思うし、個人的には河合優実さんじゃなきゃ最後まで集中して見れなかった可能性は大きい。彼女の芝居は引力がすごい。この女性を生きる河合優実がどういう結末を迎えるか見届けたくなってしまう。

健康な人にはカナがありえない女としか映らないとは思うけど、カナと同じ境遇の人には少し共感できる部分があるかも。カナは他人を傷つけてるようにしか見えないけど、実際のところは自分を大切にできずに自分を傷つけてる。

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きり

4.5この監督は絶対才能ある

2025年7月8日
Androidアプリから投稿

面白い。ちょっとびっくりするくらい良かった。主人公のキャラクターへの好き嫌いは当然あるんだろうけど、これは映画なんだから、映画としていいかショボいかが全てであって、この「映画の」爽やかさははっきりしている。 河合優実の演技はたぶん誰もが認めるだろうけど、その説得力の源が、監督の脚本への深い理解にあるのが素晴らしい。 西川美和と片山慎三の映画を初めて見つけたときの感動が心の中でよみがえって嬉しかった。

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つくね以外は塩で

3.0ティンプトン

2025年7月6日
iPhoneアプリから投稿

製作者は主人公を正当化するつもりはさらさらないとは思うが、男女を逆にしてこんな男を描いてしまったら、擁護の余地すら許されない所である。パートナーの行動の落ち度など彼女の言動を正当化する理由になりえない。自分が信じる彼氏像を体現すれば、相手も役割を果たしてくれると期待するホンダは、ただ未熟なだけである。パートナー置いて自己逃避しても、言葉と肉体的両面のDVの理由にはならない。全ては主人公の自らは努力も研鑽も怠り、焦燥感に抗うように周りをディスってマウントして、高揚しているだけである。
そんな彼女を彼女目線からただ映したかったのであろう。問題児を見事に演じた河合優実の演技が冴える。

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Kj

3.5荒涼とした生活

2025年7月5日
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鑑賞方法:VOD

興奮

驚く

ドキドキ

こういう女主人公、いるいると思った。
奔放で、自己中心的で、周りをナメてて、暴力的で、芯が通っておらず、本当に迷惑なんだけどなんだかんだ魅力があるから周りが助けてくれて生きていける感じの人。
主演の方の演じ方(と言うのも違和感があるくらい自然)がキャラクターをありありと描いていて凄かった。

物語は全体的に浮遊感があり、どうも掴めない。
ところどころシュールな演出もあり、ますます訳がわからなくさせるけれど、
その意味不明さ、突拍子のなさがカナの頭の中そのものを描いているように感じた。

なぜナミビアの砂漠と言うのかは分からないけど、彼女の生活の荒涼とした感じが砂漠なのかなと思った。
大量の人生が交錯する東京という場所では、砂漠で生きている人もいる。
私はカナのような人と関わる機会はないし、恐らく出会っても距離を置いてしまうので、
そんな人の生活や頭の中を垣間見ることが出来た気がした、そんな作品でした。

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Omi

2.0聴不憧(ティンブドン)

2025年6月26日
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怖い

わからない。分からなかった。
否、分かりたくなかったのか?

最初は人を趣味に生きていくと窮屈だな〜と思ったりしてたけど
暴れ出してもなんだかんだ付かず離れずで生きていってるし、対処してるし、
これがロン毛の方だったら見放されてたのだろうか

癇癪というか感情の吐露というか
これが子どもだったら許されていた行為かもしれないが
子どもの時に上手く発現出来なくて今に至ったのだろうか

大人になれなかった子どもなのか

個人的には自分にもあるかもしれない将来だと思うと目を背けたくなった。

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