シビル・ウォー アメリカ最後の日のレビュー・感想・評価
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戦場カメラマン、ジャーナリストたちの物語
今もリアルに起こっている内紛。
大国アメリカが分断され、内乱は過激さを増し
政府軍の敗北が見えてくる。
勝手ながら、内紛が勃発した理由やら、
その経過から激しさを増す内乱を描いたものかと
思っていた。
ジャーナリズムと新旧戦場カメラマンの成長を
描くことに特化されていて
激しいドンパチは思っていたより少なく
内乱の裏側をスクリーンを通して体感している感じ。
リアリティはあって、現実に起きるかも?と
思わせるので恐怖心を煽られるが、
どうしてもここ日本では起きえない。と思ってしまい
どこか他人事、よその国のこととして見ちゃう。
その無関心?さが良くないのは百も承知🙏
戦場カメラマンの渡部さんを思い出し
彼が本作を観たらどんな感想を述べるかなぁ。と
思いながら劇場あとにしました。
赤いサングラスの男のシーン怖すぎる😱
今回はIMAXで鑑賞。
序盤から丁寧にドラマを描いていて、そのあとアメリカの様子や主人公たちがD.C.を目指す様子が描かれます。
欲を言えばどういう経緯で内戦が勃発したのかも描いて欲しかった。
主人公たちの成長なども丁寧に描かれていてとてもいいと思った。
あと、銃声がリアルすぎていきなり発砲するとき、いちいちびっくりした(笑)
ラストD.C.に着いた時の戦いのシーンは、迫力満点で大満足。
この映画は結構考察しがいもあると思うので、後日よく考えて、自分なりの考察をここに追記したいと思います。
命乞い
世界中に派兵している合衆国が、テロではなく内戦が勃発することを仮想したことを映画化出来ることが驚きであり称賛できる。
でも、
記者ジョエルは内乱後の大統領への最初のインタビューを何にするかと悩んでいて、それが現に現実に実現すると、
ジョエル「大統領、何か一言?」
大統領「殺さないでくれ」
なんと、馬鹿馬鹿しいほど普通の質問に、応答はさらに普通で笑えた。
感情に流されず報道写真家は記録を残すことと言いながら、
新米報道写真家の盾となり命を守ってあげて散っていったベテラン報道写真家リー、
そのリーを亡くし命を守られたジェシーは、覚醒したように脇目も振らず大統領射殺現場に突入し記録写真を撮り収める。
民間ミニタリーマンが、捕獲した記者にアメリカ人とは、どの種類のアメリカ人と詰問する。
さらに南米、中米、何処から来たアメリカ人か?
南北アメリカ大陸、合衆国の成り立ちを想像すると侵略と奴隷のアメリカ大陸が見えて来て笑えてくる。
他にもこの映画は、アメリカ人がアメリカを客観的に俯瞰した謙虚な姿勢で警告を発していることを感じる。
そう、カメラマンもソルジャーのように第一線で任務だけを果たして行くだけでいいのか?
そんな自問に足がすくみだしたリーが取った行動が救いだと感じたが…
大統領の辞世が命乞いだったことも素敵だった。
(・∀・)
シビル・ウォー アメリカ最後の日
劇場公開日:2024年10月4日 109分
「エクス・マキナ」のアレックス・ガーランドが監督・脚本を手がけ、
内戦の勃発により戦場と化した近未来のアメリカを舞台に、最前線を取材するジャーナリストたちを主人公に圧倒的没入感で描いたアクションスリラー。
連邦政府から19の州が離脱したアメリカでは、
テキサス州とカリフォルニア州の同盟からなる「西部勢力」と政府軍の間で内戦が勃発し、各地で激しい武力衝突が繰り広げられていた。
就任3期目に突入した権威主義的な大統領は勝利が近いことをテレビ演説で力強く訴えるが、
ワシントンD.C.の陥落は目前に迫っていた。
戦場カメラマンのリーをはじめとする4人のジャーナリストは、
14カ月にわたって一度も取材を受けていないという大統領に単独インタビューを行うべく、ニューヨークからホワイトハウスを目指して旅に出る。
彼らは戦場と化した道を進むなかで、内戦の恐怖と狂気を目の当たりにしていく。
出演は「パワー・オブ・ザ・ドッグ」のキルステン・ダンスト、
テレビドラマ「ナルコス」のワグネル・モウラ、
「DUNE デューン 砂の惑星」のスティーブン・マッキンリー・ヘンダーソン、
「プリシラ」のケイリー・スピーニー。
シビル・ウォー アメリカ最後の日
劇場公開日:2024年10月4日 109分
音響がすごい
ですね〜
初っ端から引き込まれました
IMAXかせめてしっかり音に気をつかってる映画館でぜひご覧になって
キルスティンはスパイダーマンのころから好きです。
ラストでびびってた、と思ったら、だてに歴戦カメラマンやってませんね〜
本能的なのは師匠のサミー譲りなんでしょうか。
せっかく大統領にたどり着いたところで新旧交代で、、、
しんみりしちゃいましたが、
若き気鋭の後輩が記念撮影です。
プリシラの彼女だとはわかりませんでした。
彼女の最高のショットはエンドタイトル、スクリーン上で現像、拡大、焼き付けられます。
サミーが語ってた過去の独裁者の現実が想起されました。
一番好きなシーン
山火事?燃える森をプレスカーで突っ切るところ。瀕死のサミーの手が火の粉を追います。
あと、WFと合流してサミーを悼む写真家二人、バックの川面のキラキラ。
音響だけでないですね、撮影も、です。
ライバル的なプレスクルーのビデオマンは
ケビンコスナーの現代西部劇ドラマやシカゴPDに出演してましたねー
映画館でどんどん観たい役者さんです!
今年のベストワンです♪
現実になってもおかしくないリアリティ
アメリカが内戦により分断され、同国内で同国民が殺し合い、命が簡単に失われていく様を
淡々と映し出されるがゆえ、戦争の恐ろしさがよりクリアに伝わってきた気がします。
加えて、音響による演出がハンパなくエッジが効いていて、
何度も「ビクッ」としました。Dolby Atmosで観たため、より一層“音”による迫力があり
圧倒されましたね。
俳優陣、特に主演?のキルステン・ダンスト(リー)とケイリー・スピーニー(ジェシー)が
光っていましたし、ジェシー・プレモンスの不気味且つクレイジーな演技も
素晴らしかったです。
ジャーナリストの視点から描いた内戦・戦争は、
肉眼では悲惨な状況にうつるのに、カメラを通すとどこか人ごとと言いましょうか、
客観的に見えてしまう、そこがまた恐ろしいと感じました。
その点においては、後半に火の粉が舞うなか車を進める主人公たちが映しだされるのですが、
戦火にも関わらず、どこか幻想的で美しくもあり、そう感じてしまった自分に、
そういう感情になっていいのか?と自問自答をしながら観ていました。
底冷えする恐ろしさを感じた次第です。
ロードムービーになっているため、道中含む行く先々の出来事がいちいち強烈で
ラストまでダレることなく一気に観ることができました。
ラストにおけるリーの死は、ワシントンD.C.での戦いが始まると、
リーになんとなく死亡フラグが立っているように見えていたので、納得ではあるものの
ある意味ジャーナリストとしてプロフェッショナルであったジェシーの冷静さに
違和感がありつつも、どこか納得感もあり、鑑賞後感は悪くありませんでした。
なんというリアリティ、なんという没入感、
私的フェイバリットにはならないと思うものの、すごい作品に出会いました。
危険と隣り合わせな戦時下の戦場カメラマンの危機にハラハラした。
内戦中なので治安が悪いというか、政府側なのか、分離独立派なのかも分からないようなヤツらが、戦闘状態じゃないところに銃を持ってウロウロしている。他国と戦っているのとはまた違った恐怖感である。
ワシントンDCへの道中、通りがかりに立ち寄ったガソリンスタンドでさえ銃を持って武装していて、相手の勘違いかなにかで誤解を与えてしまっても、撃たれて命を落としかねない緊張感がある。
(追記)この時、米ドルでなくカナダドルで払うという下りもニヤっとさせられる。
僕はこれ以降、覚悟を決めて、リーも含めて、もういつ誰が殺されてしまってもおかしくないなとハラをくくった。
映画観賞してるだけの僕がハラくくっても意味がないのだが(^^)、そんくらいリアリティがあって緊張したということだ。
建物にこもって狙撃してくるヤツがどっち側か分からないみたいな会話も、戦時下だとあるかもしれないと思えてくる。
特にダンプから死体を穴に落としてる赤サングラスなんか、よく分かんないヤツはとにかく殺すのがデフォルトで、あと30秒遅かったら多分みんな死んでた。
僕は、リーも23歳駆け出し戦場カメラマンも、最後には撃たれるか爆発で死んでしまうと諦めていたが、意外に23才女子がしぶとく生き残った。最後のホワイトハウス近辺での行動は見ていてずっとハラハラしどうしだった。生き残れば勇猛果敢だが、死んだら無謀である。
最後に自分をかばって撃たれたリーをそのままにして、撮影を続けるとこなんか、カメラマン魂を超えて、興奮から来る狂気に見えた。
政府軍が勝つと思ってたら、分離独立派が勝ったので、アララと思ったが、まあそれはどうでもイイ事である。
あと、予告やポスターの文言から、アメリカの分断を正面からとらえて問題提起するみたいな物語だと思って期待していたが、内戦下の戦場カメラマンの物語という感じだったので少し肩透かしを食った。
しかし、観賞後に映画.comの解説見たら、ちゃんとそう書いてあった。
しかし&しかし、緊迫感あふれる展開で映画にはドップリ浸かって面白かった。
分離独立派の国旗の☆2ヶがナイス。
ジェシー・プレモンス
彼の出演シーンは怖くてドキドキしました。
しかし、戦争の最前線の先頭にジャーナリストがいて、足を引っ張りまくってるのはいかがなものかと。
昼食直後の鑑賞でも寝なかったので採点甘めです。
寝なかったのは、ケイリー・スピーニーがタイプだからかもしれませんが…
【”お前はどの種類のアメリカ人だ?”今作は、現代アメリカの政治的分断による起こり得る危機を激烈な戦闘シーンで描きつつ、本質的には、戦争カメラマン、ジャーナリストの在り方について描いた作品である。】
■アメリカ合衆国から、西部の諸州(WF)が独立し、内戦状態になったアメリカが舞台である。
だが、今作では何故内戦が歿発したかについては、政治的配慮もあるのだろうが詳しくは描かれない。
イキナリ、WFがハンヴィーや戦車に乗り、大統領のいる首都、ワシントンDCに向かう光景と、それに付いていくベテラン戦場カメラマンのリー(キルスティン・ダンスト)と記者のジョエル(ワグネル・モウラ)達は、大統領の単独取材を計画する。
そして、ベテラン記者サミー(スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン)やリーに憧れる新人カメラマンのジェシー(ケイリー・スピーニー)も同行する。
◆感想
・四人が、途中で遭遇する民兵グループ、レイシストの武装集団との遭遇シーンの緊迫感が恐ろしい。
特にレイシストの武装集団との遭遇シーンである。
多数の黒人たちを殺戮したと思われる死体を荷台に積んだダンプ。
そして、サミーが制止する中、リーとジョエルとジェシーらは彼らに接触しに行くが、赤いサングラスをかけた男(ジェシー・プレモンス:ご存じの様にキルスティン・ダンストの旦那さん。注目株の俳優である。)が銃を構えながら、”お前はどの種類のアメリカ人だ?”と聞きながら、一人一人の出身地を訪ね、運転手の男が”香港”と告げた途端に容赦なく撃ち殺すシーンや、多数の黒人たちを重機で掘った穴に埋めるシーンは、正に現在のアウシュビッツである。
・サミーの機転で危機を脱するが、この頃から新人カメラマンのジェシーの、危険を恐れない死の瞬間を捉えるスクープを撮る事に執念を抱いて行く姿に変貌していく様が恐ろしい。
日本人戦争カメラマン、沢田教一氏が撮影したべトナム戦争時に川を子供を抱えて渡る姿を撮った写真が、世界に強烈なメッセージを発信したのは反戦思想を伝えるためである。
だが、この作品では、そのジャーナリストとしての気概を持ったリーとパパラッチの如きジェシーとの対比が見事に描かれている。
・WFは、ホワイトハウスを包囲し、激烈な戦闘を繰り広げる。そしてホワイトハウス内に突入したWFの兵士たちは、職員を次々に問答無用で殺していく。
彼らについて、邸内に入るリーとジェシーとジョエル。だが、リーは無謀なジェシーのスクープ写真を撮ろうとする行動の盾となり、斃れる。
そして、WFの兵士たちは、最後には命乞いする大統領をも撃ち殺すのである。
その写真を撮るジェシーのレンズの中には、得意満面のジョエルもいるのである。そこには、戦争カメラマンやジャーナリストとしての使命感は感じられないのである。
<この映画は、現代アメリカの政治的分断による起こり得る危機を激烈な戦闘シーンで描きつつ、本質的には、戦争カメラマンの在り方について描いた作品である。
変質していく、戦争カメラマンジェシーの姿は、秩序が崩壊した時代に適応した象徴なのだろうか。
この映画には、希望は無い。只、絶望のみが残る作品である、と私は思う。>
新人ジャーナリストのエピソードは不要としか思えない
冒頭から、既にアメリカが内戦状態に陥っていて、どうしてそんなことになってしまったのかについては、ほとんど説明がない。
確かに、現在のアメリカは、共和党(特にトランプ)の支持者と民主党の支持者との分断が深刻なのだろうが、だからと言って、カリフォルニアやテキサスやフロリダ等の州が独立に動くとも思えない。
映画の狙いが、「内戦が勃発したアメリカ」をシミュレートすることであるならば、下手に理屈を並べてその理由を説明すると、逆に現実味がなくなってしまうので、こうした、「原因はともかく内戦が起こっています」という描き方も「有り」なのではないかと思った。
実際、アメリカの街並みがウクライナやガザのようになっている光景はショッキングだし、水不足やら停電やらドルの下落やらによって市民生活が困窮している様子も生々しい。
何よりも、隣人同士が殺し合うという状況には戦慄を覚えるし、一行が住民の大量虐殺(の死体処理)の現場に出くわす場面では、「戦争の狂気」と「命の軽さ」が感じられて、肌感覚の恐怖を味わえた。
ラストのワシントンD.C.での激戦は、「戦争映画」としての本気度が伺えて見応えがあるものの、劣勢の大統領側が降伏もせずに最後まで戦い続けたり、大統領を問答無用で射殺してしまうところには、やはり違和感を覚えてしまった。
3期目を迎えているということなので、おそらく大統領は「独裁者」になっていて、それにふさわしい末路だったのだろうが、せっかくのチャンスだったのに、そもそもの目的だったインタビューがろくにできなかったことには、どこか釈然としないものを感じてしまう。
また、劇中、ベテランの女性ジャーナリストが、新人の女性ジャーナリストを教え導くような場面が度々出てくるのだが、それによって、戦場ドラマとしてのテンポや緊張感が途切れてしまい、間延びした感じになってしまったのは残念でならない。
それでなくても、新人ジャーナリストの勝手な行動とヘタレぶりにはイライラさせられたのだが、ラストでは、自分のせいで先輩が撃たれたのに、その様子を撮影するだけで、彼女を放置したまま、平然とその場を後にする姿には、あまりの非常識さに唖然としてしまった。
もしかしたら、戦場カメラマンとしての彼女の成長を描きたかったのかもしれないが、人命を軽視することがプロ意識であるかのような描写は、それこそ、ピントがズレているとしか思えない。
それから、報道クルーの全員がスチールカメラしか携行しておらず、映像や動画を撮影していないことにも、疑問を感じざるを得なかった。
戦争が悪とか、悲惨とか、 そんな価値観を壊してくれる。
戦場カメラマンを通じて描く、
最後は 大統領が ころされ
殺した兵士たちは 笑顔で
記念写真。
戦争が悪とか、悲惨とか、
反戦とかでも無く、右翼でも左翼でも無く。。
感じ方 善し悪し 意味は
観る者が 決めろ。。
ゾンビもモンスターもエイリアンもいない、けどさ
A24、やってくれるね!相当作り込んでるのがわかるね。無音のシーンがあったりさ。戦闘シーンのポップなBGMと日常時の不穏なメロディ!逆でしょ?普通!
キルスティンダンスト、久々ー!スパマイダーマンの頃好きだったな。あと、「メランコリア」ね。地球最後の時のあのアンニュイさを出せるのはいいよね。少し目がぼーっとしてるのが印象的!若いカメラマンの女の人、「プリシラ」の人かあ!中々よいキャスティングだよね。
ウィルスでも災害でもなく、もちろん、エイリアンの襲来でもないし、外敵との戦いでもない。でもあんな風に街が荒廃してるのって、、、り、リアルな怖さがあったよね。南北戦争みたいな「歴史」の世界でもないっていうのが中々ズシンときたなあ
キャスティング的にはキルスティンダンストが主人公的な立場だと思ったからさあ。
あ、あとラストの写真ね。ある意味あれが1番怖いかも。あれだけマジな戦闘の中、従軍記者がいるってのはね。「勝った方が正義」ってことなのかな?戦争なんて正義vs正義なんだよね、、、
総合的に★5をあげたい!内容も演出もよく練られててイイよ!2024のベスト決めるの大変になってきたぞ😅
カスカスの映画。☆一つも付けたくない
なぜアメリカが内戦にまでなってしまったのか、
その原因は何なのか、
和平・停戦への努力は無かったのか、
それをジャーナリストはどう捉え、どう報道するのか、
そして映画としてのエンドをどう描くのか・・・。
昨今のトランプ賛同勢力の在り様を踏まえ、
アメリカ合衆国という国の執るべき道筋の一つの考えが
示されるのでは・・・・。
期待は全て裏切られた。
「アメリカの内戦」というテーマに、
何の答えも問いかけも用意されていない。
特にラスト、エンドタイトルの背景にはあきれるばかり。
大統領を殺して全て終わり。そんな訳無いだろう。
騙された。
ある意味のリアルさは感じることができた。
戦地に行って命懸けでスクープ写真を撮って来る報道カメラマンって世の中に数多いるが、純粋な使命感よりも、賞を獲った有名カメラマンへの憧れや自分て凄い!みたいな自己陶酔によることが動機であるというリアルさというかイジリみたいな感じは良かった。
(穿った見方ですかねw)
ジョエルはあそこが硬くなるとか言ってるしw、どうみてもJKにしか見えないジェシーは最後にはカメラマンズハイになり人命への意識はすっ飛びスクープ最優先の行動を取る。
内戦に乗じて嬉々として武装する市民やアジア人を撃ち◯す人種差別主義者、惨状に目を背け農牧を続ける年寄りなど、実際にも当たり前にいるんだろうなと思わせるリアルさも良い。
でも一番リアルだったのは大統領の最後の言葉だったりして。
「インタビュー・ウィズ・バンパイヤ」の子役時代から見ているキルスティン・ダンストってまだ42才だそうだが、かなり疲れてて驚いてしまった。
報道の嘘、分断の現実、皮肉あふれる作品
ピントの合っていない部屋の中の様子から少しずつピントが合いはじめて物語は始まる。
「我々は史上最大の勝利を目前にしている」「我々は再統合を受け入れる用意がある」とホワイトハウスで力強く聴こえるスピーチの練習をする白人男性で"任期3期目"の大統領の横顔の一方で、ホテルの一室でそのスピーチを眺めてカメラを構える女性の部屋の窓からは爆炎が上がる。
米国が分断し、カリフォルニア・テキサス勢力(WF)が中心となって19州が連邦政府から独立を宣言。
大統領を取材しようという4人のジャーナリストがNYからワシントンD.C.までの約1300kmを車で旅する話。
女性の気鋭の戦場カメラマン、リー・スミス(ソニーα)
彼女に憧れ戦場カメラマンを目指す23歳のジェシー・カレン。(Nikon FE2)
記者のシェエル、ジャーナリストの先輩で杖を付く巨漢のサミー。
PRESSの黄色いジャケットも身につけず市内の暴動を撮影しようとして巻き込まれかけたジェシーをリーが助けた縁をきっかけに相乗りをして旅をする。
journal(日記/新聞・雑誌)、Journey(旅)、shooting(銃撃/写真を撮る)、rideshare(ライドシェア/相乗り)…
物語中に無数に散りばめられたダブルミーニングとダブルスタンダード、大統領によるメディアを通じたスピーチと実態はまるで異なり、連邦政府軍はWFに攻め込まれ崩壊寸前という描写にフィクションと明示しているのに不思議とリアリティを感じる皮肉っぷりに好き嫌いが大きく分かれる作品かと思う。
市街地での暴動を始め最新のミラーレスで決定的瞬間を撮影していたリーと、その背中を見ているだけでカメラを構えることさえできなかった父のお下がりだというフィルムカメラを持ち歩くジェシー。
ニュージャージーを迂回し、現実ではUSWによる労働組合騒動で揺れるUSスチール本社のあるペンシルベニア州ピッツバーグ、ウェストバージニアを経由してホワイトハウスのあるワシントンD.C.へ。
コロンビア特別自治区(District of Columbia)は正確には州ではない連邦政府の直轄地。
大統領はFBIを解体し、治安は悪化。その一方でどちらにも加担しない街では表向き平和な光景が広がる。
死と隣り合わせの旅の中で未成熟だったジェシーがどんどん銃撃の中でものめり込むように果敢にカメラを構えて撮影に挑んでいく姿とリーがカメラを構えられずにいる姿は対称的で辛い。
この作品に何を見出すのかは観た人によると思うが、クライマックスのワシントンD.C.市街地銃撃戦とホワイトハウス攻略、軍の最高司令官を兼ねる大統領の遺体を前に笑顔でWFの兵士たちがエンドロールで映っている様子は米国の建国の理念でもある「銃を持つ権利」、政府が腐敗した時に市民(Civil)が連邦政府を倒すことを権利として認めているアメリカにおいて、日本人の感覚では分かり得ない感情が込められていると思う。
また銃声や爆発、不意に突如として奪われる人の命が作品全体に緊張感を与えてくれる。
米国では4月から公開され話題となっていたようだが、日本では奇しくもドナルド・トランプ暗殺未遂が2度も起きた後で公開されたように、大統領選挙を強く意識しつつも分断の明確な理由を政治的、政策的背景などをほぼ一切触れない点は見事。
白人男性の"3期目"の大統領はトランプのイメージとも、バイデンのイメージとも見える。
個人的には大統領選挙や政策論争は大切だが、市民の生活はそれとは切り離されて、たとえ分断があったとしても日々の生活と人生は続くのだという事を忘れている人に呼びかけている所までが皮肉なのだと思った。
報道カメラマンへの道
「アメリカ最後の日」という邦題と内戦の恐怖と狂気を目の当たりにしていくアクションスリラーという番宣で鑑賞しましたが、内容は報道(戦場)カメラマンの心がテーマで、戦闘シーンには、それなりのお金を投入していますが、アメリカ最後の日なんて、映画の全然テーマには無いです!
新人カメラマンの成長を描いた作品なら、福山雅治さんと二階堂ふみさん主演の「SCOOP!」の方が良い作品だと思います。
特ダネ合戦。
西部勢力と政府軍の間で内戦が起こるなか、14ヶ月取材を受けたことのない大統領にインタビューをとニューヨークからワシントンD.C.にあるホワイトハウスを目指す報道カメラマン達の話。
車で移動しながらも取材先では西部勢力側に動向しスクープを狙う報道カメラマン達だったが…。
内戦で荒れた町中にポツンとあるスタンドで給油なんて思ったが…、なかなか思った様に事はいかず…、銃を構えた連中に拘束され吊るされる2人を見て恐怖する若い女性報道カメラマンのジェシー、場数踏んで肝が座ってく姿が勇敢にも見えたけれど。
ちょっとハメ外して別の四駆に飛びうつちゃって…、助けに来てくれたサミーの死、…ホワイトハウスでのリーの死と、彼女の身勝手な行動で亡くなってしまった仲間達を犠牲にしてまで!?と思ってしまった。
ジェシーと香港の彼が跪いてるシーンはドキドキした。
全米で大ヒット中?との触れ込みがあったので、見てきました。❔❓(・_・?)って感じです。
近未来の米国で内戦が起きて、西軍がワシントンD.C.まで進攻して最後には大統領がホワイトハウスで射殺されます。それを従軍カメラマンが最期まで撮り続けると言うストーリーですが、なぜ内線が起きたのか、なぜ戦場カメラマン目線なのか理解できないまま終わりました。
今年は大統領選があるので、このような映画が作られたのかも知れませんが、荒唐無稽な設定とストーリーで個人的にはイマイチな感想でした。
命よりも大事な権力、主義、矜持、そして承認欲求の物語
2024.10.4 字幕 イオンシネマ京都桂川
2024年のアメリカ映画(109分、PG12)
内戦状態のアメリカにて、ジャーナリストの視点で戦争を追う様子を描いたロードムービー
監督&脚本はアレックス・ガーランド
物語の舞台は、近未来のアメリカ・ニューヨーク
戦争写真家として活躍しているリー・スミス(キルスティン・ダンスト)とロイター通信の記者ジョエル(ヴィグネル・モウラ)は、14ヶ月間報道の前に姿を現さない大統領(ニック・オファーマン)にインタビューをしたいと考えていた
二人の師匠的存在のサミー(スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン)は「死にに行くようなものだ」と反対するものの、そんな言葉で彼らが思いとどまるはずもなかった
結局のところ、サミーが折れて一緒に向かうことになったのだが、そこにリーに憧れているジェシー(ケイリー・スピーニー)が同乗することになった
リーは戦場を知らない素人カメラマンを連れていくことに反対だったが、とりあえずワシントンの手前までの同行を許可することになった
サミーの助言にて、ピッツバーグからウエストバージニア経由でワシントンに向かうことになった彼らだったが、国内は大統領率いる「正規軍」、テキサスとカリフォルニア主導の「西部勢力(WF)」、独立政府を企てる「分離派」、フロリダを中心とした「フロリダ同盟」などが入り乱れている状況だった
誰がどこの所属かわからず、州によって分断されていて、かつ差別主義者が好き放題したり、部外者を排除する集落などもある
また、内戦とは距離を置く田舎などもあって、彼らの道中は、かつてのアメリカの面影が消えたものになっていた
映画は、ジャーナリストが内戦の実情を見ていくというもので、リーが人間に戻り、ジェシーが戦争写真家になっていく様子を描いていく
これまでに何度も死線を潜ってきたリーが、サミーの死によって生き方を変える様子が描かれ、一線を超えたジェシーは自らの命よりもファインダーの中の世界にのめり込んでいってしまう
かつてのリーはジェシー同様に怖いもの無し状態だったが、近しい人の死によって現実に引き戻されていて、それが最前線で起こっている、という内容になっていた
主要キャストはそこまで多くないが、どこの所属かわからない兵士がたくさん登場する
彼らも「相手が撃ってくるから迎撃している」という感じで、同じ軍服同士の戦いになってしまうと、距離を置く以外に生き残る術はないように感じる
彼らはジャーナリストだから最前線に赴くものの、その場所に向かう格好とは思えない姿で突入したりするので、後半はほぼファンタジーに近い
ラストでは「サブ邦題で完全ネタバレシーン」を観ることになるが、あの邦題を考えた人はバカなんじゃないかと心底思ってしまった
いずれにせよ、いつものアメリカマンセー戦争映画を期待しているとダメな内容で、重機はほとんど登場しない
銃撃戦の迫力はあるが、それ以上に差別主義者(ジェシー・プレモンス)の「本当のアメリカゲーム」の方が緊張感が凄いので、その辺りを楽しむ映画なのかなと思った
トランプ政権が誕生しそうなところで、このようなネタをぶち込んでくるところに、アメリカの映画に対する姿勢が見えてくるのだが、このような映画は日本では作られるはずもないので、その懐の深さには感嘆する次第である
寄せ集めを簡単に仕上げたアグリゲーション・フィルム
Lee: 300. For half a tank and two cans.
Pete: 300 buys you a sandwich.
We got ham... or cheese?
Lee: 300 Canadian.
Pete: ... Okay.
ガス・ステーションでの何気ないやり取り... 信頼性から国際決済通貨や基軸通貨として、世界で最も多く利用されている通貨グリーンバックス (greenbacks:俗称)が作中、映画の出だして、アメリカのインパクトのある惨状を物語っている。
VAMOS, STEELERS
ワシントンDCへ行くまでに彼らは迂回すると言っていたけど... 橋の横にかかれた手書きによる横断幕より... 2度の連覇を達成した唯一のチームPittsburgh Steelers、(略称: PIT)より
だからロード・フィルムってか?
ところでイギリスの新聞 "The Guardian" の電子版では、こんな事も
More than 40% of Americans think civil war likely
within a decade
彼らが知らないように日本人も
そして無関心なロンドン出身の監督は...
The director added that the journalist’s job is
to make other people ask questions — and
that “Civil War” is acting as that reporter,
provoking questions from the audience.
亜流モキュメンタリー・フィルムとしての存在が、人間の尊厳を憐れむ普遍的な心とそれとは真逆に極端なコンサバさが、ゴア表現で人を描き、人の残忍性を視聴者は直視できない。その振り切った左右の両極性をジャーナリズムのプロとして視聴者に伝える行為そのものが、彼らの感情や心の揺れ動きを一切かなぐり捨てた冷酷なほど冷徹さへと人間性を無くしていく過程をこの作品は、シンボライズしている。
全編を通じて作中の一つのタグラインとして主人公達の最終目的が達成された瞬間... 疑似モキュメンタリーとしての安直さがはき違えたプロパガンダへの違和感を生むシーンとなっている。
Joel: I need a quote.
Don't let... Don't let them kill me.
Joel: Yeah, that will do.
カルト至上主義を悪者にすることで反って彼らに快感を与える。この言葉を聞けばのお話...
Joel: There has to be some mistake.
We're American, right?
Soldier: Okay. What kind of American are you?
You don't know?
映画の本質として、黒か白か、右か左か、保守かリベラルかという次元ではない。そして、ある意味、その事が説得力と "box-office" の裏付けとなっている。なぜなら、本作は、自分たちと映画の主人公たちとの考え方がどれほど明確に漠然としていてパトリオティズムをくすぐり、内戦の危険性を楽しむだけに観客の注意を向けさせている為に!? でも製作者の無関心ぶりは浅はかで、まるで部外者から聞いたかのように感じられる。
第二次南北戦争
Major Cinema Robinson Chalongと言うプーケットの南にある映画館で見る
23/04/2024 14時40分THEATER 3 E9である。
僕のヒヤリングが悪くなくば、タイ語の吹き替えみたいだ。どうせ英語も分からないので良かろう。 A24って気になるが、分かりやすい方のA24を望む。
タイ語の吹き替えだった。でも、凄く良く分かった。内容は題名通りかなぁ。
ネタバレしない方が良い。
僕はどストライクに感動が伝わった。
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