シビル・ウォー アメリカ最後の日のレビュー・感想・評価
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薄っぺらい脚本で今年のワースト候補
「エクス・マキナ」のアレックス・ガーランドが監督・脚本ということで期待したけどこれはダメだった。
薄くてペラッペラだった。
内戦の勃発により戦場と化したアメリカ。大統領に単独インタビューを行うべく、ニューヨークからホワイトハウスに向かう4人のジャーナリストたち。
しかしド素人のカメラマン志望が最前線をチョロチョロしてはいかん。
そう、「プリシラ」「エイリアン:ロムルス」と絶好調のケイリー・スピーニーだけど、こんなアホな役をやってはいかん。
キルスティン・ダンストが可哀想だっちゅうの。
正しい"嫌悪感"を感じられる映画
(随時加筆予定)
作り込まれた音や画角で、緊張感を途切れさせない銃撃戦の直後に流れるノリの良い音楽、というかそういったハリウッド映画的な演出に、最初はとても嫌悪感を覚えた。
しかしそれはむしろ、意図的に嫌悪感を抱かせるように目論んだ演出なのではと思った。それくらいクッキリと、音楽に合わせて軽快に編集されたシークエンスと、無BGMの銃撃戦シークエンスが分かれているように見えた。
戦争を題材にした映画にはすべからく、作る側も見る側にも「戦争・虐殺をエンタメとして消費してはいないか?」という課題が付きまとう。それに対して、ハリウッド映画にありがちな演出を、それもとても大味にして施すことで、戦争や暴力を扱ってきた映画界やこれまでの映画に対する凄まじいカウンターにしようと試みているように感じた。
ミスのない判断なんてない
予告のアオリ具合から想像される戦争映画とはけっこう異なり、米国の分断そのものは織り込み済みで、その先に待つ暴力の姿を描いた戦時下暴力ロードムービーといった趣。ワシントンD.C.まではまったり暴力、最終盤のホワイトハウス突入は本気の戦闘で、種類は違えどどっちもえらい緊張を強いられる。
ラストに大統領射殺とはさすが独立宣言で人民の抵抗権を謳ってる国は違う。わが国だったら絶対そんなオチはつかないだろうが、CAとTXが手を組むぐらいだからトランプ以上に酷い大統領という話なんだろうか。
プリシラ、エイリアンに続いて今年3作目の主役、ハリウッドの河合優実か!という売れっ子ケイリー・スピーニーはニコンFE2を使っているが、現代の報道現場でフィルムカメラのやつはいねーだろとは思いつつ、A24の中の人ならハッセルとかを使いかねない(勝手な印象)。
ルールのある戦争映画、ルールのない内戦映画
戦争映画は観ている人を不快にしないようにルールがある。
しかし、この映画を観て内戦とはルールのない戦いなのだと痛感する。
ルールとは降参して手を上げて出来来た人を撃たない、明らかに武器を持たない人を撃たないということだと思う。
この映画では内戦として描かれているため、このルールは通用しない降参した人も武器を持たない人もゲームのように無差別に殺されていく異常な世界だ。
ガザやレバノンでこのような事が行われている記事を読む。
国同士のルールで行われない戦闘はこのような形を取ることになるという事を私達に教えてくれる映画だった。
この映画はテキサス州(共和党支持)とカリフォルニア州(民主党支持)が手を結んで大統領軍と戦うという、ハッキリとした理由はわからないが複雑な状況の世界だ。
選挙にのめり込むアメリカ人を見ると案外ありえる話だと思ってしまう。
内戦の中身ではなく状況を見る映画
このご時世に合ったアメリカが2つに割れて内線を始めたらというストーリーにひかれて視聴しました。そしてA24なので間違いないかなあと思い。
結果、あらすじをちゃんと確認してない私も悪いのですが 、A24らしい映画だったけど私には合わなかったなという感じでした。
リアルに2つに分かれたらどう言う対立構造になり主義主張が生まれるのか?という対立の中身を期待していたのですが、その辺の描写はなく、対立した結果いかに今の生活が壊れ悲惨な戦いになるか、またその状況をジャーナリスト視点で、若いジャーナリストが育っていく過程を使って描く映画でした。
なので内戦は話題を呼ぶための手段でジャーナリストの現状をいかに伝えるかに腐心した映画だなという印象です。
そのストーリー自体は結構予想通りなものでしたが、戦争のリアルさとか悲惨さはよく描けていたと思います。もう見たくないくらいには。
音楽の使い方や場面の魅せ方、飽きさせなさはやはり上手くてよい映画だったのだと思います。
イングランド人が合衆国の内戦を描くと此処までつまんないもんになるんだな。
音がデカい!
テロや戦争の映画かなと思った人は違うので気を付けて^ - ^
メインは戦場カメラマンのお話と、、と言うかロードムービー!?w
何だそりゃ?と思うかも知れないが、本当にそうなのでハートロッカーみたいなの期待するとアレレ?となる
つまらなくは無かったけど、、
うーんとりあえず音がうるさかったかな
普通の映画より音も音楽もデカめなので結構シンドイです
音響スゴイ劇場やったら耐えられないかも…
演出なんだろうけどさ、ハマってる感じはしなかった
音楽の使い方も、あえてのミスマッチにはなって無かったように思うし、、
そもそもこの映画はゼロ・ダーク・サーティみたいな実話を元にしたお話では無いので、その様な淡々とした演出だと持たないんだろうな…
で、音や音楽で違和感出したり、狂気を演出したり…したのかなと思った
で、超リアリティがある映画に見える人もいるかもだけど、自分はむしろ逆で、全くリアリティを感じなかった
とりあえずはお前ら全員ヘルメット被れ!ってずっと思ってたしw
防弾チョッキも付けてたらアレもこれも無かっただろうし…wって話が進まないかw。゚(゚´Д`゚)゚。
ことの起こった理由とか背景とか、主人公達が何をしたいのかとか、行動の説得力とかがよく分からなくて、こういう場面やフラッシュバックがあったら怖いよねおぞましいよねトラウマだよね、、なシーンの繋ぎ合わせにしか見えなかった(スミマセン、サイコパスなんで)
大体何だよいきなり大統領にインタビューに行く!とかw
それがまずリアリティが無い
しかしまあ完全につまらなくは無かったのは、アメリカ人らしさはあった所かな。。
結局は移民によって出来た、だだっ広い土地のでっかい国なんだよなと
あ、あと、ゲロ!ゲロはどうなったんや!?!w
信じさせる時間の創り方
再現
戦場のフォトグラフが問うもの
悪くはないが…
関わらない様にしているの
ホワイトハウス侵攻の場面は、本当に怖い。
もしもアメリカで内戦が勃発したら…という戦争アクション映画かと思ったら、二人の女性戦場カメラマンの目を通して、内戦下のアメリカを客観的に見せていくシリアスな映画だった。
彼女ら取材クルーがワシントンD.C.に向かってニューヨークを発つと、ロード・ムービーが進行する。
そこで映し出される理由なき殺人、無関心を装う市民など、アメリカン・ニューシネマを想起させ、音楽(歌)の斬新な使い方などは『イージー・ライダー』のようではないか…。
ワシントンD.C.へ向かう車に乗っているのは、著名な戦場カメラマン・リー(キルスティン・ダンスト)、リーに憧れる新人カメラマン・ジェシー(ケイリー・スピーニー)、リーの相棒でロイターの記者・ジョエル(ヴァグネル・モウラ)、リーとジョエルの先輩でニューヨーク・タイムズの老記者・サミー(スティーヴン・ヘンダーソン)の4人。
ケイリー・スピーニーは『プリシラ』『エイリアン∶ロムルス』に続く2024年3本目の大活躍。(撮影時期は知らないけど)
冒頭のニューヨーク市街地での暴動・爆破場面から、最後のホワイトハウス攻落の場面まで戦闘シーンがいくつもあるのだが、映像も音もリアルだ。
戦場にいない我々に戦場の恐ろしさを伝える映像として、おかしな言い方だが、本物の映像よりも臨場感がある。…それが演出というもの。
本作の特徴は、カメラマンの目としてモノクロの静止画を挿入したことだろう。
写真はある瞬間を切り取ったもので、それが返って動画よりもインパクトを強くしたりする。その効果を利用して、写真を撮るカメラマンの状況と重ねて見せる手法が上手く、緊迫感を増している。
アメリカには州兵がいたり、州ごとの防衛軍があったりするので、いくつかの州が連合を作るとそれなりの軍備で戦争を起こすことも可能なのかもしれない。
とはいえ、合衆国軍に戦力で圧倒するとは思えない。
この映画では、大統領(なぜか3期目…)がFBIを解散させている(理由は不明)くらいだから、連邦の力が落ちていたのだろう。
終盤の首都攻防の場面では、攻撃ヘリが都会のど真ん中で建物の2階くらいまで高度を下げてロケット弾を撃ち込む。
SF映画なら珍しくない気はするが、なぜかこの映画では衝撃的だった。
この映画をジェシーの成長物語と捉える向きもあるが、肝が据わっていくのを成長と言ってよいのだろうか。
場数を経験しているはずのリーが身をすくませ、興奮状態のジェシーがシャッター切りまくるホワイトハウスのシークェンスは、戦場が狂わせるのは兵士だけではないと言っているようだ。
実際の戦場カメラマンは命が危険なところまでは行かないという話を聞いたことがあるが、戦闘に巻き込まれて亡くなった戦場カメラマンがいるのも事実。
ジェシーがリーを一瞥しただけで、大統領が隠れている部屋へ急いで向かう場面は、本当にショッキングだ。
現実に起こりえる不安の体験
アメリカ大統領選の稀にみる接戦は分断を象徴している。シカゴ大世論調査によればトランプ当選阻止のためなら、暴力は正当化されると考える人が約10%に及んでいて、現実に2回暗殺未遂があった。分断の中迎える大統領選に7割の人が不安を感じていて、大統領選後の暴力を7割が懸念している。
アメリカで内戦が起こったら、同盟国である日本はどうなるんだろうか。
ロシア、中国などが分断招く情報拡散に力を入れていて、選挙後も暴力あおることを考慮するかもしれないというニュースを見て、一層考えてしまう。
わかりやすい痛快な映画ではなく、不安で混沌としてすっきりしない。
すぐに結論は出せないというアレックス・ガーランド監督の提示。
だから鑑賞後に検証してしまう。そういう映画でした。
IMAXで観なくてよかった。
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