シビル・ウォー アメリカ最後の日のレビュー・感想・評価
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完成度の高いディストピア
深夜に観たので眠れなくなるかと思ったけど、以外とぐっすり眠れました。心理的なダメージは思ったより少なかったのかな。よくよく考えると、人物の善悪ははっきりしてるし、結構分かりやすい物語の構造だったかも。それでも目を覆いたくなるような、耳を塞ぎたくなるようなシーンがたくさんなので、観る人を選ぶと思います。怖さと同時に、ここまで戦場のリアリティを感じさせる映画と出会えたことへの喜びが混ざって、上映後には疲弊してしまいました。
内戦の果てに
シビルウォーと言うタイトルで他の設定をほぼしないまま物語は主人公である記者の一人称である程度進んでいく。途中過去のイメージも出てくるが明確ではなく、薄ら感じる程度。
戦争の悲惨さをこれでもかと体感すると言うよりは、記者目線で描いていくあたりに客観できるので観やすい。
外国から来た記者だったら私たちはもっと入りやすかったかも、フィルムカメラはチョイとエモかった
あり得る事
何の前情報も得ないで、アメリカ万歳映画かと思って見たら、良くこんな映画が公開を許されたとびっくり。
宇宙人も隕石もゾンビも居ないのに、ハイウェイやショッピングセンターの駐車場に事故の車が散乱し、死体があちこちに。
音声だけは、長閑な鳥のさえずりが余計に不気味。
今のUSAの状況を考えれば、全く有り得ない事態ではないのが恐ろしい。
ロスに住んでる従兄弟は、今度の大統領選、どちらが勝っても暴動は起きるんじゃないかと。
非常事態に備えなければと言っていた。
この映画を現実味無い絵空事と思う人が居れば、単一民族の平和ボケを危惧した方が良いと思う。
映画の中で道すがら、ジェイソンの様なサイコキラーに何度も遭遇するが、昔からハイウェイから逸れた一般道沿いの田舎街に他所者が行けば、何が起こるか分からないのは、在米時、身をもって経験した。
戦争映画です
まことしやかに監督とかも神妙な顔で色々テレビで言ったりしてますが、不穏な空気流れるアメリカ大統領選挙の年に内戦になったらどうなるかをシュミレートした映画をぶつけてみよう、コリャ売れるぞ! ていうのがあって出来たんだなと言うのが観た後の感想です。 民主、共和双方からケチが付いたら売れないから双方の主要州が大統領憎しの最大公約数で連合組んで大統領に反旗を翻すという設定も絶妙だなと思いましたが、最後のワシントンDC突入とかは凄い迫力です。 正直色々言ってるけどこれがやりたかったんだよなという印象を持ちました。 映画の背景にはもう全然お互いに交流出来ない、 話し合う気もないというアメリカの空気を肯定しているからこそ出来た映画だと思うと暗い気分になってしまいます。 そういう意味では救いのない映画ですね。
STORYはアメリカ内戦が始まっている様子。主人公のリーは戦場カメ...
STORYはアメリカ内戦が始まっている様子。主人公のリーは戦場カメラマン。相棒が記者のジョエル。TVでは、大統領が『我々は歴史的勝利に近づいている』と主張する。ニューヨークにいるリー達は、大統領のインタビューを狙います。
同行するのが、ベテラン記者のサミーとひょんなことから若手カメラマンのジェシーが参加しワシントンD・Cへ車で向かうが…
戦場カメラマンのリアルを映像を通して体験した感覚です。この作品は映画館で鑑賞するべき。
開始早々に爆発音で驚かされ、銃声の効果音が激しく何回ビクッとさせられたか。
そしてリー(キルステン・ダンスト)が素晴らしい。正気の無い表情に正義と悪なんて関係なく戦場のリアルを撮影することを新人のジェシーにとことん教える姿がリアルに感じ、ぶっ飛んだ仕事だと印象に残る。
本当に内戦なんかが起こってしまうと、誰が敵か味方なんて分からない。とにかく自分の身を守ることのみ。全ての人が人間に対して疑心暗鬼になり、武装兵(ジェシー・プレモンス)が生まれてもおかしくない。
若手カメラマンのジェシーはラストで彼女は興奮し暴走してしまいとんでもない事が起こるが、果たして成長したのか?なんて思ってしまう。
ラストまで冷静なリーが…こんな事がリアルに起こらない事を心の底から願うしか無い。
『分断』の恐怖を現場レポート
戦争の恐怖だけでなく、イデオロギー不明、理由不明な状態での戦闘、混乱、死を表現していると思いました。視点設定の良さですね。
「何故、合衆国は分断し戦闘に至るのか?」は不明なので、そこは期待から外れました。
ジャーナリズムとは? という問に対する答えは、各個人に委ねられた形かと思います。
戦闘の恐怖を臨場感溢れる形で鑑賞できます。
そこそこの評価なんですね
何を見せたいのかが、良く分からなかった。
戦争(内戦)で簡単に人が死んでいくところを見せたいのか、報道(カメラマン?)の実態を、見せたいのか?
いずれにせよ、自分が平和ボケしてるのだと思いますが、日本(民族?)だったらこんなことにはならないんじゃないかと思った。
想像と違っていました
内戦の経緯の描写や説明がほとんどなく戦闘シーンの残酷さだけが際立っていた。
もっと政治的に考えさせられる内容なのかと想像していたのですが、舞台がアメリカである必要性も感じられないストーリーで、私としては期待とは異なりました。
戦争カメラマンを通じてみた戦争のリアルな残酷さを感じるには、これで充分なのかもしれませんが。。。
リアリティ?
そもそも架空のお話なので、実際の局地戦と比べて戦争のリアルさが足りない!という意見はナンセンスだろう。スターシップトゥルーパーズを観て同じ感想が言えるのか?って話。この映画の主題はそこじゃ無いでしょ?分断社会への警鐘だし、感心したのは意図的にやかましいほど鳴らしていたBGMが突然止まる後に訪れる静寂。「無い」ことで「あった」ことを示す手法。そこに当然あったものが突然いなくなる驚き。引き算で示す茶道に通じるものがあるなと思いました。面白かったです。
ケイリー・スピーニー目当てで鑑賞。
勝手に群像劇を想像していたが、記者達がホワイトハウスを目指す物語だった。
キルスティン・ダンストはカリスマ的な役柄なんだろうけどイマイチ貫禄がなく、ケイリー・スピーニーの役柄も落ち込んだかと思えば急にテンション高くなったりと可愛いいんだけど魅力的ではなかった(ここが一番残念)。もう一人の記者のところでも思ったが泣くんならしっかり泣いてくれ!
救いはベテラン記者のおじいちゃんだけは感情移入できたことかな。ただ絶対連れてかないけど。
興奮しっぱなし
まるで、ドキュメンタリー映画を観てるような没入感
撮り方もそうだが、音がリアルに感じた。特に遠くの方から聞こえてくる銃声とかニュース映像そのものだ。リーとジェシー、それぞれの変化が見ていてなんとも言えない。
2024ベスト級
意義や意味は何か
14の州が合衆国連邦から離脱、そのうち西部連合軍による政府軍との戦いが国内で起こっている、という設定らしいが、作品中では多くの説明はない。大統領がFBIもCIAも解散させたと言っていたが、それが陰謀とか犯罪を増加させたか何かなのかは不明。
ただ激しい戦闘と殺戮の中、記録するためにと、写真を撮りまくるジャーナリスト。
しかし、善悪の基準も不明になっているような状況で、ひたすら写真を取っても何の意味があるのか。自分の写真が人々の気付きになってくれたらと思っていたが、それも無駄だと分かった、というようなセリフがあった。この作品を見る限り、その通りとしか言えない描き方。正直、この作品の意図がよくわからない。単なる風刺?自国の自虐を込めて、こうはならないようにしよう、ということか? 動画でもなくフィルムで撮るというところも、狙いがあるのだろうが、どうも現実離れしている。70年代の戦争を見ているようだ。今なら動画のはずだし、ドローンもない。激しい銃撃戦と殺戮だけがクローズアップされすぎていて、国内でなぜこれだけの殺戮が行われる心情に人々がなってしまったのか描かれていない。戦争の悲惨さを描く目的なら、敢えて合衆国の内戦舞台にする必要はない。悪い政治が人を変えると言うのも無理がある。キルスティン・ダンストが頑張ってはいたけど、ちょっと消化不良で残念。しかしここでも際立つジェシー・プレモンスの不気味さは、さすが。
流石に現実とはなり得ないと思いますが、アメリカ内戦を描いた本作。緊...
流石に現実とはなり得ないと思いますが、アメリカ内戦を描いた本作。緊張感が有って面白かったです。
一兵卒が大統領を殺害するのはあり得ないと思いますが。
内戦のきっかけは↓↓だと思うけど戦争自体を観る映画
解らないというレビュー多いですが、内戦のきっかけは↓↓↓のとおりではないですかね?
(でもこの映画のみるべきところはそこではないと思います)
まず、この映画は『大統領が独裁を貫くためにアメリカ大統領任期「2期8年」を「3期12年」にしてしまった身勝手な憲法改正、FBI(違法政治などの捜査をする司法機関)の解散を独裁的に決行した』とははっきり言っている。そんな事やってしまうくらいだからヤバいことゴロゴロやってるんだろうなと想像つく。報道も14ヶ月(要するに任期の終わる二ヶ月前)から強制的にシャットアウト。
大統領選挙当選後に相当な独裁者っぷりになった大統領に国民が怒り、それにより現実に左派カリフォルニアと右派テキサスの真逆の考えの州が手を結び同盟軍となる。というカオスな状況が発生した。そして西部勢力(同盟軍)と連邦政府軍との内戦が始まったと想像できる。
リアルな現実と重ねてみると、トランプが失職していちゃもんをつけた事がきっかけのデモで死人の出た4年前のアメリカの状況を想像した。
来月11月の大統領選は4年間訳分からないことを言い続けているトランプの選挙公約はなんと『復讐』、それを支持している国民。マジでアメリカ大丈夫か?トランプが当選しようが落選しようが、えらい事になりそうな気もする。
戦争は起きてしまうとそれ自体が生き物のように勝手に動きだすということも素人でもわかるように恐ろしいほど表現されている。
観客動員数、興行収入一位のわけ、
アメリカの今の状況はすでに静かに内戦はおきているという事も言われている。
それがリアルに戦争となった時、同盟を結んでいる世界各国はアメリカの崩壊によってパワーバランスが崩れる。経済の崩壊。多くの死者。それによって日本のリスクも大きい。ロシアと日本の戦争もあり得る。日本は安全と言っていられない時代になっているのはみなさん承知の通り。
戦争が起こると無事な人がいる事はあり得ないと、皆知っているはずなのに起きてしまう。又、人種差別は結局は暴力が発展して殺しにに繋がるといったような事も映画の中で訴えている。
アメリカが持っている圧倒的な力があるからこそ、それが世界戦争に波及することががあってはならないし、アメリカで内戦が起きたら日本も対岸の火事で済むなんてことはあり得ない。
今回、トランプが当選しようが落選しようがなにかしらおそろし事が起こりそうな想像は素人でも容易に理解はできるが絶対に戦争に発展するようなことはそあってはならない。。。
まとめ
ホラーを得意とするA24のホラー反戦争映画でこの映画のような、今後あってはならないことが想像ができてしまい恐怖を感じた。ロードムービー仕立てにして色々とぎゅっと詰まっているそんな映画。
前半と後半は戦争映画、中盤はホラー映画。
赤サングラスの男には気をつけろ。
この男が出てきた時は、一気にホラー映画になる。
そこからのワシントン大銃撃戦は戦争映画の大山場。
銃声があまりにも響くので、本当に戦場にいる錯覚に陥る。
主人公たちが銃を持って戦うわけではなく、カメラのシャッターをきるという彼らの戦いがある。
社会風刺とジャーナリズム、戦場にいる狂人の怖さを味わえる映画。
戦争に対してどう捉えるかは自分次第
🎙️あらすじ
アメリカの西部勢力と政府軍が内戦の中、最前線で取材を続けるカメラマンや記者、ジャーナリストを中心に描いた作品。ニューヨークで取材をしていたリーとジョエルは恩師サミーと再会、若きカメラマンのジェシーと出会います。内戦下に4人で一緒にワシントンDCを目指します。
🎙️良かったところ
・ニューヨークからワシントンDCの間に色んな街を通りますが、治安の悪い街、支援を受けられている街、内戦の終わりをただただ待つ街、内戦に紛れて銃で暴れる人々。州法の違いがあるから、それぞれの街を描いている。
・戦場カメラを一心に目指したいジェシーが羽を伸ばすことにより、起きたできこと。そして、カメラに夢中で判断を失った出来事。若きリーがどのように変わっていたかを描いている。
🎙️考察
・内戦や戦争を起きた際はどのように行動すべきかを描いた映画であり、決して戦争は悪いもの、いいもの、戦争をどう捉えるかは自分次第、行動も自分次第という伝え方はA24らしいと思いました。
「政治への信頼を取り戻す!キリッ!」なんて戯言でしかない
もし合衆国連邦政府が個人の自由を抑圧する悪い政治を行った場合、個人が武器を取って政府と戦う権利を合衆国憲法は保証しており、憲法修正第2条には「規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であり、人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない」と記されています。
建国の当初から連邦政府と州政府、あるいは国家と個人の間にはそういう緊張関係が続いているのが米国です。個人が国と対峙しています。米国の政治家は日本のように「政治への信頼を取り戻す」とか「地方創生」とか、子供だましみたいな戯言は言いません。米国市民にとって政治は信頼するものではなく、参加し、監視するべきものであり、ダメなら倒す、こっちがダメならあっちです。必要であればいつでも戦う準備はできています。
日本のテレビでは最近よく米国の分断が語られますが、彼らは分断を隠したり恐れたりしないだけなのでは。社会に分断はあって当たり前です。米国は元々ずっと分断しているし、分断を内包したまま、右に左にとぶれながらも前に進んでいきます。分断や衝突は社会のバイタリティの表れでもあります。それが行き過ぎたのが本作の内戦でしょうか。
一方日本社会にも当然分断はあるはずですが、分断などないフリをしてしまうのが日本人です。表面だけを取り繕って、不満やひずみは沈潜していきます。じりじりと鍋の温度が上がっていき、これじゃいかんと気づいたときにはもう茹で上がってる、私達は平和を愛する茹でガエルです。
米国の大統領選の真っ只中で公開された本作は、現実の政治状況と一線を画すために、テキサス州とカリフォルニア州が組むというあり得ない設定を選んでいます。内戦に陥った経緯や詳しい状況は全く描かれません。銃撃戦や負傷者犠牲者も描かれますが、背景が全く分からないため、なにやら市街地でのサバゲーを観ているような気分になってしまい、現実感は希薄です。それを派手な銃撃音でカバーしようと音響は頑張っています。
カメラは首都ワシントンを目指して旅をする4人のジャーナリストの姿を追い続けます。彼らの目的は殺される前に大統領にインタビューすること。それはあくまで彼らの名誉欲、功名心の問題であり、たいして重要な仕事には思えません。
ジャーナリストである彼らは暴力的映像を気ままにスナップしながら旅を続けます。ところどころに、普通の一般市民の暴力的な本質が暴かれます。ですが内戦はただの背景でしかなく、この映画が主に描くのはベテラン女性カメラマンの感傷とそれを演じるキルスティン・ダンストの仏頂面だけ。戦争映画ではなく、疑似家族を形成した4人のロードムービーです。戦場カメラマン志望の若い女の子が転んだりヘマをしでかしたりゲロを吐いたりしながらも一人前の命知らずのカメラマンに成長するまでを描いた青春物語です。国のために命がけで戦う者たちを背景とした呑気な4人組の車旅を延々と見せられます。彼らの言動にはなんのリアリティも切迫感もありません。正義の傍観者であるジャーナリストよりも、一般市民や家族をメインに据えたほうがよかったのでは。内戦に巻き込まれた家族の中でも分断が起こり父と息子が両軍に別れて戦ったりして。
エンドロールで映される映像。射殺した大統領の遺体を囲んでカメラに収まる軍服のみなさん。狩猟で大物を狩ったあとの記念撮影のような構図と爽やかな笑顔でなかなか悪趣味でした。
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