シビル・ウォー アメリカ最後の日のレビュー・感想・評価
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ジャーナリズムの凋落・・・か
本作の最大のテーマは「ジャーナリズムの凋落」にあるように感じました
独立せんばかりに実力をつけたテキサスやカリフォルニア州、保守的な東部、コントロールの効かないNY、無関心を貫く層、アンタッチャブルなレッドネックたち、、、内戦を期に問題噴出
「大統領を見つけたら本心を聞き出してやる」と使命感に燃えたジャーナリスト4人は進むが、、いかにエグい写真を撮るか競ってみたり、肝心な時にビビってみたり、中立なフリーランスのはずなのに結局従軍記者と同じ一方的な視点に堕ちてみたり、、
いざ大統領を前にして初めの意気込みは達成できたのか??
一枚の写真がベトナム戦争を終結に向かわせたようなジャーナリズムの強さはどこへ、、
ガッツを失ってしまった事を嘆いているように感じずにはいられませんでした
ジャーナリストは要らないという裏テーマ?
結局何を訴えたかったのか?
この映画は、内戦を表現しつつも今のアメリカを表現している。なので、アメリカの今を知らないと楽しめない映画である。
結局何を訴えたかったのかいまだにわからない。
ネタを取る戦争ジャーナリスト劣性の大統領から言葉を取る。それだけを目指してホワイトハウスまで乗り込む。
ある意味鬼畜かな。
だってそうでしょ。人の生死で、金儲ける感覚、おかしくなるよね。行く先々で、そういった感覚のおかしくなる状況に陥る駆け出しのカメラマン。ジェシーの変わっていく姿。それと反対に百戦錬磨のリーがだんだんと恐怖を感じる。この変わり様何なんだろう?
最初に戻るが、果たしてこの映画は何を歌いたかったのか
内戦はしていないが、アメリカは分断が起きている。それを訴えたかったのかはたまたジャーナリストの葛藤描きたかったのかよくわからない。単純な戦争映画ではない。
アメリカの今を内戦と言う形で描いた大統領選の最中に。
そこに意味があるのかな?
いずれにしても、通常の戦争映画とは違う。
一味違う映画でした。面白いか面白くないかと言うとわからない。ほんとにこの映画はザアメリカ人しか理解できないだろう。
A24らしい造り、その凄まじい臨場感は劇場で見るべき
久しぶりにミニシアターではない劇場での映画鑑賞、それはこの映画がA24の製作の作品ゆえ。
英国人で小説家のアレックス・ガーランドが、近未来のアメリカを舞台に監督した映画作品。
連邦政府から19の州が離脱したアメリカにおいて、激しい内戦が勃発、その悲惨さをリアルに描いた作品。
4人のジャーナリスト、戦場カメラマンが、カリフォルニアとテキサスが組んだ西部勢力と政府軍の激しい武力衝突により戦場と化す中、陸路でニューヨークからワシントンD.C.を目指すロードムービー。
銃器や火器の迫力ある音が、凄まじく響きわたるリアルで凄惨な戦場のシーン。それと対比するかのように、のどかなアメリカの田園風景や一見平穏な町が出てくる。メリハリのあるストーリー、細かな部分に至るまでの造りが素晴らしい。
戦争映画でありながら、脚本、音楽や映像の使い方に、インディペンデントのA24らしい巧みさがあり、ハリウッドの大手映画スタジオにおいて、巨額予算を投じて制作されたアクション映画とは異なる、アーティーでエンディングも余白を残す仕上がり。
観る側までが、激しく戦うことで出てしまうアドレナリンのようなものを感じ、そこに引き込まれる映画。
戦争や民族紛争が厳しい現実となっている最近の世界情勢もあり、戦争に対する恐怖、そこにおける人間の狂気を強く感じた。
音響や画像の凄さから、IMAXでなくとも絶対映画館で観るべき映画。
戦場カメラマンの物語
圧倒的なリアリティの中に放り込まれる
フィクションとわかっていながら、いつのまにか現実の戦場に放り込まれたような錯覚に何度も落ち入った。その度に、場違いとも思えるような音楽で、「観客」という客観的な立場に引き戻されるのだが、その揺さぶられ方自体が、登場する主人公たちの「ジャーナリスト」としての内面の葛藤や、あくまでも「客観」である立ち位置と重なるように意図的に演出されているのかもしれないと思った。
映画の軸は、自分が信念にしてきた「伝えることで世界を変えること」の限界にやるせなさを感じ始めたベテランと、初めて現場に飛び込み、様々な事態に巻き込まれることで、次第にジャーナリストらしさを身につけていく駆け出しとの対比とバトンタッチの物語だと思うが、その2人の演技が桁違いにすごい。
(特に「リーのワンピースの似合わなさ」と、「ラストのジェシーの選択」のそれぞれの表情にはシビれた)
加えて、何より、エピソードの選択が出色。
実際に戦闘になると、誰が味方で誰が敵なのかもはっきりせず、戦況がどうなっているかもよくわからないこと。武器を持っている者は、他者に暴力的手段をとるが、それだって明確な軍事作戦に基づいたものというわけではなく、日頃の個人的な鬱憤や差別意識の発露となりがちなこと。対して武器を持たざる者は、可能ならば内戦とは距離を置けるのだが、巻き込まれてしまった者は、自分では選択できない状況に翻弄され続けることなど、冒頭で述べた「現実の戦場」と感じるようなリアリティは、こうした局地で起きていることを丹念に描くことで生まれて来ていると思う。
一緒に観に行った妻は、途中でリタイアしたのだが、それもリアリティあればこそだろう。
予告編にも出てくる、赤メガネの問いかける「どんなアメリカ人?」というセリフの消化出来なさは、今年観た映画ではトップクラス。国とは何かという問いが、また自分自身の中で首をもたげて来た。
想像してた内容と違った
アメリカの内戦という攻めた内容だったが、その背景が特に説明されずジャーナリストを主眼にした内容であり全体的にテーマがよくわからない。
道中何度か戦闘に出くわすが、誰と誰が撃ち合っているのかもわからん。
最後の戦闘シーンは迫力あって良かった。
タイトルなし
圧倒的な音響。
一発目の恐怖。
パンパン撃ってる間は何とも無いのだが、ゆっくり車を走らせているところに急に銃撃があると体がビクッと動くくらいに音響が凄かった。
途中、赤いサングラスの兵士が「どういうアメリカ人だ?」と聞き香港人が殺された後、兵士たちを老人が車で轢き殺すのだが、一緒に突き飛ばされた女の子が死体の山の上にいることを認識し、観客にも生理的な嫌悪感を抱かせるような惨い死体が積み上がっているシーンでは、恐怖で少しだけ劇場から逃げ出したくなったのが正直なところだ。
だが、冷静な自分もいて、このくらい酷い描写を知っておかないと抑えられた描写で、どの程度カモフラージュされているのか相対化できてわかりやすくなるじゃん、などと思った。
死体が運ばれている中でも小鳥のさえずりが聞こえ、草花には風が当たりそよいでいるのが印象的であった。
ホワイトハウス戦は緊迫感が良かった。
エンドロールが、大統領の死体と西部独立勢力軍兵士たちの写真が現像されていく演出なのも一つ引き出しが増えた気がして良かった。
不思議の合衆国のアリスたち
思えばアメリカはずっと国外で戦争しつづけてきた。それは映画でもそうだった。
たまにアメリカで戦争があったと思ったら、敵はだいたい宇宙人かゾンビだった。
そんなアメリカが作った本土決戦としての戦争映画!と言いたいところだが、その実主人公が後身を育てる中に人生が〜。みたいな映画。
とにかく、映像がすごい。
わざとらしすぎないくらいの荒廃と、そこにドラマを与える人間のわざとらしくないくらいのヤサグレ感。
アメリカを移動する中で、魔法の国に迷い込んだようなのに、なぜかわざとらしくない地獄が次から次へと主人公たちを足止めする。
シン・ゴジラが俺たちの見たかったゴジラを描いてくれたけど、ゴジラというより日本を描いていたように、アメリカ人がみたかった戦争ってこれなのではないか、とさえ思った。
容赦なく、、、
戦場カメラマン
力こそ正義 その先にある狂気
映画予告を観て、民主党と共和党で二分する現在のアメリカを舞台とす...
映画予告を観て、民主党と共和党で二分する現在のアメリカを舞台とするタイムリーな戦争(内戦)映画を想起させますが、その題材で始まったら2時間の映画時間枠で収まるはずも無く、そんな映画ではありませんでした。
ベテラン・シニア・駆け出しの4人のジャーナリストたちのロードムービーであり、R指定の残虐なシーンもありますが、なかなかどうして深く、重く、想定とは違いましたが、魅せる内容だなと前半は上々な立ち上がり。しかしアジア系二人のジャーナリスト仲間がファンキーに登場した時のジェシー(ケイリー・スピーニー)の行動は、次にくるこの映画で最もショッキングなシーン(昔の映画「ディア・ハンター」のロシアンルーレットの名シーンに並ぶスリリングさ)へのきっかけ作りとはいえ、成人女性としてはあまりに軽率であり、戦場カメラマン見習いというより、単純に野次馬根性を満たすためにカメラ持っている軽い子に見えて興覚め。また終盤、ジャーナリスト視点であっても、自分とどう関わった死体かで、同じ死体でも見方も変わる、その差異を表現して欲しかったなと。(ケイリー・スピーニーにではなく、脚本・演出への意見)
後半は映画予告通りの戦争映画っぽさが出てきますが、全体を通じてもはや4人の行動に焦点が当てられたストーリーで来てしまっているので、別に米国を内戦させなくても、世界の数多ある紛争地区が舞台で成り立つ話かと思いました。逆に米国を舞台にしたがゆえに、「で、アメリカさん、この後どうすんの?」と思わせられたまま放られてしまいます。
リー(キルスティン・ダンスト)とジェシーの師弟以上に母娘を思わせる関係、殺し合っている場所に咲く小さな花、幻想的に焼けていく森など、いくつか秀逸な映像・シーンもあって良かったのですが、イイ所、惜しい所と凸凹した印象でした。
あまり期待しないで観て
まず現在の米国は以前にも増して分断された国となっている。その構図は白人対非白人、保守対リベラル、格差拡大、犯罪率の高さ等様々な要因により病める大国となっている。そんな中で銃社会である米国はいつ反乱が起こってもおかしく無い世界とも言える。だからこのような内戦が絵空事ではないのだ。
先行IMAX上映が限定館で行われ鑑賞した。本編では内戦になった直接的な説明は無い。視点は飽くまでジャーナリスト目線で物語は進む。戦闘場面は凄いのひと言だが途中、中だるみするシーンが結構な尺あり緊張は持続しない。観ているとツッコミ所満載でもう少しリアリティを追求して欲しかった… 特定の党を名指ししたく無いのだろうが、まずカリフォルニア州とテキサス州は絶対に手を組む事はない(なぜなら青の州と赤の州だから)。こういう作品を観たい訳ではなかったのだよ… またしても期待し過ぎてしまった感が否め無い。しかしこれは製作側の問題では無く観るこちら側の問題である。また鑑賞中に斜め後ろの席のお兄さんが席を揺らす?貧乏ゆすり?で絶えずシートが微妙に揺れていて最悪の環境であった事も影響したかも…
A24の作品なのでやはり怖い映画である事は間違い無いのでその点は保証します。
【追記】
日本版副題の「アメリカ最後の日」は余計ではないのか⁇ 観る者は全く違う内容を想像してしまうので…
ぐったりした
戦争を市街戦をリンチを消費するということ
内戦状態のアメリカをロードムービーとして描くという点で新しいと思ったが、恐らくこういう人たちがいるだろうなと人たちが映像化されていてなるほどなるほどと思いながら観ました。
この作品の肝は押井守パトレイバー2を2024年にアメリカで違和感なく実写化した点でしょうか。
私達が知っているあの街で市街戦、不謹慎だけども興奮してしまう我々は劇中のジャーナリストの興奮を否定できない。
この映画にその点の批評性までは感じることはできず、質の良い素材をどんどん提供してくれる映像作品と思いました。
今までアメリカの映画では敵対する国から、宇宙から、異次元から、実験施設からくる異物から攻撃され、それを乗り越える作品にリアリティがあったのが、分断後の内線にこそリアリティを感じる2024年という意味で重要な作品となるのでしょうか。
そういえばホワイトハウスに突入するときの上空からの各勢力の動きの可視化ショットはジョン・ウィックのバトルシーンのようで興奮しました。
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