「アメリカの分断、何が理由がわからない映画」シビル・ウォー アメリカ最後の日 himabu117さんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカの分断、何が理由がわからない映画
『シビル・ウォー』アメリカ分断の映画、本当に起こるとは思えないけど、かの国の亀裂は相当に深いんだろうなとは想像できる。二大政党による国家の舵取り、理想的なように思えて日本も目指したけど、果たしてどうかな。少数意見を組み上げることができない。
アメリカの分断を言いたかったのかな
だとすると、なんとなく納得するんだけど。
作中で、アメリカ連邦から17州が離脱し、テキサスとカルフォルニアの同盟と政府軍の攻防。
なんだけど、リアル感がない。
なぜ、がない作品なんです。
つまり、なんで17州が連邦を離脱したのか。
なぜテキサスとカリフォルニアの同盟ができたのか。
そして、なぜ政府軍と戦うのか。
一切の説明的描写も物語もない。
アメリカの中で、なにかのほころびが少しづつ大きくなり。
やがてそれが、おおきなうねりとなり。
全国をのみこんで、内戦という過程になったのか。
おそらく、作品の意図はそこではないんだろうな。
近頃よく言われる、「アメリカの分断」を象徴的に描いたと。
でないと、本国アメリカでのそれなりのヒットの理由がわからない。
「レッドステイツ」と「ブルーステイツ」
別の言い方をすると。
「共和党を支持する州」と「民主党を支持する州」
現在でも、きれいに色分けされている。
共和党は、南部を支持基盤とする保守的傾向の強い党。
方や、民主党は北部の都市部を中心として、リベラルな考え方の傾向を持つ。
アメリカを二分するとしたらこういう色分けが、原因かと。
二大政党。
日本でも二大政党時代を目指して小選挙区制を導入したのですが。
残念ながら、そうはならず自民党の政権が長く続いています。
アメリカとは事情が違って、日本は特に地方では、保守色が強く。
小選挙区制ではどうしても、自民党有利に動くようで。
それはそれとして、アメリカの場合は適度に政権は交代しているのですが。
逆に、互いの主張が相容れない問題が、社会の分断と言われる所以なのでしょうか。
アメリカの衰退と格差社会が、この映画を作ったのか。
世界の超大国アメリカ。
いままでいくつかの波があった。
近年では、1960年以降長らくの低迷期。
ベトナム戦争の敗戦から抜け出せず、経済は低迷。
それをすくったのは、1991年にソ連邦の崩壊。
互いの巨大化する軍事費から、抜け出せるきっかけともなり。
アメリカ経済は、復活する。
そして、現在。
日本にいるとその現状は、よくわからないが。
こういう映画ができる事自体、経済の低迷からくる社会情勢の混乱が見て取れる。
そう、アメリカはうまく行ってないのだ。
流れ込む多くの移民。
失業対策。
さらに加速度をます格差社会。
この映画は、そんなアメリカの行く末を暗示する。
そうでないと、なんのイデオロギーの対立も根拠も説明しないこの映画が理解できな