「とても良かったです。」かなさんどー snowwhiteさんの映画レビュー(感想・評価)
とても良かったです。
写光レンタル販売様試写会にて。
ガレッジセールのゴリさんこと照屋年之監督。
沖縄を舞台にした家族の許しと再生の物語。
主役の松田るかさんを知りませんでしたが、とても綺麗で魅力的な女優さんでした。その美しさを封印したかのような演技がとても良かったです。
母が亡くなりその頃の父の態度や行動が許せなくて島を出た娘を上手く演じていました。沖縄出身の彼女が父や従業員に怒鳴ったりするシーンは本物の沖縄弁で演じているのでとても自然で迫力がありました。
対する父親役の浅野忠信はさすがの演技力。どうしようもない父を演じているんだけどなんか可愛らしさがあって非常に良き。
そしてお母さん役の堀内恵子さん。個人的にはこの方がMVPです。この人の演技が無ければこの映画は成り立ちません。
アフタートークでゴリさんが「僕が一番好きなシーンは娘に話すお母さんのシーンです。」と仰っていたけど私もあのシーンがすごく良かったと思う。全編に渡って素晴らしい演技でしたがあのシーンが特に良かったです。
お笑い芸人らしく随所に面白いシーンが組み込まれていて面白かった。
浅野さんが経営する会社の従業員がとにかくコミカルで、彼がしゃべったり歩いたりする度に私にはゴリさんの姿が見えました。あの役ゴリさん自身で演じても良かったかも?あまりにゴリさんで駄目か?(笑)
映画が始まってすぐ口紅を塗る口のアップ、浅野忠信の顔のアップ、パラソル等が映し出される。声はない。(なのでどういうシーンなのかちんぷんかんぷん)
そのあと『かんさんどー』と題名が出てオープニング映像が始まる。
オープニングの前に出た映像は映画の中でも二度出てくる。合計三回同じ映像が使われていることになる。
同じ映像なのに映像が出る度に違うように見えるのが面白いと思いました。
本職はお笑い芸人さんだけど中々力のある監督さんだと思いました。
お母さんは昔民謡歌手だったという設定だったので堀内さん歌えるのかなあと心配しながら見ていましたがすごくお上手でした。あとで調べたら堀内さんは劇団四季出身だそうでなるほど上手いはずです。
いい映画でした。