「激烈な革命家のヘタレぶり」リモノフ sugar breadさんの映画レビュー(感想・評価)
激烈な革命家のヘタレぶり
「インフル病みのペドロフ家」「チャイコフスキーの妻」のセレブレンニコフ監督作、謎の過激派リモノフの半生が題材、そしてしなやかなトリックスター ベン・ウィショー主演とくれば、一筋縄ではいきそうもないので、かなり構えて鑑賞に臨みました。
結果は、予想よりもはるかについていけましたし、面白かった。アニメ、キャプションパネルでの時代背景の効率的な説明やミュージカルシーンなどもあり、テンポも悪くなかったと思います。
パリでフランスのラジオインタビューで、スターリンを非難された時のリモノフの台詞「スターリンがいなかったら、お前らは今頃ドイツ語を喋っていただろう」。これって、フランス人から自由の女神を返せと言われた時に、トランプ政権のレヴィット報道官が吐いた「アメリカがいなかったら・・・」と同じじゃないですか。なんか笑えました。
ちなみにこのフランス人パーソナリティ役、「冬の旅」の名花サンドリーヌ・ボネールが演じてました!
普段は自信たっぷり、過激なリモノフですが、ゴダールと同じで、惚れた女には滅法弱い。別れた後も、下着被ったり、祭壇で崇めたり、幻影にしがみついたりする姿が何ともいじらしかったです。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。