「メンヘラおじさん年代記」リモノフ すーちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
メンヘラおじさん年代記
リモノフについて前知識を得てから見た方がよいかな?と思ってググりましたが、三島由紀夫に影響を受けたとの一文を読んで、なんとなくそれ以上深掘りする気になれずで、あまり人物を知らないまま鑑賞。
詩人としての才能もあり、野心、名誉欲も人一倍なのに、運が悪いのか極度のメンヘラ気質が原因なのかなかなか大成しないリモノフ。
ギラギラした青年期から不敵な面構えを得た老年期まで、ベン・ウィショーが身体を張って熱演。
現実とリモノフの心象風景が混ざり合って、ときおり白昼夢みたいな演出が挟まるのが大変よかったです。
特に70年代NYのヒッピーシーンを歩くリモノフと友人を長回しで捉えたショット…の先の演出が驚きでした。
ソ連に反発し、一度は国を出たリモノフがなぜ再びソ連信奉者になり、ロシアに反旗を翻す政治活動家になったのかはよくわかりませんでした。
いうなれば究極の天邪鬼ですかね。
人間性には1ミリも共感できませんでしたが、カリスマ性はビシバシ伝わってきました。
ベン・ウィショーは60〜70年代の洋服と髪型が良く似合うと思って観ていたら、中盤からの執事ルックも新鮮。
きわどいラブシーン...含め、ファンには見所が多くおすすめです。
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