「彼女たち中に、色んな自分が見える」私たちが光と想うすべて 流れ梅さんの映画レビュー(感想・評価)
彼女たち中に、色んな自分が見える
過去の記憶や感覚を思い出させられるような映画だった。スクリーンに映るのは、行ったこともないインドの風景なのに、どこかで自分が通り過ぎてきた景色のように感じて深く引き込まれた。人生のフェーズの違う3人の女性たちの心境に自分が共鳴したポイントをメモとして残しておきたい。
・都会には懐の深さがあるけれど、「帰る場所」としてはどこか躊躇いがある。受け入れられているようでいて、常に少しよそ者のような感覚。
・目の前にはいない家族の存在が、なぜかいつまでも影を落としている。自分の選択や感情が、その不在に縛られていると感じること。
・自分には怖くてできないことを、隣にいる誰かが軽やかに実行してしまうときに覚える、羨ましさと苛立ち。
・他人の目を気にして、自分自身に課してしまう「あるべき姿」や制限。
・都会を離れ、地元に戻ったときに感じた、張りつめていたものがふっと緩むような安心感。
・ひとりで過ごす時間の中でふと襲ってくる、言葉にしにくい寂しさ。
・誰かとただ日々を共にするだけで生まれる、強くもゆるやかな連帯感。
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