劇場公開日 2025年5月9日

「変化に取り残された人々のイマに漂う哀愁。」新世紀ロマンティクス ラーメンは味噌。時々淡麗醤油。さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0変化に取り残された人々のイマに漂う哀愁。

2025年5月20日
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鑑賞方法:映画館

長江哀歌以来、ずーっと追っかけて作品を観続けている。個人的に、その当時から中国の成長や変化の速さに、とにかく興味ある。その速さを実現する思想、国家、産業(テクノロジー)、そして国民に。
周囲が目まぐるしく変化していく、まさにその只中で変わらない、変われない国民。ドキュメンタリー的に撮り続ける作品群には、自分の興味を叶える数少ない作家。
自らの過去作品を紡ぎ、とある一人の女性を通じて数十年を描くだけだけど、周囲の変化の速さと自らの変化には明らかにタイムラグがあるリアルな描写や、その中で健気に生きる姿にハッとさせられる。
想像の域を脱しないが、戦後日本の成長期のストーリーから、外れてしまった人々と同じなんだろうと不思議に共感さえもできる。
歌って踊る。これも万国に通じるコモンセンス。

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ラーメンは味噌。時々淡麗醤油。