劇場公開日 2025年5月16日

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サブスタンスのレビュー・感想・評価

全602件中、81~100件目を表示

3.5それは露悪か策略か

2025年6月10日
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ジョン・カーペンターやディヴィッド・クローネンバーグらが牽引した80年代B級映画の文脈を正統になぞるボディホラー。

エリザベス・スパークルと刻印された記念マンホールにケチャップまみれのハンバーガーを落とす冒頭のショットが来たるべき凄惨なスプラッター描写を予告するところから物語は幕を開ける。

往年のハリウッド女優が過去の栄華に執心するという筋立てはまずもってビリー・ワイルダー『サンセット大通り』を否応なく想起させる。

また美貌の代償として肉体を蝕まれていくという展開は、同じくルッキズムを題材とした韓国のアニメーション映画『整形水』を彷彿とさせる。

『整形水』が明らかに念頭に置いている今敏『パーフェクト・ブルー』にみられたような、自他境界の混濁が認識の崩壊を招くというホラー表現も至る所に散見された。

あるいはコラリー・ファルジャの出自を踏まえれば、露悪的なまでの過激な残酷描写がフレンチ・ホラーにその起源を持っていることもわかる。

あらゆる文脈を意図的にミックスした果てに生まれたのは、肉体と精神の双方から登場人物が追い詰められていくという苛烈きわまるスプラッター映画だったというわけだ。絶望的なのは先に挙げた参照先がほとんどすべて無惨なバッドエンドを迎えているという点。ゆえに本作は決定的破滅という必然に向かってひたすらギアを上げていく。

しかし「サブスタンス」というエキセントリックな薬品が引き起こす諸現象の奇矯さに反して、人物の造形はかなり大味だ。エリザベス/スーは美貌と映画以外の内面を持たないし、プロデューサーのハーヴェイやスーの彼氏は典型的なマッチョイズムの権化としてしか描かれない。最終盤のくだりにしたって、醜い姿に変わり果てたエリザベス/スーを「バケモノ!」「撃ち殺せ!」と指弾する人々は匿名的な群衆以上の意味を持たない。

凝りに凝った残酷描写に反して、あまりにも粗雑な人間描写。この二極化が示すのは二つの可能性だ。

一つは、単にコラリー・ファルジャが80年代から連綿と続く露悪主義的なホラー映画を無批判に再現しているだけという可能性。これだったらマジで最悪だ。

B級映画の極端な露悪主義は結局のところハリウッドのワインスタイン問題や日本の園子温問題とも根底の部分で繋がっている。それを「女性監督」をエクスキューズに一切の批判意識なく再現しているだけのだとしたら、本作には「B級ホラー」の縮小再生産以外の価値はない。

もう一つは、明らかに策略があって敢えてそうしている、という可能性だ。

劇中、カメラのレンズがデカデカと映されるショットが何度かインサートされる。このインサートショットはほとんどがスーが活躍している最中に差し込まれる。カメラが眼であることを踏まえれば、それはスーを眼差す我々の眼ということになる。魅力的な対象が現れたときほどわかりやすく機能する我々の眼。

本作はひたすら荒唐無稽な空想に向かうB級スプラッターの文法に倣いながらも、カメラ=我々の眼というインサートショットを差し込み現実との接点を確保することで、社会批判としてギリギリ機能しているのではないか、ということ。私としてはもちろんこっちの可能性を信じたい。

以上から、少々判断に困る作品だったといえる。もう少し氏のフィルモグラフィーを漁ってからではないと何も言えないような気がする。

〜追記〜

監督の前作『リベンジ』を観たので、そのうえで改めて。

両作に通底するのは男性への強い憎悪であり、その点については疑いようがないということ。そして劇中の大半を占める露悪描写は、その剥き出しの憎悪をほどよく戯画化するための緩衝材であるということ。

彼女は80年代から続く露悪映画(それは往々にして男性によって牽引されてきた)の系譜をなぞってはいるものの、そこに単なる縮小再生産の意図は絶対にないことは確信できた。むしろあえて召喚した系譜をその根源まで引き摺り出して締め殺してやろうという強い殺意さえ感じた。しかしそんな殺意を素で振り回したら映画にならないので、本作では戯画化という形でコメディ映画への逃走線が引かれている。

しかし戯画化というのは対立構造の輪郭線をくっきりさせてくれるという点において便利なものである一方、その手法が雑だと対立構造それ自体が陳腐化する。

下半身ばかりを舐めるような「男の視線」を現す構図や、クチャクチャと気持ちの悪い咀嚼音が強調される食事シーン、魑魅魍魎が明滅するBADシーンなど、男女の対立を示す描写としてはもはやあるあるすぎて面白くはない。それによって立ち上げられる男と女の対立構造というのも、よくある男女論的な範疇を出ない。

男への憎悪を糊塗する方便として用いていた「戯画化」(=露悪描写)によって、「何に寄り添い、何を打ち砕くべきか」という明確なスタンスが徐々に脱臼されていってしまったからこそ、本作は結局あらゆる二項対立を「ええじゃないか」と総棄却して開き直るラストシーンの狂宴へと向かわざるを得なかったのではないか、というのが私の見立てだ。

じゃあどうすりゃいいんだよ、男への憎悪をそのまま映画にして面白いのかよ、と突っ込まれそうだが、私は全然それでも面白いと思う。シャンタル・アケルマンの『ジャンヌ・ディエルマン』を観ればわかる通り、この作品にあるのは男への剥き出しの憎悪だ。でも、メチャクチャな傑作だ。

要するに、単に演出の問題なのだといえる。ありふれたやり取りで男女の溝を説明するよりも、女が一人でひたすらジャガイモの皮を剥き続けるほうがよっぽど男女の間に横たわる何らかの不穏な差異を予示してくれる。そういうことがある。そういう演出を撮影の中で探り当てられるかどうかが一番大事だと思う。

ほんでもウチはハリウッド映画ですからなあ、ヨーロッパさんの悠長で小規模なインデペンデントとはワケが違いますからなあ、と言われてしまったら今度こそ何も言えない。スクリーン側からの歩み寄りをポップコーン片手にイライラしながら待っている怠惰な観客に有効なのは、露悪か感傷か、そのどちらかしかないのかもしれない。

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因果

3.5デミ・ムーアさんに、アッパレ。

2025年6月10日
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怖い

驚く

斬新

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HGPomera

4.0私は耐えられた。

2025年6月10日
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見終わったあと、疲れたぁっていう
まさにフィジカルにも響くエグさ。

前半はオシャレなサイエンスサスペンス?

後半はB級パニックか?というほどカオス。

だけど、なんか残るんです。
そして我が身を省みるんです。

あれ、これって面白いってことじゃん!
館を出る人が続出っていうからさ笑笑

デミムーアが引き受けてくれて
良かったぁ!

エイジングケアに集中している人に
こそ観て欲しい。。です!

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ZUNKO

5.0稚拙で下品、現代の無教養さの象徴

2025年6月10日
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 不快で下品、映画を観て初めて目が見えて耳が聞こえることを嫌に思った。
 あらゆる表現が露骨すぎる。生きていることとグロテスクなことは実際に不可分ではあるが、グロがデフォルメされすぎていて、リアリティを感じないが、グロにだけ特化されているために非常に不愉快だ。
 話のテーマも子ども向けの作品で24分ほどで説明できるような要素を140分もかけて長々と説明していて新鮮味もない。これを褒めている大人たちはそういうモノを一切知らないか、血肉にできていない無教養な者たちだ。そしてそのような映画が必要になる現実が、現代の人々の無教養さと野蛮さの表れである。
 問題提起をするだけにしては尺を贅沢に使いすぎているし、オチも見えているからワクワク感も無いし、これを見た後に人生を何も好転させない。好転すると思った無教養な大人たちには、なにをいまさらと言いたい。

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たいが

1.0ニューヨークのまぼろし~い

2025年6月10日
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悲しい

おれのデミちゃんになんてことしてくれんだ!

バカ野郎!

以上!

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うさぎさん

3.0ぶっ飛んでる

2025年6月9日
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中年、高齢にさしかかる女性へのルッキズムや不寛容と、長年ハリウッドの第一線で活躍するデミムーア本人の人生も反映されてそうだけど、そんな事考えるのがアホらしくなるくらいやりたい放題(笑) ホラー、クリーチャーを混ぜ込んで最後の血しぶきなんて笑かそうとしてきてるやん。しかし長かった。
約束破ったら罰が喰らうってちょっと、笑ゥせぇるすまんを連想した笑。人間、欲には勝てないね。
冴えない同級生とディナーの約束をしたのに、もう1人の若い自分と比較して鏡の前に何度も戻り、最後はぐしゃぐしゃにやるシーンが一番苦しかった。

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mono

3.0ホラーは苦手

2025年6月9日
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sunaf

3.5終盤

2025年6月9日
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悲しい

『ザ・フライ』だったなぁ。

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GM

4.5サイコーよ。

2025年6月9日
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青山みみ

3.5リアルとアンリアルの融合

2025年6月8日
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凄かった。
目を背けてしまうくらいグロな映像と、リアルだけどこれもまたグロ。
何度か映し出される椰子の木? 老いたのと若くて生き生きしてるの。
このテーマはとても面白かったし、デミームーア素晴らしい。
最後がスプラッターになってしまい、本質が失われてしまう気もするけど
見る価値ある。
撮影素晴らしい。

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新井信子

3.0終盤までのグロさと息苦しさ、そしてラスト10分の馬鹿馬鹿しさ

2025年6月8日
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waisigh

3.0見終わった後、トイレで手を洗ってから顔をあげて鏡を見るのが怖かった

2025年6月8日
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若さへの羨望で狂った人間の救いようのなさを描いた映画だけど
グロくて痛くて気持ち悪すぎる
ホラー耐性低い人がどんな映画かよく知らないで見てしまったら体調悪くなると思う
テリファー並みにキツい🤢

最初の30分くらいは、デミムーア歳を取ったといってもキレイなもんじゃんね🙃とか思って
前半は若さに取りつかれた人のやるせなさとか考える余裕があったけど、後半はとにかく早く終わって欲しかった

スー役の役者さんやスタイル抜群のバックダンサーたちは20年後、30年後この映画を見直したときに笑って見直せるだろうか

ふざけてホラー耐性が低い人に見せちゃおう🤭とかは絶対やめてほしい
だいぶグロい笑うせえるすまんでした🥶

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NICKNAME

3.5デミ・ムーアが漫☆画太郎のババアみたいになっちゃった

2025年6月8日
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笑える

悲しい

怖い

映画の終盤、スーが自分の本体でもある、枯れ木のように年老いたエリザベスを徹底的に破壊する。その憎しみに満ちた容赦の一切ない暴力には唖然とした。若さと美への執着、そして老いへの憎しみの暴走。そして最後に二人は本来の一人に戻る。その姿は整形を繰り返し気が付けはお化けのようになってしまった整形お化けをデフォルメした、まさに怪物だった。

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ゆみあり

3.0使用上の注意をよく読み容量用法を守って…

2025年6月8日
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悲しい

怖い

ドキドキ

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くまくま

4.0グッズでサブスタンスセット売ってほしい

2025年6月8日
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最初の入りとか設定が凄い分かりやすくてそそられたけど最後は色々何してんのってくらいふざけててバービーくらい?よりかはマシだった気もするけどスプラッター(血しぶき)が長かったし、主人公同士の破局が起こって物語が終わると思ったら、更に主人公を徹底的に落とすところまで落とすという二段落ち。
美を追求する本能に蝕まれるってく、というのが凄い表現されてて面白かったし、部屋の感じとか撮り方とかもサイコスリラーで見たことある感じだった。ボディホラーってジャンルだったらしいけど納得、注射針とか歯を抜いたりとか爪剥ぎ取ったり凄い不快だし鏡を見て落ち着かないのとか殺し合いのシーンもサイコスリラー(心理的恐怖)の要素になってて面白かった。

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RRR👑

4.0B級ホラーの顔をしたメッセージ性が強い教訓映画

2025年6月8日
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怖い

単純

ドキドキ

一見グロテスクなB級ホラーの形をしているが本質的には、人間の誰しもがどこかで感じるであろう若さと老いや、美しさとは?人が幸せに生きるには?を問うている映画だ。
主要登場人物はそれ程多くはないが、デミ・ムーアの体当たりの演技には凄まじい熱量を感じ映画を引っ張った。
いまいちゴースト以来代表作がなく、美容整形を広範囲に受けているデミ・ムーアという配役もピッタリの様に思える。

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ron

4.02回目がよりよかった

2025年6月8日
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よっくに

5.0おそろしい映画を見た

2025年6月8日
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ある程度のお金を貯めたら、若くして引退して悠々自適に過ごせば良いと思ってた。FIREというの?
エリザベスはゴージャスなマンションに住んでるし、多分散々稼いでいて、貯金はある。
でも…
成功した女優とゆう華やかな自分からは引退できない。
自分の存在価値そのものだった、美しいことが。

こんなんだったら、女優業やるもんじゃないわ。
いや、大女優の地位を得るとか、年齢とともにシフトチェンジしてけると思うんだけどなぁ。。なかなか厳しいのか?

50歳のエリザベスは十分美しく、スタイルも良い。
でも新たに現れたスーと裸体で比べるとそりゃあスーの方が文句なく…。エリザベスも、スーの美しさに驚いてたようだった。スーが、エリザベスの後釜のポストに着いちゃったもんだから、より比較され。

美しさを武器に生きるのはやめよう
美を磨くのはただの趣味にしておこう。
そして女性を(男性をも)美貌や年齢で判断するのはやめよう!
それが自分を苦しめない考え方となる。

まぁーでも、イケメン俳優は目の保養に必要なのだか…それはファンタジーとして。

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れい

4.5期待しすぎてる…と一抹の不安がありつつ観ると大傑作じゃん!!

2025年6月8日
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楽しい

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ezio

1.0ひたすら露悪的

2025年6月7日
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永久回路
PR U-NEXTで本編を観る