サブスタンスのレビュー・感想・評価
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【ネタバレなしで見た方が面白いのだが】
今年ベストの一本。知人にとにかくやりすぎの展開と聞いて構えてみてた...
とんでもないものを観た
デミムーアの覚悟がすごい。
オールヌードが出てきすぎて中高生男子は真っ直ぐ立ってられないんじゃなかろうか。
背中からガバッと生まれて、その後自分で背中を縫うだけって消毒もなしてごんぶとの紐でぐいぐい縫うなんて痛すぎる…
という視覚的に痛いシーンてんこもり。
スーが可愛すぎて、ハイレグエアロビのシーンなんてセクシーハッスルがすぎる。おじさんイチコロだよね、ありゃ。
若さと美しさと承認欲求の欲望がデカすぎて、もうなんかラストのテレビ番組の収録会場血みどろ祭りがすごい笑えた。
エログロ爆笑という、これなんのジャンルなの?
ホラーかギャグか
若さと美しさということは
令和版「永遠に美しく」かなと思ってたけど
そんな、センスのいい笑いもなく
本体のデミは結局寝てるだけ?笑
もう1人の自分が、
1週間何をしてたか記憶ない?
2人は1人というなら
もう少しデミ目線で「若さと美しさ」の再来を
味わってる感を出して欲しかったなー
じゃないと、あんなリスク背負って
化け物になるだけなんて
最後の変身?で
デミの写真を貼っつけて舞台に立った時には
それなりにメッセージ性は感じたけど
ちゃんと目のところに穴開けてたのは
可愛かったし
マーガレット・クアリーも可愛いかった。
AIの分身ぽい、ちょっとロボット感もあって。
あのお尻がぷるんとなるのはCGか⁈笑
最初はドキドキ高揚感と期待感があったけど
笑えないギャグで終わってしまって
ちょっと残念。
いろんな意味で見ごたえ十分だけど、ボディ・ホラー的描写にある程度の耐性を要する一作
デビッド・クローネンバーグ監督が追求する身体の変容を扱った、いわゆるボディ・ホラーのフォーマットを使いつつ、徹底的にルッキズムの醜悪さを描いた作品です。
特に作品に込めた現代社会批判を読み取ることに楽しみを感じる観客なら、十分観ごたえのある作品です。とは言っても、冒頭から、特に先端恐怖症の人なら目を背けたくなるであろう描写を含んでいるため、鑑賞にはある程度の心構えが必要でしょう。
同じ人格のはずのエリザベス(デミ・ムーア)とスー(マーガレット・クアリー)の関係が徐々に崩壊していく過程が本作の見どころとなっていて、丁寧にこの先こうなるよ、と観客に予想が付くような要素をちりばめてくれてもいます。だが実際の展開は特に描写面において、多くの人の想定を上回るものを見せてくれる、という点で、観客の心理を大いに翻弄してくれます。
確かにスーの容姿は魅力的で、目を奪われます。そんなあなたの欲望がエリザベスに何をもたらすのか、と映画は問い続け、観客もまたこの展開の「共犯者」であることを自覚させます。
とりあえず本作の規格を引き受けたデミ・ムーアは偉い、というか、未だルッキズムが蔓延する映画界に対する怒りの告発であることは間違いなさそう。
鑑賞後は、「ジキル博士とハイド氏」といった本作が明らかに下敷きにしたであろう文学を当たってみたり、あるいは『永遠に美しく…』(1992)など、本作とテーマが共通している作品を観たくなるでしょう。中でも前述のクローネンバーグ作品は、どれも本作の感慨をさらに深めてくれること間違いないので、おすすめです!
もうね、メチャクチャ(笑)
今夜(2025/09/06)、¥400レンタルで観ました。
“ボディホラー”なるジャンルの存在を全く知りませんでしたが、本作を観てなるほど納得しました(笑)
『永遠に美しく』『レクイエムフォーアドリーム』『ブラックスワン』『ブラックミラー』『シャイニング』『2001年宇宙の旅』『ソウ』『グーニーズ』『BIG RED』と、オリジナルに敬意を感じるオマージュがたくさんあるので、知ってる人は思わずニヤリとしてしまいます😁
中年男の、下品極まるシーンがふんだんに散りばめられているので、世の男性は彼らと真逆の態度をとれば、世の女性から好意を持たれるかも知れません(笑)
また、本作ほど食事(特に肉料理)をグロテスクに表現した作品は無いと思います🤮
更年期を過ぎて、過去の栄光にかげりを感じる、デミ・ムーアことエリザベス。ひょんなことからある情報を得て、輝いていたあの頃を再び手に入れられるかも知れないチャンスを掴みます。
どう見ても怪しい薬物を血管に注入。理想の自分の分身を創り出すというもの。ただし、7日間行動できなくなり、分身の方も7日毎に7日間休まなくてはなりません。休んでいる自分に栄養も点滴しなくてはなりません。
ここら辺は『笑ゥせぇるすまん』に出てきそうですね😁
タブーを冒すと報いがあります。その報いが非常にグロテスクです(笑)コピー側の活動がうまくいき過ぎ、オリジナルとの関係が拗れてしまうと、どうなってしまうのでしょう🤔因みに双方、記憶は共有していません。
この映画の監督は、なんと女性(コラリー・ファルジャ)。世の男性監督はこの映画を観てさぞ悔しかったと思います。男性がつくりそうな下品な描写や乱暴な描写。はたまたお色気満載のセクシーエクササイズの描写などが数々ありながら、一方で女性ならではの苦悩、化粧の仕方や、他者への嫉妬の表現なども含まれているからです。
そんでもって最終的に収集つかなくなってめっちゃくちゃになってしまいます(笑)
120分を20分以上超える作品ですが、本作に関しては、「長いけどもっと観たい!」と願ってしまったほど(笑)これは非常に珍しいケースです。オチも文句なしに大いに笑い、素晴らしいものでした👏😅
デミ・ムーア、マーガレット・クアリーの粉骨砕身の演技には脱帽に平伏です💦最高質の演技に加え、良くぞここまでぶっ壊れてくれました👍(笑)
だからこそ、彼女らの努力に泥を塗るような、局部のボカシには、心底憤りを覚えます😠
フルヌードが含まれるので、家族団欒で観ると100%気まずくなります(笑)気の合う友人同士で楽しく観ましょう!
「ブツ」の横溢
『サブスタンス』を観ていて感じるのは、身体が「イメージ」や「記号」として消費される以前に、まず「ブツ」として立ち現れてしまう瞬間。ハエのアップや、料理のぐちゃぐちゃとした描写、そして顔の過剰なクローズアップ。美醜の評価を超えて、ただそこにあるものとしての身体や物質が突き出されてくる。身体を「美しい」あるいは「醜い」と判断する前に、まずその現実的な質感。
もちろん「欲望」や「加害/被害」という構造に寄って見せる映画ではある。身体が欲望の通路になることを、消費する側とされる側の関係に回収するように。けれど、『サブスタンス』が示しているのは、むしろそこからはみ出す部分でもある。身体は記号として支配されるだけでなく、制御しきれない余剰を孕んでいる。その余剰がグロテスクに噴き出すとき、不快であると同時に解放と言っていいような契機ともなる。
そう考えるとこの映画は、ルッキズム的な「評価の構造」というよりむしろ、その構造を食い破って立ち現れる「ブツとしての肉」を見せつけることに核心があるように思う。タイトル『サブスタンス』は、何らかの本質や欲望といったものもさることながら、文字通り物質、ブツそのものをやはり指しているのだと思う。
デミィムーアとは同い年なんですよね。
女の中にいる女
サブスタンスの意味を調べたら「本質、実質、内容、趣旨、要旨、意味」と出てきた。映画ではものの中身を指していると思うが、たんに中身のことではなく「あの人は若くてきれいだが性格はどうか」と考察したばあいの中身、美しい外見をもったものの中身のことだと言える。
映画はいいが想定より30分長くてフランクへネンロッターみたいな蛇足がついている。それは個人的に悪くなかったが大舞台に立ったところでサクッと終わったらもっと上品だった。
アンディマクダウェルの特徴は天パーだったがマーガレットクアリーの顔はGroundhog Dayのころの母アンディを彷彿とさせた。父親はモデル業だったそうでそこから生まれたクアリーはAIでエンハンスされたかのよう。顔も身体もAI、全身がアドバタイズメントでじっさいケンゾー、シャネル、ラルフローレン、セリーヌ、ケイドスペードなど数多のキャンペーンやアンバサダーに登用されているそうだ。
そんな優れた肉体資本をもつスー(クアリー)はエリザベス(デミムーア)から生まれたといえるがエリザベスは母ではない。二人は一体でスーは本来の自分である老いて醜いエリザベスに憎しみを抱く。エリザベスとスーが同一人物であることから、スーがエリザベスに、エリザベスがスーに抱く憎しみは自己嫌悪のことを示唆している。
よってサブスタンスが言いたいのは若さと美しさにたいする飽くなき執着心と、自己嫌悪であろうかと思う。
だから映画の白眉はかつての恩師フレッドとデートを約束したエリザベスが、こみあげてくる自己嫌悪によってデートをすっぽかすシークエンスだろう。
スーの出現で自信をうしなったエリザベスは未だにじぶんのことを「君は変わっていない、今も世界中でいちばん美しい女の子だよ」と言ってくれたフレッドを謂わば利用して立ち直ろうとする。で、デート前にすっかり着飾って化粧して、出かけようとしてスーを見る。その美しいなりをみて化粧を直す。また出かけようとしてスーのポスターを見る、鏡面のようなドアノブに映ったじぶんの顔を見る、また化粧を直す。時計を見る。この一連のシークエンスがいちばん深淵で怖くできていて、ムーアのGG受賞も頷けた。
おそらくわたしたちにも、まったく決まらないじぶんの外観に失望して外出をあきらめる、というようなことはあったと思う。(もちろんそんなことはまったくなかったという人もいるだろうが。)
こういった高尚な描写があるわりに、映画はバスケットケースみたいな30分余計なモンスター譚が付いてくる。繰り返しになるが30分前に終わっていたらブラックスワン風の傑作だった。しかし狂乱のサスペリアみたいな蛇足もそれなりに楽しかった。
器量と身体は人によりまた時宜により資本として運用できるばあいがある。たとえば港区女子。東京で若い女でそこそこな顔立ちをしていて、その気があれば誰かと飲んだり食事するだけで収支がプラスへ転じる。そんな日々が1年2年3年4年5年6年・・・月日が経つとだんだんかつては楽しかったギャラ飲みの居心地が悪くなる。男は寄ってこないし若い子は敬語をつかうし稼ぎも減るし、よしんば稼いでも気分はいっこうにはれない。なぜなら港区女子の生命はちやほやされることだから。三十路になり理屈っぽくなり二十代じゃ残らなかった酒が残るからウコンを常飲し、なによりいっこうに男が釣れなくなる。ちやほやされなくなった港区女子は死んだも同然。昔からある話でティファニーで朝食をだってそういう話だ。金蔓を見つけられなかったら方向転換するとか田舎へ引っ込むとか、どっちにしろ都市のパーティガールはやっていられない。金蔓にも巡り会えず、容色も衰えてエロス資本に頼れなくなると、過去の栄光にひたるようになる。さながら肉塊になったエリザベスがHollywood Walk of Fameのじぶんのプレートまで這っていったように、プレートに辿り着いた肉塊はかつての喝采を夢見ながら大きく嘆息して消える。
監督のCoralie Fargeatは女性で、これが二作目。長編デビュー作のRevenge(2017)は定型レイプ復讐ものだがimdb6.4という高得点でストリーミングサービスで見た。泥臭くもあり洗練されてもいるのはサブスタンスも共通している。魚眼レンズ、ミニマルな私書箱や心象描写のように長い廊下、デニスクエイド扮する『ハーヴェイ』が海老を食い散らかすシーンなど、カリカチュアに寄せたかと思うとバスケットケース風のモンスターもつくる、予測できないところがこれからも大いに期待できる。
imdb7.2、RottenTomatoes89%と75%
本質はホラーではない
この映画をホラーやスプラッタだった!と見るのも間違っていないし、若さへの執着で身を滅ぼすホラーコメディだ!と見るのも間違ってない。
監督はむしろそういう演出を過分に入れているし、映像としての衝撃性を出す為にもかなりボディーホラー要素を盛り込みまくっていると思う。
ただ個人的には、この作品は「差別される苦しみ」「自分を愛せないことの苦しみ」が本質のように思う。
年配の権力のある男性たちからは露骨に若い女性が持ち上げられ、老いた女性のルックスには価値なしという世界。それによって思考も毒され、どんなに着飾っても自分が醜くてたまらなく感じ、愛せない。
現実世界ではここまで露骨ではないし、女性のビジュアルを売りにしている職業ばかりではないので、必ずしも現実世界そのままの話という訳では無い。ただどうしても現実世界の風刺的な意味合いは大きくて、例えば企業の受付、事務職、接客業は若い女性がいいよね、みたいな職場も多く存在する。そういう社会の中で生きていくと、女性側も思考がそれに毒されて「若さや見た目や愛嬌を売りにする」「それが衰えたら一部の仕事が無くなる」という思考に刷り込まれていくのはよくある話だと思う。
女性に限った話でもなく、男性の中にも自分の衰えから自己否定に走る人も少なくない。
そういう社会風刺、若いルッキズムへの批難提唱みたいな真のメッセージを描きつつ、ポップな色味とホラー要素で彩った作品に感じた。
そしてやっぱり、映画を見ていくとスーがとてつもなく魅力的に思えて来るのが怖い。最初はエリザベスはとても美人と思うのに、スーのダンスシーンなどを見ていくと本当に目が奪われて、エリザベスが劣った存在に見えてくる。意図的にそう描かれているにしても、差別する側の思考に染まるのはよく出来た映画だと思う。
最後は逆に振り切ったボディーホラーコメディでしめつつ、冒頭でもでてきたハリウッドの道端の描写が重なる演出がとても良かった。
全体的に演者の演技、監督のメッセージ、作品の色味や演出のオシャレさ、世界観はとても好きだった。
ただ誰しもにおすすめできる作品でもない事と、1部どうしても安っぽく思えるB級ホラー的な要素を感じたため、星は4つ。
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