サブスタンスのレビュー・感想・評価
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まるでサイボーグなデミ・ムーア
ゴースト/ニューヨークの幻を見た時、デミ・ムーアのキュートなルックスとハスキーボイスに一目ぼれして、1セント硬貨の名シーンでの美しい涙には魂をわしづかみにされたものでしたが、G.I.ジェーンでのマッチョぶりに、あれっ?と思い、久々に見た今回の映画では、まるでサイボーグのような風貌に驚いてしまいました。あの顔ってリアルに整形なのでしょうか? 頬のひきつったような感じがなんだか痛々しかったです。もしこの映画の特殊メイクならそれはそれでリアルな感じがしてすごいですが、多分本当にあんな顔なんでしょうね。
映画の内容もぶっ飛んでいて、脱皮のように上位互換の体が生まれてくるというアイディアは面白かったです。しかし、意識は自分自身のものと思っていたのにその辺があいまいでよくわからなかったところが疑問でした。でも、ラストのスプラッターシーンは、なんだか監督が思い切りぶちかましてやるって意気込みだったのがわかって、痛快でもあり、思わず笑ってしまいました。
感想難しいが
何かすごいもの見たのは確かである。
スクリーンを見るのがキツくなったのも帰りたくなったのも久しぶりだった。
時間を追うごとにエロティックになりホラーにもなりスプラッターにもなりバイオレンスになる。
「ゴースト」のデミ・ムーアを知っている私の世代からすればBBA扱いされるのは心外だったが物語ははそんな感傷に浸るヒマもなく進んでいく。
「え~まだ終わらないの~勘弁して~」と言う感じでキツさが増していく。
エンドロールが流れるまで落ち着く瞬間がなかった。
採点が低めなのは私の採点の基準が「見て良かった度」だからで、正直この作品は見なくても良い、むしろ見ないほうが幸せの部類だったからだ。
だが矛盾するようだがみんな見てほしい。いろんな感想聞きたい。
そんな作品だった。
追伸, デートには向かないと思う笑
リアルホラーでガツンとぶん殴られる
やってくれたね。大人の寓話の範疇を超えた破壊的ラストに完全ノックアウト。
ルッキズムやアンチエイジングがテーマであることをすっからかんに忘れてしまった。
ジキルとハイドみたいに入れ替わるかと思っていたら、なんと若いバージョンが脱皮して生まれる。もう、SFでもない。
出てきた若いバージョンが、古いバージョンの背中を、魚の干物を扱うように
荒っぽく縫い出す。仮縫いかと思えば、そのまま本縫いしてしまって、もう笑うしかない。
どうせお前らは、意識高いことを再確認しにきただけだろ。そういう上っ面野郎はな、大晦日ショーを見にきた観客と同じショックを与えてやる。
リアルホラーで、ガツンとぶん殴られる作品でございます。
いや〜女性の若さと美に対するこだわりって本当に怖いもんですね〜
エスカレートぶっ飛び具合
現代を反映した超絶カルト作の誕生
サブスタンスは2025年のベスト級!
「サブスタンス」を遂に観た!これは期待通り2025年のベスト級作品が確定した!(ネタバレなし)
★コラリー・ファルジャ監督の映画は一本の大きな筋が通っている。短編「リアリティ・プラス/リアリティ+」、デビュー作「REVENGE リベンジ」の延長かつ集大成ながらも批評的な視点を軸に、最小限のセリフとアートのような構図と映像美、過激で印象的な映像表現で現代のルッキズム、エイジズム、セクシズム、若さへの執着思想等を痛烈に批評している。また、うす汚い男性たちへのミサンドリー描写をリアルに描いておりこれも素晴らしかった。
前半はSF風味、中盤はボディホラー、ニューロティックホラー、終盤はスプラッターホラー、全体的にはブラックコメディに着地する映画的冒険を仕掛けたのは本当に見事だった。
あの赤と白で統一されたテレビ局のスタジオのトイレは、スタンリー・キューブリックの「シャイニング」のようでもあった。
(コラリー・ファルジャ監督は好きなはず)
最後にキレて血塗れでぶち撒ける強さがある。映像作家として才能と勇気がある稀有な監督だと思う。
デヴィッド・クローネンバーグ監督をオマージュしたボディホラーと思ったら、終盤は「遊星からの物体X」を更に気持ち悪くしたモンスターの出現(モンストロ・エリザスー)、血塗れのスプラッターホラー描写への急激な着地には本当に圧倒された。
あの血飛沫は観客である”私たち”にぶちまけられていたのは間違いない!
華やかな女優人生を賭けてまで怪演したデミ・ムーにはアカデミー賞主演女優賞を獲得して欲しかった!「ANORA/アノーラ」のマイキー・マディソンよりもデミのほうに鬼気迫る女優魂と狂気を感じる。若き美しい女優、スーとして生まれ変わったマーガレット・クワリーも大胆な裸体を晒すなど本当に素晴らしい演技だった。
忘れられないのは大物TVプロデューサー、ハーヴェイ(デニス・クエイド)の汚いシュリンプの食べ方、臭いタバコ描写等、男性への嫌悪や蔑視をリアルに描いていたのも印象的。(コラリー・ファルジャ監督はミサンドリー描写が多いのも特徴的) ハーヴェイという名は、逮捕され収監中のハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインを想起させる。
終盤、ハーヴェイが株主の爺さん8人を引き連れて、スーに会いに来たカットも気持ち悪かった!まるでお台場のテレビ局の経営陣のような醜悪な描写だった。
(備忘録)
冒頭、目玉焼きが増えるサブスタンス注入描写はドラえもんのバイバインのお話(栗まんじゅうが倍に増える話)を想起させる(懐かしいよね…)
直後、元トップ女優の栄枯盛衰をハリウッドのウォーク・オブ・フェィムの星形プレートの作成工程でサラッと見せる描写はとても冴えており感心した。またラストのモンスターが星型にしがみついて安堵する表情、そして道路清掃カーに拭き取られていく哀しさを映像だけで魅せる力量に賛辞を贈りたい。
想像とは違う
宣伝の印象では、加齢と共に美の衰えを感じ若さへの嫉妬から若返りの薬に手を出した愚かさが起こす悲劇。
という感じなのだがそれは前振りみたいなもので、このストーリーの悲劇はその薬の効き方で、別人格の若者が発生してしまうこと。2人は一体で7日間毎に交代しなければならないというルールがあるのだが、本人の若い頃というわけではなく全くの別人格なので、何とか自分の方が長く存在したいと、特に後から生まれた若く美しい方が野望を抱いてしまうことから起こるトラブル。主人公エリザベスの場合、若い方のスーがえらく暴力的で、シーンは徐々にホラーじみてくる。
(一番目立つ指の)右手人差し指がおばあさんになってしまった時に中止すれば良かったのに…と思うが、かつて美しくチヤホヤされた人気者だったキラキラ(スパークル)の日々が忘れられない主人公には、その結論は出せなかった。
野心が過ぎたスーがエリザベスの栄養を吸い上げ過ぎた結果、骨格すら変形してせむしのようになったエリザベスも目を覆う容姿だったがそれで終わらず、2度使ってはいけない液を注入したスーは顔、頭部、胸などの体の部位やかずがめちゃくちゃになって、それで盛大な大晦日のテレビショーにドレスで登場し、会場のセレブたちがキョトンとする。それでも終わらず、エリザベスっぽい顔の部分の周囲に蛸のようなものが付いた物体が、冒頭に設置工事をされていたエリザベスのウォーク・オブ・フェイムに辿り着き覆うのだった。
とにかくデミ・ムーアが自身の体を晒した体当たり演技なので、これでオスカー取れなかったのは何故だ?と思いつつ観ていたが、終わりになるにつれB級映画の臭いが強くなり、作品のせいかもね、と思いはじめた。年寄りの役だけどデミ・ムーア自身は60歳くらいと考えるとやっぱりきれいよなぁ。
しかし終始一貫して明確に言えるのは、プロデューサーにしろ向かいの部屋の男にしろスーが連れ込む男にしろ大晦日のショーの廊下ですれ違うオヤジどもにしろ、男どもがとにかく、バカ!ということ。女は怖い、ではなく。
これぞ映画!
この映画を「ホラー」「グロテスク」などで完結してしまうのは違うし、それを理由に観ないのは勿体ない。
「グロテスク」にならざるを得ない、人間の欲望が真正面から描かれ、
「グロテスク」になればなるほど、主人公の苦しみ・悲しみ・絶望が体感として伝わってくる。
観終わったあと、鏡に映る自分を観てホッとした人も多いのでは?
今の自分を大事にしていこうと思ったのでは?
周りの価値観に流されてはいけないと強く思ったのでは?
後半、失笑する男性の笑い声が劇場に響いた。
この衝撃をもってエリザベスを笑う人は、作品に出てくるあのプロデューサーと同類だと思った。血しぶきを浴びせてやりたい。
そして、デミ・ムーアには女優賞を贈りたい。
刺激的な作品です。
なかなか刺激的なサイコスリラーでしたね。ストーリー的には予想通りかなと思いましたが、エロさとグロさは想像以上でした(笑)。ただ2人のバトルシーンで終わっていたほうがスッキリしたエンディングになっていたように思います。非常にB級感の強い作品ですが、好き嫌いがハッキリ分かれるでしょうね。個人的には大好きです。
ルックがいいボディーホラー
美しさへの執着が辿る末路
見た目の美しさを求め続け承認欲求をいつまでも手放せないエリザベス、禁断の薬に手を出したことから辿る末路が強烈。グロテスクでキャッチーで、とても個性的なホラー作品でございました。
女性なら誰しもが感じる老い。若い時にちやほやされた美人女優でも、歳を重ねると態度を変える周囲。デミ・ムーアは今も勿論美しくスタイル抜群ですが、今が旬のマーガレット・クアリーと比較すると当たり前に霞んでしまう。本作の主演を引き受けたデミ・ムーアの女優魂にまず感動です。
予告編から想像するよりもガッツリホラーで、痛々しくグロテスクな描写を長くアップで映し出すのも印象的。ただ最後の展開はもう何がしたいかエリザベス本人も分かってないでしょうよというぶっ飛び展開で、血塗れ地獄絵図に思わず笑ってしまいました。笑
女性なら共感したり、怖くなったり、ムカついたり、色々感情が動く作品だと思います。面白かったです。
それにしても、朝からセクシーエクササイズを放送するアメリカって凄いな。笑
最高に面白い
ショービズもルッキズムもミートゥーも、みんなまとめてグッチャグチャw
一度脚光を浴びてしまったスターは、その密の味が忘れられないのでしょう。引退後にドラッグに手を出した元スター野球選手もいました。ホームランを打った時に出る脳内麻薬物質を外から投与したのでしょうか。
本作の主人公はHollywood Walk of Fameにプレートが埋め込まれている元映画女優です。スタイルは保っているものの、顔に出る年齢はごまかせていません。今はテレビのエアロビ番組が唯一の仕事のようですが、降ろされてしまいます。彼女は若さと美しさを失うとともに、仕事、名声、脚光、賛辞、称賛、全てを失ってしまいます。
豪勢でおしゃれなマンションの部屋は、彼女の心の空虚さと孤独を際立たせます。そんな彼女に秘密の招待状が届きます。秘薬「サブスタンス」を使えば、もう一人の自分が分身として現れ、若さと美しさを取り戻せます。でも本体と分身は同時に活動することはできず、1週間毎の活動になります。初老の女性なら、この招待を断ることは難しいでしょう。彼女もそうです。
分裂したふたつの自己は身体も意識も別々です。本体は徐々に分身の方へ若さを吸い取られていきます。でも止められません。なんとか止めようと思っても、年老いた本体は若い分身に勝ち目はありません。お互いに憎しみをたぎらせ、ついに自分vs自分の戦いが勃発します。
分身狙いでカマかけてくる隣人のバカ男を「FUCK OFF!」と蹴散らす本体に爆笑。できれば分身が連れ込んだイケメンマッチョも本体と遭遇させてしょんべん漏らさせて欲しかった!
ショービズ界が求めているのは視聴者に受ける「若くて美しい女性」です。一方、若く美しい女性の方も、「ルッキズム」を利用しのし上がろうとします。彼女にルッキズムを批判することはできません。でも、馬鹿男や金持ちの年寄が寄ってくるし、若さを失った時には彼女になんにも残りません。商品価値を失ったら見捨てられるだけです。なんとも残酷でいやらしい世界です。
そんなショービズ界や男たちをみんなまとめてグッチャグッチャの血まみれにするエンディングがなんとも痛快でした。監督の怒りが迸りまくる過剰演出が最高です。
それにもまして、デミ・ムーア(62)の女優魂には心を打たれました。全てをさらけ出す鬼気迫る演技、さすがです。顔だけになっても根性で這い進む姿に思わず声援を送りたくなりました。女性監督と女性俳優が織りなす物語はおどろおどろしい女性の情念を見事に可視化したグッチョングッチョンのSFホラー。スタイリッシュで切れのある演出にクローネンバーグ「The Fly」オマージュシーンも挟まれて楽しい一作でした。長い長い廊下や高い高いシャワールームも超クローズアップの多用も光や炎を使ったトリップ効果のあるシーンも気味悪いテーマ音楽もクライマックスの「2001年宇宙の旅(ツァラトゥストラはかく語りき)」も、センス最悪(褒めてる)で楽しい!
年を取るという哀しさ、バカ男共への怒り、過剰シーンとエロシーンの楽しさ、モンスターの気色悪さ、クライマックスのバカバカしさ。観てるこっちの感情までグチャグチャになってしまうところが、普通のホラーとは一線を画すところです。
50歳になると止まる。何が?
デミ・ムーアが50代後半で
撮影に挑んだ今作。
デミ・ムーアアカデミー賞取れなかったのは残念でしたが、
それもまた変わらないハリウッドを象徴している気がしてある意味デミ・ムーアの勝利な気がしてます。
ルッキズムやエイジズムをテーマに
特殊メイクを最大限に使ったボディホラー映画に仕上がっています。
最後は見ている我々を巻き込んだ
最高で最悪な結末を迎えますが、
ここで使われる“血”の使い方が本当に最高です。
冒頭におぢプロデューサーに言われる
50歳で止まる、何が?のラストシーンの伏線回収だなと思うといい意味で吐き気がしました…笑
エリザベス、スー共に
周りから求められる声にぶちギレた時
映像は気持ち悪いのに爽快で秘めてた自分の声を代表してくれているような気がして、(エイジズム的な意味合いが含まれないのが良い)
人によっては大小あれど女性なら一度は味わった経験がある嫌な感覚や嫌な気持ちを解放してくれるように感じました。
エリザベスとスーのやり合いのシーンが
大好きで若者VSおばあちゃんの構図って最高ですよね笑
女って本気を出すとこんなに怖いんだと
改めて自分を俯瞰できる機会にもなった気がしました…
でもやっぱりグロい、汚いシーンは
多いので、半分くらいの段階で他の方のレビューにもあった退場したくなる気持ちには確かになりましたが、
それを越えれば口が閉じなくなるくらい呆気にとられるフェーズに入るので、
是非最後まで見ることをおすすめします。
きっと救済映画になる人も多いはずです。
自分の年齢から来る容姿や精神的な衰えを感じた時に定期的に見たくなる映画かな(グロいシーンは飛ばすかも)と思います。
ありがとうサブスタンス!
ありがとうデミ・ムーア!
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