サブスタンスのレビュー・感想・評価
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凄すぎ…
何か凄い物を見せられたな、という感じでした。想像をはるかに超えてきましたね。
観る前のイメージとしては、ホラーとは言っても人間の本質的な怖さを描くような「心理ホラー」みたいなものかなと思っていました。「美」に執着する女性の執念を徹底的に掘り下げたような…。
実際確かに美に対する執着心が描かれてはいたのですが、それがとても「グロ」く「エグ」く「凄まじ」くて、どんどん「クリーチャー」化していく主人公の鬼気迫る様相に圧倒されっぱなし。デミ・ムーアさんが素晴らしいスタイルを維持していることよりも、演技の素晴らしさに畏怖の念すら覚えました。
「物体X」やら「ザ・フライ」やら「キャリー」やら色々なホラーの名作のオマージュが見られましたが、それらが次から次へともうぐちゃぐちゃに織り交ぜられてラストのほうなんてカオス状態で一体何を見せられてるんだ?と頭の中が真っ白…じゃなくて、加色混合、なんだかもう訳が分からん、画面の中の観客同様唖然呆然としながら見入ってしまいました。得体の知れないパワーみたいなものも感じましたね。
これまで数多映画を観てきましたが、まだまだこのような驚かされる作品に出会えるなんて嬉しい限りです。
まだまだ、ハリウッド映画は伊達じゃない
最近のハリウッドはリメイク、続編、実写化ばかりの印象が強くて、洋画離れが進むのも理解できなくないけど、デミ・ムーアを主演にこんなクレイジーな作品が制作できるなんて!ハリウッドの地力をみた感じ。というか、ハリウッドじゃないと作れないんじゃない?
オープニングで、エリザベスの歩みをウォーク・オブ・フェイムを使って描いたシーンの秀逸さに引き込まれたと思ったら、ラストシーンで回収するなんて素敵すぎる。
白黒を基調としたバスルームとポップなスタジオの対照的な色彩、サブスタンス社の製品デザインのシンプルさなど、スタイリッシュな映像に心を掴まれる。
何よりもラスト30分くらいからのぶっ壊し具合が最高。キャリーなどのB級ホラーを彷彿とさせる救いようのない破滅の中にある、シェイクスピアで言うところのfool。見事に男たちが作る下品で薄っぺらな番組と、若さと美を求めるショービズの世界を滑稽なものにしたのは痛快の一言。
空前絶後のホラー映画でした。
デミ・ムーアの女優魂を強く感じる作品。映画では50歳だが、現在62歳。「ゴースト/ニューヨークの幻」があまりにも有名だが、それ以外で評価を受けた作品は知らない。この作品はカンヌで絶賛され、ゴールデングローブ賞も獲った。オスカーは逃したが(皮肉にも今作品では元オスカー女優)彼女にとっての最重要作品になったと言えるでしょう、。
予告編で何度も観てて、おそらくいかがわしい注射とか薬で超若返えるんだろうと思ったが、(冒頭画像のように)卵に何かを注入したら黄身が2つになるような形で、デミ・ムーアの背中から脱皮するという姿にとにかく驚愕。その後の展開はAIが完璧な若き美女を作ったように生まれたスーことマーガレット・クワリーに目を奪われたが、はちゃめちゃなバトルやグロテスクな画像が機関銃のように押し寄せ、なんやねんこの映画は!って感じになりました。
映画としての迫力と斬新性は今期観た映画でトップクラスですが、好き嫌いあるな〜。
あまりジャンルとして観ない映画ですが、。私のホラー映画No.1にしておきます、。
THE FLY以来のカルトSFホラー爆誕か?
...と思って観てましたよ。ラスト10分までは
カルトって意味では、そうなのかもしれない強烈な個性があって嫌いじゃないんだけど
名作として語り継がれるレベル、とまでは...? って感じデスかね
ややステレオタイプ過ぎる雑な描き方ではあるものの、(上辺だけの)美しさや若さだけに価値を認めて執着する前時代的なマチスモ的世界感、ーというかこれ10年どころか30年前の価値観では?ー の悲哀を、SF設定で描く寓話みたいな感じのストーリー...
どういう結末に持っていくのか?と興味津々だったですが、まさかのスプラッターホラー展開!!
これはこれでB級ホラーとして見事に成立してるんですが、最近はつい、"ハリウッド的に良く出来た良作"を期待する癖がついてしまって、素直に映画が観られなくなっているのかも
と、反省してしまいましたね
デミ・ムーアさん主演で話題!ってことで、勝手にメジャー風の高尚な仕上がりを期待してしまったんですね
まぁ、監督の勝手だけど、あのまとめ方にしちゃうと、デミ・ムーアさんの体を張った熱演が浮かばなれない気もしましたけどね
まさかの展開に呆気にとられて、最後は笑けてきました。こんな映画もあっていい、って思います。これこそ映画館で映画で観る楽しみってことですね
まるでサイボーグなデミ・ムーア
ゴースト/ニューヨークの幻を見た時、デミ・ムーアのキュートなルックスとハスキーボイスに一目ぼれして、1セント硬貨の名シーンでの美しい涙には魂をわしづかみにされたものでしたが、G.I.ジェーンでのマッチョぶりに、あれっ?と思い、久々に見た今回の映画では、まるでサイボーグのような風貌に驚いてしまいました。あの顔ってリアルに整形なのでしょうか? 頬のひきつったような感じがなんだか痛々しかったです。もしこの映画の特殊メイクならそれはそれでリアルな感じがしてすごいですが、多分本当にあんな顔なんでしょうね。
映画の内容もぶっ飛んでいて、脱皮のように上位互換の体が生まれてくるというアイディアは面白かったです。しかし、意識は自分自身のものと思っていたのにその辺があいまいでよくわからなかったところが疑問でした。でも、ラストのスプラッターシーンは、なんだか監督が思い切りぶちかましてやるって意気込みだったのがわかって、痛快でもあり、思わず笑ってしまいました。
感想難しいが
何かすごいもの見たのは確かである。
スクリーンを見るのがキツくなったのも帰りたくなったのも久しぶりだった。
時間を追うごとにエロティックになりホラーにもなりスプラッターにもなりバイオレンスになる。
「ゴースト」のデミ・ムーアを知っている私の世代からすればBBA扱いされるのは心外だったが物語ははそんな感傷に浸るヒマもなく進んでいく。
「え~まだ終わらないの~勘弁して~」と言う感じでキツさが増していく。
エンドロールが流れるまで落ち着く瞬間がなかった。
採点が低めなのは私の採点の基準が「見て良かった度」だからで、正直この作品は見なくても良い、むしろ見ないほうが幸せの部類だったからだ。
だが矛盾するようだがみんな見てほしい。いろんな感想聞きたい。
そんな作品だった。
追伸, デートには向かないと思う笑
リアルホラーでガツンとぶん殴られる
やってくれたね。大人の寓話の範疇を超えた破壊的ラストに完全ノックアウト。
ルッキズムやアンチエイジングがテーマであることをすっからかんに忘れてしまった。
ジキルとハイドみたいに入れ替わるかと思っていたら、なんと若いバージョンが脱皮して生まれる。もう、SFでもない。
出てきた若いバージョンが、古いバージョンの背中を、魚の干物を扱うように
荒っぽく縫い出す。仮縫いかと思えば、そのまま本縫いしてしまって、もう笑うしかない。
どうせお前らは、意識高いことを再確認しにきただけだろ。そういう上っ面野郎はな、大晦日ショーを見にきた観客と同じショックを与えてやる。
リアルホラーで、ガツンとぶん殴られる作品でございます。
いや〜女性の若さと美に対するこだわりって本当に怖いもんですね〜
エスカレートぶっ飛び具合
現代を反映した超絶カルト作の誕生
サブスタンスは2025年のベスト級!
「サブスタンス」を遂に観た!これは期待通り2025年のベスト級作品が確定した!(ネタバレなし)
★コラリー・ファルジャ監督の映画は一本の大きな筋が通っている。短編「リアリティ・プラス/リアリティ+」、デビュー作「REVENGE リベンジ」の延長かつ集大成ながらも批評的な視点を軸に、最小限のセリフとアートのような構図と映像美、過激で印象的な映像表現で現代のルッキズム、エイジズム、セクシズム、若さへの執着思想等を痛烈に批評している。また、うす汚い男性たちへのミサンドリー描写をリアルに描いておりこれも素晴らしかった。
前半はSF風味、中盤はボディホラー、ニューロティックホラー、終盤はスプラッターホラー、全体的にはブラックコメディに着地する映画的冒険を仕掛けたのは本当に見事だった。
あの赤と白で統一されたテレビ局のスタジオのトイレは、スタンリー・キューブリックの「シャイニング」のようでもあった。
(コラリー・ファルジャ監督は好きなはず)
最後にキレて血塗れでぶち撒ける強さがある。映像作家として才能と勇気がある稀有な監督だと思う。
デヴィッド・クローネンバーグ監督をオマージュしたボディホラーと思ったら、終盤は「遊星からの物体X」を更に気持ち悪くしたモンスターの出現(モンストロ・エリザスー)、血塗れのスプラッターホラー描写への急激な着地には本当に圧倒された。
あの血飛沫は観客である”私たち”にぶちまけられていたのは間違いない!
華やかな女優人生を賭けてまで怪演したデミ・ムーにはアカデミー賞主演女優賞を獲得して欲しかった!「ANORA/アノーラ」のマイキー・マディソンよりもデミのほうに鬼気迫る女優魂と狂気を感じる。若き美しい女優、スーとして生まれ変わったマーガレット・クワリーも大胆な裸体を晒すなど本当に素晴らしい演技だった。
忘れられないのは大物TVプロデューサー、ハーヴェイ(デニス・クエイド)の汚いシュリンプの食べ方、臭いタバコ描写等、男性への嫌悪や蔑視をリアルに描いていたのも印象的。(コラリー・ファルジャ監督はミサンドリー描写が多いのも特徴的) ハーヴェイという名は、逮捕され収監中のハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインを想起させる。
終盤、ハーヴェイが株主の爺さん8人を引き連れて、スーに会いに来たカットも気持ち悪かった!まるでお台場のテレビ局の経営陣のような醜悪な描写だった。
(備忘録)
冒頭、目玉焼きが増えるサブスタンス注入描写はドラえもんのバイバインのお話(栗まんじゅうが倍に増える話)を想起させる(懐かしいよね…)
直後、元トップ女優の栄枯盛衰をハリウッドのウォーク・オブ・フェィムの星形プレートの作成工程でサラッと見せる描写はとても冴えており感心した。またラストのモンスターが星型にしがみついて安堵する表情、そして道路清掃カーに拭き取られていく哀しさを映像だけで魅せる力量に賛辞を贈りたい。
想像とは違う
宣伝の印象では、加齢と共に美の衰えを感じ若さへの嫉妬から若返りの薬に手を出した愚かさが起こす悲劇。
という感じなのだがそれは前振りみたいなもので、このストーリーの悲劇はその薬の効き方で、別人格の若者が発生してしまうこと。2人は一体で7日間毎に交代しなければならないというルールがあるのだが、本人の若い頃というわけではなく全くの別人格なので、何とか自分の方が長く存在したいと、特に後から生まれた若く美しい方が野望を抱いてしまうことから起こるトラブル。主人公エリザベスの場合、若い方のスーがえらく暴力的で、シーンは徐々にホラーじみてくる。
(一番目立つ指の)右手人差し指がおばあさんになってしまった時に中止すれば良かったのに…と思うが、かつて美しくチヤホヤされた人気者だったキラキラ(スパークル)の日々が忘れられない主人公には、その結論は出せなかった。
野心が過ぎたスーがエリザベスの栄養を吸い上げ過ぎた結果、骨格すら変形してせむしのようになったエリザベスも目を覆う容姿だったがそれで終わらず、2度使ってはいけない液を注入したスーは顔、頭部、胸などの体の部位やかずがめちゃくちゃになって、それで盛大な大晦日のテレビショーにドレスで登場し、会場のセレブたちがキョトンとする。それでも終わらず、エリザベスっぽい顔の部分の周囲に蛸のようなものが付いた物体が、冒頭に設置工事をされていたエリザベスのウォーク・オブ・フェイムに辿り着き覆うのだった。
とにかくデミ・ムーアが自身の体を晒した体当たり演技なので、これでオスカー取れなかったのは何故だ?と思いつつ観ていたが、終わりになるにつれB級映画の臭いが強くなり、作品のせいかもね、と思いはじめた。年寄りの役だけどデミ・ムーア自身は60歳くらいと考えるとやっぱりきれいよなぁ。
しかし終始一貫して明確に言えるのは、プロデューサーにしろ向かいの部屋の男にしろスーが連れ込む男にしろ大晦日のショーの廊下ですれ違うオヤジどもにしろ、男どもがとにかく、バカ!ということ。女は怖い、ではなく。
これぞ映画!
この映画を「ホラー」「グロテスク」などで完結してしまうのは違うし、それを理由に観ないのは勿体ない。
「グロテスク」にならざるを得ない、人間の欲望が真正面から描かれ、
「グロテスク」になればなるほど、主人公の苦しみ・悲しみ・絶望が体感として伝わってくる。
観終わったあと、鏡に映る自分を観てホッとした人も多いのでは?
今の自分を大事にしていこうと思ったのでは?
周りの価値観に流されてはいけないと強く思ったのでは?
後半、失笑する男性の笑い声が劇場に響いた。
この衝撃をもってエリザベスを笑う人は、作品に出てくるあのプロデューサーと同類だと思った。血しぶきを浴びせてやりたい。
そして、デミ・ムーアには女優賞を贈りたい。
刺激的な作品です。
なかなか刺激的なサイコスリラーでしたね。ストーリー的には予想通りかなと思いましたが、エロさとグロさは想像以上でした(笑)。ただ2人のバトルシーンで終わっていたほうがスッキリしたエンディングになっていたように思います。非常にB級感の強い作品ですが、好き嫌いがハッキリ分かれるでしょうね。個人的には大好きです。
ルックがいいボディーホラー
美しさへの執着が辿る末路
見た目の美しさを求め続け承認欲求をいつまでも手放せないエリザベス、禁断の薬に手を出したことから辿る末路が強烈。グロテスクでキャッチーで、とても個性的なホラー作品でございました。
女性なら誰しもが感じる老い。若い時にちやほやされた美人女優でも、歳を重ねると態度を変える周囲。デミ・ムーアは今も勿論美しくスタイル抜群ですが、今が旬のマーガレット・クアリーと比較すると当たり前に霞んでしまう。本作の主演を引き受けたデミ・ムーアの女優魂にまず感動です。
予告編から想像するよりもガッツリホラーで、痛々しくグロテスクな描写を長くアップで映し出すのも印象的。ただ最後の展開はもう何がしたいかエリザベス本人も分かってないでしょうよというぶっ飛び展開で、血塗れ地獄絵図に思わず笑ってしまいました。笑
女性なら共感したり、怖くなったり、ムカついたり、色々感情が動く作品だと思います。面白かったです。
それにしても、朝からセクシーエクササイズを放送するアメリカって凄いな。笑
全543件中、181~200件目を表示
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