劇場公開日 2025年5月16日

「令和版トワイライトゾーン、もしくはドラえもんの大人の秘密道具」サブスタンス ヤマナさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0令和版トワイライトゾーン、もしくはドラえもんの大人の秘密道具

2025年6月1日
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鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

斬新

まさに佳作(怪作⁉️)。デミ・ムーアやマーガレット・ケアリの体を張った熱演もさることながら、演出が上手。ひとつがハリウッド・ウォーク・フェームを使ってのエリザベスの紹介。賛美で始まって、次は「誰この人」、最後はおっさんがコーラやハンバーガーをぶちまける。
監督が意図したものかわからないが、エリザベスの“ジュラシック・フィットネス”も。あれはデミが『ゴースト/ニューヨークの幻』などでブレイクしていた頃のものだよ。確かに成功したが、全然進歩してない。新しい自分スーを手に入れても、する事は同じテレビ局での同じフィットネス番組。エロ度は増したが、内容はジュラシックと変わらない。恐竜は絶滅したが、人類はまだまだ誕生する以前のもの。
エリザベス、君は何を求めているの?美しさ?若さ?それもあるが、人々からの称賛ではないか。だから、自分を今も憧れの目で見ているハゲメガネの冴えない同窓生に会おうとしたんだろう。(このおっさんも自分の電話番号を書いたメモをどぶに落として、書き直しもせずそのまま渡すような男だが)。でも、結局は会わなかった。自分から電話したのに。昔から、こうしたことを何度も繰り返してきたんだろうなあ、この人は。街を一望出来るタワマンに住みながら、仕事以外で彼女がすることは一人で掃除するか、フランス料理を作ってムチャ喰いするだけ。そばに誰もいない。スーになっても、そこにDIYが加わるだけ。のび太が秘密道具を使っても失敗するように、エリザベスも結局失敗する。エリザベス、ギャッビーを読んだことはないの?「過去は繰り返せない」だよ。それと、ドラえもんの『かげがり』もね。分身は必ず本体に入れ替わろうとするよ。

ヤマナ
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