「あなたのココロのスキマを埋めます、 どーん」サブスタンス かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
あなたのココロのスキマを埋めます、 どーん
サブスタンス発案者は、喪黒さん?
ハマった時点で破滅が約束されている底意地の悪さと悪意で出来ているシステム。
そもそもハマりそうなひとを選んで勧誘してるんだろう。
わざと不快なものばかり集めたんでしょう、この映画。
そして、描写が良く言えば丁寧、有体に言うとくどい、しつこい。
「Me too」運動が始まる前の時代の話なんだろうか。
デニス・クエイドのテレビ局のお偉いさんやらオーディションの審査官、女性蔑視というかモノとして見ているのを隠そうともしないし、スポンサーはいやらしげなおじいさんばかり、そしてスーの「フィットネス」はお色気むんむんアノーラのアニーが踊ってたストリッパーのダンスもどきで、撮り方もめっちゃ挑発的。朝から公共の電波であれ流すんか。家族で見る大みそかの番組でトップレスダンサーがわちゃわちゃ出てくるなんて今なら苦情の嵐では
こんな世界で年齢を理由に番組を下ろされ邪険にされて、プライドはずたずただし、自身の容姿の衰えは自分が誰よりも気にしている、ひどく傷ついているエリザベスが気の毒だが、冷静になれば自分は虚栄の世界で消費されただけ、ということに気づきそうだが、彼女は違った。
だれか話を聞いてくれたり慰めてくれたりアドバイスや助けてくれる友達はいなかったのか、まあ、スー(=エリザベス)のエグい性格目の当りにしたら、友達どころか親しい人すらいないの納得ですが。
エリザベス馬鹿すぎて溜息出ました。
一週間づつ交代で出現、と言われた時点で、自分じゃないときの自分は自分じゃないのが明らか。自分の記憶になければスペアがいい思いしてもいいことないし、周囲もエリザベスとスーが同一人物とは知らないんだから邪険にした連中を見返すこともできない、メリットがありません。
気の迷いでサブスタンス・定期コースを取っちゃったとしても、スーが約束破りがちなのが分かった時点で、怖くてすぐ中止しませんかね。
エリザベスは若く美しく強烈自己中なスーに激しく嫉妬し憎みつつ、それでもあの若く美しく、「誰もが愛するようになる」人がほかならぬ自分自身というナルシスティックな満足感でずるずるとスーをのさばらせてしまったらしいが(若いころの自分を肯定したかった気持ちもある??)、その心理も理解できないので私にはひたすらホラーになってしまった。一途な妄念が怖い怖い。
そして、最悪のことになる前にいくつか助かる道はあったのに、欲と執念、見栄のためにことごとく自分で断ち切ってしまった。
もしも、容貌が衰えても構わず好意を見せてくれた同級生の男性との食事に行っていたら。それをきっかけに穏やかに彼と付き合っていけたら違う世界が開けたかもしれなかった。彼との約束をつまらないこだわりで反故にしてそのままフォローもなし。予想はできたけど残念。
そしてスーも不快なレベルでアホ
エリザベスはサブスタンスを解除する権限を持っているんだから邪険に扱ったら怖いでしょうが、なんでわからんの?
二人は同一人物だから、二人そろってバカなのは当然ですが。
結局この映画、老いへの恐怖と、若さと名声への執着の醜さを、愚かなひとりのオンナをあざ笑うようにグロく描いてなんぼ、だった?
エリザベスもスーも、多くの一般女性から見たら愚か過ぎやり過ぎで、我が事のように身につまされることなく他人事として興味本位にしか見ないから反感買わない、構わない、ってことですかね
デミ・ムーアは現実には還暦過ぎで、当初あの若々しいスタイルにはびっくりしたが、マーガレット・クアリーの本物の若さを見たら、皮膚のハリやら体の線やら、違いが如実に分かって年月は残酷だな、と思いましたが、そう思わせるように老いと衰えを強調する見せ方していたよう。こんな役をやり遂げてしまうあっぱれな女優根性で、彼女を見直しました。オスカー授賞式でもあっぱれな対応でしたよね。
「ゴースト」ではかわいかったのに、という思いもちらほら。作るほうは当然その辺も計算したんでしょう、デミ自身とエリザベスが重なって見えた。
彼女は、レイフ・ファインズ、トム・クルーズと同じ年齢です。
「ザ・フライ」ばりのグロいホラー、異形の気持ち悪さとスプラッタがどこまでいくのか、指の隙間からしっかり画面見て、気持ち悪さを堪能しました。
でも、一番気持ち悪いのは、トイレに行っても手づかみでエビを食べても手を洗わないデニス・クエイドのハーヴェイです。
共感コメントありがとうございます。ミャクミャクは見たまんまですが、
「笑ゥせぇるすまん」との類似を指摘されたのが素晴らしい。
自分と自分の対決、葛藤なんですね。サブスタンスの売人はまさに喪黒そのもの!
あの商品受け取り場所も裏通の別次元的雰囲気がありました。
かばこさん、コメントありがとうございます。かえってお気をつかわせてすみません。確かにエリザベスの親しい人は家族も友達も誰も出てきませんでした。出てきたら別の映画になってしまっただろうから敢えてそのようにしたというご指摘の通りと思います
コメントと共感ありがとうございます✨️
デミ・ムーア素晴らしいかったですね。
エリザベスはフェイムの上に行って、スーはあのステージに立った事で2人とも本望だったように思いました。
エリザベスが輝いていた過去の自分にあそこまですがるのは虚しいように思いましたが。
こんなに気持ち悪さを感じたのは作り手の思惑通りなんでしょうね😄
コメントありがとうございます。
(遅くなってすみません)
サブスタンスのルール、いい加減なのか、
エリザベスの理解が足りないのか?本人が若く美しくなったと、
他人に分かる変化でなくては、何の得もありませんよね。
後半はひたすら、コメディとホラーでしたね。
「プロミシング・ヤング・ウーマン」のラストの悲惨さ!
この映画もひたすらだーくで、
凄いブラックなラストでしたね。
かばこさん コメントありがとうございます。
そうか!そう言う事ですか‼︎
観てる時も思ったのですが途中、若い主人公と古い主人公が争う時に意識が2人になるのはおかしくないのか⁇と…色々と突っ込んでしまいます。。(突っ込む作品では無いのに…)ある意味この映画は究極のブラックパロディですよね!
レビューを書いたときに夢想してたのはエリザベスが名刺ちょうだいとか言わずにふたりで近くのスターバックス(なければドトールでも可)とかに行って「ねーねー、なっち最近どうしてる? みーぽんは? ごんちゃんは? 今度、昔の仲間で集まろうよ」。そして昔の2年D組の仲間で地元のジョナサンを拠点につるみ始めるという、バカリズム脚本の地元系ヒューマン•コメディみたいなことでした。まあムリすじですね
デミ・ムーアは知らなかったです。ただ、恐らく、年齢。あの年齢にしては美しい、という段階で、ルッキズム&エイジズムだ。言葉だけだろうと言う人に言いたいのは、言葉が変わることで社会や世界は変わるよ!です。
スーが若い時のエリザベスなら誰か気付きそうだし、まったくの別人なんですかね。
エリザベス側がルールを破った場合にどうなるかも気になる。
「同級生の男と会っていたら」という意見は沢山見たのですが…
電話した時の2度の沈黙に、彼の言った「驚いて」以外の意味を感じてしまう自分は意地が悪いでしょうか。
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