「貧富差からの幸せの結婚、だがリアルな権力は残酷」ANORA アノーラ シネマスターさんの映画レビュー(感想・評価)
貧富差からの幸せの結婚、だがリアルな権力は残酷
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身体を売る娼婦のアノーラことアニーはアメリカ旅行のロシアの大富豪の長男との出会いで、たった数週間で旅行先のラスベガスでゴールイン。前半までは順風満帆、だがしかし現実はそう甘くは無かった。
結婚は当然ロシア側の親にも伝わり、その側近であるトロスはアメリカで教会勤めをしながら長男の結婚について破棄するよう親から告げられる。ガードマンの男2人を連れトロスは長男説得に向かうも長男逃亡、アニーは離婚させようとするトロスらに反抗するも逃亡した長男を探しに4人で夜中まで街へ捜索へ。個人的にここのパートが1番面白い。アニーの心情もさることながら、道中レッカーされたり仲間に嘔吐されたりのトロス、ガードマンの2人もアニーとの衝突でくたびれており、狭い車内はカオスで面白すぎる。その後長男を発見するも、ラスベガス婚のため合流した大富豪両親と共にラスベガスへ。向こうの母親は当然のことながらアニーを嫌悪し、最終的に敵対するアニー。
最後にはガードマンの1人イゴールさんの協力のもと、結婚前の日々に帰ってゆくのだった。
このイゴールさんもアニー側についてくれ、無償の愛情で慰めるのは当初お金目当てのアニーにとってどうしようもならない悔しさと虚しさで終わるラストでした。
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