「強欲」エミリア・ペレス クロネコ。さんの映画レビュー(感想・評価)
強欲
賞レースがとか主演女優の過去の差別発言がとかは置いといてこの作品を見て一晩経ってようやく咀嚼できた感想を書いておこうと思う。
ナミビアの砂漠のカナを思い出した。生き物としての強さと女としての強かさを持ったカナは周りの人をどんどん巻き込んでいく。追われる側の人間。
エミリアもそうなんだろうがカナ以上だ。何かを得るために何かを諦めたりしない。全てを自分の思い通りにしないと気がすまない。
カナは突風か嵐のようだったけど、エミリアは渦だ。どんどん引き込まれて抜け出せなくなる強欲の渦。
リタはなんだかんだエミリアに協力し続け最早右腕みたいになってるし世間的には未亡人となった妻ジェシーは再婚を決めつつもなんだかんだエミリアというかマニタスを思い続けていたしエピフォニアはなんだかんだエミリアに惹かれて友情以上の関係になっていたようだし。
エミリアの強欲さは最早人として惹きつけられる強さとか魅力に昇華しているんだろう。
正直重い話だし細部を知ろうとすれば色々な知識が必要な話だとは思うけれどそれをミュージカルにすることで見やすくしているように思う。歌詞の内容だけ見てみるとこれ普通の台詞でやったらくどいし頭痛くなりそうだし嫌な気分になりそうだしミュージカルにしてもらえて良かったなぁと私は思う。
歌曲賞を受賞した曲のシーンなんてまぁ圧巻!演出考えた人すごすぎる、ゾクゾクすると思いながら見ていた。
正式名称忘れちゃったけどワイドスクリーン良い音響追加料金いりますよって上映で見たんだが正解だった。年一くらいでミュージカル映画は見たいと思っているのだけれどいいミュージカル映画を浴びれた!って感じだった。
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