「原作とは何なのだろうか?と考えさせられる…」傲慢と善良 ディアルトさんの映画レビュー(感想・評価)
原作とは何なのだろうか?と考えさせられる…
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原作を読んだ上で期待に胸を膨らませ本日映画を観て来ました。
基本的に映画に対して批判をすることはほぼほぼ無いのですが…と前置きをして…
割と長めの小説なので、原作どおりに再現するには限界があるのだろうけど…少し酷すぎた…というのが率直な感想ですね…。設定・ストーリー・シチュエーション・登場人物・エンディングへの布石を含め、全く別物のお話になっていて…原作を期待していた自分としてはオープニングから『え?…え??…なんでそうなる??』の連続でした…。
キーパーソンとなる登場人物すら設定が変わっている上に3人くらいの人物が1人になっているキャラクターも何人かいるし…何せストーリーが浅すぎる…。あれでは原作を読んでいない人が観ても何を伝えたい映画なのか?その根幹が伝わらないのではないかと感じました。
自分が辻村深月本人だったら映画化を許可しないレベルだと思います…。
最近あったような痛ましい事件に発展してもおかしくないくらい原作を蔑ろにした別物の作品です…。
原作における当人たちのものすごく細かい心理描写もいともあっさりと描かれすぎていて…この作品の良いところが全て台無しになっていると感じました…。
最後にようやく名前を呼び捨てにするという重要な設定も…初めから呼び捨てになっているし…感動のエンディングもまさかの展開ですしね…
この内容をアレンジし尽くしたような別物のスピンオフ映画にする前に…もう少し原作に近い形で映画化してもらいたかった…。
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