「現代の恋愛市場において、、」傲慢と善良 ryuさんの映画レビュー(感想・評価)
現代の恋愛市場において、、
原作読了済み。
うまくまとまっていたように思う。
マッチングアプリの成熟により、特に女性側としては売り手市場になる事が多くいいね数の多さで幻想的に自己評価だけ高めていく人も増えた。
女性のほうが勝ちやすいと言えると思うが、ただ女性にとってこれはこれで例えば選ぶに選べないといった悩みなどもでてきている。
また出会いが限定されていたクラシカルな時代と比べると、男性側には比較的あらゆる点でハイレベルが求められるようになり西澤架のようないわゆるハイスペ男子の上位層だけに女性が群がる二極化時代にもなっている。
→ハイスペ男子にとっても手軽な出会いで婚活がルーティン化している。
このような本来の価値が見定めづらくもなった現代の恋愛市場の側面も前提になり物語はキラーワードの傲慢とは?を軸に展開されていく。
一見可愛らしい真実のような子が、厳しい家庭で世の中の正解のみを見て善良に育てられただ恋愛市場では傲慢に自我が出て何が自分の求めているものなのかはっきりしないままなんか違うと何人もの男を切り落としていること、そのような子がたくさんいることを知られるだけでも一見の価値あり。
他にも真実を批判する女性陣らの会話も面白かった。
本作としてはお互いに闇から抜け出して価値を見いだしてハッピーエンドとなる。
いい時代になったのだと思うけれど、謙虚さも忘れずに本来の価値を見誤らないようにしっかりとビジョンも持つようにしたいと思えた作品でした。
PS:
藤ヶ谷くんの演技はいい意味であのレベルだから出る素朴さが上手く物語に合っていた。
ただクライマックスではここだけは垢抜けるべきなのに奈緒さんの演技の良さもあいまって味がなく見えてしまった。とにかくセックスしたいシャバ僧のままだった。
藤ヶ谷さんの起用はおそらく味無く見せるためでもあったと思うがクライマックスのためにももう少し演技派よりを起用してほしかった。
→また原作読者はおそらく藤ヶ谷くん起用で「この原作でジャニ起用かよ」と見ないようにしたかたも結構いらっしゃると思うので。
藤ヶ谷さん、鈍感ながら悪気のないところはよく出てましたよね。
ただ、最後のハグを何度も止められる流れは、仰る通り“お猿さん”っぽかったような…
まぁそれさえ下心より純朴さに見えたので悪くはなかったです。笑