フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンのレビュー・感想・評価
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陰謀論をネタにした壮大なラブコメです。
フェイク?リアル?観客は掌の上で気持ちよく転がされる
観たのは8月初旬。公開二週間たらずで上映回数激減してました。
夏休みで子供向け映画の枠を広げたいのはわかるが、そんな扱いをするには勿体ないぐらいの良作。
これは1978年の映画【カプリコン1】のアンサーソングならぬアンサームービー?
陰謀論がつきもののアポロ計画。
月面着陸は本当にあったのか。下火になったとはいえ永遠に楽しめるおかず的な論争だ。
その疑問に対して、まるでNASAの代わりに答えるように全面的に成功を「肯定」している脚本だから、NASAの全面バックアップを得られたのだろう。
その陰謀論がもはや第二の常識として社会に浸透していることを利用した脚本に、終始くすぐられっぱなしだった。あの手この手で国民の気持ちを戦争から引き剥がし、一つにまとめるためのプロモーションがあったことは事実。そこにうまく架空の人物を組み込み、シンデレラストーリーとも受け取れるハッピーな作品に仕上がっている。個人的には、国とNASAは実際にこの「プランB」は用意してたんじゃないかと思う。月面着陸は国家の威信をかけたプロジェクトであり、その技術があれば軍事的駆け引きに対して優位にたてることは必然だったからだ。
陰謀論的ストーリーに必要不可欠な「政府の回し者」的存在のモー。彼を登場させることによって、「時に本物はフェイクっぽく見えるだけかもよ」と観客を誘導しつつ、宇宙人は既に地球に紛れてるよ?と夢を与えることも忘れない(煙に巻くともいう)。
しかし、感動から出た言葉には真実味がある。脚本ではあんな名言は作れない。
映画のシナリオを飛び越え、さあ、それでもあなたは陰謀論を信じる?
そう観客に対して呼びかけられている気がしました。
文句なし!の
マッチョ男子とジャジャ馬美女の夢物語でした。
アポロ11号は本当に月面着陸したのか。少なくともあの世紀の映像はフェイクではないのか??
世紀を跨ぎ巷間の人々(60代以降か?)が抱き続ける疑問に真正面から答えてくれる近現代史社会派ドラマ、、、を勝手に期待していた私がいけなかったのか。誤解を承知の上で述べるならば、いつの世も民主党支持者も共和党支持派も(特に?)大好きそうなアメリカが輝いていた時代のラブコメの一種でした。タイトルからして、そうでしたね。もちろんベトナム戦争に象徴される当時のシリアスな冷戦状況下での米ソ間での宇宙事業開発競争や、ゲッペルスも驚くような大きな嘘を飲み込むマーケティング競争が支配する世界で一番進んだアメリカの大衆消費社会を揶揄するようなシーケンスもありましたが、、、。
スカヨハさんのバービー人形的ビジュアルがなければ寝落ちしていたかも知れません。
で、肝腎の真実は、あんなふうな脚本では益々藪の中であります。
騙して~!
ロマコメとしてもお仕事映画としても面白い
アポロ計画で常に噂されていた捏造説をうまく取り入れて、笑わせ、ハラハラさせて、最後はロマンチック・コメディとしてうまく纏めています。
本作は、グレッグ・バーランティ 監督による2024年アメリカの ロマンティック・コメディ映画。
ストーリーは、アポロ計画陰謀論を下敷きに、実際のアポロ11号ミッションが成功しなかった場合に備えて、月面着陸の架空バージョンのフェイク映像を作成するように申し渡された、NASAのマーケティング専門家のケリー・ジョーンズ(ヨハンソン)と、計画責任者のコール・デイビス(チャニング・テイタム)の微妙な関係を中心に、奇想天外な極秘プロジェクトの行方をユーモラスに描いたドラマです。
●ストーリー
1969年、1960年代の米国とソ連の宇宙開発競争を背景に、ケネディ米大統領がアメリカは1960年代に人類初の月面着陸を成功させると宣言してスタートした国家的プロジェクト<アポロ計画>は既に8年が経過し、タイムリミットの年を迎えていました。
NASAは何とか1969年7月打上予定のアポロ11号で、人類初の月面着陸を敢行する目途をつけましたが、遅々として進まない計画と、膨らむ一方の予算に世間の風当たりは強く、米国民の月到達への熱意は薄れつつあったのです。
アポロ11号の発射を控え、このようなネガティブな状況を少しでも改善するために、ニクソン大統領の側近と名のるモー(ウディ・ハレルソン)を通して、辣腕で鳴るPRマーケティングのプロ、ケリー・ジョーンズ(ヨハンソン)がNASAに雇われます。
ケリーは月面着陸に携わるスタッフにそっくりな役者たちをメディアに登場させて偽のイメージ戦略を仕掛けていき、11号の飛行士を「ビートルズより有名」にしました。また民間企業を巻き込み、宇宙開発反対の議員をたぶらかし、国民の月への「恋心」に火をつけたのです。こうして月面着陸は全世界注目の話題となり、米国民の熱狂もピークに達ししつつありました。
彼女の手段を選ばないプロモーション活動対し、実直で真面目なNASAの計画責任者コール・デイビス(テイタム)をはじめ、NASAのアポロ11号スタッフは反感を感じ、ケリーと衝突を繰り返していました。
一方、打上げが間近に迫る中、ケリーはモーから、万が一、月面着陸が失敗した場合に備えて、月面着陸のフェイク映像を撮影するように指示される。ケリーはケネディ宇宙センター内部に作られたスタジオで偽の月面での着陸シーンの撮影に取り掛かるが、コールはそのような背信的行為に激しく反発して、彼女と対立します。
●解説
監督はグレッグ・バーランティ。娯楽作品のツボを心得た手際に恐れ入ました。
アポR11号の月面着陸を題材としたこの作品で、最も印象に残る登場人物は、おそらくモーと名乗る中年男でしょう。彼は「トップの助手」、つまりニクソン大統領の側近だといい、物語の鍵を握っていたのです。モーがでしゃばる後半、話はがぜん面白くなります。
モーはコールに、宇宙船への中継用撮影カメラの搭載を強要し、ケリーには、万一に備えて、月面着陸場面のフェイク(偽物)映像を用意しろ、と迫るります。これは77年に公開された「カプリコン・1」を思い出します。この物語の設定は火星探査ですが、着陸場面はアポR11号にそっくりなんです。何より、国家の陰謀という着想がえらく刺激的でした。
そして現在、わたしたちは、政府の謀賂だのフェイクだのに慣れっこになって、やらせ場面には大笑いしてしまいました。〈映画は時代の鏡〉と言う陳腐な感想が真っ先に浮かんだ次第です。
物語の鍵を握るもう1匹の存在が黒猫のミスチフの存在です。
前半で、何度か黒猫が登場し、「黒猫が横切ると不吉な事が起きる」との俗説を職員が囁き合っていましたが、後半のミスチフの乱入シーンでこれが伏線だったと気がつきました。
クライマックス、月面着陸に合わせてフェイク映像を撮影しているシーン、2台のモニター画面にはフェイク映像と本物の映像が並んでいますが、どちらがどちらか見分けがつきません。モーも立ち会っていますが、ハナから本物の映像を使う気はないようです。さらにケリーは「最後のウソ」として、本物の月面着陸の映像を中継しながら、偽映像を流しているかのように現場のモーを騙す作戦を実行するのです。これでは観客もどっちがどっちなのかさっぱりわからなくなります。
そこに黒猫のミスチフが紛れ込んで撮影セットはめちゃくちゃになり、大混乱となるのです。月面セットに黒猫が映り込むなんて、放送事故なんて生易しいいものじゃありません。フェイクがバレれば国家の威信は完全に地に落ちるからです。それこそ、月面着陸は捏造だと騒がれかねません。
果たして今全世界に放映されているのは、フェイクの方か、リアルな月面映像か…ハラハラさせられます。結果は、ご覧の通り。ここでは書きません。
●感想
作品としてはまぁまぁ面白かったと思います。アポロ計画で常に噂されていた捏造説をうまく取り入れて、笑わせ、ハラハラさせて、最後はロマンチック・コメディとしてうまく纏めています。
この物語が良く出来ているのは、キャッチコピーにもある“リアルか、フェイクか”は、月面映像が捏造されたフェイクか、リアルな映像かという真相暴露の展開に見せかけて実はケリーのフェイクな生き方と、コールの真面目でリアル重視の生き方との対立を見せつつも二人が恋に落ちる落とし所を用意している点です。
ケリーは辛い過去から自分を守るために人生全てを“広報”にしてきました。ケリーという登場名も実は偽名という徹底ぶりなのです。でもコールとの出会いによって嘘ばかりでなくてもよいと知ることになったのです。
それぞれがもつ二面性
珍しい切り口
スカーレット・ヨハンソンが可愛すぎる!
スカーレット・ヨハンソン(アラフォー!)がまるでバービー人形(1959~)のように可愛い!少々グラマラスなのが気にはなるけど、ショッキングカラーの膝上ワンピコーデが目に楽しい!
ルーカス&コッポラの秀作アメリカン・グラフィティの7年後(1969)を描いた本作。
アメ・グラの背景にあったベトナム戦争(1955~1975)のかすかな匂い、ラストの切なさ。
本作はより緊迫した状況であった最中でモノクロ戦場シーンも何度かインサートされ、政治色もリアルに描かれています(もちろん政治家の倫理観は極めて低い!)。当時のソビエト連邦はUSSRでもCCCPでもなく「ロシアっ」って呼ばれています。
しかししかし、おいおい!ってかんじの明るさ満点のラブコメでした。スカーレットに劣らず、相方のチャニング・テイタムもウィットに富んでとてもチャーミング。
個人的にNASA宇宙センターはヒューストンのジョンソン宇宙センターの印象が強いけど、フロリダが舞台でホントによかった!ココアビーチの桟橋のシーンがとんでもなくイイ!
シボレーカマロ(フォードマスタング、ポンティアックファイアーバードのライバル車)、ウォルター・クロンカイト(「And that's the way it is.」不世出のアンカーマン)、チャニング・テイタムのクルーカット(あるいはGIカット、現在のツーブロックショートかな?)、ボタンダウンシャツにナロ―タイ、ドライブインカフェ、キャメラや電話機などの小物など、オールディーズファンには垂涎のシーンも。
予告編などを観て期待していた「Fly Me To The Moon(In other words)」by誰?と「Bang a Gong (Get It on)」by T・レックス(1971)のサントラについては肩透かし。とくにMarc Bolanのギターリフを楽しみにしていたのに。。。
Fly Me To The Moonでシナトラを語るとケネディとマフィアの関係に至るので程々ですかね。
閑話休題。
本作は映画シナリオの基本のキに忠実に起承転結を描いているので(むろん時間配分も)、耳目の肥えた70歳以上の先輩方にもご満足いただける久々のヒット作品かと思います。
上映終了にならなければ、敬老の日のプレゼントに本作の鑑賞券はいかがでしょうか?
アポロ11号(正確にはアポロ月着陸船「イーグル号」)は月面着陸していない?
この作品に関しては「フェイク」なんてどうでもいいですね。
無難なラブストーリー
うーむ🤔
【2024/07/27✩⃛初回観賞】 評価:ー
【2024/08/14✩⃛2度目観賞】 評価:ー➡︎ 3.0
リベンジ完了✨
今回はちゃんと起きて全編観たけど、決して自分好みではなかったな💦スカヨハちゃんの無駄遣い。
信念曲げないテイタムはなんだか高倉健を連想させた……
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ごめんなさい!
気付けば8割方寝ちゃってました!!
でも決して映画がつまらないから、ということではなく軽く熱中症気味だつたことに起因するものです!!!
作品に罪はないのと、レビュアーさん達の評価が高いのでやっぱり気になるので、今回は星無し無評価として近々もう一度リベンジ試みます🙏
素晴らしい作品!
子供の頃から洋画中心にこれまで沢山の作品を観てきましたが、この作品のようにキャスト・脚本・音楽・衣装・映像の全てが素晴らしく、オープニングからエンディングまで一貫して無駄なく完成度が高い作品にはなかなか出会えません。ラブストーリーにもコメディにも寄りすぎることなく、絶妙なバランスで本当に面白かった!!
2時間少しでもテンポがとても良いので、全く飽きずに楽しめました。宇宙開発の歴史や時代背景について勉強にもなります。
コールとケリーのシーンでは素敵な台詞も多く、アポロ打ち上げのシーンは圧巻で観終わった後に良い余韻が残りました。このスケールはハリウッドならでは。
「映画」として、男女関係なくひとりでも、友達や家族・カップルで観ても楽しめると思います。
劇場の音響で観て欲しい作品です!
嘘から出た実
テンポ良いし、コメディくど過ぎないし、時代背景に合わせて映画自体のテイストも少し古い作りだし。大好物に決まってますやんこんなもん。「カプリコン1」や「ライトスタッフ」育ちなので、この手のはたまりません。むしろ観る前は不安でした。数々のアポロ計画(的)傑作映画達にどう向き合うのか、と。杞憂でしたよね。溢れ出る史実を含めての敬意。その中で遊び心を忘れない(楽しませようとする意気)溌剌さ。主演の二人がそんな世界を対極に演じきって我々を魅了するわけですから、楽しくないわけがない。宇宙に興味なくてもロマンティックコメディとしても秀逸な作品でございますので是非に♪
個人的にはやはりウッディ・ハレルソンかな(笑)いつも美味しいなぁ、この人は😂
で、なに?
母に習った詐欺を合法的に使える!
ライトスタッフ、アポロ13、ドリームなどなど宇宙飛行ものには感動する気質である(あ、ファースト・マンはイマイチ、イマニだった)。本作はアポロ計画+カプリコン・1+ラブコメだが、生来筋肉バカのニンタム(チャニング・テイタムの略称)がNASAのエリートとして語りかけるスピーチ場面や、ロケット発射のカウントダウンだけで涙がじんわり。スカヨハ姐さんもハマりすぎで、広告の本質そのものを表すような嘘で固めたケリーの生い立ちにも泣けた。
発射→着陸→中継→帰還という行程のためクライマックスに地味さはあるが、発射成功だけで大喜びしない節度や、事実は決しているホラ話だけに全体にやりすぎ感がなくて好感。直近に観た韓国版月映画に対してもハリウッドの余裕が感じられる(競っちゃいないけど)。露骨なニクソンと共和党嫌悪は(最近までトランプ優勢と伝えられていた)大統領選を見据えての揶揄だろうか。
フェイクニュース(という言葉)がまかり通る現代だが、劇中では実際のアポロの映像が流されていた(っぽい?)。ロケットに部品が使われるテレビはSONYだったけど、さすがに配給に気を遣ったのかと思いきや、トリニトロンの米国発売が1968年のようなので実はリアル(かも?)。
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