劇場公開日 2025年3月20日

「重厚さとエンタメ性を見事に両立」教皇選挙 ArtHolicさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0重厚さとエンタメ性を見事に両立

2025年4月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

・先日ふと思い立ち、「アカデミー美術賞にノミネートされた作品はできるだけ観る」を自分に課すことにした。その第一弾として選んだのが本作。
・どの法王のときだったかは定かでないが、「今、部外者がまったく立ち入れない場所で、コンクラーベと呼ばれる選挙が行われていまーす」「法王が決定したかどうかは、煙の色でわかるんですよ」「おっと! まだ決まっていないようです」みたいなレポートが盛んにテレビ放映されてた時期があったので、その基礎知識はあり(ってか、その知識だけでのぞみました)。
・「ものすごく重厚で深遠で、私のような薄っぺらい人間には理解不能な作品かも……」という懸念を蹴散らす、超親切設計。物語の本筋はわかりやすく、主要登場人物のキャラ設定も明確なので、誰も置いてけぼりにしません。
・「うわ! びっくりした!!」「やだ、ドキドキする……」「え、マジ?!?!」が強烈なので、それをネタバレせずに「この映画いいですよ。ぜったい観てください!」とおすすめしていた皆様を心から尊敬します。
・信仰について思いを巡らせたり、今日的な社会問題へと思考が広がったりと、深く味わう楽しみもちゃんと提供。
・肝心の美術ですが、少ない色みで格調高く、ときにハッとさせる構図で……。大大大満足。
・現代の話だから現代のあれこれも映るけれど、市井の人々がほぼ映らないこともあってか、実に「名作風味」。
・好きなシーンはいっぱいあるけれど、終盤の白い柱が並んだ空間の光景が優勝かな>私選
・「おじさんオンリー社会のダメなところ」を鮮明にカタチにしてくださってありがとう。

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