劇場公開日 2025年1月17日

「手術が適当でうらやましい。」アプレンティス ドナルド・トランプの創り方 Lhowonさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0手術が適当でうらやましい。

2025年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

内容については簡単に。

今後数年もしくは数十年日本に大きな影響を与えるであろう人物の成立過程を理解するために、見ておくべき映画です。一方でエピローグに描かれている通り、「半生」でしかないので映画としての絶頂はないのかも知れません。私を含めて日本人は大統領候補になる以前のことは、ホームアローンにでていた金持ちの迷惑おじさん程度にしか知らないと思います。ニューヨークの不動産開発をしたとか、カジノを建てたとか、何度も破産しているとか、テレビの司会で有名になったとかの基礎知識がないと理解できないところもあるかも知れません。

さて、頭皮の手術をするシーンがあります(既にいろんなヒトが言及しています)。日本人であの幅を縫い縮めるのは難しいと思います。皮膚の柔かさは、白人>東洋人>黒人であり、傷跡が残りやすいのもこの順番です。無理に縫ってしまうと、血流が悪くなるのでかえって細い髪しか生えてこなくなるし、徐々に毛の生えない線状のの傷跡が現れると思います。丁度つむじの位置なので、手術したのが見え見えになってしまいます。あれだけ、左右の皮膚を寄せるのであれば耳の上まで帽状腱膜の上で剥離してから縫わないといけないので、結構出血するのではないかしら。皮弁をお越したり、ティッシュエクスパンダーを使った方が良いかも知れません。もっとも、現代的には頭頂部の薄毛はフィナステリドやミノキシジルが効くかも知れません。本人が気にしていた生え際の手術はしなかったのでしょうか。まあ、ステイプラーの打ち方もテキトーだったし、映画としての演出かも知れません。でも、欧米の手術の教科書は本当に適当にデザインして適当に縫合しているような写真が載っているのですが、仕上がりは実にきれいなんですよ。彼らは不器用なので、日本では仕事ができないんじゃないかな?

Lhowon