劇場公開日 2024年11月8日

動物界のレビュー・感想・評価

全110件中、1~20件目を表示

4.0こんな映画見たことない?!父親フランソワの家族愛が胸に迫る、少し不思議なアニマルスリラー映画

2024年11月20日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

興奮

まずこの映画を楽しむために
必要なのは、前提を受け入れること

この映画の世界では、
「人間が様々な動物に変異してしまいます。」

理由や原因は何かを追求するのはナンセンス!そういうものだとひとまず受け入れてさえいればオッケー👌です。

予測不能なコロナのパンデミックを経験したばかりの現代人には、まるで無関係な絵空事だとも思えません。だって人間も動物だものね🙄

率直に観終わった感想をいいますと
こんな映画見たことない…かしら?

途中「アバター」かと思ったら、
最後は「もののけ姫」だった?!
みたいな?シュールな見た目の生き物がたくさん出てきて、🫣こんな感じになる場面もあったけど、なんかちょくちょく泣かされてる🥲不思議な映画です。それもこれも主人公の父親を演じたロマン・デュリスさんの確かな演技力と終始家族を愛する姿勢が胸に迫ります。息子のエミールを演じたポール・キルシェくんも難しい役どころを、しっかり噛み砕いて自分の中に落とし込んで演じていたと思います。普段フランスの映画をあまり見ないので、まずフランス語が新鮮でした(もちろん字幕)

ちなみにもし動物になるなら?
という質問に対して
ロマン・デュリスさんは、ユキヒョウ。ポール・キルシェくんは、クジラと答えていました。私は何かなぁ?白蛇かなぁ?動物であってる?

普通の映画は見飽きたあなたにお勧めの映画です♪

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ななやお

4.0人の世界と動物の世界、どちらが実りある世界か

2024年12月29日
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鑑賞方法:映画館

ホラーやスリラーかと思いきや、ティーンエイジャーの成長ものと自分の居場所探しの物語へと進展していった。人が動物化する奇病が発生、感染するということで、社会はパニックに。感染者は隔離されることとなり、主人公の妻も隔離される。しかし、移送中のトラック横転で脱走、主人公とその息子は森の中に分け入り、妻を探そうとする。
そうこうしているうちに、息子も感染。父はばれないように必死に隠そうとするが、息子は森で出会った鳥化した青年との交流を重ねるうちに、森での暮らしが心地よくなっていく。感染者を差別する人間社会で生きていくのか、新たな居場所として森を選ぶのか、息子は選択を迫られていく。人の世界を選ぶか、動物の世界を選ぶかという選択で葛藤する男の子、という点で細田守監督の『おおかみこどもの雨と雪』と共通点がある。シングルマザーとシングルファザーの違いはあれど、やっぱり子離れするのは苦しいけど、子供の選択を尊重する親の気持ちも描かれていて、感動的な作品だった。

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杉本穂高

4.0自己と関係の変化に対する不安が普遍的だからこそ、苦悩する息子と諦めない父の姿が胸を打つ

2024年11月29日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

知的

カフカの「変身」とカミュの「ペスト」という、20世紀前半の欧州で生まれた不条理文学の2大小説を組み合わせたような設定だと感じた。ホラーやパニックサスペンスにジャンル分けされそうな現象や状況を導入に用いつつ、そうした予期せぬ事態に陥った個人の苦悩や、家族や友人知人といった人間関係がどう変わっていくかといったテーマに重点が置かれるのも共通する。2020年代に世界が新型コロナのパンデミックを経験した後で、未知の疫病におそれる人々の姿もよりリアルに迫る共感ポイントになった。

身体が子供から大人へ変わる十代に特有の不安やおそれのメタファーで、異なる何かに変貌する若者の苦悩を描いた映画としては、デンマーク・フランス合作「獣は月夜に夢を見る」(2014)、フランス・ベルギー合作「RAW 少女のめざめ」(2016)などが記憶に新しい。フランスを中心に欧州でこうした映画がコンスタントに作られているのも、変化する実存への根源的な問いを文学的・哲学的に追求する教養やリテラシーといったものが長きにわたり蓄積、共有されているのだろうか。

ロマン・デュリスが熱演した父フランソワが新生物に変異する奇病を発症した家族を支え守り抜こうとする姿も、心から愛する身近な人が、病気や事故などによって身体的特徴や精神状態が大きく変わってしまった場合(認知症を患い家族さえも認識できなくなるケースが挙げられよう)、前と変わらずに愛し続けられるのかという試練に通じる。自らが変わってしまうことへの不安に加え、身近な人が変わってしまう、関係が変わってしまうような時に自分はどう対応するのかという難問も普遍的だからこそ、この苦悩する息子と諦めない父の姿が多くの人の胸を打つのだろう。

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高森 郁哉

3.5何を食い何を話すかが人としての在り方を決める

2025年1月20日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

動物化病ともいうべき感染症のアイデアがCOVID−19のみならず、人種差別や移民問題、障害差別などをも想起させる。主人公フランソワは口うるさく、フランス人らしく?反体制・反権力的なのだが、動物化して森に逃げた妻を一所懸命探したり、息子の変化に心を寄せたり、最初から最後までかなり家族思いの親父っぷりで泣けた。自分に足りないのはこういう熱い愛情なのだと反省した…(爆)。

エミール役のポール・キルシェは元々イヌっぽい顔貌なのでオオカミ化する役によく合っていたけど、家のイヌちゃんの演技がパルムドッグ級なので、人間の言葉がわからなくなっても先々、飼い犬と会話できるのではないかと思った。近ごろはクマが秋田で民家のコタツに入ったり、イノシシが横浜に出没したりで、別の意味で人間社会も動物界化が進んでいるように思う。

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ジョンスペ

4.0アニマルズ・スリラーという惹句には異議あり

2025年1月18日
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悲しい

知的

幸せ

粗筋を読むと、怖い映画なの?と思うかもしれないが、そんなに怖い場面もないのでご安心を。子供の成長に自己決定権、そして親子愛に重点を置いた作品で、感染症やルッキズムなど、現代的なテーマを扱う、犬萌え映画でした。
実際、魚介類にはなりたくないが、鳥類になってみたいと思う方も意外といるのでは?
ヒゲ親父のフランソワは、少し型破りなところはあるが、理想の父親像だな。劇場を後にするときに、若いカップルが「よかったねぇ~」と言っているのを聞いて、何だかこちらもほっこりしました。

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矢吹 貴

2.5捻りがなくまとまりすぎている

2025年1月12日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

単純

期待していた動物化する所は、登場時間もパターンも少なめで残念だった。CGなのか特殊メイクなのか分からないが、見た目はそれなりによかった。ストーリーが単調で、まとまってはいるが特に捻りがないので長く感じた。

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夕べレン夕

4.0意外にも友情と愛情と成長の物語だった

2025年1月11日
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鑑賞方法:映画館

予告編で感じた印象と本編を観た時の印象が違うと、どうやって宣伝するのか決めるのが大変だったんだなと思う。本作では、病により獣に変化していく人間たち(新生物)の姿を予告編では見せていなかったことがポイント。彼らの見た目を隠すことでとてもミステリアスな存在として演出したかったのだろう。だから本編では、結構序盤で新生物の姿をあっさり見せるんだと驚いた。
子どものときに「エレファント・マン」という映画の公開時に似たような印象を抱いたことがある。CMなどで流れてくるのは頭巾をかぶった、ミステリアスなエレファント・マン。彼の素顔にいろんな人が驚くシーンをCMに使うことで人々の興味を引こうとする。でも、実際あの映画は苦しみに満ちた1人の人間を描いた感動の物語だった。特異な見た目に興味を抱かせようとする宣伝方法に違和感を覚えた印象的な映画だ。本作はその気持ち悪さに通ずるものがある。だって、本作の予告編を観て感じたのはスリラーっぽさだが、観た後に強く印象に残ったのは友情や愛情だったから。
思春期を生きる少年エミールの成長と、獣に変化していく苦しみ、父親との確執と愛情、鳥に変化していくフィクスとの友情。獣に変化していく人間たちを排除しようとする人たちがいて、逆に排除するのではなく共生すべきだと主張する人たちもいるところも妙な風刺が効いている感じで面白い。万事解決!というスッキリしたラストではないし、先行きを考えると不安も残る。でも、不思議と爽快感のある終わり方だった。いい映画だ。どうやって宣伝するのかを考えるのも大変だったんだろうなと勝手に想像する。この面白さを他人に説明するのはなかなか難しいもの。

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kenshuchu

2.0期待はずれ

2025年1月6日
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鑑賞方法:映画館

単純

日本経済新聞での映画評論で「きみの悪い映画である」と評価されていたので映画館に見に行きました。しかし、ストーリーが全然面白くなくて失望。年末頃からアマプラでこの映画と似たような「動物が人間を家畜的に支配」する映画も偶然見ました。「動物界」を見てから1ヶ月程度しか経っていないのに、今では「動物界」のストーリーも忘れかけてる。それほどに印象に無い映画でした。アマプラの方も内容は全く駄目だったけどね。

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Green

4.0一風変わった青春ドラマ

2024年12月30日
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悲しい

怖い

興奮

 人間の身体が動物になってしまうというと、往年のSF映画「ドクター・モローの島」やヨルゴス・ランティモスの怪作「ロブスター」が思い浮かぶが、本作が製作された時期を考えると昨今のコロナ・パンデミックも連想される。
 感染の原因や症状、それに対処する機関、社会状況などが描写不足なためSFとして観た場合はリアリティがないのかもしれないが、”新生物”に対する人々の差別、排除、隔離思想を見ると色々と考えさせられるものがある。

 ただ、こうしたSFパニック的な要素を持つ作品ではあるが、主人公エミールの青春ドラマとしても中々良く出来ていて、個人的にはそちらの方に強く興味を惹かれた。

 母の発病に続いて彼自身にも奇病の症状が表れ始め、父フランソワやクラスメイトの少女アデルとの関係が徐々に破綻していく。その中で彼の恐怖や混乱が丁寧に描かれている。

 それとネタバレになるので詳しくは書けないが、エミールの自律を促す存在としてフィクスというキャラが登場してくる。彼との関係性も面白く観ることが出来た。かすかなユーモアとペーソスがドラマを味わい深いものにしている。

 そして、このアンビバレントな心情は、思春期特有の自分探しというテーマへと帰結していく。特異な設定を除けば、本作は普遍的な青春ドラマとして捉えることも可能である。

 最も印象に残ったのは、エミールがアデルに電話するシーンだった。彼女はエミールの感染をどの時点で知ったのだろうか?劇中では明言されていないが、自分はこのシーンだったのではないかと推察する。ここはロケーションもかなり良くて、カメラワークも素晴らしかった。
 また、感染したことがバレて逃げるエミールをフランソワが抱きしめるシーンも印象深い。父子の確執と融和に胸が熱くなってしまった

 本作で一つ残念だったのは、この父子関係の結末である。個人的には少し回りくどい感じがした。その手前が追跡劇のクライマックスシーンで、特異な舞台も相まってかなり興奮させられた。できればそのままエンディングに突っ走って行って欲しかった。どうしても一旦落ち着いてしまうためテンションが途切れてしまう。

 キャストでは、エミールを演じた新鋭ポール・キルシェの繊細な演技が印象に残った。初見の俳優であるが、目鼻立ちのくっきりした端正な面持ちに未来のスター性が予感される。母親はあのイレーヌ・ジャコブということで納得。
 また、アデル役は「アデル、ブルーは熱い色」での熱演が印象深かったアデル・エグザルコプロスが演じている。共演したレア・セドゥは大ブレイクを果たし、今やハリウッドでも活躍するようになった。一方、彼女の名前は余り見る機会がなかったので久しぶりに本作で見れて安心した。

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ありの

2.0尤もらしいが。

2024年12月24日
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秀作だが引っ掛かり無し。
スルっと観て幕。
正しい事を正しいと語る当り前の一本。
警察と軍は悪、自然は善、
拝借元は駿の凡作もののけ姫、という安直。
細田の快作おおかみこどもが既にある世で
これを撮る意義は?
尤もらしいが。

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きねまっきい

4.0獣人が好きなので、人間から動物になるの良いじゃん。って少し思っちゃ...

2024年12月18日
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獣人が好きなので、人間から動物になるの良いじゃん。って少し思っちゃったけど
意識まで動物に変異してしまうのは困ったな。
大事な人が動物になってしまったら、違うものに自分がなってしまって大事な存在から切り離されてしまったらどうするだろう?と考えてしまった。

「人間が動物に変異していく」ものは文学作品などでままあるお話だけど
それを良いバランスで映像化されていて、変異に対する社会や家族の問題を描いていて面白かった。

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madu

3.0奇妙な病が蔓延した世界

2024年12月18日
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かばこ

4.5思春期の家族ウザい界隈

2024年12月15日
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もう昔の自分をみているようだった。
親父には心開けず、かろうじて家族とつながれたのは母だった。今も健在だが、映画の彼は悩んでいただろうに

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けつお

3.5父親の子離れ映画でもある。

2024年12月15日
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泣ける

怖い

興奮

感想がまとまって無いので簡単に〜〜

フランス映画で本作のようにVFXや特殊メークを多用した映画は
あんまりに日本に入って来ていないので興味深く観ました。

タイトルの通り、奇病と言うメタファーに
難民問題や親子の子離れ問題などが見え隠れする
なかなか豊かな映画だと思いました。

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星のナターシャnova

3.0特殊メイクが 凄かった(☆o☆)

2024年12月10日
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悲しい

興奮

ここでの評価が面白かったので 観ました。
(~ヘ~;) ウーン
考えさせられる題材ですね。
奇病で 醜くなる人もいますからねー。
愛の力も 及ばずのラスト
人も動物も 自由になりたいものです。
フランスは 大切にしているもの 自由平等友愛ですもんね。

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Hammer69

4.0家族愛や親子愛を描いた優しさに包まれたフランス映画。 本年度ベスト!!

2024年12月10日
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予告編でパニック系の映画を想像するも、全く違う素敵な作品だった!

近未来のお話。
人間が動物化するパンデミックが発症する設定。

動物になってしまったラナの妻。
フランソワか動物になり息子のエミールと妻を探す感じのストーリー。

本作は人種差別を動物に例えた感じの作品って印象。

ラナと息子のエミールが妻を探している中、エミールの体にある変化が少しずつ現れるも、エミールの彼女の優しさが印象に残る。

エミールと鳥となった男性の関係も良かった。
鳥の男が少しずつ鳥となり言葉を失って行くシーンが悲しい。
エミールを救う鳥の男に泣ける。
夜なのに空を飛べるのか?
気になるところ(笑)

ラストにラナがエミールを救う悲しい選択は正解なのか分からない。
悲しい別れに泣けた。

何の動物に変化するのか分からないので、もし感染したら当たりの動物かハズレの動物なのか?
かなり気になると思いました( ´∀`)

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イゲ

3.0共生・共存

2024年12月8日
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ひでちゃぴん

4.0父の家族への愛が良かったです!泣きました。

2024年12月8日
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いやあ、凄く良かった。父親の家族への愛に泣きました!

人間が動物に変わってしまう謎の感染症が流行するパニックホラーかと思って観に行ったけど全然違いました。

謎の感染症がどんどん拡がり人々を恐怖に陥れる。人々は恐怖のあまり
感染者を殺してしまえと口々に叫ぶ。

そんな中、父・母・息子の3人家族にも感染者が。母が感染しどんどん外見が動物に変わりやがて理性までも失っていく…。

父が凄くいいんだなあ。どんなことが起ころうと冷静でそして母を愛している。

やがて息子も感染。息子を演じたポール・キルシュ君良かったですー。私の一推しです。演技が上手い、美しい顔、脚本に対する理解力、度胸等どれを取っても一級品です。正に逸材。きっとフランス映画界を背負って立つ大俳優になると思います。

家族愛の物語に泣けます。どんな困難があろうと冷静でぶれないお父さん素晴らしすぎました。
外見で差別する人々への警鐘も感じ色々考えさせられる映画でもありました。

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snowwhite

5.0異形の世界で、愛を貫けるか。

2024年12月8日
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悲しい

怖い

知的

「この世界で、人間は動物になる」というキャッチコピーと、異形でありながらどこか美しさを感じるクリーチャーデザイン。その手の物が大好物の私が鑑賞しない訳もなく劇場へ。

人間が次第に知性を失い、動物の姿へと変異してしまう奇病が発生した世界。「新生物」と呼ばれるその病人たちは隔離され、人々はその異形と凶暴性に恐れを抱いていた。
そしてある日、移送中の事故によって新生物たちが野に放たれてしまう。主人公フランソワは息子のエミールと共に、事故で行方知れずとなった新生物の妻・ラナの捜索を始めるのだが…。

この映画のウリは何と言っても、異形化した「新生物」たちである。完全に獣化する前の段階の左右非対称なそのデザインはまさに「奇病」と呼ぶに相応しいもの。しかし、異形の中にどこか美しさを感じる。流石は美の国フランスといったところか。そして言わずもがな彼らは人間、差別・隔離される苦しみ、悲しみ、恐怖を当然抱いている。役者の熱演もあり、その感情がひしひしと伝わってくるようだった。

様々な意味で「新たな世界」に足を踏み入れて行くエミールと、必死に妻を探し続けるフランソワ。そして増加していく新生物絡みの事件と、次第に高まっていく新生物排除の機運……。
差別される異形たち、という設定がありながら、メインとなるのは徹底してフランソワとエミールの親子、そしてその親子愛だ。ジャパニメーション等であれば「共存出来るのか」等を主軸に置きそうなものだが、非常にミクロな部分をメインに据えた事で取っ散らかる事なく纏まっている。
新生物やそれらへの差別が何のメタファーなのかは意見の割れる所であろうが、様々な解釈が出来るはずだ。私はやはり記憶に新しいCOVID-19が頭に過った。

音楽の使い方も印象的で素晴らしかった。BGMを使うシーンを極限まで絞る事で、メロディーが記憶に焼き付く。映画音楽でありながら、どこか民族的な響きのある良い劇伴だ。

差別され排斥されても、愛を貫くこと、「生きる」ことの素晴らしさをこの映画は教えてくれる。世界に差別がある限り、このメッセージ性は普遍的な物だろう。

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しゅわとろん

3.5寓話と教訓

2024年12月6日
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みき