ブルーピリオドのレビュー・感想・評価
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人生最後は、「自分の好き」が自分を助けることになる
この世の中に、自分のやりたいことを仕事にしている人は、果たしてどれくらいいるのだろうか?
自分は、「やりたいことしかやりたくない」という人もいるだろうし、「趣味は仕事にしないほうがいい」という人もいる。
特に好きなこともないから、やっている仕事を好きになろうとする人もいるだろうし、長い年月をかけ、自分の心に正直に生きようと願う人もいることでしょう。
多感で悩み多き高校生という時期に、まずこの映画の主人公のように、自分のやりたいことを素直に「やりたい」と声に出せた人は、シンプルにカッコいいし、
幸せで羨ましいなぁと思います。
また努力する人の周囲には、
それを応援してくれる様々な応援団が現れます。両親はもちろん、美術の先生や先輩や友だち。様々な人との関わりの中で、成長していく主人公矢口八虎を憂ある演技で眞栄田郷敦くんが好演。
最近のドラマや映画はマンガが原作になっていることが本当に多いように感じます。本作も、「マンガ大賞2020」を受賞した山口つばさによる人気漫画を実写映画化した青春ドラマです。
私はあまりマンガを読まないので、どんなドラマや映画も新鮮な気持ちで観ることが出来るのですが、こと熱烈マンガファンとなると、また鑑賞の仕方や思い入れも違うことでしょう。
映画鑑賞後、無料範囲内で原作マンガを読んでみたのですが、主人公は見た目から眞栄田郷敦くんでばっちりだったのではないでしょうか。
平面美術系マンガを立体化するというハードな難題に挑んだ本作品、
「絵を描く姿」をどう表現しているかが、一番の見どころのひとつです。
2022年に横浜流星さんを主人公に「僕は、線を描く」という水墨画を題材にした小説が映画化されましたが、それを少し彷彿とさせました。私はそちらの方がやや好きでした。
実写化する上で、制作チームの大きな支えとなったのは、原作者山口先生からの『無理に原作に寄せようとするよりも、実在する人物としてのリアリティを大切にしてください』という言葉だったとか。
主人公はいう
「自分は天才ではない。それならば天才と見分けがつかなくなるまで努力するしかない」
何度も自信を失いながらも立ちあがろうとする主人公の一番の応援団に、観ているあなたがなっていたのなら、制作した皆さまも原作者もお喜びになることでしょう。
「自分にも何かできるかもしれない」
「一歩踏み出してみよう」
そう思わせてくれる良作映画です。
好きこそものの上手なれ!!!
人生、
自分の好きを見つけられた人が、結局最強なんじゃないでしょうか🙄
絵画のことは、わからないけど、
自信、才能、努力。
正しさ、素直さ。
自分との対峙、承認欲求。
青春、ライバル、仲間。
多くのことで共感できる作品。
最後の主人公の言葉は、
作品をしっかり観た人には、とても響く。
色々、思い直すキッカケになりました。
明日は早起きして、空を見てみるか。。
タイパと言わず、アニメ版を観て欲しい🧑🎨🖼️
アニメ版は★5です。佐伯先生と大場先生の話し方が、アニメ版の丸パクリで嫌でした。ビジネスの闇を感じます。カルタの良さを伝える事を放棄して雰囲気にした、「ちはやふる」シリーズよりは良いと思いますが、いきなり藝大受験を決めたり、駆け足過ぎて何も印象に残りませんでした。主人公のモノローグが、最早高校生では無くてオッサンな気がします。曲が耳障りでした。
タイトルなし(ネタバレ)
何かに人生掛けて死ぬほど努力する映画本当に大好き。
付き合いが悪くなったからって「付き合い悪いなもういいよ」って突き放すんじゃなくて、初めに矢口が渋谷の絵を描いた時も3人全員がすげえよって褒めてて、恋ケ窪が矢口の限界に気づいていつもの野球バーじゃなくて落ち着いたカフェに誘って、パティシエになるって伝えるあの流れまじで泣いた。もし、親とか友達から否定されて冷たい目浴びせられても、こういう映画は努力で周りの環境ごと巻き込んでいくんだよね。
高橋文哉のユキちゃんがとっても綺麗でした。脱いだ時はびっくりしたけど、ただただ美しいシーンでした。
こういう映画を見ると、自分って今まで本気で頑張ったことないなって痛いほど実感する。逃げるしサボるし、だから頑張ってる人達を見ると死ぬ程尊敬する。私も好きなこととかなりたい自分見つけて人生かけて頑張りたい。ってか絵が描きたい!!すぐに影響されるのはいい事だと思ってるそれが映画の大好きなところ。見てよかった、ずっっと素敵な映画だったーー!!!!
好きなことに人生のウェイトを置きたい
東京藝大を目指す高校生のストーリー。オール明けの街の「青さ」の感覚がめちゃくちゃ共感できる。眠りにつく直前のような、目覚める直前の朧気な感じのような…。高校の美術の先生の好きなことに人生のウェイトを置くのは普通のことっていう言葉と、友達が八虎の姿を見てパティシエを目指すくだりがすっごい好き。自分の努力が人の人生に影響を与えるってすごいことよな。
主題歌はYOASOBIの群青にして欲しかったなー。元々テーマにしてるから歌詞がどストレートにハマってる。
描け‼️
ある高校生が絵の魅力に取り憑かれ、美術大学受験合格を目指して奮闘する青春ドラマの秀作‼️主人公の眞栄田郷敦をはじめ、ジェンダーレス男子役の高橋文哉、透明感ありすぎる桜田ひよりちゃん、主人公を優しい言葉で導いてくれる薬師丸ひろ子さんの教師など、魅力的なキャラたちが繰り広げる正統派な成長物語で、好感持てる作りですね‼️そして渋谷の澄んだ青い風景画や、ひよりちゃんによる天使の絵、多面的な自画像、ラストの裸体画まで、今作の世界観を象徴する "絵" の数々もホントに印象的です‼️
圧倒的な熱量で描く青春
主人公を完ぺきに自分目線で観ていました。
八虎の焦燥感、葛藤、決意、喜び。
多感な高校生を勢い良く表現していて素晴らしいです。
才能なんかなくていい。
自分がこれがやりたいと決めたら、その思いで突き進めばいい。
龍二の言葉じゃないけど、
「悔しいと思えるならまだ闘える。」
そう信じて努力を重ねる八虎に心を揺さぶられます。
特に印象的だったのが、親友とタルトを食べてるシーン。
母親に反対され、失意の中で彼を奮い立たせたのは、絵に打ち込む姿を見てパティシエになることを目指す、友達の言葉だったというくだりです。
自分の歩んでいる道は間違ってない。
そして友の優しさに、思わずタルトを無我夢中でかぶりつくしかない。照れながら。
「これ旨いぞ」という所が八虎の人柄が垣間見えて熱いです。
そんな純粋な思いだから、受験に反対していたお母さんをも味方にできたんですね。
母親演じる石田ひかりさんが、息子への接し方や空気感が凄く素敵でした。
息子の進路に理解を示した最後
に、書いてくれた絵を見つめ一言、
「ご飯食べなさい」
もう最高です。
母ちゃんはこうなんです。
久しぶりに泣いてしまいました。
話の時間経過があっという間でポンポン進んでいくのに、1つ1つ丁寧に作られているから、どのシーンも見応えがあります。
そして何より、東京芸大合格を単なるサクセスストーリーのような共感しにくい物語ではなく、人間ドラマとして昇華させたのは、ひとえに八虎演じる眞栄田さんの作品に没入する熱量だと感じました。
いい映画でした。
タイトルなし(ネタバレ)
こんなに薄っぺらい話だっただろうかと思った。
2時間という短い中で、起承転結を作ろうと思うとこうなるのかな。
もっと世田介くんと八虎との関係とか、八虎のじんましんがでるほどのストレスとか、深いところまで描かいて欲しかったなと思う。
タイトルなし(ネタバレ)
よかった。
原作とアニメを見ているので端折られてるところもあるけど理解できた。
ほぼそのままの映画化だった。
原作がいいので悪くはならない。
原作の良さが悪くなることはなかったけど、映像化の良さは感じなかった。
原作はすごくいい。映画化は普通にいい感じ。
時間の都合で脇役は超脇役で感情の厚みが映画には足りないと思った。
どれくらいの課題をこなしてどうやって課題に向き合って来たかが少ないと思った。努力家の描写はあるけど…。
時間的に八虎だけにフォーカスするしかないから仕方ないけど、他のキャラクターの葛藤も大事でもっと楽しめる作品だったなと思った。
なので、この映画は受験編のダイジェストは言い過ぎだけどざっと把握して、より詳しく楽しむには原作を読むといい。
つまり映画化してよかった。映画を見て、原作はもっと面白いからそっちへ行く流れになれば。
音楽はいくつかあったけど作中は歌詞がない方がいいような。気になった。
原作に雰囲気が似てれば見た目は忠実じゃなくても気にしない派だけど、俳優のビジュアルはとても寄せられててよかった。
芸大受験物語
数学も物理も学校一番の優等生だが頭は金髪、煙草も持ち歩く不良の面もあり、多彩な友人たちに好かれているユニークな高校生、矢口八虎(眞栄田郷敦)が親の望む無難な生活重視の人生レールを進むことに悩んだ挙句、絵画に魅かれ芸大を目指す軌道変更。劇中にテーマとして課せられる「好きな風景」で八虎が惹かれたのが明け方の青い渋谷でした、タイトルのブルーはその辺から来ているのか、それとも青春なのか、悲観的な象徴でもあるブルー、ピリオドは終止符だからブルーな悩みの青春期の区切りと捉えた方が良いのかもしれませんね。
原作者の山口つばささんは芸大出身の漫画家、芸大迄出て漫画家かよと勿体ない気もしますが本物ならではの芸大受験の展開のリアリティあるエピソードは流石でした。劇中、課せられるテーマと八虎の描いた絵の繋がり、仕上げがお見事、監督はもとより監修、協力の絵描きの方が凄腕だったのでしょう。
ストーリーより多彩、多様な登場人物が起こす化学反応、キャラクター重視の創作手法は宮藤官九郎さんの手法に似ていますが人物描写の緻密さでは凌いでいるように思えました、ただ、凡人のおじさんからみると才能に恵まれた八虎の贅沢な悩みと出来過ぎたハッピーエンドはちょっと縁遠い気がして共感には至りませんでした、ごめんなさい・・。
言葉のできない
原作の漫画が好きで実写化という事もあり、どんな作品になるかと気になっていた作品です。
何でもない日常の中で自分の存在というものがどこか軽薄のようなに世界で生きてきた主人公。
そんなある時に美術が自分の中で好きな事になった。
好きでありたいと思って何となく周りに合わせてばかりの主人公が自分の思っている世界を描いた時に周りから評価されることに喜びを覚えた事で美術の世界へ飛び込んでいくことになる。
漫画でもそうなのだが実際の美大生が描いた作品が使われているので美術のそれぞれの作品だけでも充分に見応えのある作品です。
人間的な弱い部分を表現しようとすればするほどに自分という存在に向き合う事が大切になってくる。
言葉には、できない事を絵として作品として表現する事の大切さが描かれている。
なんだか自分と向き合う事を恥ずかしいと感じていた自分が恥ずかしいと感じるくらいにいい作品でした。
青い情熱をたぎらせ、真っ白いキャンパスに描いていく
毎年何かしら描かれる部活模様だが、定番の野球部やサッカー部やバスケ部よりちょっと風変わりな部活こそ映画映えして面白い。男子シンクロ、ロボットコンテスト、競技かるた、水墨画…。
本作は美術部で部としては定番だが、ここまでがっつりメインに据えたのは珍しく、作風も先述のようなものを感じる。
高校生の八虎は友人らと飲酒や夜遅くまで遊び歩く不良でありながら、成績は優秀。
稀にいる勉強しなくても学業が出来るタイプ。数々の不良行動や授業中上の空でも、いざ解いてみろと言われても難なく解く。教師にとっては厄介な存在。
仲間受けも良く、勿論女子にもモテるだろう。う~む、こんな生徒になりたかった…。
しかし、当の本人は無気力。学業にも友人関係にも日々の生活や人生にも真剣になれるものや手応えも感じていなかった。
そんな時、美術部の一枚の画に魅了され…。
きっかけは水墨画題材の『線は、僕を描く』と似ている気もするが、動機や挑み方は似て非なり。
学業やおそらくスポーツも万能。何でもこなせる八虎にとって“画”という世界は初めて。未知数。
これまで興味もほとんど触れてもこなかったが、たった一枚の画の美しさにその世界に興味を持ち、足を踏み入れる。
自分はこの“初めての世界”に何処まで通用するのか…?
美術の課題で“私の好きな風景”を描く事に。八虎は普段見ている新宿の街並みを描く。
ただのスケッチではなく、いつも見ているその風景が八虎にはどう見えているか。
青一色。空は勿論、ビル街も青。青い世界。
その不思議な美しさ。いつもつるんでいる友人らも感嘆。
いきなり非凡な才を発揮。その才を信じ、美術部に入る。
一年先輩で部長の森。八虎が魅せられた画を描いた張本人。幼く見えて画に対する姿勢は真摯。
顧問の佐伯。掴み所が分からぬように見えて、受験科目に無い美術をやる意味やこんな自分でも今から美術の世界に入れるかなどの八虎の疑問に鋭く核心を付く。
二人との対話を通じて、興味本位ではなく本気で美術に挑む事を決めた。
目標も決まった。美術を学ぶ学生たちの最高地、東京藝術大学…!
予備校へ。
周りは突然美術の世界に飛び込んだ自分と違って、早々と藝大を目指す意気盛んな“真っ白なキャンパス”たち。
スタートラインは皆と同じではなく、レベル違い。
課題で像をスケッチする事になったが、自分が一番下手なのは言わずと分かる。
“青い新宿”で感じた手応えは勘違いだったのか…?
ここで嫌気が差し、諦めなかったのが八虎がただの凡人ではない所。
何でもソツなくこなせた八虎にとって、それは初めての屈辱だったかもしれない。
むしろそれでさらに火が点いた。八虎の中の青い炎が。
受験や自分の人生に全く関係ナシと当初は思った美術の世界だが、いざ描いてみると奥深い。
もっともっと、知りたい。
もっともっと、描きたい。
ハングリー精神。貪欲に。ひたむきに。
自分でも不思議なくらいのめり込んでいく…。
なかなか予備校講師から合格点得られなかった八虎だが、少しずつ技術力も表現力も向上していく。
しかし、まだまだ。
周りは秘めた才能だらけ。ライバルだが、親交も深めていく。
不良で突然飛び込んできた八虎を邪険にはしない。助言、相談、理解…。切磋琢磨しながら。
家族の理解を得るのは難だった。父親は好意的だが、母親は受験に関係ない美術をやる事に疑問。かつての自分のように。
一枚の画を描く。母親の画。描いて改めて気付いた。
母さんは本当に苦労して俺を育ててくれている。母さんの気持ちは分かるけど…、でも今は画を描きたいんだ。
その画を見て息子の本気を知り、母親も考えを変える…。
藝大を目指す体勢は整えた。が、ここからなのだ。
藝大の入り口。倍率は何と東大以上…! 狭き門。
そんな所に俺は入れるのか…?
やるしかない。やると決めたんだ。
周りと比べて取り柄も才も無い自分。
ならば、描くしかない。
描いて、描いて、描きまくれ。
様々な色(感情)が交じり、分からなくもなってくる。
が、そのごちゃごちゃになった色の中に、次第に見え始めてくる。自分の目指す色が…。
眞栄田郷敦、高橋文哉、板垣李光人、桜田ひよりら旬の若手を揃え、恋模様絡めた青春絵画が描かれるのかと思いきや、恋愛模様が一切ナシなのは意外だった。
彼らの目標は藝大。恋愛にうつつを抜かしている暇はない。恋愛やりたきゃ他でやれ。恋愛してる暇あるならとにかく描け!
青い情熱を燃やす眞栄田郷敦。
彼のライバル的存在で、周りでも非凡な才を持つ世田介。それ故周りから孤立し、理解されない事も。苦悩する姿は八虎と同じ。板垣李光人が巧演。
てっきり恋のお相手と思った桜田ひよりだが、八虎に影響与えた先輩。出番は多くないが、好演。
ひょっとしたら“ヒロイン”は“彼”かもしれない。八虎の同級生、鮎川。通称“ユカちゃん”。男子だが、普段も学校でも女装姿。性格も画の表現も個性的で自分に正直に。八虎にとって一番の助言者であり理解者。高橋文哉が驚くほど綺麗!
美術部顧問の薬師丸ひろ子や予備校講師の江口のりこは勿論好演だが、八虎の予備校仲間の面々もいい。青春劇はこうでなくちゃ。
アニメ版も手掛けた吉田玲子が脚本。
萩原健太郎監督の演出も堅実。
欲を言えば、もうちょっとメリハリや熱いものが欲しかったかな…。
他の部活奮闘青春作と比べて、ちょいアート寄り。美術部なので作風的には合っているかもしれないが、好みも分かれそう。
が、他の部活同様、好編なのは確かだ。
コミック原作、青春×部活、旬のキャスト…ありふれた作品ながら、胸のすく心地よさ。
いよいよ受験開始。
第一試験は、自画像。
第二試験は、ヌードモデル。
ただ上手く描けてもダメ。そこにどう自分の個性を描くか。自分の描きたいものを描くか。自分を表現するか。
限られた時間の中で考え考え抜き、キャンパスの中に見出だす。
自画像は斬新。
ヌードモデルは芸術的。
自分の描きたいものを。自分を信じて。ありのままに。
合格発表。
各々の明暗。別の道を行く者も…。
八虎は…。
出過ぎかもしれないが、そうでなければ話は進まない。
原作は藝大編へ続く。本作は興行的に不発だった為続編は無いだろうが、始まったばかり。
青い情熱をたぎらせ、真っ白いキャンパスに何を描いていくのかーーー。
薄い
原作で受験編は1~6巻まで。それを二時間の映画に。
全体的に満遍なく、エピソードを使って、少しオリジナル入れているので全体的に薄い仕上がりになってしまった。と言う感じかなぁ。
キャラが漫画やアニメだと大丈夫なんだけど、見た目を近づけようとした結果、微妙なコスプレ感。龍二はいっそのこと女優さんにやって貰った方が良かったんじゃね?
不良君が夢を見つけて頑張る話
一言で言えばタイトル通り。
藝大を目指す話なので、変人、奇人が出るのかと思ったけどそんな事はありませんでした。
話全体は面白かったです。
好きなものを見つけて、熱中するが周りとの壁を感じ、ひたすら努力する。王道の青春ストーリー。
ただ時間の関係上仕方ないのかもしれませんが、天才と呼ばれていたライバルの子にもう少し焦点を当てて欲しかったです。
原作とはまた違う展開なんでしょうか?気になればまた後日読んでみようと思います。
その道を選ぶ覚悟を決めて進めるか
キャスト豪華だから観とこうくらいのノリで行ったらすごく刺さった。なんでかな。自分は芸術とは無縁な人生を歩んできて絵画のことなんてこれっぽっちも分からないのに。
パティシエ男子の言葉にはっとさせられた。
勉強を卒なくこなせる八虎に、お前の選択に震えたんだって伝えるあのシーン。そうだよなって妙に納得したというか。
自分もどちらかというと偏差値の高い大学を目指して勉強して、特に疑うことなくここまできてるけど、、高校生の時にもしも八虎と同じように芸術に興味を持ったとして自分の可能性に賭けて親を説得して突き進むことができたかと考えると、無理かなぁって。そう思うと、同級生で美術系の大学に進んだ人たちすごいなって今更ながら尊敬の念すら湧いてくる。
これ高校生の時とかに出会ってたら進路ちょっと迷ったりしたかもなって感じるくらいいろいろ考えさせられた。
最後、合格発表の後の第一声「信じてくれてありがとう」に普通に涙出た。八虎良すぎた。
青春ものに純粋に胸が熱くなって感動できる心がまだ自分にあったって気付けた嬉しい1作だった。
最後せっかくすごい余韻ひたひただったのにガンガン系の主題歌が割り込んできて、そこだけちょっと残念だった。
どこまでもひたむきな主人公の姿
どこまでもひたむきに努力を積み重ね、どんな状況でも描き続ける姿に憧憬。不良という側面をもちながら内面の虚無感、家族の背景、彼の持つ感性や並々ならぬ情熱を描くことで主人公が安易にラベリングされるようなキャラクターではないことが伝わってくる。こんなリア充絶対共感できないだろうなと思っていたけど、創作に懸ける気持ちに共鳴じみたものを感じたし、逆にこういうやつには絶対叶いっこないんだなと諦念の気持ちも食らわされた。それ故に、「何でも持ってるやつがこっち側に来るなよ、美術じゃなくてもいいんだろ」と言った気持ちも痛いほどわかった。彼が受かってくれていてよかった……。
きっと色々カットされてるんだろう。誰かも書いていたけど、実写映画は原作のダイジェストになる運命なので、正直あまり期待していなかった。新規が置いてけぼりになるんじゃないかと。
でもそんなことはなくて、純粋に楽しめた。面白かったし、感動もした。人間関係も複雑にし過ぎず、主人公の一人称視点に絞っているからわかりやすい。彼が枚数を描いて描きまくるうちに彼の上達も目に見え、あらゆる技法が1つの絵を完成させていく過程は印象的だった。マンガも読んでみたい。
憧れの東京藝大にちょっと潜入した気分
東京藝大の
1次試験の絵画が
どれもすばらしくて、
経験したことのない
本物の藝大の試験を
後ろからのぞき見ているように
感じられた
2次試験の八虎君の油彩画も
いい絵だし
好きな絵だと思った
エンドロールの最後の音もいい
エンドロールまで楽しませてくれる
映画は時々あるけれど
音が面白いと思ったことは
あまりなかったかも
途中で帰らず
最後まで見て良かった
ただ、
出演者の方たちは
とても魅力的なのだけれど、
私にはどうしても
高校生には見えないことも多く、
気になって
入り込むことができない時間が
続いてしまったので
★4つ
やはり原作。だけど良作。
原作が大好きで何度も読み返しています。アニメも視聴済み。
申し訳ないですが、順位を付けてしまうとすれば
原作>アニメ>実写 かなと個人的には思いました。
評価できる部分やリスペクトも感じましたが、原作の良さを最大限表現しきれていないなあという感想です。
ただ原作を知らない人が観れば(元々内容は素晴らしいので)評価が高くなるだろうなと感じました。
良かった点
・映画冒頭部分
渋谷に向かう地下鉄とノリの良い音楽から入るところでオシャレな入り方するなあと思いました。
・森先輩との掛け合い
一緒に描くシーンが追加されていたことで、卒業時にお互い描いた絵を交換するシーンのエモさと2人の関係性が際立っていました。無理な恋愛展開にしなかったのもよき。
・縁の絵
実写映像ならではの表現で興奮しました。かっこよかったです。ただ火花散らしながら描くシーンは「ガリガリガリガリ!」と激しく描くというより、ゆっくり線を引いているところに激しく火花が散るイメージだったのでちょっと解釈違いでした(細かすぎ)
・母親との和解シーン
あそこは内容を知っていても感動しますね。役者さんの演技もあってうるっときました。泣いてる方もちらほらいらっしゃってなぜか嬉しくなりました。
・演技
演技っぽくない自然な演技が良かったなと思いました。作品の雰囲気にマッチしていたと思います。
残念な点
・台詞回し
原作リスペクトは分かりますが、自然な演技をさせたいのに漫画っぽい言い回しをそのまま使っているところが多々あり、浮いていたと思います。特にユカちゃん役の高橋さん。キャラ自体が現実っぽくないので難しかったとは思います。どちらかと言えば台本の問題かなと素人ながら感じました。そのあたりは逆に先生役の薬師丸ひろ子さんが圧倒的にに上手でしたね。まんま先生でした。
・世田介君のキャラ
うろ覚えですが、公表の時八虎の作品を馬鹿にしたように笑っていたシーンがあったと思います。世田介君ってあんな風に笑うか...?とちょっと引っかかりました。ここは僕の解像度が低いのかもしれませんが。そこ以外はとても世田介君でした。
・橋田君
桑名さんに比べて出番少なくね!?美術館に絵を観に行くシーンは一緒に行って解説してくれるみたいな展開にしてくれても良かったと思います。変な髪型したモブみたいになってました。悲しい。
・端折り
映画の長さにまとめなければならないので非常に難しかったとは思いますが、結果的にユカちゃんがなぜあそこまで悩んでいたのかとか、八虎の苦悩とかの描写が若干浅いなと感じました。「手段で手段の絵を描いていたんだ」のところとか、ちゃんと観客に伝わったのかな。
総評
細かいことを言い出すとうざい原作厨になってしまいますので終わりにします(すでにうざい)
やむを得ずカットしてしまったシーンがあったり、都合上八虎がクール過ぎたりと色々気になる点はありますが、いわゆる失敗作ではなく、よくまとまっていました。
原作未読の方には特に刺さってくれたのかなと思いますし、作品の良さを世に知らしめ、「好きなことに一生懸命になることへの苦悩」を抱える人を励ますような作品になったと考えればとても良い映画だと感じます。
愛ゆえ、細かいことを言ってすみません。
引き続き映画スタッフの皆様と、山口つばさ先生のご活躍を心より願っております。
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