ブルーピリオドのレビュー・感想・評価
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70%の感動
苦しそうながらも描き続ける八虎、試験で自分自身を見つめるシーン…
ぐっとくる所はあれど熱くなりきる前に次の展開へ進んで、どことなく消化不良でしたね〜
なにせ漫画を読んでいるので。
夢中で読みふけったし、しばらく熱い気持ちがくすぶったんです。芸大受験した人がリアルで苦しくなるから読めないって感想も目にした位です。でもこの映画は、普通に見れちゃうんじゃないかなぁ。
良かったのは八虎の感情が内にこもってます!って表情と、世田助君の八虎への嫌味な態度。そして大人組がキャラそのものだったことです。これには感動しました。
世田助君は解像度が高すぎて、わ〜リアルだと嫌な奴!ってほくそ笑みました。この役者さんすごい。
ユカちゃんは、話の流れ的におばあちゃんとの関係を実写でも見たかったですね。
この作品に対する期待が高かった人はきっと漫画を読み返したくなります。
良かった
恋愛なしの青春映画が好ましい
原作は好きで読んでいて、
特にこの映画になっているお受験パートが好きなのですが、
実写ってどうかなって思ってたけど、
大変よかったです。
青臭い青春のうにゃうにゃは、
おばさんにも素直に響きました。
何者でもなくて、何かになりたくて、
どこに向かえばいいのか分からなくて、
自分が息ができるところを見つけたような、
でも進むのが怖くて、怖くて。
こんな経験、私にもある。
私は諦めた側ですが。
というか、挫折した側かな。
そして、現在進行形。笑
芸術は、才能か、努力か、戦略か。
原作では、もう少し葛藤があったかなとも思うけど、
うまーくまとめてエンタメに仕上げてて、
私は好感持てました。
ピュアに心震えました。
細かいけど個人的に面白かったのは、
絵では食えないという問いに対して、原作では、
美術部顧問は、今は美大を出ると普通の大学より就職率はいいですという、功利的な答えを言うのですが
(実際のところは知りません)、
映画では、それでも絵を描くことには意味がある的な
ロマンティックな回答をしていましたね。
ま、その方が映画の盛り上がり的にはいいのかな。
自分を表現する大切さがわかる映画
うわっ! 凄く混んでるロビー。
それも若い客が多い。お盆はヤング狩り放題かな、じゃあシニア割の年齢とか上げないでくれよ・・。
上手くまとまってたと思う、さすがに合格で良かったよ・・キャストも体温低そうなゴードンくん、魔性桜田さんのフェミニン変化、「からかい上手」とは全然違う文哉くんとハマっていた。
ちょっと気になる江口さんのキャストかぶり、「愛に乱暴」も控えてるのに。
ちょっと話できすぎじゃない?…と、つぶやきつつ目頭がじーん 刺さったー!
ストーリーにリアリティを感じることができたのは、眞栄田郷敦の好演があったからこそ!
なんせ、目がいい!
シーンシーンで、目が言葉以上に訴えてくる
自分は何者なのか、どこへ向かっているのか…
焦燥感、そして、
がむしゃらに突っ走ってみる情熱
…そんな、カンカンに熱くなっている若い魂を
清々しく表現できていた
「好き!をがんばれる人は最強なんです」
…この佐伯先生の言葉、響くー
人間が生きていくうえでの、
まさに原動力だよね
佐伯先生の薬師丸ひろ子、大葉先生の江口のり子
めちゃくちゃハマってて、驚いた!
まるで原作からそのまま出できたみたい
予想していたよりずっと
熱さとさわやかさが伝わるいい作品だった
あー、高校生だった頃のこと思い出すなぁ…!
人生をぼんやり生きている人に向けて何か見つけて取り組みたくなるような、背中を押してくれる作品でした。
「マンガ大賞2020」を受賞した山口つばさによる人気漫画を実写映画化し、空虚な毎日を送っていた男子高校生が1枚の絵をきっかけに美術の世界に全てを賭けて挑む姿を描いた青春ドラマ。好きなことに真剣に向き合う主人公の挑戦に、胸が熱くなることでしょう。
●ストーリー
高校生の矢口八虎(貝栄田郷敦)は、友人たちと徹夜で酒を飲みながら騒ぎ、タバコも嗜む遊び人である一方で、成績はトップクラスという器量の良い優等生でもありました。金髪で軟骨にピアスも空けている不良ながら、クラスの陰キャラとも分け隔てなく接する愛嬌のある人気者です。
反面何をやっても達成感を得られず、空虚な毎日を過ごしていたのです。大学受験と関係のない選択授業はサボるために美術を選択していました。苦手な美術の授業で「私の好きな風景」という課題を出された彼は、悩んだ末に、徹夜で遊んだ朝の渋谷で見て感動した「明け方の青い渋谷」を描いてみます。絵を描いてみて初めて本当の自分をさらけ出せたような気がした八虎は、美術に興味を抱くようになります。そしてある日美術室で見た一枚の絵に惹かれ、美術部に入部。次第に絵を描くことにのめり込んでいき、真剣に国内最難関の東京芸術大学の受験を目指し始めるのでした。
●美大受験解説
八虎が受験に挑もうとする東京藝術大学の絵画科は、日本一受験倍率が高い学科と言われている。現役生の倍率は約200倍で、受かるのは毎年5人ほどで、三浪、四浪は当たり前。十浪して目指す人もいるといいます。劇中では「ある意味、東京大学よりも受かるのが難しい大学と言えるかもしれない」と表現されるほどの超難関なのです。家の経済状況を考えると、私立大受験は厳しい八虎…。志望校を藝大に絞って、七転八倒のチャレンジが始まるのです。
●解説
人気漫画の実写映画化。受験の620日前から日付を刻み始め、八虎がゼロから油絵の技術と、対象を捉える感覚を磨いていくさまを刻々と追っていく。美術部の先輩と出会い、美大予備校でライバルと切磋琢磨し、絵画の奥深さと魅力にのめり込んで課題を乗り越えていく展開です。その熱意をテンポ良く見せるし、八虎の絵の良さも分かりやすく示して画面は弾むのです。
しかし、2時間で約2年を詰め込んだだけに枝葉はばっさり。憧れの先輩も予備校のライバルも、書き割りのように存在感が希薄。また親から女装を否定されて、一度は死のうとまでした八虎と同級生のユカちゃん(高橋文哉)のその後もはっきり描かれていません。これでは原作ファンには不満かもしれませんね。
そもそも「絵を描きたい」という目標は、東京芸大に行かないと実現できないのか?と疑問もチラリ。(私立の芸大は授業料が高額というのも分かりますが。)芸術とは、才能とはと真理を問うより、東京芸大という目標に向かって一直線の、ノウハウもの風なのが現代的。努力と汗の「スポ根」乗りで楽しめることでしょう。
●感想
好きなことなら、どんな苦労も厭わないという八虎の姿勢には、感じ入りました。演じている貝栄田郷敦も、絵を描いているときは目がキラキラと輝き、八虎の情熱や直向きさを感じさせてくれました。自身のイメチェンにもなる挑戦的な演技だったと思います。
また女装のユカちゃんを演じた高橋文哉は、ホントに可愛い女の子に成りきったいたのです。自殺しようと海に飛び込んで、八虎に助けられたあとふたりで民宿に泊まるシーンでは、なんと二人とも裸になって、お互いの自画像を描くシーンがありました。その時のユカちゃんには、男を超えた色気を感じさせてくれたのです。
とにかく登場時の八虎同様に、具体的目標が見つからず、人生をぼんやり生きている人に向けて何か見つけて取り組みたくなるような、背中を押してくれる作品でした。
特別良いという所がなく悪い所もなく普通
美大受験経験者なのですが、現実ではこんな素直に絵に一生懸命な子なんて本作の予告でも言ってた現役の合格倍率の200倍と同じ200人に1人とかです
私は芸大に本気で合格したい子を見てきましたが、その子はというかみんな自分の作品にこだわりを持ってます
何言ってんだ?と思いますが、みんなそんな感じで先生のアドバイスを受け入れずにやってきて二浪三浪でようやく合格できます
原作、アニメも見ましたが、八虎くんは凄いですね
私も一次試験を2度ほど受けましたが、あの空気はとてつもなく緊張しました
そして私はそんな空気に耐えられずどちらも失敗しました
そんな経験があったので八虎くんの凄さを感じました
しかし尺があるのはわかっていますが、実写ではとんとん拍子で芸大合格まで漕ぎ着けたのはちょっと疑問を持ちました。
まず受験というものは勝者がいれば敗者がいます
今回のブルーピリオドのメインキャラでは橋田くんと桑名さん、もっと言うと桑名さんです
彼女は原作だと合格発表見て悔しくてライブ帰りに泣いてしまう
私はなんとなくこれが受験というものだと思いました
しかし実写の彼女は正直存在感なさすぎると思いました
橋田くんも特に親しく名前を呼んだりせずなんかずっと馴れ馴れしくてうーんと思いました
また私は八虎くんと同じように油画科でした。
油絵、デッサンには絵作りというものが必要です。
過去の合格作品を見るとみな何か狙いという物があり、それを見て勉強します。
これもまた尺が限られてるのはわかってますが、経験者としては納得できない部分でした。
以前ブルーピリオド(原作)のことが話題になった時、私が通ってた予備校ではあまり良い反応はされてなかったので今回の実写ではどうなのかちょっと気になる…
熱い
原作もTVアニメ版も未見での映画鑑賞。
なかなか熱い、よく出来た作品。
「好きなことをする努力家は最強」
原作由来だろうけど、薬師丸ひろ子さんに言われたら、説得力1000%です。
尺の関係で主人公だけにフォーカスし、サブキャラ達のエピソードはきっと割愛されているのだろうが、そこが気になる人は原作かアニメで、となればいいんじゃないかと。
(ユカちゃん=龍二の「×」の意味が、映画だと単に自暴自棄に見えたけど、たぶんあれ「芸大日本画科じゃないと気づいた」ではないのか?という疑問も起きたけども)
欠点らしい欠点のないバランスよい作りでしたが、唯一の難は登場する高校生たちが全員20代にしか見えないってことでした。
受験する連中、みんな浪人生と思ってしまった。
眞栄田郷敦くんの目が良かった
天国で地獄
直向きな情熱が迸る。
予告で見た「情熱は武器だ」に偽りはなかった。
前田郷敦を初めて見た気がする。
彼はとても綺麗な目と美しい手を持った役者さんだった。美しい指先を持つ俳優は男女を問わず惹かれてしまう。
物語は静かに始まる。
まだ何者でもなく、何者にでもなれる季節。情熱の行き先や所在を探しあぐねてる世代には無茶苦茶刺さると思われる。
「好きな事をする努力家は最強」だったかな、薬師丸さんが八虎に向かって言う台詞なんだけど、ホントその通りだと思う。おまけに彼はそこに飛び込む勇気も持ってた。
絵の事はよく分からないのだけど、芸事になると終わりはないし、完成もない。ましてや好きな事となると、妥協は出来ないし嘘もつけない。そして、努力を努力とも思わない。
至って普通にのめり込む。
その有り様は、外野から見ると狂人にしか見えない事もある。けれど本人はソレを苦とも思わないし、足りないと思うし、渇望に似た貪欲さを発揮したりもする。やってもやっても辿り付かない。どこまでやっても満たされない。何地獄なんだとも思うけど、本人達には天国だ。好きな事にひたすら集中し埋没していける環境はあるが、全ての人に居住権が与えられるわけではない。存在意義を賭けた生存競争に絶えず晒される。
周りは言うし、本人も言う。
「そんな事で食べていけるの?」
金を稼ぐのは大切な事だ。生きていく為には必要不可欠だ。けれど、ソレよりも大切だと判断してしまったなら突き進むしかない。むしろ、そういう輩しか入ってきちゃいけないと思う。
どこで野垂れ死のうが自業自得だ。
バカと狂人しかいちゃいけない世界なんだ。
郷敦氏は灼熱の如き情熱に絆された八虎を好演してた。ご本人境遇とリンクする箇所もあったのかもしれないが見事だった。
加速していく展開も好きで、彼が抱えていた葛藤と闘争を端的に見せるカットも盛り込んであるのもいい演出だったと思う。
失敗と挫折は付きもので、それすら踏み越えてまたは引きずってでも進む。
決意を告げられた夜に、何度も何度も頷いてようやく絞り出したか細い「うん」って描写が胸を撃つ。
そして彼は扉を開けた。
果てしなく続く坂道の麓に立った。
好きな事に向き合って自分と対峙し続けた結果だ。
物語はちゃんと敗者も描く。
誰しもが鍵を手にするわけではない。必ず優劣は存在する。それを認めるか認めさすかは別問題だ。
ジェンダーの彼なんかは「普通」って価値観とも戦ってて彼の口から発せられる言葉はどれも切実だった。
誰もが通る分岐点。
その分岐点に立つのは、果たして幸運なのか不運なのか?選ぶのは自分だ。
なんとなくお利口で冷めた時代だと思っていたけれど、そんな風潮に一石を投じるに値する作品だった。
何者にでもなれる期間は存在するが、有限でもある。葛藤と情熱に身悶える世代に見てほしい。
この作品を見て、引き返す選択をしたとしても、それはそれで幸運な事だと思う。
なんせ、彼らの進む道は死ぬまで地獄だ。
ただその地獄を嬉々として楽しめる素質がある一部の狂人には天国に等しい。
そんな事まで感じさせてくれた監督に感謝だ。
見応えありました。
あ、後BGMの入りが良くてどれも素敵だった。
オープニングとか、なんだかザワザワする。
芸術を感じられる人と一緒に見よう
美術館へ行った時のような感覚になりました。
実物の絵画にはパワーがあります!!!!!
全ての俳優の表情がすごい細かい。なぜそこまで表現できるの…。
少し美術を齧ったことがあるので、どういう気持ちで絵に向き合っているのか分かるし、あの空間の匂い(画材とかの)も分かるし、何を表現してあの絵になるのかとかも少し分かる。エンディングで紙と画材の擦れる音だけになるのがにくい演出!
ですが、単に俳優目当ての人と観に行くと少し窮屈です。「分かんなかった…あの絵怖かったよね…唐突に裸婦出てくるしさ…」と言われて困った。恐らく普通の反応?なのか?
マイノリティの描き方が少し物足りないのと、原作を知っているので、先輩や周囲の登場人物との絡みが端折られていたなと感じます。主人公の蕁麻疹とか原作ではもっと苦しんでる。仕方ないですが。(実物龍二の小田原でのシーンはビクっとします。脚綺麗!)
ルックバックも観ての感想ですが、芸術に焦点を当てた作品が何を訴えかけてきているのか考えてしまいます。「絵なんてさぁ、何になるの?」という問について意識させられる。深く考えすぎ?
あとは、普通()の良い所へ就いて欲しい母がなぜ息子にそんな名前付けたの?っていうツッコミ。
ゴードンさんの横顔美しい。
漫画原作の実写としては悪くない
アニメを観ていてストーリーは知っているので、当然ながら合否などのドキドキはない。
1クール分、漫画では6巻分を2時間弱でやるので、登場人物それぞれの細かい背景が端折られているのは仕方ない。
キャラのビジュアル的にはみんな上手く寄せてるとは思う。
高橋文哉くんは美形だけどフェミニンではないから、男過ぎず女過ぎずで良かったと思うし、今や全邦画に出てるんじゃないかな江口のりこさんもいい感じ。
そしてテアトルシネマ系の劇場でSCRE:ENのCMでよく観てた中島セナさん、今は新しいCMに変わったからお久しぶり。縁もゆかりもないけれど、大人になった親戚の子を見るような気分。
漫画原作の実写化は悲惨なことになることもあるけど、要らないオリジナルキャラや謎の恋愛設定がつけられることなく、肝心の美術、試験部分はしっかり描いていたから良かったと思う。
芸大
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