ブルーピリオドのレビュー・感想・評価
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これはブルーピリオドじゃない
原作ファンです。完結に言うとこの作品は役者が良くて、脚本が悪い作品です。
まだ原作を見たことがない方は今すぐ読んでください。映画の内容は話の一部でしかなく、カット
されているシーンが多いことがわかると思います。
2時間の映画だからしょうがないとなってしまうのが悲しいです。予備校にてのメインキャラクター世田介くん、橋田くん、桑名さんがモブキャラに近い存在になってしまっています。
世田介くんはただの嫌なやつの印象になっていて、原作では良きライバルなのにキャラの魅力が無くなっていました。
藝大卒の家系で育った桑名さんならではの葛藤、予備校の3人で美術館に行ったこと、藝大の文化祭に行ったこと、高橋くんの頭の柔らかさ、世田介くんと年を越したこと等まだまだ沢山有りますが、大事なシーンカットされています。
矢虎がずっと絵を描いていたら受かったやつってなってしまっているのも残念です。原作では葛藤が沢山あります。
あとは映画は美術の知識の説明がないです。
演技で言うと矢虎が人付き合いが上手い不良ではなく、笑顔が少ないせいかただの不良になっていました。
キャスティングは最近の実写化にしてはいい方です。
音楽も変に壮大でCGの表現もお金かけすぎて不自然。
作者の気持ちを考えると心が苦しくなります。
厳しいことを言うと映画を見ただけでブルーピリオドを知った気にはならないで欲しいです。
最後にまとめるとこの映画は別物です!原作を是非読んでください!!
いい話なんだろうけど、なんとなく物足りない
まったくの素人が絵の世界を知り、そこにのめり込んで情熱を注いでいく。
それは「線は僕を描く」と被ったが、私的にはそっちの方が圧倒的に心を動かされた。
どことなく上手く行きすぎ感、挫折の描き方が中途半端なのかなあ?
苦しんでいる感じがそこまで伝わらなかった。
あまり感情なくたんたんとしてるからかなあ?
先輩の描く天使の絵や祈りの絵は美しかった!
八虎が描く青の渋谷、
描き直した縁のテーマ作品も、赤が刺激的でかなり好き。
画材を変えて描いたという違うタッチの絵もよかった。
絵を習いに来ている高橋が、なぜあんなに自信家でありながら冷たいのか、よくわからなかったなあ、、
龍司はめちゃよかった!文哉キレイ!
ロングヘア似合うなあ、、
でもこの子の演出も半端だったなあ、、
2人が裸で絵を描く姿も、美しかったし、二次試験に何かしら影響を与えたんだろうけど、
裸の絵を描いた2日後の試験のテーマが裸って^^;
デッサン最後に目に白を入れるところはよかった。
友達とタルトを食べながら、夢を語るシーンとか、母親と真っ直ぐ対面するシーンとかよかったけど、
もう一つ入り込めなかった。
エンディングで、歌が終わったあと、デッサンする音だけ残り、最後に真っ白なキャンバスが残るところも好き。
これから何を描くのかは自分次第なんだって、想像を掻き立てられる。
夢を諦めたことがあるひとへ
夢を追いかけたことがあるひと、諦めたことがあるひとにとって、どうしようもなく突き刺さる映画だと思う。
私は夢をここまで突き詰めただろうか。それができなかったから、叶えられなかったのではないか、と自分に問うてしまう。でも、突き詰めても叶えられなかったひともいるというシビアな現実も描かれる。
その夢では食えないから、堅気でないから、諦めろ、やめろ、という大人も、みっともないという理由で言うひと(おそらく龍二の父親)もいる一方で、相手のことを思って言うひと(八虎の母親)もいる、ということは、大人になってしまうとわかる。本当に才能が、覚悟があるか、見極めるのは難しい。そして才能も覚悟もあっても幸せになれるかわからない茨の道だと分かっていても、背中を押せるだろうか、自分なら。
ぐるぐると頭の片隅で考えながら観たけれど、観終わって思うことは、夢を叶えるって本当にすごいことだ、ということ。努力と才能と、お金と、運と人の縁。いろんなものが噛み合ってやっと叶う、ことがある。そういう奇跡なのだと感じる。
夢を諦めたことがある自分にとっては、その奇跡は眩しくて、少し苦い。でもこの映画はさりげなく、追いかけたことは無駄ではない、とも伝えてくれる。
原作は読んでいないけれど、役者さんも皆素晴らしかったと思う。龍二の女装や振る舞いが、なんら違和感がなかったり。
原作も読もう、と思う、とても素敵な映画だった。
努力ができる天才
夢中になれるものがある人は幸せだ
なぜこんなに高評価?
原作ファンです。
日本映画で漫画の実写化なんてどうせろくなことにならんだろうな〜、と、葬式に行くくらいのつもりで行きましたが、その期待をさらに下回ってきました。
あんなにも優れた原作から、なぜこんな駄作が出来上がったのか真剣に考えるほど、どうしようもない作品でした。怒りが湧きました。
「芸の上澄みをすくったような絵だな」というセリフが原作、映画どちらにも登場しますが、まさしく「原作の上澄みをすくったような映画」と言えるでしょう。
演技は良いですが、脚本が大問題です。
原作に登場した人物の多くがこの映画にも登場しますが、そのほとんどは原作をなぞるためだけに存在している、ストーリー上何の価値もないモブです。ユカちゃんと森先輩くらいでしょうか、必要なのは。
ヨタスケくんに至っては、ただちょこちょこ出てきて嫌味を吐き続けるだけのキャラクターと化しています。
誰の何も掘り下げず、ただそこにいるだけ。
主人公であるはずの八虎すら、その内面はろくに掘り下げません。なんか言われてちょっと練習したらなんか上手くなっちゃった。このくらい。
ブルーピリオドの魅力は、キャラクターの魅力だと思いますので、これは実写化としては論外です。
2時間という枠の中で受験全てを書ききるのは無理があったのでしょう。それなら扱う範囲を狭めるか、登場キャラクターを絞るか、工夫の余地はあったはずなのに、原作をなぞることしか頭になかったのでしょうね。
石田ひかりと薬師丸ひろ子
青の時代
タイトルはピカソから取ってるのかな。友人の死をきっかけに、青色をメインにした暗い絵ばかり描いていた、若きピカソと、空虚な毎日を送っていた八虎がリンクする。青は若さを形容する…かも。
高2から始めて芸大絵画科受験かー。すごい決断だなー。佐伯先生、八虎のハートをみごと一本釣り! 予備校の大葉先生もナイスな指導! 八虎も地頭がいいようで、受けたアドバイスの解析が上手。自分らしさをと言われて、考えて考えて考えぬき、答えを出すあたり、さすが「そっち側」と言われるだけある。不安に揺れる時もあるが、結局努力を続けることで乗り越える。若いのによくできた子じゃ。
絵を描く人間の葛藤と成長を、どう表現するか。森先輩の絵に出会った時の表情、水彩絵の具の青色を筆に付けるためらい、丁寧で繊細な表現だった。バスの中で赤々と燃えて、火花が散るところも、創作エネルギーがマグマのようで、すごく良かった。渋谷の空に浮かぶところも美しい。八虎が絵に出会うあたりは、時間をかけて描き、説得力があった。
芸大の受験とか全然知らないので、こういう試験だとわかって興味深かった。教授役で会田誠が!芸大出身だからね!セリフなかったけど!エラそーで良かった(笑)。
原作漫画は2巻までしか読んでないが、配役はめちゃくちゃ合ってる。世田介のシンクロ度はすごい。大葉先生も似てる。ユカちゃんもいい線いってた。ただ、ユカちゃんのバックボーンにもう少し時間かけて欲しかった。
原作ファン用のダイジェスト
天才と見分けがつかなくなるまでやればいい
主人公の高校生、矢口八虎は成績優秀だが、夜は渋谷で友人との付き合いで
朝まで遊び歩く二面性。しかし、日々の生活に物足りなさを感じていた。
ある日、学校の美術の授業で「私の好きな風景」という課題を出され、
最初は未提出も考えた末に、明け方の青い渋谷の風景を描く。
そこから、美術に興味を抱くようになり、あっという間にのめりこみ、
東京藝術大学への受験を決意する。
・・・といった展開。
原作を知らず、前知識もないままの鑑賞。
美術が苦手、目標もないまま、何気なく無難に過ごしていた高校生が
美術に目覚めてからの情熱を熱く描いていた。
専門学校?予備校?で天才と遭遇し、自分は天才じゃない、
やった分しかうまくならない、と自問自答。
東京藝術大学への受験も親に反対され、自信がないから押し通せない。
でも、好きなことをやってみたい、やり続けたい。
「天才と見分けがつかなくなるまでやればいい」
と、何枚も何枚もいろいろな絵を描き続け、上達していく。
周りを囲む、先生、先輩、友人、そして両親、いい人ばかり。
ホントに美術が好きな人なんだろうな、と思わせるセリフが多々あった。
主人公の矢口八虎を演じたのは眞栄田郷敦さん、きれいな目、顔、
そしてナイスボディ。内に秘められた情熱をキャンバスにぶつけていた。
友人のユカちゃんは高橋文哉さん、難しい役でしたね。まさに多様性。
天才高橋くん役は板垣李光人さん、ちょっと嫌な役でしたね。
学校の先生役は薬師丸ひろ子さん、専門学校?の先生は江口のり子さん、
どちらもいい先生だ。こんな先生に出会っていたら、美術に目覚めちゃうよな。
私自身も絵に興味を持ちながら、他の趣味のため優先度が下がり、
後回しにしていたが、再び絵を描きたいな、と思わせられる作品でした。
予備校の話だけでも良かった
生きる目的を見出だせなかった高校生が東京芸術大学を目指す胸熱な作品。 本年度ベスト!
予告編で眞栄田郷敦さんの熱い感じが良かったので鑑賞。
周りに流されて生きている大学受験を目の前にした高校生。
眞栄田郷敦さん演じる矢口の高校3年になってからの1年間を描いたストーリーって感じ。
出だしのスポーツバー。
自分が応援しているFC東京の試合が映されてテンション上がる!
もう作品に集中するしかない(笑)
裕福とは言えない家庭に育った矢口がある事を切っ掛けに芸大を受験する事を決意。
美術予備校に通いながら狭き門の芸大に合格する為に奮闘する感じ。
桜田ひよりサン目当てもあったけど登場するのは少なめで残念。
でも落ち着いた先輩の感じが今までに無いキャラクターで大人の女性を演じていた感じが良い!
周りを固めた女優陣も素晴らしい!
矢口の母役の石田ひかりサン。
息子の事を思う優しいお母さんって感じが良かった。
学校の美術の先生は薬師丸ひろ子さん。
余裕ある安定した演技で好印象。
江口のりこサンは美術予備校の講師役で登場。
生徒思いの優しい講師。学生時代、あんな先生に学びたかった(笑)
尺の都合なのか、矢口がいきなり絵画に目覚める感じは残念だったけど飽きることもない115分だった印象。
とにかく矢口が絵画に目覚めてからの行動が熱い!
キャンバスに描く時に火花が散るシーンが熱い!
「書いて、書いて、書きまくる」のセリフをエンドロールで実体験(笑)
作品で流れる音楽も本作にハマってた感じで良好。
自分が子供の頃、何故か油絵をしていたのが懐かしくなりました( ´∀`)
原作ファンです。
キャラの魅力が見事に消されていました。皆殺しです。
唯一大葉先生だけ良かったです。
内容は端折りすぎてちょっと淡々としていたかな。
突然ぶっ込まれたCGは世界観をしっかり壊してました。
NOISE
実写化される範囲の原作を読んでから鑑賞。
簡略化こそされていましたが、原作の良さを引き出しつつ実写ならではの体現もしっかりされていて、総じて良い実写化だったなと思いました。
美大に入るまでに振り落とされる残酷な様子はそれはそれは生々しく描かれていて、受験での落第とかに遭わずに過ごしてきた自分でもウッと胸を押さえてしまうくらいには辛い描写が多かった気がします。
どれだけ自分の全てを詰め込んだ絵だとしても、言葉一つであっという間に駄作に思えてしまって全てを投げ出して逃げてしまいそうになるリアルさはジャンルは違えど体験したことがあるので、スポーツなり文学なり熱中して挫折をしたことがある人間なら誰しも刺さるんじゃないかなの連続でやられっぱなしでした。
八虎をメインに描くというところで仕方ないっちゃ仕方ないんですが、どうしても原作では重要な立ち位置なんだろうなというキャラが背景とまではいかないまでも細かく描写されないので、物語上機能している風には見えませんでした。
予備校での出会いとかもっと描かれていたら八虎の成長をグンっと感じられただろうなと思うと勿体ないと思ってしまいますが、それをやってしまうと1本の映画には収まらない気もするので仕方なしかなとは思いました。
おそらくフィクションなんかじゃ刃が立たないレベルの難しさである藝大合格までの流れがサラッといってしまったのだけは勿体ないなと思いました。
時間の制約という厳しい問題はありましたが、八虎に焦点を当てるがためにそこへの努力する人たちがサクッと描かれていたのはこの作品の重みがうまいこと伝わらないんじゃないかなと思いました。
森先輩とのエピソードが端折られているせいか、絵を描く事への熱がどうにも削がれてしまっていたのはかなり気になりましたし、桑名さんとのやりとりも少数だったせいか戦友みたいな感じの雰囲気を出されてもう〜んとなってしまうのが残念でした。
原作者が実写の世界を尊重してくれたおかげで、コスプレ感のない仕上がりになっていたのは唸りました。
郷敦くんの飢えに飢えた感じの無気力さから熱を帯びる姿までどれも見事に演じきっていて凄かったですし、高橋くんなんか本当の女子なんじゃレベルの細さと振る舞いが本当に素晴らしく、ゼロワンの時からのお付き合いですが本当にすごい役者さんだ〜となりました。
江口のりこさんの先生の雰囲気も踏襲されていてお見事〜ってなりました。
ブルーピリオド入門編のような立ち位置で、原作にそこまで触れてない自分でも若干の物足りなさを感じましたし、原作を愛読している人は難色を示す作りなんじゃないかなとは思ってしまいました。
とはいえ、一つの物事に打ち込む熱はしっかりと感じられましたし、原作の世界を壊さないように慎重に作られた丁寧な実写だったと思います。
続編も期待したいところですし、ドラマとかでやってくれたらな〜と思いました。
鑑賞日 8/12
鑑賞時間 16:15〜18:25
座席 F-3
70%の感動
苦しそうながらも描き続ける八虎、試験で自分自身を見つめるシーン…
ぐっとくる所はあれど熱くなりきる前に次の展開へ進んで、どことなく消化不良でしたね〜
なにせ漫画を読んでいるので。
夢中で読みふけったし、しばらく熱い気持ちがくすぶったんです。芸大受験した人がリアルで苦しくなるから読めないって感想も目にした位です。でもこの映画は、普通に見れちゃうんじゃないかなぁ。
良かったのは八虎の感情が内にこもってます!って表情と、世田助君の八虎への嫌味な態度。そして大人組がキャラそのものだったことです。これには感動しました。
世田助君は解像度が高すぎて、わ〜リアルだと嫌な奴!ってほくそ笑みました。この役者さんすごい。
ユカちゃんは、話の流れ的におばあちゃんとの関係を実写でも見たかったですね。
この作品に対する期待が高かった人はきっと漫画を読み返したくなります。
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