劇場公開日 2024年5月24日

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「​「美しい青年」に全く見えないのが致命的。彼に魅力がないから本作品が成立していない。」卍 リバース ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0​「美しい青年」に全く見えないのが致命的。彼に魅力がないから本作品が成立していない。

2024年6月7日
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鑑賞方法:映画館

2024.5.26.シネマート新宿

あの谷崎潤一郎の長編小説を、現代を舞台に男女逆転版として映像化。

脱サラし美術学校に通う夫、弁護士の妻、夫の同性愛の愛人の三人が織り成す愛憎劇。
昭和の時代、樋口可南子、高瀬春奈、原田芳雄出演作が未見ですがエロかった記憶が強烈にあります。

さて本作は、変なことだらけで全くリアリティがない。
あんなにおしゃれできれいで、広々とした庭園のど真ん中にある美術学校は、いったいどこにあるのか。
精神科病棟らしき建物も、そちらも、どこか少女漫画の映像化作品の舞台のよう。
何といっても致命的なのが、キーマンとなるはずの「美しい青年」(らしい)!
若ぶっている大人にしか見えない。
ぜんぜん妖しい魅力が感じられない。
カリスマがない。
あの髪型であの感じで、(声を出さずに)笑ってしまった。
もっと細身で怪しい魅力がある人をなぜキャスティングできないのか。
若い夫婦が二人して手なずけられてしまう魅力、説得力がまるでない。

ITOYA