劇場公開日 2024年9月27日

「ヨルゴス・ランティモス・サーカス団・・世にも珍奇な演目を3つ」憐れみの3章 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ヨルゴス・ランティモス・サーカス団・・世にも珍奇な演目を3つ

2024年9月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

恐怖の悲鳴では無い。ただただ不愉快なのだ、笑っちゃう位。
ギャーギャー心の中で悲鳴をあげていた。
無茶振りに【従う側】にも、とても問題があると言う理論を
164分の嫌コメディで表現した映画である。
不思議と退屈はせず、あっという間の鑑賞でした。
癖がかなり強い映画で決してオススメはしませんが、
観て損はないが、この笑いのセンスを面白がれるかは、
あなたとわたし次第!!

ギャーっと悲鳴を挙げそうになるシーンが6回位はある。
(声は出すのは必死で堪えたけれど・・・)
原題は【KIND of KINDNESS】
韻を踏んでいて・・・ある種の親切さ、と言う意味らしい。

確かに3章に分かれています。
独立した3つの話しだが、演じる役者が同じで、
違う役をそれぞれが演じているアンソロジーです。
3章目がいちばん意味不明というか、分かりづらかった。

主要キャストはエマ・ストーン、ウィレム・デフォーと
ジェシー・プレモンス、足す、若くてスリムなモデル体型の
ハンター・シェイファーにマーガレット・クリアー。

【第1章】
暴君な社長(ウィレム・デフォー)に生活全般何からかにまで
コントロールされている部下のジェシー・プレモンスは、
ある日遂に「殺人」を命ぜられる。
流石に躊躇していると、「それなら、もう知らない、勝手にやれば」
と、梯子を外されるが、愛妻が消えたり不穏なことが次々起こり、
遂には従ってしまう話し。

【第2章】
海洋学者の妻(エマ・ストーン)が遭難する。
何週間後に生きて帰ってきた妻を警官の夫
ジェシー・プレモンスは別人と疑い、
精神的にも錯乱して、更に食欲をなくす。
必死で料理を作り食べさせようとする妻に警官の夫は、
とんでもない要求を突き付ける。
この2章が一番グロかった。
食欲が失せますので、ご注意を!!

【大3章】
カルト教団に取り憑かれた妻(エマ・ストーン)は、夫と娘に心を
残しているが、教祖(ウィレム・デフォー)の言い付けで、
家庭を捨てている。
夫が薬を酒に混ぜて、エマを犯す。
すると信者に「汚(けが)れている」と見抜かれて、
教祖の信頼を失ったために
エマはとんでもない事を始める。
特別な能力(死体安置所の死人を生き返らせる能力)の
霊能者を探し出す・・・そして・・・悲劇が?

ヨルゴス・ランティモス監督の原点回帰とも言えそうです。
監督はカミュの戯曲化「カリギュラ」を読んでいて、
この映画のプロットを思い付いたそうです。
ローマの皇帝「カリギュラ」はとんでもない暴君でした、
ネロ以上の。
支配するもの、支配される者。
を、描いている。

ジェシー・プレモンス、エマ・ストーン・ウィレム・デフォー。
ヨルゴス監督の指揮で踊る、狂う、はしゃぐ、演じる・・・
どんな命令も即決で完璧きに応答する。
息の合った俳優たちの、珍味を味合う満艦飾のご馳走。
お口に合うかは、あなた次第(笑)

琥珀糖
humさんのコメント
2024年10月12日

おはようございます。
コメントありがとうございます。
はい、なんていうか、、すごい?比喩になってしまいました😂笑
琥珀糖さんの〝あなたとわたし次第〟!!ですよね〜💦

hum
ゆ~きちさんのコメント
2024年10月8日

お優しい言葉、本当に心に沁みました。ありがとうございました。

ジョーカー、随分前から予告を見て煽るだけ煽っといておきながら、かなり酷評されています。前の作品は絶賛されてましたから、よっぽどだと思うので、今回はパスします。w

ゆ~きち
こころさんのコメント
2024年10月6日

琥珀糖さん
「 シビル・ウォー 」、先日劇場で見たのですが( … レビューは未だ書いていません )、あの赤メガネの男がジェシー・プレモンスだとは全く気付きませんでした 😱
皆様気付かれてるんですかね?
教えて頂き有難うございます!
かなり驚いてます 👀

こころ
こころさんのコメント
2024年10月6日

琥珀糖さん
コメントを頂き有難うございます。
お二人、兄弟レベルで似ていますよね 👀
しかも、お二人共、演技が巧い ✨
本作が心に響いたかというと、うーーむ、、、なのですが、内容とキャスト次第ながら、ヨルゴス・ランティモス監督、気になる監督のお一人ではあります 🧐

こころ
赤ヒゲさんのコメント
2024年9月29日

琥珀糖様

お邪魔します。

>観て損はないが、この笑いのセンスを面白がれるかは、
あなたとわたし次第!!

全くもってその通りですね。僕の場合、観ているときは全然面白くなかったのですが、パンフを読んで、思い出しながら何とか面白がることができました(笑)。

>ギャーっと悲鳴を挙げそうになるシーンが6回位はある。

え~と、まずはあのシーンでしょ、それとアレとアレと、あとアレもあったし…。数えきれませんでした(苦笑)。

>3章目がいちばん意味不明というか、分かりづらかった。

3つの章を比べてみるのは面白いかもしれませんね。パンフを読んだあとの感想では、1、2、3の順に意味不明さが増して、より深い世界へトリップするような面白さを感じました。

赤ヒゲでした。

赤ヒゲ
トミーさんのコメント
2024年9月28日

コメントありがとうございます。
画はキレイで明るく目を奪われますね。トリアー監督作品はちょこちょこ観ていますが、パゾリーニ、「ピンクフラミンゴ」等は怖くて観ていません。

トミー
トミーさんのコメント
2024年9月28日

ブロッコリーと〇〇を炒めて来い! とのリクエストで、何故分けて盛り付けるのか?
そして妻? の〇〇を何故ネコにやるのか!

トミー
bionさんのコメント
2024年9月28日

コメントありがとうございます。
評価が分かれそうな作品ですね。
2章のグロさは、ホラー慣れしている自分でも吐きそうになりました。
レバーもソーセージも当分見たくないです😹

bion