劇場公開日 2024年9月27日

「自分もスクリーンに映されている側の世界にいるのかもと思ってしまう恐ろしさ」憐れみの3章 GFさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0自分もスクリーンに映されている側の世界にいるのかもと思ってしまう恐ろしさ

2024年9月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

あの衝撃的だった「哀れなるものたち」と同じランティモス監督、エマ・ストーンさん主演ということで、今回も、ヤバいものを見せられるかも???という、大きな不安と期待を持って鑑賞に行きました。

「哀れなるものたち」は、ちょっと時空を超えたような感じで、時代設定も謎でしたが、今回は、今、この時代に、まさに起こっているのかも?というリアルさあって、さらにヤバい作品になっていました。

3つの物語のうち、2つ目は、ちょっとした疑念から、不信感が高まり、ついには、現実と妄想の区別もわからなくなるみたいな、まあまあ、ありがちかな感じ?とも思いましたが、1つ目と3つ目は、何の説明もなく、いきなりぶっとんだ世界に連れ込まれます。

最初は、なんだこれ?と思いますが、でも、それって、極めて、現実にもありそうな、ぶっとびかたなので、観ているうちに、自分も、そのヤバい側の世界の住人であるかのような感覚に、どんどん陥っていきます。これはクセになりそうです。

3話共、同じ役者さんが、演じているのも面白かったです。別々の話で、異なる役なのに、イメージが重なっていくので、なんといっていいのか、すごく、しっくりとくる感じでした。

GF