「滑稽で可笑しいけど愛おしい」憐れみの3章 エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)
滑稽で可笑しいけど愛おしい
今年のベストワン候補に一番乗りした「哀れなるものたち」に続くヨルゴス・ランティモスの新作。これもまた今年のベストの一本となる傑作。
今作は3つの物語からなるアンソロジー。共通のキャストが3つの物語の中で異なる役を演じた。
前作から続投のエマ・ストーンは言わずもがな、「パワー・オブ・ザ・ドッグ」で強烈な印象を残したジェシー・プレモンスが圧倒的だった。
支配と依存。自分のように社畜に堕ちた記憶がある者にとってかなり辛口な第一章。
海難事故から生還した妻が別人ではと疑う夫。結婚当初の妻、あるいは夫を見失い恐れる多くの人々にとって激辛な疑心暗鬼の第二章。
ここまではプレモンス、そして最後を飾るのはやはりエマ様。
カルト集団の教祖を信奉し認められたいと願うエマ様。盲信と承認欲求の第三章。
そう、グランドフィナーレにかけてエマ様がかっちょ悪く無様に駆け抜けた。大好きだ。
ちなみにマーガレット・クアリーの圧倒的な美貌とスタイルもしっかりと記憶に刻みたい。
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